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24  sideヤスミーン

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「――――そう、有り難う御座いますユリア。まさか貴女の所まで恥を晒す事になるとは本当にあの人達は何時も私の予想を斜め上へ突き抜けていくのですもの。でも貴女の連絡とこちらも待ちに待った報告の全てや諸々と揃ったところでしたの。これで漸く……では後程会場でお会いしましょうね」

 
 私は友人のユリアーナとの連絡を終えた。

 本気でエリーゼ嬢を舞踏会へ出席させる心算だったのね。

 冗談かと思ったのに……。


 まあそのくらいのお馬鹿さんだったのです。

 両親が選んだ私の婚約者だった人とは……ね。


 我が公爵家とエグモンド様のご実家である侯爵家とはこちら側に一見何も益がない様に見えて実は――――いえ今はその話はよしましょうか。

 確かに気分のいいお話でもありませんしね。

 とは言えです。

 既に亡くなったとは言え我が父親の考えと行動が全く理解が出来ません。

 然もそれを巧妙に隠していたのですからね。

 ある意味亡きお母様をも冒涜して……あ、ご夫婦であられたので一緒に埋葬してしまいましたけれどももしかしてあちらの世界では取っ組み合いの喧嘩でもされていらっしゃるのかもしれませんわね。

 まあただし亡くなった後でもお互いがお互いに興味があればのお話になりますけれど……。


 この二ヶ月もの間静かに我慢し黙認を貫いておりましたがそれも今夜で終わりです。

 この日の為に色々と地道に証拠集めをしていたのですもの。

 カルも一生懸命最後の証拠と証人を探し出して下さいましたしね。


 エリーゼ嬢が王宮へ来られるのであればそれも一興。

 お互い愉しい舞踏会になれば幸いですわね。

 
 でも私個人と致しましてはエグモンド様は完全にアウトですがエリーゼ嬢、あの方の行動と想いには感服すると同時に面白くも思っておりますのよ。

 ですので是が非とも殿下へ想いを告白し夜遅くまで破壊を限りを尽くし出来上がったクッキーを食べさせてあげて下さいませ。


 ただし事が運よく進めば……ですけれどね。

 


 
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