異世界召喚のジーンマジック

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全ての始まり

またまたミスっちゃった!

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 燈夜が異世界に着いた頃、私は白い世界で声を押し殺しながら泣いていた。何故か胸を締め付けられるような痛みに襲われただ泣いていた。

「フィレーナ。今、大丈夫か?ちょっと聞きたいことがあるんだけど。」

 そう言いながらいきなり少女が現れ、私を見ると血相を変えて駆け寄ってきた。

「ど、どうしたんだ?! 大丈夫か?フィレーナ。」

「ミレーナァ。あのね、何でかここがギュッてなって涙が出るの。」

 そう言いながらミレーナに抱きつくと、ミレーナは驚きながら抱きしめ返した。彼女は私と1番中がいい神様。私のお姉ちゃんみたいな存在だ。

「よしよし。ほらフィレーナ、泣き止んで。綺麗な顔が台無しだぞ?」

 ミレーナは私が泣き止むまで、姉が妹を慰めるように優しく抱きしめ頭を撫でていた。

「実はね。ヴァーガンガルムに異世界召喚される人を見つけたの。それでこの場所に呼んだんだけど力加減を間違えて体が崩壊し始めたの。」

「そいつは死んだのか?」

「ううん、違うの。直せなかったから新しい体を作って上げて、色々お話してお詫びにスキルとかもあげてね。さっきお別れしたの。」

「それで燈夜のこと考えるとここがギュッてなって涙が出てきて、どうしたらいいのかわからないの。」

「なるほどね。まったくもー、心配して損したよ。でも、フィレーナにそんな男ができるとはね~。どんな男なんだ?」

 ミレーナはニヤニヤしながら聞いてくる。私は、指をならし空中に映像を出現させる。

「この男がねぇ。フィレーナこんな感じのがタイプなのか?」

「べっ別にタイプじゃないよ。それのかっこいいと思うけど」

 顔を赤くしながら答えると、ミレーナは手を口の前に持っていきニヤニヤ笑う

「これはいいことを聞きましたねぇ。みんなに教えに行かないと。」

 そう言い立ち上がるミレーナの服の袖を掴む。

「お願い。この事は誰にも言わないで?ふたりのヒミツ。ね?」

 私は顔を真っ赤にしながら上目遣いでミレーナを見ると鼻血を出し倒れた。

「いきなりどうしたの?大丈夫?」

「大丈夫。フィレーナが可愛すぎて興奮しただけ。」

「危なかった。もう少しで昇天する所だった」

 そう言いながら鼻をつまんで鼻血を止める。

「それでフィレーナ。どこを好きになったの?やっぱり一目惚れ?」

「好きになってません! ただ一緒にいたら心がポカポカして嬉しくて、お別れした時はなんでかとっても胸が痛くて。よく分からない気持ちが大きくなってるの」

「その気持ちを教えてもいいけど、教えてあげない。そっちの方が面白そうだもん。でもその気持ちは大切にしないといけないよ。」

 そう言うと私の頭を優しく撫でる。

 そして後ろを指さし、あっ!燈夜君だ。と言われ私は、慌てて手櫛で君をとかし服のシワを正して振り返るがそこには誰もいない。ミレーナを見るとニヤニヤと笑っていた。騙されたと気づいた私は一瞬で顔が赤くなり恥ずかしくて、ポカポカとミレーナを叩く。

「ミレーナのバカ!! 意地悪!!」

「ごめん、ごめん。もうしないから許してくれ。」

「今度したら許しません!」

「そう言えばミレーナなんでここに来たの?」

「そうだった、忘れてた。私が大事に保管してた、生命の樹の種が無くなっていた。すごく危険だから早く見つけ出さないといけない。」

「そんなに危ないの?」

「あの種には全ての生き物の遺伝子が含まれてるの。もし悪用すればどんな生き物でも作れるんだ。」

「それは、早く見つけないとね。どんな形してるの?」

「綺麗なガラスの玉みたいな形だ。光の角度で様々な色に見える。」

「燈夜の体を直した時に使ったこれに似てるね。」

 そう言うと手に様々な色に光るガラスの玉を持ってきた。

「念の為に聞くけど、私の部屋から持っていったの?」

「とっても急いでてどこから持ってきたか覚えてないけどミレーナの部屋から何個か道具を借りたよ?」

「これが生命の樹の種だバカ!! まさかと思うけど使ってないよね?」

「5個あったから4個使いました。」

「なんで勝手に使ったの?! 一言掛けてくれれば良かったのに。しかもそんなに使って。」

 そう言いながら私の頭に拳骨をする。

「どうやって作ったんだ?」

「人間の第1号を作った時と同じやり方だよ? ちゃんと状態のいい材料とかで作ったよ」

「バカ! そんな状態のいいの使ったらとんでもなく強いからだができるだろ。もしかしたら全ての生き物の力を、使えるようになってるかもしれないんだぞ。それも神の力も。」

「他にもやばい素材を使ってるかもしれないから、作ってる時の映像を見せろ!」

 急いで指を鳴らして映像を出現させる。

 映像を再生いていると突然止めろ!と大声で言われた。

「ここ!この瞬間フィレーナの髪の毛が入ってるじゃないか!」

 よく見るとフラスコの中に私の髪の毛が落ちている。

「もしかしてまたまたミスっちゃった?」

「フィレーナ今すぐ燈夜くんの映像を出して!」

 映し出された映像を見ると。

「キ、キャーーーーーーーー、と、と、とうやさんのおちん、ち、ちんが.......」

「バ、バカ!い、 一体何を見せてるんだ。」

 なんとそこに映っていたのは湯気でところどころ見えないがお風呂に入っている映像だった。しかも、私の名前を呼びながら自家発電をしている。

 2人は固まり、手で目を隠すがしっかりと隙間から。最後まで見ていた。2人とも気まずく黙り込み、どうしようか考えていること20分後。いきなり扉が現れ、中から燈夜がでてきて私を呼んだ。

「ひゃぁ、と、とーや」

「うわぁ。変態フィレーナに近づくな!」

 燈夜はいきなりのことに驚くと後ろの映像が目に入る。そこは先程まで自分が入っていたお風呂だと分かる。2人を見ると視線がチラチラと、燈夜の下半身に向いているのに気づいた。

「まさかと思うけどさっきの見てたの?」

「とーやのおち、、とても大きくて、あんなにいっぱい出るなんて。」

 そう言いながら燈夜の下半身を見て同じ言葉を繰り返していて声は聞こえていない。

「お、おい!変態どうやってここに来た!まさか、フィレーナを襲いに来たのか!絶対にフィレーナには近ずけさせないぞ。」

 顔を真っ赤にしながら私を抱きしめている。

 他人に1番見られたくない行為をオカズにしていた女の子とその友達に見られ、恥ずかしさに耐えれなくなった燈夜は異世界に帰るのだった。
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