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銀髪と緋色の瞳の聖女と仲間達
今代の聖女 ※フィルシアール視点
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「この話はこの国の実話です」
フィルシアール王子はそこで話に一区切りつくと、じっとハルを観察した。
最初の聖女【聖なる少女】から歴代の聖女は例外なく黒髪と黒い瞳だった。
(彼女もそうだった)
フィルシアールは眼を瞑ると懐かしい光景が、
『 イーディス』
ぼく達を呼ぶ大きな真っ赤なリボンをした少女を思い出した。
眼を開けると、もう一度じっと春を観察した。
今代の聖女:ハル・イチノセ、年齢は歴代聖女達と同じ18歳、身長は150㎝もないだろう、とても小柄で、ふわふわした肩まで伸びた髪、くりくりした大きな瞳、どこからどう見ても少女と正反対で僕と同じ銀髪と緋色の瞳を持つ少女。
『フィル』
自分の思想に潜っていたフィルシアール王子の脳裏に兄の声が聞こえる。
王族の血筋のみ持つスキル:テレパシーの力だ。
『兄上、鑑定結果はどうでしたか?』
歴代の聖女が黒髪と黒い瞳だったため、こちらの都合で召喚したにもかかわらず
今代の聖女は「本物か!偽者か!」と、臣下達が僕が生まれた時と同じように騒ぎ出した。
通常ならハルに説明した後に【水晶の間】に行って鑑定するんだが、臣下達を静めるためにとはいえ、秘密裏にハルを鑑定をする事になった。
(今も昔も変わらない!!)
そう思いながらフィルシアール王子はハルに気付かれないように拳を握った。
『はじかれた』
『レベルが最も高い人物による鑑定もはじいた事で、今代の聖女は歴代の聖女の誰よりも強い力を持ってる事が証明された』
フィルシアール王子はハルに今後の事を説明しながら兄の声に耳を傾ける。
『その報告を受けた臣下達が「今すぐ、魔王を封印しろ!」と騒いでる』
「…ーーっ!」
(聖女がどうかを疑っていたのに、今度はどうしてそうなるんだ!?)
フィルシアール王子は兄の言葉に息をのんだ。
フィルシアール王子はそこで話に一区切りつくと、じっとハルを観察した。
最初の聖女【聖なる少女】から歴代の聖女は例外なく黒髪と黒い瞳だった。
(彼女もそうだった)
フィルシアールは眼を瞑ると懐かしい光景が、
『 イーディス』
ぼく達を呼ぶ大きな真っ赤なリボンをした少女を思い出した。
眼を開けると、もう一度じっと春を観察した。
今代の聖女:ハル・イチノセ、年齢は歴代聖女達と同じ18歳、身長は150㎝もないだろう、とても小柄で、ふわふわした肩まで伸びた髪、くりくりした大きな瞳、どこからどう見ても少女と正反対で僕と同じ銀髪と緋色の瞳を持つ少女。
『フィル』
自分の思想に潜っていたフィルシアール王子の脳裏に兄の声が聞こえる。
王族の血筋のみ持つスキル:テレパシーの力だ。
『兄上、鑑定結果はどうでしたか?』
歴代の聖女が黒髪と黒い瞳だったため、こちらの都合で召喚したにもかかわらず
今代の聖女は「本物か!偽者か!」と、臣下達が僕が生まれた時と同じように騒ぎ出した。
通常ならハルに説明した後に【水晶の間】に行って鑑定するんだが、臣下達を静めるためにとはいえ、秘密裏にハルを鑑定をする事になった。
(今も昔も変わらない!!)
そう思いながらフィルシアール王子はハルに気付かれないように拳を握った。
『はじかれた』
『レベルが最も高い人物による鑑定もはじいた事で、今代の聖女は歴代の聖女の誰よりも強い力を持ってる事が証明された』
フィルシアール王子はハルに今後の事を説明しながら兄の声に耳を傾ける。
『その報告を受けた臣下達が「今すぐ、魔王を封印しろ!」と騒いでる』
「…ーーっ!」
(聖女がどうかを疑っていたのに、今度はどうしてそうなるんだ!?)
フィルシアール王子は兄の言葉に息をのんだ。
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