リスティリア救世譚

一つ目の国では強き王女と出会う。眩い信念、譲れない道。自分の役目を見出す旅路。

続く二つ目は伝説の国。誇り高き意地、叶わぬ恋。自分の空虚さと向き合う旅路。

意図せぬ三つ目では妖精と出会う。清廉たる願い、立ちはだかる天。自分が戦う理由を知る旅路。

手強い四つ目で千年前の過去に触れる。贖罪の呪縛、求める自由。自分が信じたものを信じ抜く旅路。

五つ目の国で弱き王女と出会う。受け継がれる意志、変わる在り方。自分の無力さを思い知る旅路。

辿り着いた六つ目で絶望に挑む。絶体絶命の極致で、希望に満ちた再会を。自分の為すべきことを確信する旅路。そして待ち受ける運命に打ちひしがれる。

旅路の果てに七つ目が待つ。

果て無き妄執、時果てぬ無垢。

救世主の旅はここで終わる。彼が望んだ終わりかどうか、気に留める者は誰もいない。
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