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恥ずかしさと共に嬉しい気持ちがこみ上げてきましたが、それを必死に抑え込もうとしたのですけれど。
我慢ができずに、フリード様にもっと触れたくて、頭をフリード様の胸へと預けてしまいました。
フリード様の鼓動が早まっていることが分かります。心地よい響きに心がやすらぎますわね。
きっと私の鼓動も同じくらいに早まっているでしょうと感じながらも、うっとりとその音を聞いておりました。
少しの沈黙はフリード様の声で終わりを迎えます。
「リア」
愛称を呼ぶフリード様の声はとても優しく、そして甘い響きを持っており、私はその声につられて自然とフリード様の顔を見上げていました。
フリード様は体勢を少し変え、私の頭を抱え込むようにして、抱きしめてくださいました。
抱きしめられてとても嬉しいのですけれど。ちょっと苦しいですわね……。
私は少し身を捩って、苦しさをフリード様に伝えようとしましたが、中々解放していただけず、しばらくこのままの状態でいました。
「リア……」
フリード様はまた私の愛称を呼びながら、先程よりも抱きしめる手を緩めてくださいましたので、私は視線を上へと上げましたわ。
フリード様と交わる視線。
フリード様は目を細めて優しく蕩けるような笑みを浮かべられました。私も自然と頬が緩み、フリード様へと言葉を紡ぎました。
「今度は私の番ですわね」
私は両手をフリード様の首に回すと、自分からフリード様の唇へと軽く触れるだけの口付けを贈りました。
突然のことで驚いたのか、フリード様は目を見開いていらっしゃいます。
「フリード様?」
声をおかけしましたが…石化してしまったかのように固まってしまったフリード様の顔がみるみるうちに赤く染まっていき、フリード様は片手で顔を覆うと、深呼吸をして落ち着こうとされているようです。
「破壊力が…ヤバすぎる…」
「今なんと仰られましたの?」
小さすぎて今度は全く聞き取ることが出来ませんでしたけれど。このお互いに触れていく行為にフリード様のお陰でだいぶ慣れることができました
この日を境に私達の触れる行為は一気に進展していったのでした。
──────
時を数日ほど進めて二人の放課後のガゼボでの事を次回は投稿したいと思います。
我慢ができずに、フリード様にもっと触れたくて、頭をフリード様の胸へと預けてしまいました。
フリード様の鼓動が早まっていることが分かります。心地よい響きに心がやすらぎますわね。
きっと私の鼓動も同じくらいに早まっているでしょうと感じながらも、うっとりとその音を聞いておりました。
少しの沈黙はフリード様の声で終わりを迎えます。
「リア」
愛称を呼ぶフリード様の声はとても優しく、そして甘い響きを持っており、私はその声につられて自然とフリード様の顔を見上げていました。
フリード様は体勢を少し変え、私の頭を抱え込むようにして、抱きしめてくださいました。
抱きしめられてとても嬉しいのですけれど。ちょっと苦しいですわね……。
私は少し身を捩って、苦しさをフリード様に伝えようとしましたが、中々解放していただけず、しばらくこのままの状態でいました。
「リア……」
フリード様はまた私の愛称を呼びながら、先程よりも抱きしめる手を緩めてくださいましたので、私は視線を上へと上げましたわ。
フリード様と交わる視線。
フリード様は目を細めて優しく蕩けるような笑みを浮かべられました。私も自然と頬が緩み、フリード様へと言葉を紡ぎました。
「今度は私の番ですわね」
私は両手をフリード様の首に回すと、自分からフリード様の唇へと軽く触れるだけの口付けを贈りました。
突然のことで驚いたのか、フリード様は目を見開いていらっしゃいます。
「フリード様?」
声をおかけしましたが…石化してしまったかのように固まってしまったフリード様の顔がみるみるうちに赤く染まっていき、フリード様は片手で顔を覆うと、深呼吸をして落ち着こうとされているようです。
「破壊力が…ヤバすぎる…」
「今なんと仰られましたの?」
小さすぎて今度は全く聞き取ることが出来ませんでしたけれど。このお互いに触れていく行為にフリード様のお陰でだいぶ慣れることができました
この日を境に私達の触れる行為は一気に進展していったのでした。
──────
時を数日ほど進めて二人の放課後のガゼボでの事を次回は投稿したいと思います。
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