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《幸季視点》
意地悪な獣 02
しおりを挟むそんな幸季の心を読んだかのように、リウがまた笑った。
悪戯っ子ような笑顔を浮かべたまま、くぱりと後孔の指を広げ、幸季の身体を弄ぶ。
「ぁあ……、っ」
「ほら、教えて」
「アナル、ビーズ……とか」
「ああいうのが好きなの? 意外だね」
「ディルドも……使った、んンっ」
――どちらも一度きりだったけど。
気持ちが高まると挿れたくてたまらない気持ちになるのに、実際に挿れるといつも気持ちよさよりも虚しさのほうが勝ってしまった。
満たされないどころか余計に気持ちが落ち込むようで、どちらも一度使ったきりで仕舞いこんだままになっている。
あんなもので得られる快楽なんて、たかが知れている。
今、リウが指で与えてくれているもののほうが断然、上のように思えた。
「ぁ……あ、ッ」
「こんなにも健気で可愛いのに、どうして気づいてもらえなかったんだろうね」
太腿にちゅっと口づけられる。
ふるりと下腹部を震わせると、そこを宥めるように優しく撫でられた。
「Good boy、ちゃんと話せてえらかったよ」
「ん、ふぁ……あぁ、ン」
「褒められるとそんなに気持ちいいの? ここ、先からあふれてるよ」
リウの言うとおり、まだほとんど触れていない幸季の中心から、とろとろと透明な汁があふれ出していた。
糸を引き垂れる液体は、それだけで視覚に刺激を与えてくる。
「や、ッ……見ないで」
「そんなの無理に決まってるでしょ。ほら、ちゃんと俺に見せないと……またPresentのCommandは続いたままだよ」
――そうだった。
無意識に閉じそうになっていた足を大きく開く。
羞恥に顔を背けた瞬間、急激な圧迫感とともにナカの質量が増した。
「ぁああ、っ」
「三本目はまだキツかった?」
「ぁ、……っ、あ」
「ちゃんと息して。大丈夫、切れてはいないから」
無理やり広げられる感覚にぐっと息が詰まる。はくはくと唇を震わせていると、そんな風に優しく声を掛けられた。
同時に与えられるGlareに思考が蕩ける。
「い……ぁあ、ッ」
ぬちぬちと乱暴にナカを捏ねられた。その刺激に身体がびくびくと勝手に揺れ、またとぷりと先端から先走りがあふれる。
苦しいけど、気持ちがいい。そう身体が言っているかのようだ。
「――そろそろ、いけそうかな」
聞こえてきた声に、どきりと鼓動が跳ねた。
そっと下に視線を向けると、片手で器用にジーンズを脱ぐリウが見える。思わず釘づけになる幸季の視線に、リウはまだ気づいていないようだった。
くつろげたジーンズの隙間から、リウの昂りが見える。まだ下着の内側に隠れているのに、その形も大きさもはっきりとわかるほどに勃ち上がっていた。
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