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恥ずかしいのは、気持ちいい【凌】 02
しおりを挟む「っん、ふ……ぁ、」
ベッドに押し倒されるなり、唇を塞がれた。
くちゅくちゅと咥内を撫でられ、内側で燻っていた快感をさらに高められる。
気持ちよさに腰を捩ろうにも、身体はがっちりと颯斗に押さえつけられていた。逃すことのできない熱が、ぐるぐると身体の中を巡り溜まっていく。
「……ゃ、う、ぁ……ンふ、ぅッ」
いつもより熱のこもったキスだ。
二人のキスを見て、颯斗も興奮したんだろうか。うっすら目を開いて颯斗の方を見ると、情欲のこもった目が僕を真っ直ぐと見つめていた。
―――ダメだ、こんな顔。
口の中を愛撫されているだけでもひくひくと身体の揺れが止まらないのに、耳の後ろから首、鎖骨と指を滑らせられれば、更に性感が高まった。
僕からも颯斗に身体を擦り寄せる。熱い肌同士が触れるのはそれだけで本当に気持ちがいい。
颯斗が低い声で笑ったのが聞こえた。
「……凌も気持ちいい? ここ、濡れ始めてる」
そう言って撫でられたのは、熱を持って主張している僕の中心だった。
先端を指で優しく撫でられると、くちゅりと確かに濡れた音が聞こえる。キスだけでこんなにも感じてしまうなんて。恥ずかしさに顔を背けようとすれば、反対側の手で顎をそっと押さえられる。
そして、また唇を塞がれた。
「ふ、ンぁ……っ」
今度は一緒に中心も弄られる。
ぶ厚い手で包み込まれ、裏筋を擦り上げられれば腰が勝手に前後に揺れた。ベッドと颯斗の間に挟まれた身体はあまり自由に動かせなくてもどかしい。
もっと、とねだるように口の中の颯斗の舌をきゅっと吸う。颯斗の唾液を飲み込むごとに、もうどうしようもなく蕩けているはずの思考がさらに熱に溺れていく。
「んっ、ぁ……!」
こぼれた先走りを指で広げるように先端を弄られると、びりりと全身を痺れるような快感が走った。僕がそこが弱い。
びくん、と身体を仰け反らせる。
「……すごい。凌ちゃん気持ちよさそう」
「―――っ」
突然近くから聞こえた声に、さっきとは違った意味で体が跳ねた。
高まっていた熱が一気に治まっていく。
「志乃、邪魔をするな」
「だってー」
颯斗のすぐ後ろから、僕を覗き込んでいたのは志乃くんだった。いつから見てたんだろう。颯斗は気づいていたんだろうか。
僕は慌てて志乃くんの視線から顔を背ける。
「……見ないと意味ないじゃん」
少し声が離れたのは、秋也が引き離してくれたからだろうか。
そう呟く志乃くんの声は、いかにも不満げだ。
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