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コオリ

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よんぴーって何のこと?【凌】01

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「あ! りょうちゃん、やっと来た!」
「―――っ、え?」

 自分の部屋よりも広い脱衣所で服をすべて脱ぎ、浴室に通じる扉を開けた瞬間、びっくりするほど明るく元気な声に迎えられて、僕は動きを止めた。
 浴室に自分以外の誰かがいるだなんて、誰が想像するだろう。驚きのあまり思考が停止して、扉の前から動けなくなってしまう。

「……おーい。凌ちゃん?」

 顔の前でぶんぶんと手を振りながら名前を呼ばれて、ハッと我に返る。目の前で心配そうにこちらを見ていたのは、僕のよく知っている人物だった。

志乃しのくん……なんで」
「あ、やっと反応があったー」

 志乃くんは、僕が名前を呼ぶと嬉しそうににっこり笑う。名前も顔も話し方もすべてが可愛らしいけど、志乃くんはれっきとした男だ。
 それも僕とは幼稚園からの幼馴染み。高校は別だったけど、大学が同じなのは知っていた。学内で何度か見かけたことはあったし……でも、こうして面と向かって話をするのは、随分と久しぶりだった。
 志乃くんは昔と変わらない呼び方で僕を呼び、数年のブランクなんか感じさせないフレンドリーさだ。でも、どうして志乃くんがこんなところに?

「凌ちゃんが来るっていうから、楽しみに待ってたのに遅いよー。ほら、一緒にお風呂入ろ」

 志乃くんの濡れた手に、ぐっと腕を掴まれる。僕の戸惑いなんて気に留める様子もなく、志乃くんは僕を浴室へと引っ張り込んだ。
 手だけじゃなく、志乃くんは身体も髪もしっとりと濡れている。漂ってくる甘い香りはシャンプーかボディソープの匂いだろうか。どうやらついさっきまで、身体を洗っていたようだ。
 それにしても、一緒にお風呂って……どうしてこんな。
 聞きたいことはたくさんあるのに、何をどう聞いていいのかわからない。こういうとき、咄嗟に言葉が出てこない自分が嫌だ。

「オレはもう洗い終わったからさ。ここ使っていーよ」

 そういって連れてこられたのはシャワールームの前だった。
 浴室の中でも更に区切られたそこは、透明なガラスで四方を覆われている。中のシャワーからはお湯が出っぱなしだった。志乃くんはさっきまでそこを使っていたらしい。

「ほらほら、どーぞ」
「……どうぞ、って」
「準備とかもいるでしょ? それとも、もうしてきてるの?」
「ひゃ……ッ」

 背中をぐいぐい押す手が緩んだと思えば、急にするりと尻の谷間を撫でられた。いや、撫でられただけじゃない。谷間に滑り込んだ指が後孔に触れた。
 ふにっと孔の入り口を指でつつかれて、思わず情けない声が出る。
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