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小鳥のさえずりや、カーテンからわずかに差し込んでくる陽の光を浴びながら私は目覚めた。
時計の針は7時を指しており、学園での生活がすっかりと身についているのだなと実感する。
ドアをノックする音が聞こえ、
「どうぞ」
入室の許可を出すと、ヘレンが中へと入ってきた。
「おはようございます。ユミリア様」
「ええ。おはよう。ヘレン」
お互いに笑みながら挨拶を交わすと、ヘレンがいつもの様に本日の予定を告げ始める。
「旦那様のご命令により、本日も学園の方は欠席となっております。ユミリア様はゆっくりとお身体をお休めくださいませ」
「え?お父様が?」
北の隣国の祝辞にお父様とお母様が出席しているため、現在この公爵邸の代表となっているのは、リンハルトのはず…
「旦那様は、1時間前に物凄い形相で、早馬に乗りお1人でご帰宅されました。ユミリア様の寝顔をたっぷりとご覧になられた後は、暫く号泣され、再び怒りの形相で城へと向かわれました」
私が眠っている間に、そのような事があっていたなんて…
冷静で、いつも無表情のお父様がそんなにも感情を露わにし私のことを思っていたことと、そんなとても騒がしい中、全く目覚めることのなかった私自身にとても驚いてしまうユミリアなのでありました。
─────
仕事の関係で短くなってしまいました。
深夜頃にもう少しお話を進めていきたいと思います。
時計の針は7時を指しており、学園での生活がすっかりと身についているのだなと実感する。
ドアをノックする音が聞こえ、
「どうぞ」
入室の許可を出すと、ヘレンが中へと入ってきた。
「おはようございます。ユミリア様」
「ええ。おはよう。ヘレン」
お互いに笑みながら挨拶を交わすと、ヘレンがいつもの様に本日の予定を告げ始める。
「旦那様のご命令により、本日も学園の方は欠席となっております。ユミリア様はゆっくりとお身体をお休めくださいませ」
「え?お父様が?」
北の隣国の祝辞にお父様とお母様が出席しているため、現在この公爵邸の代表となっているのは、リンハルトのはず…
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私が眠っている間に、そのような事があっていたなんて…
冷静で、いつも無表情のお父様がそんなにも感情を露わにし私のことを思っていたことと、そんなとても騒がしい中、全く目覚めることのなかった私自身にとても驚いてしまうユミリアなのでありました。
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仕事の関係で短くなってしまいました。
深夜頃にもう少しお話を進めていきたいと思います。
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