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extra36 漫画19話支援SS 依頼に励む彼女達
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世界の果てと呼ばれる荒野。
この世界で最も危険なエリアであり、まともな方法で立ち入る手段はただ一つ。
辺境都市ツィーゲから門をくぐる。
通行許可を得るには職種ごとに様々な規定、基準が存在する。
当然、厳しい。
だがこと冒険者に関して述べるなら至ってシンプルな基準が一つ存在するだけだ。
一定以上のレベル、それだけだ。
「うーん、相変わらずこの辺りは悲惨ね」
一見緑豊かで川のせせらぎも聞こえる平和な光景を見渡し、女冒険者のトアが苦笑交じりの表情で口を開いた。
呆れつつ、哀れみも含んだ不思議な表情だ。
「……私もこれについてはあまり他人の事を言えたものでもないけれど。同感ね」
トアのパーティを構成する仲間の一人、エルフの射手ルイザがやや言い難そうにトアに応じた。
ここはツィーゲから半日程の距離。
トア、ルイザ、ラニーナ、ハザルの四名はツィーゲで受けた依頼の為に調査の末にこの場に来ていた。
「意外だな。こんな不正侵入者どもの墓場、お前もその口だったのか」
小柄ながら大斧を軽々と担いだ女ドワーフ、ラニーナがルイザを見上げた。
彼女が言葉に出した様にここは見た目とは裏腹に冒険者の間では密かに知られる「墓場」の一つ。
特にこの地はレベルが不足しているにも関わらず自分の力を過信した者達が不正な手段で入り込んだ挙句、荒野の狡猾な魔物に狩られる場所だった。
「……たかがレベル。そんなものだけで私の力を決めつけるギルドに反発した。今思えば愚かでどうしようもない傲慢だった」
ルイザもまた不正に荒野に入った者の一人だった。
今も生きているとはいえ、ここで散った者と自分との違いがほんの少しの運の差でしかない事を今の彼女は受け入れている。
決して自分が選ばれた特別な存在ではないという事実を。
ラニーナがそこまでルイザの心境を察しているかはともかく、何度か小さく頷いてその言葉に聞き入っていた。
「トア。あの辺りから反応ありだね」
三人から少し後方。
ヒューマンの錬金術使いであるハザルが羅針盤に似た道具を手に乗せた姿勢でトアに呼びかけた。
「OK、じゃ少し刈るね。ブリーズレイザっ」
スキル名と同時に何気なく振るわれたトアの短剣。
トアの現在地からハザルが指で示したエリアまでの、密集して膝丈まで伸びた草が刈られていく。
盗賊系の短剣スキルの一つだ。
覚えたての頃はスリにしか使えないと言われる弱小スキルでもあるが、闇盗賊程度まで成長した状態の冒険者がスキルを習熟させて使えば草刈りだって出来る。
まあ、戦闘用というより日常用向きのスキルという立ち位置は微動だにしないが。
「……まあ骨だな。あと装備品もか」
剥き出しになった赤茶けた大地。
そこには結構な人数分の骨が散在していた。
同時に彼らの愛用したであろう道具類の一部もあった。
「ここは一見夜営向きだものね。事前に情報をきちんと集めていれば回避できる危険でもあるけど……」
トアが装備品を物色しながら呟く。
「初日にここが一番一息つける場所に見えるというのがまた嫌らしいのよね。魔物も昼はあまり近寄らないし」
ルイザもトアに続いて草の刈られたエリアに散在する遺品を手に取りながら小さな溜息を漏らす。
「その実、人を好物とする厄介な魔物が人を呼び込む為の罠ときた。夜になったらそれまでの魔物とは頭二つ強さの次元が違うのが油断して夜営した冒険者を喰らいにくる」
「魔物も頭を使うって好例ですねー。ま、大抵気付いた時には避けられない死もそこにあるんですけど」
ラニーナとハザルは周辺の警戒に務める。
「トア、ギルドカード以外の装備はどうする?」
「ターゲットの以外は……無理のない程度に集めておしまいかな。私は剣と短剣の目利きはそこそこ出来るから、ハザルに護符系統、ルイザには魔力付与、ラニーナには精霊関係の掘り出し物がないか確認してもらおっかな。まずは私達で回収してからね」
ルイザの言葉に一瞬考えたトアが指示で応じる。
死んだ冒険者の遺物を頂くというのは悪事とは考えられていない。
特に荒野では発見した者にとっては役得であり、朽ちた者にとっては後に続く者達の力となれる機会なのだと考えられている。
またギルドカードは魔物や亜人で特に好む者が収集している事がある他は食べる魔物もいないため骨と一緒に放置されている事がほとんどだ。
死者のカードをギルドに持ち帰るとギルドから少なくない報酬がもらえる。
かさばらず、感謝され、しかも儲かる。
死者のギルドカードは荒野の冒険者であれば骨を見かけたら最初に探す物の一つでもある。
だが時に、冒険者の身内がその遺品を、形見を望むことがある。
今トア達が受けている依頼もその一つ。
荒野に向かう事をほのめかして消えたとある冒険者の両親からの依頼。
娘の消息と、もし既に死んでいるのであれば何かしらの形見を探してほしいと。
街での調査を終えた段階でトア達四名は全員同じ見解を持つに至った。
死んでいると。
不正に荒野に入り、挙句魔物に狩られたのだと。
荒野において魔物は人に狩られるだけの存在ではなく人を狩る存在でもあるという事を四人は既に学習していたからだ。
そして荒野に入り、彼女の髪からハザルが探査しつつ進んでいく内に目的地が大体わかったという訳だ。
「私も武器ならばそれなりの目利きは出来るぞ。手伝おう」
「ありがと、ラニーナ。……ん、皆。残念ながら発見よ。ダナ=ユエル、レベル81、アックスガード。失踪時とまるっきり一緒」
トアがギルドカードを片手で持ち、掲げた。
「……なら後は預かったリストの遺品を」
「それも見つけた。青空石のイヤリング。リストのデザインと完全に一致」
「レベル90でも早すぎる場所だというのに……生き急いだなダナよ」
ハザルが遺品リストを取り出す前にトアが反対の手で小ぶりの青色の石が二つ付いたイヤリングを見せる。
嘆息とともにラニーナがダナの名を口にした。
「依頼、一つ終わりね。なら諸々回収を済ませて、まだ陽が高い内にここを離れて次の採取依頼にかかろう」
「……そうね。敵討ちまでは仕事じゃないし、そこまでしてたら割に合わなすぎるもの」
ルイザの言葉にトアが頷く。
「そういえば、ルビーアイの事、どう思う?」
「あーあれ。ライム=ラテが関わってるみたいね。あいつ、そんな悪人でもなかった筈だけど……まあ関わり合いたくはないわね」
唐突にラニーナから降られた話題に、トアが少し前の事を思い出すかの様に口元に手を当てた。
「ん。私達がクズノハさんに瞳を譲ったのは彼らから忠告を受ける前だった。つまり私達はまだ無関係」
ルイザが屁理屈めいた事を言いながらトアに賛同するかのように何度か頷いている。
「ここで冒険者同士のよしみ……とか言ってるとクズノハさんの対面に立っちゃいますもんねー。無いですね。ここは大人しく依頼をこなしてるのが一番の選択肢ですとも」
ハザルもパーティの方針に賛成のようだった。
「私たちも再始動したばかりだし、クズノハさんにはとんでもない借りがある身だもの。あいつらが言う通り、私達は無関係でいましょ」
『賛成』
面倒に巻き込まれたくなけりゃレンブラント商会とルビーアイの依頼に近づくな。
ツィーゲの有力な冒険者の息がかかった連中からの忠告は、ツィーゲに帰って間もないトアらにも告げられていた。
その提案に素直に頷いた四人だったが、その理由は彼らの思惑とは大きく異なっている。
無関係でいる事に決めた理由。
クズノハという名がツィーゲの街で知られる様になるのは、もう少し先の話だ。
この世界で最も危険なエリアであり、まともな方法で立ち入る手段はただ一つ。
辺境都市ツィーゲから門をくぐる。
通行許可を得るには職種ごとに様々な規定、基準が存在する。
当然、厳しい。
だがこと冒険者に関して述べるなら至ってシンプルな基準が一つ存在するだけだ。
一定以上のレベル、それだけだ。
「うーん、相変わらずこの辺りは悲惨ね」
一見緑豊かで川のせせらぎも聞こえる平和な光景を見渡し、女冒険者のトアが苦笑交じりの表情で口を開いた。
呆れつつ、哀れみも含んだ不思議な表情だ。
「……私もこれについてはあまり他人の事を言えたものでもないけれど。同感ね」
トアのパーティを構成する仲間の一人、エルフの射手ルイザがやや言い難そうにトアに応じた。
ここはツィーゲから半日程の距離。
トア、ルイザ、ラニーナ、ハザルの四名はツィーゲで受けた依頼の為に調査の末にこの場に来ていた。
「意外だな。こんな不正侵入者どもの墓場、お前もその口だったのか」
小柄ながら大斧を軽々と担いだ女ドワーフ、ラニーナがルイザを見上げた。
彼女が言葉に出した様にここは見た目とは裏腹に冒険者の間では密かに知られる「墓場」の一つ。
特にこの地はレベルが不足しているにも関わらず自分の力を過信した者達が不正な手段で入り込んだ挙句、荒野の狡猾な魔物に狩られる場所だった。
「……たかがレベル。そんなものだけで私の力を決めつけるギルドに反発した。今思えば愚かでどうしようもない傲慢だった」
ルイザもまた不正に荒野に入った者の一人だった。
今も生きているとはいえ、ここで散った者と自分との違いがほんの少しの運の差でしかない事を今の彼女は受け入れている。
決して自分が選ばれた特別な存在ではないという事実を。
ラニーナがそこまでルイザの心境を察しているかはともかく、何度か小さく頷いてその言葉に聞き入っていた。
「トア。あの辺りから反応ありだね」
三人から少し後方。
ヒューマンの錬金術使いであるハザルが羅針盤に似た道具を手に乗せた姿勢でトアに呼びかけた。
「OK、じゃ少し刈るね。ブリーズレイザっ」
スキル名と同時に何気なく振るわれたトアの短剣。
トアの現在地からハザルが指で示したエリアまでの、密集して膝丈まで伸びた草が刈られていく。
盗賊系の短剣スキルの一つだ。
覚えたての頃はスリにしか使えないと言われる弱小スキルでもあるが、闇盗賊程度まで成長した状態の冒険者がスキルを習熟させて使えば草刈りだって出来る。
まあ、戦闘用というより日常用向きのスキルという立ち位置は微動だにしないが。
「……まあ骨だな。あと装備品もか」
剥き出しになった赤茶けた大地。
そこには結構な人数分の骨が散在していた。
同時に彼らの愛用したであろう道具類の一部もあった。
「ここは一見夜営向きだものね。事前に情報をきちんと集めていれば回避できる危険でもあるけど……」
トアが装備品を物色しながら呟く。
「初日にここが一番一息つける場所に見えるというのがまた嫌らしいのよね。魔物も昼はあまり近寄らないし」
ルイザもトアに続いて草の刈られたエリアに散在する遺品を手に取りながら小さな溜息を漏らす。
「その実、人を好物とする厄介な魔物が人を呼び込む為の罠ときた。夜になったらそれまでの魔物とは頭二つ強さの次元が違うのが油断して夜営した冒険者を喰らいにくる」
「魔物も頭を使うって好例ですねー。ま、大抵気付いた時には避けられない死もそこにあるんですけど」
ラニーナとハザルは周辺の警戒に務める。
「トア、ギルドカード以外の装備はどうする?」
「ターゲットの以外は……無理のない程度に集めておしまいかな。私は剣と短剣の目利きはそこそこ出来るから、ハザルに護符系統、ルイザには魔力付与、ラニーナには精霊関係の掘り出し物がないか確認してもらおっかな。まずは私達で回収してからね」
ルイザの言葉に一瞬考えたトアが指示で応じる。
死んだ冒険者の遺物を頂くというのは悪事とは考えられていない。
特に荒野では発見した者にとっては役得であり、朽ちた者にとっては後に続く者達の力となれる機会なのだと考えられている。
またギルドカードは魔物や亜人で特に好む者が収集している事がある他は食べる魔物もいないため骨と一緒に放置されている事がほとんどだ。
死者のカードをギルドに持ち帰るとギルドから少なくない報酬がもらえる。
かさばらず、感謝され、しかも儲かる。
死者のギルドカードは荒野の冒険者であれば骨を見かけたら最初に探す物の一つでもある。
だが時に、冒険者の身内がその遺品を、形見を望むことがある。
今トア達が受けている依頼もその一つ。
荒野に向かう事をほのめかして消えたとある冒険者の両親からの依頼。
娘の消息と、もし既に死んでいるのであれば何かしらの形見を探してほしいと。
街での調査を終えた段階でトア達四名は全員同じ見解を持つに至った。
死んでいると。
不正に荒野に入り、挙句魔物に狩られたのだと。
荒野において魔物は人に狩られるだけの存在ではなく人を狩る存在でもあるという事を四人は既に学習していたからだ。
そして荒野に入り、彼女の髪からハザルが探査しつつ進んでいく内に目的地が大体わかったという訳だ。
「私も武器ならばそれなりの目利きは出来るぞ。手伝おう」
「ありがと、ラニーナ。……ん、皆。残念ながら発見よ。ダナ=ユエル、レベル81、アックスガード。失踪時とまるっきり一緒」
トアがギルドカードを片手で持ち、掲げた。
「……なら後は預かったリストの遺品を」
「それも見つけた。青空石のイヤリング。リストのデザインと完全に一致」
「レベル90でも早すぎる場所だというのに……生き急いだなダナよ」
ハザルが遺品リストを取り出す前にトアが反対の手で小ぶりの青色の石が二つ付いたイヤリングを見せる。
嘆息とともにラニーナがダナの名を口にした。
「依頼、一つ終わりね。なら諸々回収を済ませて、まだ陽が高い内にここを離れて次の採取依頼にかかろう」
「……そうね。敵討ちまでは仕事じゃないし、そこまでしてたら割に合わなすぎるもの」
ルイザの言葉にトアが頷く。
「そういえば、ルビーアイの事、どう思う?」
「あーあれ。ライム=ラテが関わってるみたいね。あいつ、そんな悪人でもなかった筈だけど……まあ関わり合いたくはないわね」
唐突にラニーナから降られた話題に、トアが少し前の事を思い出すかの様に口元に手を当てた。
「ん。私達がクズノハさんに瞳を譲ったのは彼らから忠告を受ける前だった。つまり私達はまだ無関係」
ルイザが屁理屈めいた事を言いながらトアに賛同するかのように何度か頷いている。
「ここで冒険者同士のよしみ……とか言ってるとクズノハさんの対面に立っちゃいますもんねー。無いですね。ここは大人しく依頼をこなしてるのが一番の選択肢ですとも」
ハザルもパーティの方針に賛成のようだった。
「私たちも再始動したばかりだし、クズノハさんにはとんでもない借りがある身だもの。あいつらが言う通り、私達は無関係でいましょ」
『賛成』
面倒に巻き込まれたくなけりゃレンブラント商会とルビーアイの依頼に近づくな。
ツィーゲの有力な冒険者の息がかかった連中からの忠告は、ツィーゲに帰って間もないトアらにも告げられていた。
その提案に素直に頷いた四人だったが、その理由は彼らの思惑とは大きく異なっている。
無関係でいる事に決めた理由。
クズノハという名がツィーゲの街で知られる様になるのは、もう少し先の話だ。
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