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最終章 ステージ上の《Attract》

47 はじまりの場所〔End.〕

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 ぐう、と腹の鳴る音が響いた。
 やけに大きく聞こえたその音に、純嶺すみれは意識を覚醒させる。重い瞼を抉じ開けると、同じベッドに寝そべっていたせんがこちらを見て笑っていた。
 どうやら、鳴ったのは純嶺の腹のようだった。

「…………っ」

 いつものように身体を起こそうとしたが、腰に走った鈍い痛みがそれを邪魔する。純嶺は顔を顰めながら、自分の腰に手を当てた。
 すぐには起き上がれそうにない。
 痛みの原因がなんなのかは、しっかり覚えている。
 意識すれば、身体の奥にも違和感がまだ残ったままだった。

 ――あのまま、寝落ちたのか?

 純嶺の頭の下にあるのは、染の腕のようだ。
 チラリと視線を隣に動かすと、苦笑を浮かべる染と目が合う。

「やっぱ痛む?」
「……そこまで、ひどくはない」

 一度横向きに寝返りを打てば、身体は問題なく起こすことができた。ベッドの上に胡座あぐらをかいて座り、他に痛む場所がないかを確認する。
 しばらくその様子を眺めていた染も、純嶺に少し遅れて身体を起こした。

 ――身体、拭いてくれたのか。

 全身のベタつきは綺麗になくなっていた。
 染はシャワーを浴びたのか、髪が少し濡れている。上半身は裸だったが、下着はきちんと身につけていた。
 純嶺はまだ裸のままだ。

「今、何時だ?」
「夜中の三時前だな」

 思ったより、時間は経っていなかった。
 純嶺はベッドから身体を乗り出して、自分の荷物を引き寄せる。中から下着を取り出した。ベッドの端に腰掛けてパンツに足を通していると、今度はさっきより長めに腹が鳴る。
 スプリングの小刻みな揺れが、後ろで染が笑っていることを伝えてきた。

「飯食う?」
「食べる物があるのか?」
「さっきは気づかなかったけど、あそこ。おっさんが用意しといてくれたみたいだな」

 染が顎で指し示した先、ベッドの正面にあるテレビの前に、弁当らしき箱が二つ積まれていた。
 他のメンバーにも配られた物だろうか。
 染が軽快な動きでベッドから降り、箱を手に戻ってくる。一つを純嶺の横に置いた。

「美味そうじゃん」
「……消費期限も大丈夫そうだな」
「アンタって、そういうの気にするタイプ?」
「気にしろと怒られたんだ、昔」

 純嶺は昔から、夢中になると寝食を忘れるタイプだった。そのせいで、せっかく買ってきたものの消費期限が何日も過ぎてしまうことが今でもよくある。
 十代の頃はそれに気づかず食べてしまうことが多かったのだが、舌は鈍感なのに胃腸は敏感らしく、かなりの頻度でトイレに篭ることになった。
 それを幼馴染みのアキラに気づかれ、注意を受けたのだ。

「っははは。そりゃ怒られるな」

 染は笑いながら、弁当に入っていた肉団子を指でつまみ、自分の口へと放り込む。
 タレで汚れた指を純嶺の前に差し出した。
 純嶺は何も考えずにその指を口に含み、舌を這わせる。食欲を刺激する甘辛いタレの味が口の中いっぱいに広がった。

「やっぱ、まだちょっとふわふわしてんだろ?」
「……?」
「こうなってるアンタ、嫌いじゃねえけど」

 指摘されてようやく、純嶺は自分の行動がおかしかったのだと気がつく。
 どうやらまだ、普通の状態ではないらしい。
 腰の鈍い痛みと後ろの違和感以外、身体のほうに大きな不調はなかったが、染の指摘どおり、思考がはっきりしているとはいえない状態だった。

「……トランス状態、だったか?」

 病院で目を覚ましたとき、アキラに説明された言葉を思い出す。
 今はその状態なのだろうか。
 純嶺の疑問に染が首を横に振る。

「そこまでじゃねえよ。俺が何も言わなくても動けてるだろ? たぶん、余韻を引きずってるだけじゃね? ……ってアンタ、実は結構どんくさいんだな」

 純嶺が弁当の蓋を開けるのに苦戦しているのに気づいて、染が横から手を貸してくれた。
 蓋を開けた途端、鼻腔に届いた空腹を刺激する香りに耐えきれず、純嶺も先ほどの染と同じように肉団子をつまんで一口で頬張る。
 見た目より柔らかな食感と香ばしさもあるしっかりとした肉の風味、何よりさっきも美味しいと感じた甘辛いタレの味を充分に堪能してから、染のほうへ視線を向けた。

「ところで聞きたいんだが……」
「ん?」
「……トランス状態のおれは、そこまでひどいのか?」

 純嶺には、自分がトランス状態になっているときの記憶がない。眠っているのと大差ない感覚だった。
 たまに染の存在を近くに感じて、名前を呼んだ記憶はあったが、覚えているのはそれぐらいだ。

「そもそも、トランス状態がどういうものなのかもわかってないんだが」

 まずはそこからだった。

「一番近いものだと夢遊病かな。ちゃんと目も開いてるし、起き上がって歩いたりもしてたし、飯だって食ってたよ」
「……そこまでしてるのに、覚えてないものなんだな」

 変な感覚だった。
 記憶にない自分が、そんな風に動き回っていたなんて。

「っていっても、俺の言葉に反応して動いてる感じだったけどな。コマンドを使われてる感覚に近いんじゃないかって医者が話してたよ」
「……コマンド、か」
「そ。トランス状態自体、Domからグレアを受けてる感覚に近いらしいからさ……ま、アンタとしちゃ、自分の意識がないときにあれこれされて、あんまりいい気分じゃねえのかもだけど――」
「別にそんなことはっ!」

 自分でも驚くぐらい、大きな声が出てしまった。
 染も驚いたのか、ぴたりと動きを止めてこちらを見ている。純嶺は誤魔化すように、小さく咳払いをした。

「そんな風には思ってない。お前がおれのためを思って動いてくれたのはわかってるし……感謝してると言っただろう?」

 目覚めてすぐの純嶺がいつもと変わらないレベルで動けたのは、染がそうやって介抱してくれたおかげだ。
 でなければ、丸一日ベッドで過ごした後にあんな風に全力で踊れるわけがない。

「お前になら何をされても構わない。お前のことを信じてるからこそ、意識のないおれもお前の言葉に従ったんだと思う」
「あー……うん」
「はっきりとではないが、お前の存在を近くに感じてたのは覚えてる。それがすごく安心できて嬉しかったのだって、ちゃんと覚えてるし」
「わかったから、もう……ストップ」
「?」

 手首を強く握ってきた染の手が、すごく熱いことに気がついた。
 顔を上げると顔を真っ赤にした染が、こちらを睨みつけている。耳や肩まで真っ赤だった。

「……どうした?」
「アンタってマジ、それを無自覚でやるからこええよ……トランス状態のアンタも、かなり生殺しだったけど」
「生殺し?」
「やたら甘えてくるし、さっきみたいなことは平気でするし……」

 純嶺の肩に額を押しつけながら、染がぐちぐちと不満をこぼす。
 触れているところの熱さがさらに増して、発熱しているのではないかと心配になってくるほどだ。

「……やっぱり、迷惑だったか?」
「そんな風に思うわけねえだろ……俺だって、アンタが俺を信じて頼ってくれて嬉しかったよ」

 顔を上げた染が、熱に浮かされた表情で見つめてきた。
 手首を握っていた手を離し、純嶺の肩に手を置く。二の腕に向かって撫で下ろすように触れてきた。
 その手の感触が、純嶺の中で燻っていた過去の記憶を喚び起こす。

「……あのときも、こうして触れてくれたのはお前か?」
「あのとき?」
「社長と話していただろう? フェスでおれに会っていると。それは、おれがステージに立てなくなったあの日のことか? 舞台袖でおれに『大丈夫』と言ってくれたのは、お前だったのか?」

 思わず、問い詰めるように聞いてしまった。
 二人の言っていた『フェス』というのが、純嶺の運命を変えたあの日のことだとすれば――染の触れてくる手つきが、あのときの少年と重なってしまう。
 もう、ただの既視感とは思えなかった。

「…………」

 純嶺の言葉に、染は先ほど以上に驚いている様子だった。
 無言でこちらを見つめている。
 
 ――違った、のか?

 あの日の記憶は非常に朧げだ。
 夢の内容が現実に自分の身に起きたことなのかどうかだって、いまだ確信が持てていなかった。
 見当違いの発言だっただろうか。だとしたら恥ずかしい。
 やっぱり今のは忘れろ、と純嶺が口を開こうとした瞬間だった。

「……忘れていいって言ったのに、覚えてたんだな」

 ぽつり、と染が呟いた。
 驚きに見開いていた目を細め、はにかむように破顔する。

「……やっぱり、お前だったのか?」
「そうだよ。アンタが覚えてるとは思わなかった」
「つい最近まで忘れてた。だけど……このオーディションを受けるか悩んでるときに夢で見たんだ。それまで一度も思い出すことなんてなかったのに……おれは、あの日のお前の言葉に背中を押されたんだ」

 あの日、あの夢を見ていなければ、純嶺はこの場所にいなかっただろう。
 夢がいつもどおりの悪夢で終わってしまっていれば、こうして一歩を踏み出すことだってなかった。

「俺の言葉……?」
「ああ。お前はあのときも言ってくれただろう? おれのダンスが好きだって。それに――恐れずにまたステージに立ってほしいって」

 その言葉が、純嶺の背中を強く押してくれたのだ。
 それだけじゃない。
 あのときも、染の優しい支配が純嶺を救ってくれた。得体の知れない恐怖から、純嶺を守ってくれたのだ。

 ――昔から、この男は変わらないんだな。

 このオーディション中も、染はずっと純嶺の背中を支えてくれた。純嶺が立ち止まりそうになったときも、もうだめかも知れないと諦めかけたときも、優しく純嶺を導いてくれた。
 染が隣にいなければ、今日のステージに立つことだって、絶対に叶わなかっただろう。

「……あのときの俺も、ちゃんとアンタの力になれてたんだな」
「お前には、本当に感謝してるんだ」
「それを言うなら俺もだ。アンタがいなかったら、俺はこんな風に踊ってなかったんだからな」

 染はそういうと、懐かしむように目を伏せた。

「あのフェスに連れていってもらったとき、俺は何もかもに興味を失いかけてたんだ。周りからは〈神童〉なんて言われてたけど、それだってただの七光りだし――あの頃の俺の踊りに、俺の意思なんてなかった」
「…………」
「なまじうまく踊れたのもよくなかったんだろうな。適当にやっても周りの大人たちから褒められて……逆に自分の感情を見失ってた。そんなときだった――アンタと、アンタのダンスに出会ったのは」

 肩に触れていた染の手に、力がこもった。
 興奮が伝わってくる。

「おっさんの連れってことで、特別にリハーサルを見せてもらったんだ。そこにアンタがいた。同世代の中でアンタはずば抜けて踊りがうまくて、めちゃくちゃ目立ってた。最初から最後まで、俺の視線はずっとアンタに釘づけで――だから話してみたくて、アンタを舞台袖まで追いかけたんだ」
「……お前に見られてたなんて、気づいてなかった」
「だろうな。アンタはダンスに夢中だったし」

 その頃から、純嶺は筋金入りのダンス馬鹿だった。
 同じくダンス馬鹿のはずのコウにすら揶揄われるほどだったので、相当だったのだろう。

「アンタのダンスは完璧に見えた。周りも手放しで褒めてたのに……舞台袖に戻ったアンタはすごく不満げでさ。せっかく見つけたのに、声も掛けられないぐらい殺気立ってた」
「そうだったか?」
「そうだよ。あの頃から悪人ヅラだったしな。それで隠れて見てたらさ、アンタ、急に一人で踊り始めたんだよ。納得いかなかったところを全部確認するみたいに何度も、何度も。最初は違いがわからなかった俺も見てるうちに気がついた。些細な違いだったけど、だんだんアンタの動きがよくなってることに」

 ――そう言われれば、そうだったかもしれない。

 少しでも自分の理想に近づけようと、いつも必死だった。
 技量が足りないことは仕方がない。でも、できるだけ自分の理想の形に近づけたい――そんなことばかりを考えていた気がする。
 純嶺はいつだって、ギリギリまで自分を追い詰めるように踊っていた。

「感動したよ。心が動かされるってこういうことなんだなって思った。同時に……今までの自分はなんだったんだろうって気づかされた。中途半端なことをして、それで満足して、わかった気になって……そんな自分が急に恥ずかしくなった」
「ただのダンス馬鹿に、そこまで触発されたのか」
「ああ。俺もアンタみたいなダンス馬鹿になりたくなったんだ」
「……おれのダンスが、そんな風に伝わってたんだな」

 それが今の染に繋がっているだなんて、本人の口から聞いても、にわかには信じられなかった。
 そして不思議なことに、そんな染の存在が今の自分に繋がっている。

「アンタがステージに立ち続ける限り、俺はずっとその隣で踊りたい。あの頃の夢がようやく叶いそうだな」
「まだオーディションの合否も出てないのにか?」
「もう、アンタの隣以外で踊ってる自分は想像できねえよ」

 それは純嶺も同感だ。
 全く同じビジョンを描く染の確信めいた言葉に、純嶺は大きく頷いた。




   ◆  ◆  ◆




 ――一ヶ月後。

 ホールは満員の観客で埋め尽くされていた。
 開演時間ぴったりに客席の照明が落ちる。
 たくさんのペンライトが煌めく中、正面の大型モニターに流れ始めたのは、合宿オーディションの映像だった。
 最終審査の日からまだ一ヶ月しか経っていないのに、画面に映る彼らの姿を懐かしく思っているのは自分だけではないだろう。タイミングよく映し出された無愛想な幼馴染みの顔を見て、コウは思わず笑ってしまった。

「足元、気をつけてください」
 
 ライトで足元を照らしながら前を歩くスタッフに小声で促され、薄暗い通路を進む。
 このタイミングで会場に入ったのは、観客を驚かせてしまわないためだ。
 すぐにはわからないよう変装してきたとはいえ、コウと純嶺の関係を知っているファンは多い。目撃されれば、すぐに気づかれてしまう可能性が高かった。
 今日は彼らにとって大切なファーストライブだ。
 お披露目の意味も持つこの重要なライブに、変なことで水を差したくはない。

 ――でもま、それも杞憂だったかもな。

 ファンたちは皆、画面に映る彼らに釘付けだった。
 誰一人として、通路を歩くコウに意識を向ける者はいない。

「……やばい。もう泣きそう」
「今日が私の命日かもしれない……無理」

 ひそひそと聞こえてくるファンたちの声は、どれも感極まって震えていた。
 ほぼリアルタイムで配信されていた彼らの健闘する姿に、共に一喜一憂してきたファンたちだ。
 今日という日に対する思い入れが、誰よりも強いのだろう。
 だが、ここまで存在を無視されるというのは正直悔しさもある。コウの心境は複雑だった。

「こちらの席です」
「ありがと」

 通されたのは、関係者席だ。
 一階席の中ほどにある席だったが、機材スペースのすぐ隣ということもあり、近くに一般客の姿はなかった。
 先に何人か、関係者が座っている。
 その中にもう一人の幼馴染みの姿を見つけた。アキラだ。
 アキラもコウの到着に気づいて、手に持っていたペンライトを大きく振っている。

「コウくん、お疲れ」
「おう」

 アキラの隣の席に荷物を置き、さっきスタッフからチケットと一緒に手渡されたペンライトを取り出す。
 ちょうど、会場に鳴り響くBGMが音量を増した。

「……お、始まるな」

 画面に映し出されている映像も変わる。
 大音量のSEと共に浮かび上がった八人のシルエットに〈VIΓLAINヴィラン〉という彼らのグループ名が重なった。
 それを見たファンの歓声が一気に大きくなる。

 サイドモニターのカウントダウンと共に、センターの大型モニターにメンバー一人ひとりの短いプロモーション映像が流れ始めた。
 最初に映し出されたのは染だ。

「染ー!!」
「染様ぁー!!!」

 すると決められていたわけではないのに、映し出されたメンバーの名前をファンたちが声を揃えて呼ぶ。
 重なった必死で求めるような声に、興奮と期待がどんどん高まっていくのがわかる。
 二人目はドラだ。
 それぞれのメンバーカラーに合わせて、会場を埋め尽くすペンライトが色を変える。
 続けて銀弥ぎんや、田中、叶衣かなえ蘭紗らんしゃ真栄倉まえくらの順に映像が流れた。

「……ったく、勿体つけやがって。最後かよ」

 八人目のメンバーの映像が流れる前に一瞬、会場全体が静まったのは気のせいではないだろう。
 観客全員が呼吸が揃う。

「純嶺ー!!」
「純嶺ちゃーん!!」

 映像が映し出されるのと同時に、これまでで一番大きな歓声が会場中に響いた。
 この場所に焦がれてやまなかった幼馴染みがついにグループとして、このステージに立つのだ。
 目の奥が、ぎゅっと痛むように熱くなる。
 それはずっと純嶺を傍で見ていたコウにとっても、夢見た光景に間違いなかった。


   ◇


 ファンたちの歓声が聞こえてくる。
 これから〈VIΓLAIN〉としての初ステージだというのに、不思議と純嶺の心は落ち着いていた。

「楽しみすぎて、やべえな」

 隣で染が期待に瞳を輝かせて笑っている。
 きっと、その感情に引っ張られているせいだろう。

「皆さん! 存分に当たって砕けてきてくださいね!」

 元気よく声を掛けてきたのはルーネだ。
 最終選考で惜しくも落ちてしまったルーネだったが、今はサポートスタッフとして〈VIΓLAIN〉を支えてくれている。
 衣装デザインの勉強がしたいと社長に願い出て、YRの二人に弟子入りしたのだ。

「砕けたらあかんやろ」
「それぐらいの気持ちでってことだよね!」
「よっしゃあ! それなら観客ごと砕いてやろうぜ」
「おれは本気で砕けそうです……」

 田中のツッコミにドラ、銀弥、叶衣が続く。
 四人の後ろでは緊張に震える蘭紗の背中に、真栄倉が張り手を食らわせていた。

「そろそろ、行くか」

 純嶺の言葉にそれぞれが頷く。
 全員で円陣を組み、お互いの顔を確認し合った。

「よっしゃ。行くぞ、初ライブ! 俺たちらしく、客をこっち側に引きずり込んでやろうぜ!」

 染の掛け声に、全員がヴィランらしく悪だくみをするような表情で笑う。

「「「魅せつけるぞ!!」」」

 八人全員の声が重なった。






 ステージ上の《Attract》End.







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最後までお付き合いありがとうございました。
この後もちょこちょこと番外編をアップするので、そのときはまた読みに来ていただけると嬉しいです!

一言だけでもいいので、感想もお待ちしています!
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