22 / 52
銀髪と緋色の瞳の聖女と仲間達
不思議なお茶会?と目的 ※主人公視点
しおりを挟む
ガルフォンは前屈みになり、膝に肘を置いて顔を両手で覆ってその後は何も言わなかった。
フィル君は顔を青くしながら自分の顎に、グーに握った手を当てて何かを考えてる様子で、私は右手で口を覆って、左手は右手の肘に、自分の身体を抱きしめた。
【3年前にゆるまっていた魔王の封印】【ガルフォンの叔父さんの身体に居るナニか】気になる事がいっぱいあるけど…。
「…弟さんは?…どうなったの?」
「…………死んだ。……お頭は回復魔法は使えない。…ハイポーシュンでも治せない傷だった」
「お頭?」
「【闇ギルド商会】今のお頭だ。あの時…偶然通りかかったらしい。俺の命の恩人だ」
フィル君の質問にガルフォンはそう答えた。
この世界の魔法は大きく【魔法属性】と【特殊魔法属性】に分かれる。
【魔法属性】は四大元素の火、水、風、土と光と闇の6種類の魔法。
【特殊魔法属性】は四大元素の属性が合わさり、枝分かれ、進化して“派生”した属性。
現在は雷、氷、回復と聖女のみが使える聖属性の4種類がある。
風と水と光が合わさって“雷雨”となって雷属性が、水から枝分かれして“氷雪”となって氷属性が生まれた。光が進化して“癒しの光”となって回復属性が生まれた。
昔、今より魔法が繁栄していた時代は【特殊魔法属性】も種類が多かったけど、使える人が居なくなって“失われた”みたい。
「ガルフォン、お前の目的はなんだ?」
ボン!
ポン!ポポン!
ガルフォンは木目が綺麗な丸木のテーブル、コーヒーが茶色のマグカップ入って3つ、私のマグカップの下に小さな桜の模様が幾つも入ってる。
小さな銀色のトングが付いた透明なガラスの容器に入った角砂糖が1つ。真っ白なミルクポットに入ったミルクを2つ出した。
私達がいきなりのお茶会?の準備に驚いていると、ガルフォンが自分のコーヒーに1、2、3、4…と合計9つの角砂糖が入った時、フィル君は口を手で押さえて今すぐ吐きそうにしてる。
私も笑顔をひきつらせながら…。
「……甘党なんですね」
「昔からな」
「お酒は?」
「呑めねぇ」
((意外だ))
私とフィル君は同じ感想だったと思う。
「あ~、俺の目的かー。3つ…いや4つか。1つは“現在”がいつ魔王の封印が解かれてもおかしくない状態って事をお前らに伝える事と…」
フィル君はブラックのまま、私は角砂糖1つ、ミルクを多めに入れたコーヒーを飲んだ。
「2つは叔父の身体からアレを追い出して、叔父から両親の事故の真実を聞くこと」
(真実が1番知りたいんだろうな)
私も前世の仲間があの後どうなったか気になる。
私は王宮で夕食を食べていた時に聞いたイグニーア国王陛下を思い出した。
イグニは王位を継いだみたいだし、フィル君に聞けばもっと詳しい事が分かるかな。
水色の狼の耳と外側にはねたショートカットの髪、狼の尻尾と金色の瞳を持つ獣人の人狼族。動物使いの少女の『ティーニャ』とペットの幻浪の『クゥ』
前髪が分かれて足元まで長い黒い髪と見えない銀色の瞳。褐色の肌、耳は長く先が細い、ダークエルフの魔術師の『イーディス』
ツキン
私は胸が痛んだが無視した。
「3つは…お頭が。嬢ちゃん【聖女】に会いたがっている」
ガルフォンは私を指差してそう言った。
(私⁉︎)
「「どういうこと? (だ⁉︎)」」
私とフィル君の質問が重なる。
「…確認したい事と話したい事があるって言っていたぜ」
「確認したいこと?」
ガルフォンは私をじっと見つめて何かを言おうと口を開いたが、すぐ口を閉じた。
「4つは…」
私の質問には答えず最後の目的を告げようとした時、私の身体は銀色と緋色の光の粒が私を覆って私の意識はそこで途切れた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「…ん」
「ナ。…ハルですか?」
(な?)
私は座っていたのに、倒れたんだろうか、フィル君に抱き止められて、心配そうに私を見てる。
ガルフォンはいつのまにか立っていて、驚いた顔で私を見ていた。
「…私どうしたの?」
「「記憶は ないんですね」
ねーのか」
(記憶?なんの?)
フィル君が私をお姫様抱っこして立ち上がった。
「ガルフォン、外が心配です。異空間から出して!」
「フィル君?」
なにがあったの?
「魔王の“封印”が解かれた」
フィル君は顔を青くしながら自分の顎に、グーに握った手を当てて何かを考えてる様子で、私は右手で口を覆って、左手は右手の肘に、自分の身体を抱きしめた。
【3年前にゆるまっていた魔王の封印】【ガルフォンの叔父さんの身体に居るナニか】気になる事がいっぱいあるけど…。
「…弟さんは?…どうなったの?」
「…………死んだ。……お頭は回復魔法は使えない。…ハイポーシュンでも治せない傷だった」
「お頭?」
「【闇ギルド商会】今のお頭だ。あの時…偶然通りかかったらしい。俺の命の恩人だ」
フィル君の質問にガルフォンはそう答えた。
この世界の魔法は大きく【魔法属性】と【特殊魔法属性】に分かれる。
【魔法属性】は四大元素の火、水、風、土と光と闇の6種類の魔法。
【特殊魔法属性】は四大元素の属性が合わさり、枝分かれ、進化して“派生”した属性。
現在は雷、氷、回復と聖女のみが使える聖属性の4種類がある。
風と水と光が合わさって“雷雨”となって雷属性が、水から枝分かれして“氷雪”となって氷属性が生まれた。光が進化して“癒しの光”となって回復属性が生まれた。
昔、今より魔法が繁栄していた時代は【特殊魔法属性】も種類が多かったけど、使える人が居なくなって“失われた”みたい。
「ガルフォン、お前の目的はなんだ?」
ボン!
ポン!ポポン!
ガルフォンは木目が綺麗な丸木のテーブル、コーヒーが茶色のマグカップ入って3つ、私のマグカップの下に小さな桜の模様が幾つも入ってる。
小さな銀色のトングが付いた透明なガラスの容器に入った角砂糖が1つ。真っ白なミルクポットに入ったミルクを2つ出した。
私達がいきなりのお茶会?の準備に驚いていると、ガルフォンが自分のコーヒーに1、2、3、4…と合計9つの角砂糖が入った時、フィル君は口を手で押さえて今すぐ吐きそうにしてる。
私も笑顔をひきつらせながら…。
「……甘党なんですね」
「昔からな」
「お酒は?」
「呑めねぇ」
((意外だ))
私とフィル君は同じ感想だったと思う。
「あ~、俺の目的かー。3つ…いや4つか。1つは“現在”がいつ魔王の封印が解かれてもおかしくない状態って事をお前らに伝える事と…」
フィル君はブラックのまま、私は角砂糖1つ、ミルクを多めに入れたコーヒーを飲んだ。
「2つは叔父の身体からアレを追い出して、叔父から両親の事故の真実を聞くこと」
(真実が1番知りたいんだろうな)
私も前世の仲間があの後どうなったか気になる。
私は王宮で夕食を食べていた時に聞いたイグニーア国王陛下を思い出した。
イグニは王位を継いだみたいだし、フィル君に聞けばもっと詳しい事が分かるかな。
水色の狼の耳と外側にはねたショートカットの髪、狼の尻尾と金色の瞳を持つ獣人の人狼族。動物使いの少女の『ティーニャ』とペットの幻浪の『クゥ』
前髪が分かれて足元まで長い黒い髪と見えない銀色の瞳。褐色の肌、耳は長く先が細い、ダークエルフの魔術師の『イーディス』
ツキン
私は胸が痛んだが無視した。
「3つは…お頭が。嬢ちゃん【聖女】に会いたがっている」
ガルフォンは私を指差してそう言った。
(私⁉︎)
「「どういうこと? (だ⁉︎)」」
私とフィル君の質問が重なる。
「…確認したい事と話したい事があるって言っていたぜ」
「確認したいこと?」
ガルフォンは私をじっと見つめて何かを言おうと口を開いたが、すぐ口を閉じた。
「4つは…」
私の質問には答えず最後の目的を告げようとした時、私の身体は銀色と緋色の光の粒が私を覆って私の意識はそこで途切れた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「…ん」
「ナ。…ハルですか?」
(な?)
私は座っていたのに、倒れたんだろうか、フィル君に抱き止められて、心配そうに私を見てる。
ガルフォンはいつのまにか立っていて、驚いた顔で私を見ていた。
「…私どうしたの?」
「「記憶は ないんですね」
ねーのか」
(記憶?なんの?)
フィル君が私をお姫様抱っこして立ち上がった。
「ガルフォン、外が心配です。異空間から出して!」
「フィル君?」
なにがあったの?
「魔王の“封印”が解かれた」
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
侯爵令嬢に転生したからには、何がなんでも生き抜きたいと思います!
珂里
ファンタジー
侯爵令嬢に生まれた私。
3歳のある日、湖で溺れて前世の記憶を思い出す。
高校に入学した翌日、川で溺れていた子供を助けようとして逆に私が溺れてしまった。
これからハッピーライフを満喫しようと思っていたのに!!
転生したからには、2度目の人生何がなんでも生き抜いて、楽しみたいと思います!!!
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
【書籍化進行中、完結】私だけが知らない
綾雅(要らない悪役令嬢1巻重版)
ファンタジー
書籍化進行中です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
転生したら幼女でした!? 神様~、聞いてないよ~!
饕餮
ファンタジー
書籍化決定!
2024/08/中旬ごろの出荷となります!
Web版と書籍版では一部の設定を追加しました!
今井 優希(いまい ゆき)、享年三十五歳。暴走車から母子をかばって轢かれ、あえなく死亡。
救った母親は数年後に人類にとってとても役立つ発明をし、その子がさらにそれを発展させる、人類にとって宝になる人物たちだった。彼らを助けた功績で生き返らせるか異世界に転生させてくれるという女神。
一旦このまま成仏したいと願うものの女神から誘いを受け、その女神が管理する異世界へ転生することに。
そして女神からその世界で生き残るための魔法をもらい、その世界に降り立つ。
だが。
「ようじらなんて、きいてにゃいでしゅよーーー!」
森の中に虚しく響く優希の声に、誰も答える者はいない。
ステラと名前を変え、女神から遣わされた魔物であるティーガー(虎)に気に入られて護られ、冒険者に気に入られ、辿り着いた村の人々に見守られながらもいろいろとやらかす話である。
★主人公は口が悪いです。
★不定期更新です。
★ツギクル、カクヨムでも投稿を始めました。
料理屋「○」~異世界に飛ばされたけど美味しい物を食べる事に妥協できませんでした~
斬原和菓子
ファンタジー
ここは異世界の中都市にある料理屋。日々の疲れを癒すべく店に来るお客様は様々な問題に悩まされている
酒と食事に癒される人々をさらに幸せにするべく奮闘するマスターの異世界食事情冒険譚
飯屋の娘は魔法を使いたくない?
秋野 木星
ファンタジー
3歳の時に川で溺れた時に前世の記憶人格がよみがえったセリカ。
魔法が使えることをひた隠しにしてきたが、ある日馬車に轢かれそうになった男の子を助けるために思わず魔法を使ってしまう。
それを見ていた貴族の青年が…。
異世界転生の話です。
のんびりとしたセリカの日常を追っていきます。
※ 表紙は星影さんの作品です。
※ 「小説家になろう」から改稿転記しています。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる