馬鹿な婚約者と自称ヒロインがまぐわっておりましたので、婚約破棄後に真実の愛とやらの行く末を見守りますわ

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アレクセイ陛下とシオリ王妃のお話はとても有名である。

あぁ、この場所があの有名な場所なのね。
物語の舞台となった場所をまさかこの目で見ることができるだなんて…

この世界には、稀に異なる世界からやってくる人達がおり、私達はその方々のことを渡り人と呼ばせていただいているのですけれど…

渡り人と呼ばれた方々は、皆神からの恩恵を受けていたり、知識に富んだ方々が多かったらしく、大なり小なり渡り人がやってきた国には恩恵が与えられたとか。


シオリ王妃様は、我が国初めての渡り人様でございました。この変わったお屋敷と共にこの地へとやってきたのだと聞いております。


当時王太子殿下であらせられたアレクセイ陛下が、愛馬に乗り気晴らしにこの湖まで遠乗りされた時に、湖の近くが光り輝きこの変わったお屋敷が現れたらしいのです。


好奇心旺盛なアレクセイ陛下。


この地を守るためという名目で、単身でそのお屋敷へと突入し、黒き夜の妖精のようなシオリ王妃様と出会ったのだという。

そして恋に落ち、結ばれたのです。

シオリ王妃様は、我が国や近隣諸国に食の革命をもたらしてくださった素晴らしい方なのだと、食に携わる仕事についているものには、食の女神様と今も呼ばれているのだとか…


アレクセイ陛下とシオリ王妃様が亡くなられた後も、このお屋敷は不思議な力で守られ、数百年が経過した今でもその当時とほとんど変わなく現存しているだなんて。

私は瞳を輝かせながら、フリード殿下にお声掛けされるまで、変わった見た目のお屋敷を見つめておりました。

「驚いてくれたようだね。じゃあ中へと行こうか。リア」


ーーーーーーーーーーー

読んでくださりありがとうございます。
つい…このお話が終わった後に書こうと思っている物語の一部をぶっこんでしまいました。
他の書いている途中のお話たちも今後書いていかなければと思うのですけれど…
なかなか話の続きが浮かばないのですよね。
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