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銀髪と緋色の瞳の聖女と仲間達

今後の方針

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 部屋のカーテンを開けると朝日が差し込んできて眩しい、春は窓を開けるとおもいきり背伸びをした。

「んー、いい天気!」

 私が2度目のこの異世界ディアーナに来てから3日が過ぎた。

 (朝食はなんだろう)

 ふたりでフィル君と旅する上で朝食は当番制で夕食は一緒に作ろうってルールがある。
 今日の当番はフィル君の日だ。

 春はわくわくしながらリビングに行くと、

「フィル君、おはよう!」

「おはよう、ハル」

 フィルシアールが水色のエプロンを着けて、朝食の準備をしている。
 今日のメニューは鯛っぽい焼き魚に、真っ白なご飯と豆腐とワカメのみそ汁と茄子の漬物と飲み物は緑茶だ。

「わぁ、美味しそう」

 前世わたしもそうだったけど、ディアーナ王国の聖女達は全員みんな日本人だったので、日本食やひな祭りなど日本文化イベントもこの世界に浸透している。

「「いただきます!」」

 春は焼き魚を一口食べて、

「んー、美味しいー」
「良かった」

 フィルシアールはほっとしたように、そう呟いた。

(フィル君が料理出来るのは意外だったな)

 王子様だから身分上料理をする機会もなさそうなのに私よりも上手い。

 それに、

「フィル君の料理って、とても懐かしい味がする」
「…懐かしい?」

 フィルシアールは首を傾げる。

「うん。どこかで食べた気がする」
「僕もハルの手料理は、とても懐かしい味がします」

 微笑みながら懐かしそうにそう言うフィルシアールを見て、春は召喚された翌日一昨日の出来事を思い出す。



 ーーーー

 ー 一昨日の朝 ー

 フィル君は急に旅立った理由わけを話してくれた。

 現在いま王宮は、今までと変わらず聖女の“封印”の力で魔王を封印し続けようとする【魔王封印派】と、魔王を倒して全てを終わらせようとする【魔王打倒派】2つの派閥に別れている。
 ちなみにフィル君と国王陛下は【魔王打倒派】みたい。

 歴代聖女達が黒髪と黒い瞳だった為、わたし銀髪と緋色の瞳このいろが【魔王封印派】の人々に、

『聖女じゃないんじゃないか!』
『今すぐ鑑定しろ‼︎』

 すっごい騒ぎだったみたい。

(失礼な奴らだ)

 そんな【魔王封印派】を黙らせるために、秘密裏にを持つ人々にわたしのステータスを鑑定する事になったが、引き継がれた経験値はじかれた事によってLv事がバレてしまった。

『今すぐ魔王封印しろ!』

【魔王封印派】の人々がそう騒ぎ出した事で、【魔王打倒派】のフィル君人々わたしを守る為に王宮から出す旅立つことになった。


 ーーーー


(そうだった。
 ステータスのもうひとつの確認方法が【鑑定スキル】だ)

 王宮にある【水晶の間】の水晶は【鑑定スキル】のスキルを宿している。

 春は緑茶を一口飲んで

(私は持ってないから忘れてた)

 春はフィルシアールをもう一度見て、

(これから【闇ギルド商会】だ)

【ギルド商会】スキルの習得やギルドの依頼を受けて報酬を受け取る事が出来て、レベル上げにもうってつけな場所だ。

 本当なら王宮で必要なスキルも習得出来るはずだったんだけど、私のLvの所為で出来なくなってしまった。

 のある【ギルド商会】が治安面で安全だけど、【魔物封印派】に見つかる危険がある以上諦めるしかなかった。規則で偽名も使えない、バレると牢獄行きだ。

 だが、どうしても『レベル上げ』『新しいスキル』と『お金』が必要なのでで利用出来る【闇ギルド商会】へ行くことになった。

 ただ『誘拐』『人身売買』『強盗』『殺人』が横行しててかなり治安が悪い。

(フィル君すっごく反対してた。
 これ以上の案がなかったから、しぶしぶ納得してくれたけど)

 これから先、何があっても私がフィル君を守らなくちゃ!

 春はそう決意してフィルシアールと共に【闇ギルド商会】がある【ルティルナの都】へ出発した。
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