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辺境伯
第75話
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「……!」
「ではぼくらはジーク様にご挨拶して参りますね。おじいさま、ヴァルター伯、ミレッカー宮中伯、シェルケ伯。ごきげんよう」
プラチナブロンドの男は、最後に名前を呼ぶとぼくへ上目遣いに視線を寄越しすぐに顔を背けた。シェルケ領は東南。北東のラウシェンバッハ領の隣である。
「うむ。またな、妖精」
シュレーデルハイゲンが手を上げたのを合図に、その場を離れる。ルクレーシャスさんがぼくへ顔を近づけた。
「どうだったんだい、スヴァンくん」
「クロです。シェルケ伯とミレッカー宮中伯は、何かを知っている」
「……、他に、することはありますか。スヴァンテ様」
「いいえ、収穫はあった。長居は無用です。ジーク様に挨拶して、帰りましょう。イェレ様」
ぼくらがこそこそと内緒話をしていると、後ろから声がかかった。
「スヴァンテ公子」
その声の主を知っているぼくは、どんな嫌味も跳ね返すつもりで笑みを貼り付け振り返った。ところが声をかけた本人は、ぼくを見ずに隣に立つ父親へ何かを耳打ちしている。
「父上、お伝えした通りでしょう?」
「ああ……我らの、本当の王だ……」
「ええ。我らの王が還って来たのです……」
「だが色が違う」
「ええ、おかしいですね……」
親子で何やら囁き合って、湿度の高い視線をぼくへ送っている。粘着質な何かを含んだ視線が、まとわり付く。
「何かご用でしたか、バルタザール伯」
「ええ。離宮をお出になられたとか。今度ぜひ、我が屋敷へご招待したい」
「……まだ本邸も建設中の仮住まいですので、しばらくはご遠慮いたしたいと思います」
絶対行きたくない。笑みを貼り付けたまま答える。ルクレーシャスさんがずい、と前に出てバルタザールとぼくの間へ割り込んだ。
「スヴァンくんはわたくしの大事な弟子で、スタンレイの籍に入っている。分かるか。スヴァンくんはわたくしの子だ。その子を敬わぬような人間のところへ、何故行かねばならない?」
「……」
うっすらと笑みを浮かべてはいるが、バルタザールの瞳にはルクレーシャスさんが映っていないようだ。三日月のように撓った瞳が、執拗にぼくを追いかけているのが分かる。イェレミーアスがルクレーシャスさんの後ろへ、ぼくを庇って隠れた。
「――っ」
バルタザールはぼくを庇ったイェレミーアスへ、まるで凍えた湖を覆う氷のように冷たい眼差しを向けた。ルクレーシャスさんはミレッカー親子の視線を遮るように、一歩前に出た。
「だからお前のところへは絶対にやらない。覚えておくといい」
「……それは、……先日は失礼いたしました。どうかお許しいただきたい」
全く感情の籠っていない謝罪を口にしたが、バルタザールの目は笑いを形作っている。それが余計に不気味だ。
「先日どころか、お前はずっとわたくしとスヴァンくんに失礼を働いている。ゆえに二度と近寄らせない。分かったら疾《と》く去《い》ね」
「……失礼いたしました」
どれほど無表情に徹していても、感情は瞳に映る。じりじりと、肌を焦がし揺らめくそれ。
バルタザールの虹彩に浮かんでいるのは、見紛うことなき仄暗い苛立ちだった。
「息子が失礼をしたようです、ベステル・ヘクセ殿。どうか、謝罪の意味も込めて我が家へ招待したい」
「お断りだよ。何度も同じことを言わせるな」
「……残念です、スヴァンテ公子」
ほんとこの親子はそっくりだな、人の話を聞かないところが! 笑みを貼り付けたまま、頭を下げてイェレミーアスの首へ手を回す。イェレミーアスは察して歩き出した。ルクレーシャスさんはミレッカー親子を目で射抜いて、ぼくらの後ろを付いて来る。
「スヴァンテ様、大丈夫ですよ。ほら、私に凭れて。もうあちらは見ないでください」
ぼくを安心させようとしてくれるイェレミーアスに甘え、頭を寄せる。優しくていい子だ。懸命に「お兄ちゃん」しようとしてくれている。実際年齢三十一歳としては、あまりのいい子っぷりに母性ならぬ兄性がダダ漏れそうである。
さり気なくジークフリードへ群がる人々の陰へ入り、ミレッカー親子の視線を遮る位置へ移動したイェレミーアスは本当によく気のつく子だ。金糸のように細やかな髪の隙間から窺うと、バルタザールが炎を噴くかと思うほどの瞳でイェレミーアスを睨め付けていた。
何なの、怖すぎるでしょ。イェレミーアスが何したって言うんだよ、ずっと失礼なことをしてるのはそっちだぞ。
「……女王の愛用の品もございます。ぜひ、お見せしたい。スヴァンテ公子」
ミレッカーの声が追いかけて来た。肖像画、愛用の品。裏切った側の人間が何故、そんなものを今の今まで後生大事に保管しているのか。それを家を捨てた、捨てざるを得なかった、スヴァンテ・フリュクレフへ伝える意味は何なのか。
――この、親子は。
少々憤慨しつつ、嫌味の一つでも言ってやろうかとミレッカーへ目を向ける。ぽっかりと空いた虚のように感情の抜け落ちた虹彩が、ぼくを見ていた。口元はうっすら笑みの形のままだ。
「――っ!」
覚えずイェレミーアスへ抱きついた。理解不能の恐怖だけがそこにある。底の見えない深い井戸を覗き込んでいるような、拭えない不安が背中を撫で上げる。覗き込んでも闇しか見えない暗い井戸の底から這い上がる、湿度と冷気が頬へ触れた気がして身震いする。
「スヴァンテ様?」
抱えたぼくの背を撫で、イェレミーアスが心配そうに問う。それに気づいたジークフリードが人の輪から離れてこちらへ手を伸ばす。ほぼ同時にルクレーシャスさんが手を振って杖を仕舞うと、屈んでぼくを覗き込む。
「どうした、スヴェン?」
「どしたの、スヴァンくん」
少し離れたところから、ローデリヒが器用に人を避けながら近づいて来た。心配そうにぼくを取り囲む面々を見て、ローデリヒはぼくの前髪を払う。
「なんだよ、具合悪いのか? スヴェン」
相変わらず、ぼくの味方は少ない。けれど、その少ない味方の、なんて頼もしいことか。
「大丈夫です、ジーク様。ぼく、もうそろそろお暇しようかと思います。また屋敷の方へお越しください。待っていますね」
「うん。またすぐに遊びに行く。オレの幼なじみはスヴェンだけだからな」
そりゃそうだ。離宮で暮らすことになる貴族令息など、ぼく以外になかなか居ないだろう。ぼくは思わず笑ってしまった。
「うふふ、そうですね。ぼくの幼なじみは、ジーク様だけです」
「なのに何だか、アスとは妙に仲良くなってるし、リヒもオレより入り浸っているようだし、おもしろくないぞ。オレだけ仲間はずれは寂しいから、悪巧みをする時はお前やリヒやアスだけで進めてしまうなよ?」
拗ねて頬を膨らませ腕を組んでそっぽを向いたジークフリードは、床に転がって駄々を捏ねていた時と同じ表情をしている。まだまだジークフリードも八歳になったばかりの子供だ。イェレミーアスが少し屈んで、ぼくごとジークフリードへ顔を寄せた。
「かしこまりました。ね、スヴァンテ様」
「仕方ないな、呼んだらすぐ来ないとダメだぜ、ジーク」
「おやおや、いたずらっ子の溜まり場になってしまうね、我が家は」
「一番のいたずらっ子はルカ様なんですからね!」
なんだろうなぁ、不思議だね。ぼく去年の今頃はジークフリードのことが扱いづらくて仕方なかったのに。
ジークフリードが連れて来た縁が、今ぼくを慰めている。……もう一つの縁は、完全に悪い方へと向かっているのだけれど。
イェレミーアスが半身になり、ぼくはジークフリードと向き合う形になった。つまり、イェレミーアスがミレッカー親子の方を向いてくれたのだ。ぼくよりは大きいけれど、まだ少年の柔らかい手がぼくの背を撫でる。イェレミーアスの横から、ジークフリードがぼくの手へ触れた。ローデリヒがぼくの頬をつつく。
「ではぼくらはジーク様にご挨拶して参りますね。おじいさま、ヴァルター伯、ミレッカー宮中伯、シェルケ伯。ごきげんよう」
プラチナブロンドの男は、最後に名前を呼ぶとぼくへ上目遣いに視線を寄越しすぐに顔を背けた。シェルケ領は東南。北東のラウシェンバッハ領の隣である。
「うむ。またな、妖精」
シュレーデルハイゲンが手を上げたのを合図に、その場を離れる。ルクレーシャスさんがぼくへ顔を近づけた。
「どうだったんだい、スヴァンくん」
「クロです。シェルケ伯とミレッカー宮中伯は、何かを知っている」
「……、他に、することはありますか。スヴァンテ様」
「いいえ、収穫はあった。長居は無用です。ジーク様に挨拶して、帰りましょう。イェレ様」
ぼくらがこそこそと内緒話をしていると、後ろから声がかかった。
「スヴァンテ公子」
その声の主を知っているぼくは、どんな嫌味も跳ね返すつもりで笑みを貼り付け振り返った。ところが声をかけた本人は、ぼくを見ずに隣に立つ父親へ何かを耳打ちしている。
「父上、お伝えした通りでしょう?」
「ああ……我らの、本当の王だ……」
「ええ。我らの王が還って来たのです……」
「だが色が違う」
「ええ、おかしいですね……」
親子で何やら囁き合って、湿度の高い視線をぼくへ送っている。粘着質な何かを含んだ視線が、まとわり付く。
「何かご用でしたか、バルタザール伯」
「ええ。離宮をお出になられたとか。今度ぜひ、我が屋敷へご招待したい」
「……まだ本邸も建設中の仮住まいですので、しばらくはご遠慮いたしたいと思います」
絶対行きたくない。笑みを貼り付けたまま答える。ルクレーシャスさんがずい、と前に出てバルタザールとぼくの間へ割り込んだ。
「スヴァンくんはわたくしの大事な弟子で、スタンレイの籍に入っている。分かるか。スヴァンくんはわたくしの子だ。その子を敬わぬような人間のところへ、何故行かねばならない?」
「……」
うっすらと笑みを浮かべてはいるが、バルタザールの瞳にはルクレーシャスさんが映っていないようだ。三日月のように撓った瞳が、執拗にぼくを追いかけているのが分かる。イェレミーアスがルクレーシャスさんの後ろへ、ぼくを庇って隠れた。
「――っ」
バルタザールはぼくを庇ったイェレミーアスへ、まるで凍えた湖を覆う氷のように冷たい眼差しを向けた。ルクレーシャスさんはミレッカー親子の視線を遮るように、一歩前に出た。
「だからお前のところへは絶対にやらない。覚えておくといい」
「……それは、……先日は失礼いたしました。どうかお許しいただきたい」
全く感情の籠っていない謝罪を口にしたが、バルタザールの目は笑いを形作っている。それが余計に不気味だ。
「先日どころか、お前はずっとわたくしとスヴァンくんに失礼を働いている。ゆえに二度と近寄らせない。分かったら疾《と》く去《い》ね」
「……失礼いたしました」
どれほど無表情に徹していても、感情は瞳に映る。じりじりと、肌を焦がし揺らめくそれ。
バルタザールの虹彩に浮かんでいるのは、見紛うことなき仄暗い苛立ちだった。
「息子が失礼をしたようです、ベステル・ヘクセ殿。どうか、謝罪の意味も込めて我が家へ招待したい」
「お断りだよ。何度も同じことを言わせるな」
「……残念です、スヴァンテ公子」
ほんとこの親子はそっくりだな、人の話を聞かないところが! 笑みを貼り付けたまま、頭を下げてイェレミーアスの首へ手を回す。イェレミーアスは察して歩き出した。ルクレーシャスさんはミレッカー親子を目で射抜いて、ぼくらの後ろを付いて来る。
「スヴァンテ様、大丈夫ですよ。ほら、私に凭れて。もうあちらは見ないでください」
ぼくを安心させようとしてくれるイェレミーアスに甘え、頭を寄せる。優しくていい子だ。懸命に「お兄ちゃん」しようとしてくれている。実際年齢三十一歳としては、あまりのいい子っぷりに母性ならぬ兄性がダダ漏れそうである。
さり気なくジークフリードへ群がる人々の陰へ入り、ミレッカー親子の視線を遮る位置へ移動したイェレミーアスは本当によく気のつく子だ。金糸のように細やかな髪の隙間から窺うと、バルタザールが炎を噴くかと思うほどの瞳でイェレミーアスを睨め付けていた。
何なの、怖すぎるでしょ。イェレミーアスが何したって言うんだよ、ずっと失礼なことをしてるのはそっちだぞ。
「……女王の愛用の品もございます。ぜひ、お見せしたい。スヴァンテ公子」
ミレッカーの声が追いかけて来た。肖像画、愛用の品。裏切った側の人間が何故、そんなものを今の今まで後生大事に保管しているのか。それを家を捨てた、捨てざるを得なかった、スヴァンテ・フリュクレフへ伝える意味は何なのか。
――この、親子は。
少々憤慨しつつ、嫌味の一つでも言ってやろうかとミレッカーへ目を向ける。ぽっかりと空いた虚のように感情の抜け落ちた虹彩が、ぼくを見ていた。口元はうっすら笑みの形のままだ。
「――っ!」
覚えずイェレミーアスへ抱きついた。理解不能の恐怖だけがそこにある。底の見えない深い井戸を覗き込んでいるような、拭えない不安が背中を撫で上げる。覗き込んでも闇しか見えない暗い井戸の底から這い上がる、湿度と冷気が頬へ触れた気がして身震いする。
「スヴァンテ様?」
抱えたぼくの背を撫で、イェレミーアスが心配そうに問う。それに気づいたジークフリードが人の輪から離れてこちらへ手を伸ばす。ほぼ同時にルクレーシャスさんが手を振って杖を仕舞うと、屈んでぼくを覗き込む。
「どうした、スヴェン?」
「どしたの、スヴァンくん」
少し離れたところから、ローデリヒが器用に人を避けながら近づいて来た。心配そうにぼくを取り囲む面々を見て、ローデリヒはぼくの前髪を払う。
「なんだよ、具合悪いのか? スヴェン」
相変わらず、ぼくの味方は少ない。けれど、その少ない味方の、なんて頼もしいことか。
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「うふふ、そうですね。ぼくの幼なじみは、ジーク様だけです」
「なのに何だか、アスとは妙に仲良くなってるし、リヒもオレより入り浸っているようだし、おもしろくないぞ。オレだけ仲間はずれは寂しいから、悪巧みをする時はお前やリヒやアスだけで進めてしまうなよ?」
拗ねて頬を膨らませ腕を組んでそっぽを向いたジークフリードは、床に転がって駄々を捏ねていた時と同じ表情をしている。まだまだジークフリードも八歳になったばかりの子供だ。イェレミーアスが少し屈んで、ぼくごとジークフリードへ顔を寄せた。
「かしこまりました。ね、スヴァンテ様」
「仕方ないな、呼んだらすぐ来ないとダメだぜ、ジーク」
「おやおや、いたずらっ子の溜まり場になってしまうね、我が家は」
「一番のいたずらっ子はルカ様なんですからね!」
なんだろうなぁ、不思議だね。ぼく去年の今頃はジークフリードのことが扱いづらくて仕方なかったのに。
ジークフリードが連れて来た縁が、今ぼくを慰めている。……もう一つの縁は、完全に悪い方へと向かっているのだけれど。
イェレミーアスが半身になり、ぼくはジークフリードと向き合う形になった。つまり、イェレミーアスがミレッカー親子の方を向いてくれたのだ。ぼくよりは大きいけれど、まだ少年の柔らかい手がぼくの背を撫でる。イェレミーアスの横から、ジークフリードがぼくの手へ触れた。ローデリヒがぼくの頬をつつく。
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