24 / 52
銀髪と緋色の瞳の聖女と仲間達
“輪廻転生”
しおりを挟む
(ティティがティーニャの生まれ変わりって⁉︎)
前世の宮森 睦月の記憶が蘇る。
ーーーーーーーー
あれは…ティーニャと出会ったばかりの頃、2人でポーションよりHPの回復量が多い上位の回復アイテム、ハイポーションの材料でヨモギそっくりな水色の薬草【癒し草】を集めに『水の森林』に来ていた時だった。
『水の森林』…水属性の魔力が豊富な此処は回復アイテムに必要な材料が豊富で別名『癒しの森林』とも呼ばれている。
『ねぇ、ムツキ』
『ん?』
『ムツキは魔王を“封印”したらどうするの?元の世界に帰るの?』
『………』
わたしは足元の【癒し草】を摘み、魔法鞄に入れる、返事がなくて不思議に思ったのかティーニャは首を傾げる。
(此処にイグニが居なくてよかった)
イグニと“幻狼”のクゥは別行動で『水の森林』の3つある湖のひとつ『雫の湖』しか入手出来ない透明な丸い水晶の【癒しの涙】を集めに行ってる。
これもハイポーシュンの材料で水中にあって入手が難しいけど、“水属性”の魔法が使えるイグニは水を操れるので、簡単に入手出来るみたい。
『元の世界帰る方法がないの』
『えっ‼︎』
ティーニャは帰る方法がないことをはじめて知ったみたいで、驚いたあと顔が下を向いたまま動かなくなった。
『ティーニャ?』
わたしが名前を呼ぶと、ティーニャの身体がブルブルと震えて黒いオーラが出てきた。ガシッと両手でわたしの肩を掴み、瞳をカッと見開いて。
『9人も【聖女召喚】してて、帰る方法がないってどういうこと⁉︎』
ティーニャの怒声が響いて、驚いた鳥が飛んでいく。
睦月はディアーナ王国に召喚された9人目の“聖女”だった。
初代聖女”聖なる少女“から九千年の月日が流れていた。
ーーーーーーーー
「ハル」
フィル君の私を呼ぶ声にハッとして、現実に意識が戻る。
「…大丈夫?」
私の顔は真っ白で暑くないのに大量の汗を流していた。
どう見ても体調が悪そうな私を心配してフィル君はそう聞いてくる。
「ん、大丈夫」
私は右手て額の汗を拭いながら、そう答えた。
フィル君は心配そうに私を見つめて、ガルフォンは4脚の椅子とグラスに入った水をポポンッと出した。
イスに座って水を一口飲むと身体が少しだけ楽になって、私はティティを見つめて
「生まれ変わりってどうゆうこと?」
そう問いかけた。
「…ボクの。…人狼族の、ユニークスキル”輪廻転生“」
「…ティーニャの死後、…発動して」
ティティは途切れ途切れになりながらも説明を続ける。
「ムツキの…魂の半分…巻き込んで」
「…記憶を持ったまま…転生した」
前世の宮森 睦月の記憶が蘇る。
ーーーーーーーー
あれは…ティーニャと出会ったばかりの頃、2人でポーションよりHPの回復量が多い上位の回復アイテム、ハイポーションの材料でヨモギそっくりな水色の薬草【癒し草】を集めに『水の森林』に来ていた時だった。
『水の森林』…水属性の魔力が豊富な此処は回復アイテムに必要な材料が豊富で別名『癒しの森林』とも呼ばれている。
『ねぇ、ムツキ』
『ん?』
『ムツキは魔王を“封印”したらどうするの?元の世界に帰るの?』
『………』
わたしは足元の【癒し草】を摘み、魔法鞄に入れる、返事がなくて不思議に思ったのかティーニャは首を傾げる。
(此処にイグニが居なくてよかった)
イグニと“幻狼”のクゥは別行動で『水の森林』の3つある湖のひとつ『雫の湖』しか入手出来ない透明な丸い水晶の【癒しの涙】を集めに行ってる。
これもハイポーシュンの材料で水中にあって入手が難しいけど、“水属性”の魔法が使えるイグニは水を操れるので、簡単に入手出来るみたい。
『元の世界帰る方法がないの』
『えっ‼︎』
ティーニャは帰る方法がないことをはじめて知ったみたいで、驚いたあと顔が下を向いたまま動かなくなった。
『ティーニャ?』
わたしが名前を呼ぶと、ティーニャの身体がブルブルと震えて黒いオーラが出てきた。ガシッと両手でわたしの肩を掴み、瞳をカッと見開いて。
『9人も【聖女召喚】してて、帰る方法がないってどういうこと⁉︎』
ティーニャの怒声が響いて、驚いた鳥が飛んでいく。
睦月はディアーナ王国に召喚された9人目の“聖女”だった。
初代聖女”聖なる少女“から九千年の月日が流れていた。
ーーーーーーーー
「ハル」
フィル君の私を呼ぶ声にハッとして、現実に意識が戻る。
「…大丈夫?」
私の顔は真っ白で暑くないのに大量の汗を流していた。
どう見ても体調が悪そうな私を心配してフィル君はそう聞いてくる。
「ん、大丈夫」
私は右手て額の汗を拭いながら、そう答えた。
フィル君は心配そうに私を見つめて、ガルフォンは4脚の椅子とグラスに入った水をポポンッと出した。
イスに座って水を一口飲むと身体が少しだけ楽になって、私はティティを見つめて
「生まれ変わりってどうゆうこと?」
そう問いかけた。
「…ボクの。…人狼族の、ユニークスキル”輪廻転生“」
「…ティーニャの死後、…発動して」
ティティは途切れ途切れになりながらも説明を続ける。
「ムツキの…魂の半分…巻き込んで」
「…記憶を持ったまま…転生した」
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説

強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
訳ありな家庭教師と公爵の執着
ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝名門ブライアン公爵家の美貌の当主ギルバートに雇われることになった一人の家庭教師(ガヴァネス)リディア。きっちりと衣装を着こなし、隙のない身形の家庭教師リディアは素顔を隠し、秘密にしたい過去をも隠す。おまけに美貌の公爵ギルバートには目もくれず、五歳になる公爵令嬢エヴリンの家庭教師としての態度を崩さない。過去に悲惨なめに遭った今の家庭教師リディアは、愛など求めない。そんなリディアに公爵ギルバートの方が興味を抱き……。
※設定などは独自の世界観でご都合主義。ハピエン🩷
※稚拙ながらも投稿初日(2025.1.26)からHOTランキングに入れて頂き、ありがとうございます🙂 最高で26位(2025.2.4)。
※断罪回に残酷な描写がある為、苦手な方はご注意下さい。
旦那様には愛人がいますが気にしません。
りつ
恋愛
イレーナの夫には愛人がいた。名はマリアンヌ。子どものように可愛らしい彼女のお腹にはすでに子どもまでいた。けれどイレーナは別に気にしなかった。彼女は子どもが嫌いだったから。
※表紙は「かんたん表紙メーカー」様で作成しました。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる