馬鹿な婚約者と自称ヒロインがまぐわっておりましたので、婚約破棄後に真実の愛とやらの行く末を見守りますわ

文字の大きさ
上 下
86 / 127

85

しおりを挟む
 リーンが目覚めると、暖かいルークの腕の中にいた。
 探り合うように繋がって、温もりを身体中に感じて、心も魔力も満たされていた。
 リーンが身体を動かし身体を起こすと、ルークの手がリーンの手首を掴んだ。
 探るような目でルークが見てくる。
「…どこに…行くんだ…」
「…お腹が空いたから、食事をもらってこようと思って…」
 リーンがそう言うと、ルークも身体を起こして言う。
「リビングに、軽食を置いてある。…いつかの時みたいに」
 そう言ってルークは笑った。
 …用意周到だ。
「持ってくるよ」
 リーンはそう言って、リビングのテーブルの上に置かれている、軽食と果物、飲み物を持って寝室に戻る。
 ベッドサイドのテーブルに飲み物を置いて、ルークの左側に座るとベッドの上に軽食と果物を置き、二人で食べ始めた。
 そして思い出す、『物質保管庫』の事を…。
 ルークは剣を右手に持つから、魔法は左手…。
 リーンは食べている途中だったが…。
「ルーク、左手を出して」
 リーンがそう言うと、不思議そうに左手をリーンの前に差し出してきた。
 リーンはルークの手の甲の上から右手を重ね、軽く握った。
 私と違って大きい手だ…。
「…ルークも『物質保管庫』を使えるように、魔法を譲渡しておくから…」
「…リーン?」
「『物質保管庫』」
 リーンの手からルークの手を通して、『物質保管庫』のドーナツ状の魔法陣を写し出す。
「覚えていて、この形状と魔法を…。呼べば左手の前に現れるように、ルークの左手に書き込んで置くから…」
 簡単に開いて使えるように、ルークの左手に魔法をかける。
「…急にどうした…」
 ルークが不思議そうにリーンを見てくる。
「…今なら魔力が馴染んで、ルークにも使えるだろうし、ルークの方が必要になるかなって思って…」
「…。」
 言い訳じみているかな…。
「…いろんな場所に行くから、…どうしても化膿止めや傷薬とか必要になるでしょ。魔法陣を出して、呼べば引き出しが出てくる。薬草の名前でも呼び出せるから…」
 そう言ってリーンは微笑んだ。
 ルークになら使ってもらいたい…。
「本当はもっと早くに、こうしたかったけど、なかなかタイミングが…」
 二人きりになって、秘密の話をする時間が無かった…。
 ギリギリになってしまったけれど…。
「…今は、リオナスから離れられないがな…」
 ルークはそう言って苦笑いする。
 リーンは魔法陣を閉じたが、ルークの手を離せずにいた。
 なので左手で果物を摘まんで口に入れると、ルークが右手に持ったパンをリーンの口元に差し出してきて、リーンはそれにかぶり付く。
 リーンも左手に果物を持ってルークの口元に持っていくと、ルークも果物と一緒にリーンの指も咥えた。
「…んっ…ルーク…」
 ルークの口の中で指が舐められ、ズキズキと身体を痺れさせる。
「…んっ…あっ…」
 ただ、指を舐められているだけなのに、下半身がムズムズと反応し始める。
 まだ、食べている途中なのに…。

 ルークの口からリーンの指が離される頃には、前はもたげ、身体がトロリととろけそうになっていた。
「…はぁ…あっ…」
 ルークはベッドの上に置いてあった、食べさしの皿をサイドテーブルの上に置き、リーンが離さないでいた手を引っ張り、リーンはルークの胸の中に倒れ込んだ。
「…あっ…」
 リーンのお腹の辺りに、ルークの硬く主張しているモノが当たっている…。
 リーンは身体をずらし、いつもリーンの中を掻き回すモノに唇を付けた。
「くっ…」
 ルークが小さく呻いたので、リーンは楽しくなってきて、舌を這わし唇で吸い付いた。
「んっ…」
 チラリとルークを覗き見ると、必死に耐えているようだ。
 さすがに大きくてリーンには咥えられないので、丹念に舌を這わし吸い付いていくと、先端から蜜が溢れ出てきた。
 …これ…奥に欲しい…。
 リーンは下半身がムズムズして濡れているのを感じていた。
「…んっ…はぁ…」
 リーンは我慢できなくなって、ルークのモノから口を離すと、自らルーク腰に乗り上げ、ソレをリーンの後孔に導いた。
「…絶景だな…」
 リーンは今、ルークの前でどんな姿をしているかなんて、考えられなかった。
 自分で育てたモノで奥を突いて欲しかった。
「…んっ…欲しい…」
 リーンは上手く入れることが出来ず、入り口擦るだけで、前から蜜を滴し始めた。
「…はぁんっ…ルーク…んっ…入ら…ないよ…」
 リーンは腰を揺すりながら、欲しい場所を探すが、上手く嵌まらない…。
「ああんっ…ルーク…入れて…」
 リーンはどうしようもなくて、ルークに助けを求めた。
 ルークがリーンの腰を掴み、少し引き寄せられ濡れつモノにズブリと入り口が嵌まった。
「ああああああっ…!!」
 リーンは蜜を飛ばしルークの胸を濡らした。
「俺もそろそろ…限界だ」
 ルークはそのままリーンの腰を沈ませて、下から突き上げ、リーンを快楽に溺れされた。





しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

勝手にしなさいよ

恋愛
どうせ将来、婚約破棄されると分かりきってる相手と婚約するなんて真っ平ごめんです!でも、相手は王族なので公爵家から破棄は出来ないのです。なら、徹底的に避けるのみ。と思っていた悪役令嬢予定のヴァイオレットだが……

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?

冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。 オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。 だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。 その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・ 「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」 「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

宮廷外交官の天才令嬢、王子に愛想をつかれて婚約破棄されたあげく、実家まで追放されてケダモノ男爵に読み書きを教えることになりました

悠木真帆
恋愛
子爵令嬢のシャルティナ・ルーリックは宮廷外交官として日々忙しくはたらく毎日。 クールな見た目と頭の回転の速さからついたあだ名は氷の令嬢。 婚約者である王子カイル・ドルトラードを長らくほったらかしてしまうほど仕事に没頭していた。 そんなある日の夜会でシャルティナは王子から婚約破棄を宣言されてしまう。 そしてそのとなりには見知らぬ令嬢が⋯⋯ 王子の婚約者ではなくなった途端、シャルティナは宮廷外交官の立場まで失い、見かねた父の強引な勧めで冒険者あがりの男爵のところへ行くことになる。 シャルティナは宮廷外交官の実績を活かして辣腕を振るおうと張り切るが、男爵から命じられた任務は男爵に文字の読み書きを教えることだった⋯⋯

ざまぁはハッピーエンドのエンディング後に

ララ
恋愛
私は由緒正しい公爵家に生まれたシルビア。 幼い頃に結ばれた婚約により時期王妃になることが確定している。 だからこそ王妃教育も精一杯受け、王妃にふさわしい振る舞いと能力を身につけた。 特に婚約者である王太子は少し?いやかなり頭が足りないのだ。 余計に私が頑張らなければならない。 王妃となり国を支える。 そんな確定した未来であったはずなのにある日突然破られた。 学園にピンク色の髪を持つ少女が現れたからだ。 なんとその子は自身をヒロイン?だとか言って婚約者のいるしかも王族である王太子に馴れ馴れしく接してきた。 何度かそれを諌めるも聞く耳を持たず挙句の果てには私がいじめてくるだなんだ言って王太子に泣きついた。 なんと王太子は彼女の言葉を全て鵜呑みにして私を悪女に仕立て上げ国外追放をいい渡す。 はぁ〜、一体誰の悪知恵なんだか? まぁいいわ。 国外追放喜んでお受けいたします。 けれどどうかお忘れにならないでくださいな? 全ての責はあなたにあると言うことを。 後悔しても知りませんわよ。 そう言い残して私は毅然とした態度で、内心ルンルンとこの国を去る。 ふふっ、これからが楽しみだわ。

婚約破棄してくださって結構です

二位関りをん
恋愛
伯爵家の令嬢イヴには同じく伯爵家令息のバトラーという婚約者がいる。しかしバトラーにはユミアという子爵令嬢がいつもべったりくっついており、イヴよりもユミアを優先している。そんなイヴを公爵家次期当主のコーディが優しく包み込む……。 ※表紙にはAIピクターズで生成した画像を使用しています

悪役令嬢の末路

ラプラス
恋愛
政略結婚ではあったけれど、夫を愛していたのは本当。でも、もう疲れてしまった。 だから…いいわよね、あなた?

旦那様、そんなに彼女が大切なら私は邸を出ていきます

おてんば松尾
恋愛
彼女は二十歳という若さで、領主の妻として領地と領民を守ってきた。二年後戦地から夫が戻ると、そこには見知らぬ女性の姿があった。連れ帰った親友の恋人とその子供の面倒を見続ける旦那様に、妻のソフィアはとうとう離婚届を突き付ける。 if 主人公の性格が変わります(元サヤ編になります) ※こちらの作品カクヨムにも掲載します

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります

真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」 婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。  そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。  脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。  王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

処理中です...