月が導く異世界道中

あずみ 圭

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六章 アイオン落日編

SSC

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 ドドドド……。
 謎の効果音がどこからともなく頭に響いてくる応接室。
 不穏だ。

「澪様ファンクラブに必殺巴組、ですと?」

 思わず僕も場の雰囲気と耳から聞こえた奇怪な音に、謎の口調になって聞き返してしまう。
 みおさまふぁんくらぶ。
 ひっさつともえぐみ。
 頭がおかしくなりそうとはこの事だ。

「はい!」

 だが立ち上がって拳を握りしめるアイドルの卵アーシェス嬢は素晴らしい滑舌で僕の問いを肯定した。

「ちなみに一部の過激派や熱烈同志系フリークスは別組織の設立をしてよりコアなファン活動にいそしんだり、鉄の掟により複数所属を禁止していたりと勢力図は現状混沌としています」

「……ちなみに、アーシェスさんはどこかにしょぞ、いえ参加なさってるんですか?」

 なんとなく、所属って言いたくなかった。

「私は澪様ファンクラブと必殺巴組に参加してます」

 素なのか、それとも僕を気遣ってくれてかアーシェスは所属とは言わなかった。
 何となく体育会系な匂いも漂う娘さんだけに熱烈に鉄の掟を語る集団にいるのかと思ったりもした。
 熱、凄いし。

「ああ、両方。そういうライトなのもアリですか。はは……」

 そりゃそうか。
 巴と澪と聞いて二択かよ、と一瞬思ってしまったけど考えてみればどっちも応援していいよな。
 複数は駄目ってとこあるってだけなんだから。
 話を聞き始めてから巴と澪が出演する極妻的な何かが脳裏で蠢いている所為でどうも、変なイメージが。
 よし、多少はほのぼのマイルドなイメージに戻せた。

「あのお二人がどれだけギルドに貢献して下さったか! 元ギルド受付としてどちらかを選んで応援するだなんてとても出来ません」

「おお」

 真面目だ。
 そしてようやくまともなアーシェス嬢に戻ってきた。
 この娘さん、あんまりアイドルとかに真剣にさせたら駄目なんじゃなかろうかと思いかけてたよ。

「個人的には好みはそれぞれですから優劣はつきますが!」

「……」

 つくんかい。

「6:4でどちらも全力で応援してます! グッズだってばっちり購入してるんですから!」

 グッズってなにー!?
 少なくともウチはそんな物売ってナイヨ!?

「そ、そうですか。えっと、そうだ。アーシェスさんの6はどっちなんです?」

 辛うじて表面上だけ平静を保ち会話を続ける。

「澪様です」

「あーだからあんなに喜んで。納得しました」

 良かった。
 あれで4の方だったらどうしようと怖かった。
 6でも引く気持ちは変わらないけど、微かに救われた気分にはなる。

「ちなみに澪様のファンクラブは最大手が澪様ファンクラブですが、別団体として澪ちゃんファンクラブが競ってきている状況にあり決して安泰の最大手という訳ではありません。彼らは元はロッツガルドの学園祭で澪様を知った余所者が中心となったファンクラブでありここ聖地ツィーゲ――」

 の、脳が溶ける。
 何だこの予告なしのサプライズSAN値チェックは!
 なぜ僕が店で澪の二大ファンクラブについてぶっ飛んだ講義を受けねばならんのかと。

「ちなみに! 巴様の方は必殺巴組が団結力も規模も段違いに高く、続く勢力は三すくみ状態にあります。こちらは通称三羽烏と――」

「ストップ! ストーップ!!」

「?」

「よくわかりました。ウチの店員が冒険者や周りの皆さんに大事? にしてもらってるのは。ありがとうございます、十分です」

 はい、もう色々。

「ライドウ様」

「まだ……何か?」

「冒険者と周り、と仰いました?」

「……ええ」

「甘ーい!! 巴様と澪様、いいえ! 識様もアクアさんやエリスさんも……寄せ集めの私達みたいな人工アイドルと違って!! 生来のアイドルなんですよ!? 全然わかってませんね!?」

 いつからここは数多のプロデューサーが血反吐を吐きながら戦うアイドル戦記になった!?
 ツィーゲのどうでもいい、なのに覗き込んだら戻ってこれなくなりそうなリスクしかない無駄な闇を垣間見た。
 静かに方向性が明後日の方向に向かっているのを感じる。

「更には……あの幼くも完成された……コモエちゃんまで」

「こ、コモエですか?」

 完全にぶっ飛んでやがる。
 全く知らなかったな、この芸能人みたいな皆の扱い。
 そして認識。
 そうか、レンブラントさんはこの密かな熱気を既に察知していたのか。
 だから純粋なツィーゲ民からもそういう存在を生み出そうとしていた?
 つまり発想が飛び級にもほどがあると思っていたのは僕の無知?
 本当に?
 信じたくない気持ちがかなり大きいんですが。
 ツィーゲは荒野に挑む者たちの港にして母。
 個性的な人々が集まるけどそれなりに硬派な街じゃ……。

「どうなってるんだか……」

「本当にどうなってるんですかクズノハ商会は! アイドルの宝庫ですか! どうやったらあんな方々を量産できるんですか! ツィーゲの民を全員信者にするつもりですか!」

「……」

 アーシェスは完全にファンモードになってるしなあ。
 んでも……亜空の皆がアイドル、ねえ?
 どっちかっていうとあいつらは、僕も含めてだけどアイドルというよりはスタアの方だよな。
 我が強いし。
 今やその境は曖昧になりつつあるとはいっても、元が偶像って意味合いのアイドルというのは皆には如何にも似合わないように思う。

「こんな機会は滅多にありませんし、私、何かコツというか秘訣というか! 是非お聞きしたくて!」

「……アーシェスさんには巴や澪もアイドルに見えます?」

 まあ見えてるんだろうけど。

「いいえ!!」

 もうわかりませーん。

「何というか巴様と澪様は別格ですが、クズノハ商会の皆さんは私達とは根本的にレベルが違う気がします」

「まあ確かにレベルという意味では」

「ふざけないでください! そっちのレベルの話は今してません!」

「……はい」

「立っているステージとでも言いましょうか。私たちは要は人気者になりなさいと求められている職な訳なんですけども!」

 ……へぇ。
 直感的な受け取り方をする娘だとは思ってたけど、ピンポイントにアイドルに求められてるものを理解してる気がする答え。
 ニッチなとこを追求すれば在り様なんて無限に広がるにしても基本的なポイントはがっちり抑えてるような。

「なる、ほど」

「ここの皆さんはそんなつもりは全くなくて、でも振舞いと生き方と言葉と、全部で皆の目を惹きつけて離さない感じがあるんです! 言葉にするのは、何かもどかしくて……」

「受け身か自発的かという?」

「それ! ライドウ様は時々途轍もなく得体がしれない凄さが出てきますよね。流石は商会を束ねる代表さんです」

「……どうも」

「うん、うん! そんな感じですよ! 人気者になれって言われてもそんなの言ってみれば最大公約数の好みを反映するだけで、自分から何かを発する訳でもない筈なのに。巴様も澪様も自分の好きに生きてるように見えるのに物凄く魅力的で」

「……それは、巴も澪もこの街で一番評価される物理的な強さを持ってますし、誰かの理想というよりも誰に何と言われようと我が道を行く身勝手、いえ自由な意思を貫くタイプですからね。いってみれば体も心も強い。少なくとも、そう見える。だからでしょうね」

「じゃあ私があの人たちの様になるにはレベルを上げるしかない? いくらなんでもそれは……無理ですよ」

「そもそも巴と澪はアーシェスさんが言ったように好きに生きて憧れを受けるタイプ。アイドルというよりはスタアと言いますか」

「……」

「誰かの願望とか憧れとか理想の受け皿になるんじゃなく、自分の生き様で他社を惹き付ける光そのものに近い立ち位置といいますか。近い様で目標にするのは少し違うんじゃないかなと」

 そしてレンブラントさんがこの娘さんたちに求めてるものも。

「あのお二人に憧れたり目指すのは違うって仰るんですか?」

「ツィーゲ5(仮)の皆さんに求められてるのはアイドルって言葉通りの偶像としての役割も大きいと思います。人気者になって商品の広告役になるってのが主だとは思いますけどね」

「改名、ちゃんとお願いしてみます」

「これからツィーゲが大きくなっていくにつれて街の象徴というか、わかりやすいシンボルは欲しいと思うんですよね。一つは時のエース級冒険者たちが担うでしょうが、それだけじゃ多分足りない。街の住民の象徴、彼らの色々な願望の象徴。カッコいい言葉にするならツィーゲの守るべき者としてのシンボル。その偶像役としてレンブラントさんは皆さんを結成したような気はするんですよ」

 何となく。
 本当に何となくそう感じた。
 女神に、宗教に全く頼らないで巨大な街、巨大な人口を治めていくのにツィーゲはこれから冒険者やアーシェスみたいなアイドル、スタアを活用する気なんじゃないのかなって。
 我ながら結構良いとこ突いてるんじゃないかと思ってる。
 いやネタバラシをするとマク〇スを不意に思い出しただけなんですけどね。
 僕は個人的にアイドルとか詳しくなかったしそっちのアニメも詳しくなくて、そういうソシャゲも名前を知ってるくらい。
 アイドルと聞いて真っ先に浮かんだのは愛を覚えているかって感じの変形する宇宙戦艦だった。
 偶像とか象徴とかぐちゃぐちゃだし、何と言ってもアイドルとスタアなんて僕の中ではすぐ消えるのが前者でばんばん主役をやるのがスタアくらいの認識だ。
 昔高校の友人にその辺りをなんでそこまでってレベルで説教されてあーでこうでそーと何か言われたけど既に頭から抜けてるしな!
 興味ない事なんていくら熱弁されてもこんなもんさ!
 ごめん!

「……驚きました。ライドウ様ってどっちかと言えば考え方は物凄く目先しか見なくて、でもその目先は何があっても乗り切る脳筋系の閃きタイプなのかなって思ってました」

「アーシェスさん、言葉のオブラートが全部溶けてるんだけど」

「それを商会の皆さんが上手に舵取りをして大波も回避する、そういう役割分担でやってるんだろうなって思ってました……」

「ぐ……意外と間違ってないのがまた傷つく……!」

「そっか。ツィーゲで暮らす皆の、それも守られる側。弱者のシンボル……。だから戦争の時も兵士の皆さんの前でステージやれって言われたんだ……。でも、それだとやっぱり短命な役割よね。なら長く憧れを集め皆の願いを集め……集める? うん? という事は……?」

「おーい、アーシェスさん? 大丈夫? 何か考え事したいなら帰ってゆっくり寝っ転がった方が捗るんじゃない?」

 結構投げやりのざっくらばん。
 僕はぶつぶつ考え始めたアーシェスに声を掛ける。
 アイドルでいくかスタアを目指すか、さもなきゃ第三の選択でさくっと人気者のうちに玉の輿に乗るか。
 そんな事を考えているんだろうか。
 こっちは巴と澪のファンクラブの存在を明かされた時点で大分SAN値を削られて疲労感がパないですよ。

「そうします……。ではライドウ様。弓道のご指導よろしくお願い致します」

「あ、はい。こちらこそ」

 ふらっと席を立ち、だがアーシェスは大商会の令嬢として挨拶は仕込まれてるのか優雅に一礼して忘れてるかと思った弓道についても言及して帰っていった。
 思わず素に返ってまともに返事しちゃったな。
 あれは……僕同様、大分混乱してるな。
 さて僕は。
 とりあえず……巴と澪のファンクラブについて探りを入れてみようか。
 知ってしまった以上見ないふりというのも難しいもんな。
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