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終章 月と亜空落着編
ピーキー
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「若、識に何を吹き込んだかお聞きしても!?」
それは識が学園や研究室にこもる時間の半分を鍛錬に向けるようになってしばらく経った日の事だった。
珍しく土汚れを身にも服にも残した巴が僕のところに突っ込んできた。
ロッツガルドのクズノハ商会だというのに躊躇いなしだ。
最近は亜空で顔を合わせるのが一番、ツィーゲが二番、ここロッツガルドではほぼ会う事はなかった。
学園周りの状況が巴や澪にとって面白くないってのを僕らの態度から二人も察してくれていた。
なのに、だ。
様子から見ても何かしら緊急事態なんだろうかと耳を傾ける。
要するにこうだ。
識が急に模擬戦で強くなった。
でも何か見てて危うい。
滅茶苦茶情緒不安定で面倒くさいヤカラを相手にしているようでキモい。
……何気に酷いな巴。
多分この感じだと澪も同じ感想だろうな。
「記憶がはっきりしたという様子でもない。問えば若様から秘訣を教わったと」
「秘訣なんて大層なものじゃないんだけどな」
「それはこっちで判断します! ささ、大人しく識の暴走の理由をお聞かせあれ!」
「十三階梯についての見解の相違が判明したんだ」
僕の答えに巴ははて、と首を傾げてみせた。
おいおい、元は言えばお前と澪が実験だかなんかで僕の指輪を契約に混ぜ込んだのがあの力の原因でしょうが。
「あの十三の能力を発露する反則能力が、何か」
「うん。識はあれを十三の能力を発動する特殊な能力だと思ってたんだ」
「? 思ってたんだ、と仰いますと」
「ひょっとして巴もそう思ってたの?」
「……はい」
マジか。
以前僕は四人の従者の能力について、現状の認識を伝えた上で将来的には四人とも同格の実力に至る可能性があるって総評した。
先日の識を見るに僕の言葉は半ば世辞、半ば識本人が彼本来の力と記憶を取り戻したらのたられば話として捉えていたっぽい。
巴や澪は気付いていたかと思ってたけど、事態は思ったよりも深刻だったかもしれない。
「前にさ、巴たちは今は力の開きもあるけど最終的には相性こそあれ同等の実力を身につけるだろうね、って話をしただろ? 覚えてる?」
「……ああ。識と環に気遣われてのアレですか」
「……あれ、一切気遣いとか忖度はいれてないよ」
「っ!?」
「本気」
「若、それはいくら何でも」
おお、全く本気にしてない。
巴は生まれながらの強者だもんな、無理もないか。
「環はそもそも隠してる札がかなりある様子だし僕への視線も時々怪しいとこあるから置いとくとしてだ」
「……」
「識は元々がヒューマンだってのもあって成長の伸びしろが相当あるし、その速度も早い。その上で僕との契約で十三階梯を手に入れた。あの力は文字通り十三の能力を十三段階で発動できる、とんでもないスキルだ」
「十三、段階?」
「そ。衰弱の霧を出すニブルヘイムで解放具合を調節してたからとっくに把握してたと僕も誤解してたんだよね。まさか識が、いや巴さえ理解してなかっただなんて」
本当に、びっくりだ。
ちなみにあの霧だったら最終的には街どころか国一つ包むのだって出来るようになると思ってる。
相当効率的な魔力の運用と予め魔力を蓄えておく何らかの極めて優秀な触媒もいるだろうけど。
「なるほど、十三段階。無茶苦茶ですな。あの出力の異常な乱高下、捕まったと思えば拘束が何故か霧散するお粗末さ……制御に難ありといったところですか」
「まだまだ難ありって程でもないだろうけど……」
「……相当に無茶苦茶でしたぞ?」
「挑戦し始めでまだ加減が出来ないのと慣れてないのが両方出ちゃったんだろうね」
「巴、驚いてるようだけど多分識が今必死に慣れてるのは二段目だよ?」
「っ」
「識自身との相性があるとはいえ基本的にはどれかの能力だけ段階を進めていくような特化型が出来るような力でもない。でも、だよ? 最終的には識はあれを十三段階まで習得して使いこなす」
「……」
「元々莫大な魔力の暴力で圧倒するより制御や技術、策で工夫するのが識の本質だから間違いないね。そこまでやれるようになった識なら巴や澪にだって比肩するってもんでしょ」
「……若」
巴が微妙な笑みを向けてくる。
?
彼女とは長くて深い付き合いになってるけど、どう表現すればいいか全くわからない顔だ。
呆れと誇りと満足と後悔を混ぜこぜにしたような。
「ん??」
「……いえ、過分な評価をありがとうございます」
「識の記憶がどう彼の力に影響するのかは正直全くわからないけど、持ってる能力の方はね。こんな事ならもっと早く伝えておけばよかった」
「記憶ですか。アレは大分狂っておりましたからな」
アレ、とはリッチになって僕らと出会った頃の識に違いない。
「記憶は……忘れるってのは思い出せなくなるだけで消えないもんだとか巴は言ってたけどさ」
「ええ。なので儂のような力を持っておれば見る事は可能です。可能ですが……」
「わかってる。万能じゃあないんだろ。魔道具や魔術で対策できるし本人の意思の力も障害になるんだっけ」
「実際にはそんなものはいくらでも排除の仕様があります。最大の障害というのなら、感情が一番厄介ですな」
「感情」
「ええ。特に狂気や執念、憎悪というのは時に凄まじい障壁になります。識の様にアンデッド化して正気を失うというのも相当面倒なケースですし、澪の様なのはある意味最強に面倒ですな」
巴が、最も身近にいる、まともに記憶を読めない二人を例に挙げてお手上げだといわんばかりに両手をぱたぱたと振って見せる。
「ま、澪はもう折り合いもつけてるようだから良いんだ。でも最強に面倒って意味はちょっと知りたいな」
「あ奴はそもそも主観的な記憶そのものがほぼ無い上に一秒と空けずに食べたいと空腹だが連呼されるだけのシーンが殆どでして」
「ふむ」
「その上儂と同じく長い時間を生きておりますので単純に量が膨大なのですよ。感情の影響も似た様なものですが……例えるなら好き勝手に塗りつぶしたレイヤーが無限に素材に張り重ねられて、更に無駄に容量もあると。分析したい方としては最悪です、最悪」
巴は心底嫌そうに語る。
もっとも、澪はさっきも言ったけど自分の記憶を少なくともある程度思い出してるようだ。
まだ僕には話してくれてないけどルーツ云々については、澪の方は問題ない。
ショッキングで宿命を抱えた過去に圧し潰されそうになってる、なんて様子も微塵もない。
彼女が本格的に落ち込んだのなんて、ローレルで六夜さんに良いように負かされた時くらいだ。
それも二人で何らかの密約があったのか、執着して何が何でもぶっ殺す、なんて物騒なモードにも入ってない。
時折物騒な事を平然と口にする澪だけど、実際のところそこまで凶暴じゃないんだよね。
……誰からも同意してもらえないのは何故かといえば、僕の方に贔屓目がある、かもしれない。
き、気にしなければいいさ!
客観視が常に幸せな結論に達するとは限らない!
「しかし、あの識がロッツガルドにこれだけ通って人だった頃の記憶が取り戻せないなんて事もあるもんなのかね。一応記憶のフックになるような言葉とか単語もちょくちょくあるって話はしてくれてるにしてもさ」
「難しいところですな。正気を失って荒野にやってきて、手段と目的が完全に入れ替わっておりました。十人が十人手遅れと断ずる末期症状ですぞ」
「何とかしたいんだけどねえ」
「……今があるだけで十分儲けもの、若が気になさる事ではないと助言したいですが納得は……されませんな」
ほんの少しだけ、巴の目に嫉妬が見え隠れした。
識相手なのに、マジデスカ巴さん。
「巴」
「何しろ若は識が一番お気に入りのご様子ですので、儂だってそれなりに思うところはありますとも?」
「あの、僕は巴と澪を一番構ってると思うよ……?」
いや、マジで。
本気と書いてマジで。
「ホントでござるかぁー?」
「……どこで覚えてくるんだ、そういうの。エリスが感染してんじゃないだろうな」
「儂不意打ちで暴走識に滅茶苦茶絡まれましてこのザマですから」
驚くべき事に巴がちょっと(自評)拗ねていた。
そして末期症状、ってやつの説明として豆知識でアンデッドが最終的に最後はどうなるのかを聞かせてもらったりして巴のご機嫌を取り。
「まだしばらくは巴のが圧倒的に強いでしょ」
「しばらくじゃなくてずっとですぞ!!」
「はいはい」
識は今不安定でピーキーと。
ま、学園でそこまで攻める事はないだろうから特に問題無いか。
それは識が学園や研究室にこもる時間の半分を鍛錬に向けるようになってしばらく経った日の事だった。
珍しく土汚れを身にも服にも残した巴が僕のところに突っ込んできた。
ロッツガルドのクズノハ商会だというのに躊躇いなしだ。
最近は亜空で顔を合わせるのが一番、ツィーゲが二番、ここロッツガルドではほぼ会う事はなかった。
学園周りの状況が巴や澪にとって面白くないってのを僕らの態度から二人も察してくれていた。
なのに、だ。
様子から見ても何かしら緊急事態なんだろうかと耳を傾ける。
要するにこうだ。
識が急に模擬戦で強くなった。
でも何か見てて危うい。
滅茶苦茶情緒不安定で面倒くさいヤカラを相手にしているようでキモい。
……何気に酷いな巴。
多分この感じだと澪も同じ感想だろうな。
「記憶がはっきりしたという様子でもない。問えば若様から秘訣を教わったと」
「秘訣なんて大層なものじゃないんだけどな」
「それはこっちで判断します! ささ、大人しく識の暴走の理由をお聞かせあれ!」
「十三階梯についての見解の相違が判明したんだ」
僕の答えに巴ははて、と首を傾げてみせた。
おいおい、元は言えばお前と澪が実験だかなんかで僕の指輪を契約に混ぜ込んだのがあの力の原因でしょうが。
「あの十三の能力を発露する反則能力が、何か」
「うん。識はあれを十三の能力を発動する特殊な能力だと思ってたんだ」
「? 思ってたんだ、と仰いますと」
「ひょっとして巴もそう思ってたの?」
「……はい」
マジか。
以前僕は四人の従者の能力について、現状の認識を伝えた上で将来的には四人とも同格の実力に至る可能性があるって総評した。
先日の識を見るに僕の言葉は半ば世辞、半ば識本人が彼本来の力と記憶を取り戻したらのたられば話として捉えていたっぽい。
巴や澪は気付いていたかと思ってたけど、事態は思ったよりも深刻だったかもしれない。
「前にさ、巴たちは今は力の開きもあるけど最終的には相性こそあれ同等の実力を身につけるだろうね、って話をしただろ? 覚えてる?」
「……ああ。識と環に気遣われてのアレですか」
「……あれ、一切気遣いとか忖度はいれてないよ」
「っ!?」
「本気」
「若、それはいくら何でも」
おお、全く本気にしてない。
巴は生まれながらの強者だもんな、無理もないか。
「環はそもそも隠してる札がかなりある様子だし僕への視線も時々怪しいとこあるから置いとくとしてだ」
「……」
「識は元々がヒューマンだってのもあって成長の伸びしろが相当あるし、その速度も早い。その上で僕との契約で十三階梯を手に入れた。あの力は文字通り十三の能力を十三段階で発動できる、とんでもないスキルだ」
「十三、段階?」
「そ。衰弱の霧を出すニブルヘイムで解放具合を調節してたからとっくに把握してたと僕も誤解してたんだよね。まさか識が、いや巴さえ理解してなかっただなんて」
本当に、びっくりだ。
ちなみにあの霧だったら最終的には街どころか国一つ包むのだって出来るようになると思ってる。
相当効率的な魔力の運用と予め魔力を蓄えておく何らかの極めて優秀な触媒もいるだろうけど。
「なるほど、十三段階。無茶苦茶ですな。あの出力の異常な乱高下、捕まったと思えば拘束が何故か霧散するお粗末さ……制御に難ありといったところですか」
「まだまだ難ありって程でもないだろうけど……」
「……相当に無茶苦茶でしたぞ?」
「挑戦し始めでまだ加減が出来ないのと慣れてないのが両方出ちゃったんだろうね」
「巴、驚いてるようだけど多分識が今必死に慣れてるのは二段目だよ?」
「っ」
「識自身との相性があるとはいえ基本的にはどれかの能力だけ段階を進めていくような特化型が出来るような力でもない。でも、だよ? 最終的には識はあれを十三段階まで習得して使いこなす」
「……」
「元々莫大な魔力の暴力で圧倒するより制御や技術、策で工夫するのが識の本質だから間違いないね。そこまでやれるようになった識なら巴や澪にだって比肩するってもんでしょ」
「……若」
巴が微妙な笑みを向けてくる。
?
彼女とは長くて深い付き合いになってるけど、どう表現すればいいか全くわからない顔だ。
呆れと誇りと満足と後悔を混ぜこぜにしたような。
「ん??」
「……いえ、過分な評価をありがとうございます」
「識の記憶がどう彼の力に影響するのかは正直全くわからないけど、持ってる能力の方はね。こんな事ならもっと早く伝えておけばよかった」
「記憶ですか。アレは大分狂っておりましたからな」
アレ、とはリッチになって僕らと出会った頃の識に違いない。
「記憶は……忘れるってのは思い出せなくなるだけで消えないもんだとか巴は言ってたけどさ」
「ええ。なので儂のような力を持っておれば見る事は可能です。可能ですが……」
「わかってる。万能じゃあないんだろ。魔道具や魔術で対策できるし本人の意思の力も障害になるんだっけ」
「実際にはそんなものはいくらでも排除の仕様があります。最大の障害というのなら、感情が一番厄介ですな」
「感情」
「ええ。特に狂気や執念、憎悪というのは時に凄まじい障壁になります。識の様にアンデッド化して正気を失うというのも相当面倒なケースですし、澪の様なのはある意味最強に面倒ですな」
巴が、最も身近にいる、まともに記憶を読めない二人を例に挙げてお手上げだといわんばかりに両手をぱたぱたと振って見せる。
「ま、澪はもう折り合いもつけてるようだから良いんだ。でも最強に面倒って意味はちょっと知りたいな」
「あ奴はそもそも主観的な記憶そのものがほぼ無い上に一秒と空けずに食べたいと空腹だが連呼されるだけのシーンが殆どでして」
「ふむ」
「その上儂と同じく長い時間を生きておりますので単純に量が膨大なのですよ。感情の影響も似た様なものですが……例えるなら好き勝手に塗りつぶしたレイヤーが無限に素材に張り重ねられて、更に無駄に容量もあると。分析したい方としては最悪です、最悪」
巴は心底嫌そうに語る。
もっとも、澪はさっきも言ったけど自分の記憶を少なくともある程度思い出してるようだ。
まだ僕には話してくれてないけどルーツ云々については、澪の方は問題ない。
ショッキングで宿命を抱えた過去に圧し潰されそうになってる、なんて様子も微塵もない。
彼女が本格的に落ち込んだのなんて、ローレルで六夜さんに良いように負かされた時くらいだ。
それも二人で何らかの密約があったのか、執着して何が何でもぶっ殺す、なんて物騒なモードにも入ってない。
時折物騒な事を平然と口にする澪だけど、実際のところそこまで凶暴じゃないんだよね。
……誰からも同意してもらえないのは何故かといえば、僕の方に贔屓目がある、かもしれない。
き、気にしなければいいさ!
客観視が常に幸せな結論に達するとは限らない!
「しかし、あの識がロッツガルドにこれだけ通って人だった頃の記憶が取り戻せないなんて事もあるもんなのかね。一応記憶のフックになるような言葉とか単語もちょくちょくあるって話はしてくれてるにしてもさ」
「難しいところですな。正気を失って荒野にやってきて、手段と目的が完全に入れ替わっておりました。十人が十人手遅れと断ずる末期症状ですぞ」
「何とかしたいんだけどねえ」
「……今があるだけで十分儲けもの、若が気になさる事ではないと助言したいですが納得は……されませんな」
ほんの少しだけ、巴の目に嫉妬が見え隠れした。
識相手なのに、マジデスカ巴さん。
「巴」
「何しろ若は識が一番お気に入りのご様子ですので、儂だってそれなりに思うところはありますとも?」
「あの、僕は巴と澪を一番構ってると思うよ……?」
いや、マジで。
本気と書いてマジで。
「ホントでござるかぁー?」
「……どこで覚えてくるんだ、そういうの。エリスが感染してんじゃないだろうな」
「儂不意打ちで暴走識に滅茶苦茶絡まれましてこのザマですから」
驚くべき事に巴がちょっと(自評)拗ねていた。
そして末期症状、ってやつの説明として豆知識でアンデッドが最終的に最後はどうなるのかを聞かせてもらったりして巴のご機嫌を取り。
「まだしばらくは巴のが圧倒的に強いでしょ」
「しばらくじゃなくてずっとですぞ!!」
「はいはい」
識は今不安定でピーキーと。
ま、学園でそこまで攻める事はないだろうから特に問題無いか。
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