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行方不明王女とレリルール学園
水の乙女と青年の恋物語
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アウラとルシオラはゆっくりお伽噺のページを開く。
……――水の乙女と青年の恋物語。 このお伽噺はこうはじまる。
とある森に迷い混んだ青年はその森の奥地にある泉にたどり着く。
「……っ」
「…………貴方は誰?」
その泉のほとりに、この世のものとは思えない美しい水の乙女が佇んでおりました。
青年は一目見て水の乙女が人間ではないと魂がないと分かっていましたが、
「僕はマルク。 君は?」
「……わたし? わたしに名はないわ」
「名前はないの。 ……そうだな。 名前ないと不便だからウンディーネと呼んでもいい?」
「……好きにしたらいいわ」
「ありがとうウンディーネ! 今日はもう遅いから明日また来るね!」
既に水の乙女に心を奪われた青年は “ 人間ではない ” ことは気になりませんでした。
「ウンディーネ。 今日は黄色の薔薇を持ってきたよ」
「……ありがとう。 うれしい」
最初は無表情だった水の乙女も、次第に青年に惹かれていきました。
「僕と結婚して!」
「……――っ。 はい、もちろん」
ふたりは結婚して、水の乙女は魂を得て人間として幸せに暮らしました。 ……――だけど、この幸せは長く続きませんでした。
「……すまない。 ウンディーネ」
「マルク。 どうしましたか?」
「他に好きな人が出来たんだ」
「……え」
「別れてほしい」
「……っ」
夫の心変わりで人間になった水の乙女は、また元の姿、水の乙女の姿に戻り、そして、
「やめてくれ、ウンディーネ!!」
「……これしか、もうないの」
「お願いだやめてくれ! ……ぎゃ」
「さよなら。 マルク。 愛しているわ」
水の乙女は心変わりした夫を殺し、森の奥地にある泉にかえっていきました。
……――パタンとアウラとルシオラはお伽噺の本を閉じる。
「「…………………………なんかあれだね。 悲恋だったんだね」」
長い沈黙のあと、ふたりはやっと声を掛け合う。
「バッドエンドだから、お婆様とお母様はこのお伽噺を読ませたくなかったのかな?」
「でも魔王を倒した『勇者と聖女と仲間達』のお伽噺もバッドエンドだけど、読んでいたよね?」
「勇者と聖女は行方不明になって、仲間達は故郷を追われるからバッドエンドね」
国王や国民に祝福されて凱旋ではなく、魔王を倒した力を危惧した国王に追放され、仲間達が散り散りになりながら安住の地を見つける。 そんなストーリーで発行された時代を考えると、魔女狩りを元にしたんじゃないかと言われてる。
「どうしてお婆様達は読ませなくなかったんだろう。 それにウンディーネって、たしか……」
「水の精霊王だな」
「フレイム様。 どうしてここに。 カナリア様やラピドゥス様が王宮に呼ばれたから、フレイム様も王宮に行かれたのでは?」
「ん。 ああ、話を終えて戻ってきたんだ。 それに俺がいると刺激するかもしれないしな」
ルシオラの問いかけにフレイムはあっさりと答える。
「「刺激って?」」
「なんでもない、気にするな。 それより『水の乙女と青年の恋物語』を読んでいたのか」
フレイムはアウラとルシオラが見つめていた本を手に取ってパラパラとページを開く。
「まぁ、精霊や妖精が題材された、お伽噺は多いが特定の精霊の名が出るのはこの本だけだな」
「そうなのですか?」
「ああ。 『ドラゴンと火トカゲ』も “ 火竜 ” と火の精霊王サラマンダーじゃないかと、北に伝わる少年を連れ去ってしまう『雪の女王と少年と少女』も氷の精霊王フラウじゃないかと言われている。 お伽噺は先人が残した教えだからな。 ウンディーネの名前が出るこのお伽噺も何か意味があるんじゃないか」
「その意味って?」
「ん、ああ。 ルシオラ悪いな。 それは俺にも分からない。 ロイザ学園長に聞いたらどうだ?」
フレイムはルシオラの頭を、弟にそうするように優しく撫でる。
「どうして学園長に?」
「あれ、もしかしてルシオラとアウラは知らないのか。 ロイザ学園長は水の精霊王ウンディーネの契約者だぞ」
「「えっ??」」
「結構有名な話だぞ。 16……いや、俺が1才だったから17年前か? その頃に時期 “ マギーア ” 選定試験があって、ロイザ学園長と亡くなった第五王妃が有力候補だったんだが、第五王妃……サラ・ツクモは父上と婚姻して王家に入ったからな選定試験には不参加で、最終的に水の精霊王と契約したロイザ学園長に決まったらしいぞ」
(そういえば当時、ロイザ学園長とルシオラの母が付き合っていたと、そんな噂話も聞いたことあるな)
フレイムは当時のおぼろげな噂話を思いだし、あることに気付き青ざめる。
「……フレイム様。 どうされましたか?」
「あ、ああ。 ルシオラか。 いや、余計なことを教えたと気付いたところだ」
「余計なことって?」
「や。 アウラなんでもないんだ。 お前達が気にすることじゃない。 またな」
「「????」」
フレイムはふらふらとアウラとルシオラから離れて、人気がない所まで来ると、フレイムの目の前に水が集まり、たぷっんと美しい水の精霊王ウンディーネが姿をあらわす。
「くすくす。 ありがとうございます。 フレイム様」
「水の精霊王か。 名はネロだったな?」
「今の名はそうですわね」
「あの『水の乙女と青年の恋物語』は実話なんだな」
「ええ。 私ではありませんが、ウンディーネの名すらない初代ウンディーネの出来事でございますわ」
「もし水の精霊王ウンディーネの契約した者が、あのお伽噺どおりに心変わりを……ウンディーネ以外と結婚したらどうなる? あれは主従の契約を元にしたお伽噺だろう」
「そうですわね。 あのお伽噺と同じ結末かしら」
ネロの言葉を聞いて、フレイムは頭を抱え、自分が声かける前にルシオラが「どうしてお婆様達は読ませなくなかったんだろう」と呟いていたことを思い出す。
「はぁ。 先代 “ アルカヌム ” が読ませたがらないはずだな」
「そうですわね」
「ふたりに読ませるためにわざと持ってきた。 いや、紛れ込ませたのか」
フレイムは水の乙女と青年の恋物語のお伽噺のだけではなく、アウラとルシオラが持ってきていた本も確認していた。 魔法薬関連の本ばかりで、1冊だけお伽噺が紛れているのに違和感を感じていた。
「くすくす。 ええ。 でも安心なさって “ 管理人 ” の許可は得ておりますから」
「マリアベルが許可してるならいいんだが。 ネロとロイザ学園長はどうして契約したんだ。 召喚士ではない俺はともかく、召喚士であるロイザ学園長は水の精霊王と契約する代償くらい知っていると思うが……。 ルシオラの母と恋仲だったのに」
「……それは秘密ですわ。 私にとっては抗いがたいことだったとだけ」
ネロはたぷん、たぷっんとフレイムの周りをくるくると飛び回り、フレイムの後ろにくるとネロの水の両手がフレイムの肩に触れる。 こそこそ話をするようにフレイムの耳元にネロの唇が近付く、
「それ以外にも用があるのか?」
「ええ、少し気になることが。 確証がございませんので、まだ我が主にご報告しておりませんが、カナリア様とラピドゥス様がラーナ様に呼ばれる少し前から、水を伝ってある精霊の気配を微かに感じておりました」
「……っ」
「あら、その様子ですと心当たりがあるようですわね。 ねぇ、教えて下さる何故、新しく建てられたニゲル宮からサラマンダーの気配が微かに漏れてるのかしら?」
……――水の乙女と青年の恋物語。 このお伽噺はこうはじまる。
とある森に迷い混んだ青年はその森の奥地にある泉にたどり着く。
「……っ」
「…………貴方は誰?」
その泉のほとりに、この世のものとは思えない美しい水の乙女が佇んでおりました。
青年は一目見て水の乙女が人間ではないと魂がないと分かっていましたが、
「僕はマルク。 君は?」
「……わたし? わたしに名はないわ」
「名前はないの。 ……そうだな。 名前ないと不便だからウンディーネと呼んでもいい?」
「……好きにしたらいいわ」
「ありがとうウンディーネ! 今日はもう遅いから明日また来るね!」
既に水の乙女に心を奪われた青年は “ 人間ではない ” ことは気になりませんでした。
「ウンディーネ。 今日は黄色の薔薇を持ってきたよ」
「……ありがとう。 うれしい」
最初は無表情だった水の乙女も、次第に青年に惹かれていきました。
「僕と結婚して!」
「……――っ。 はい、もちろん」
ふたりは結婚して、水の乙女は魂を得て人間として幸せに暮らしました。 ……――だけど、この幸せは長く続きませんでした。
「……すまない。 ウンディーネ」
「マルク。 どうしましたか?」
「他に好きな人が出来たんだ」
「……え」
「別れてほしい」
「……っ」
夫の心変わりで人間になった水の乙女は、また元の姿、水の乙女の姿に戻り、そして、
「やめてくれ、ウンディーネ!!」
「……これしか、もうないの」
「お願いだやめてくれ! ……ぎゃ」
「さよなら。 マルク。 愛しているわ」
水の乙女は心変わりした夫を殺し、森の奥地にある泉にかえっていきました。
……――パタンとアウラとルシオラはお伽噺の本を閉じる。
「「…………………………なんかあれだね。 悲恋だったんだね」」
長い沈黙のあと、ふたりはやっと声を掛け合う。
「バッドエンドだから、お婆様とお母様はこのお伽噺を読ませたくなかったのかな?」
「でも魔王を倒した『勇者と聖女と仲間達』のお伽噺もバッドエンドだけど、読んでいたよね?」
「勇者と聖女は行方不明になって、仲間達は故郷を追われるからバッドエンドね」
国王や国民に祝福されて凱旋ではなく、魔王を倒した力を危惧した国王に追放され、仲間達が散り散りになりながら安住の地を見つける。 そんなストーリーで発行された時代を考えると、魔女狩りを元にしたんじゃないかと言われてる。
「どうしてお婆様達は読ませなくなかったんだろう。 それにウンディーネって、たしか……」
「水の精霊王だな」
「フレイム様。 どうしてここに。 カナリア様やラピドゥス様が王宮に呼ばれたから、フレイム様も王宮に行かれたのでは?」
「ん。 ああ、話を終えて戻ってきたんだ。 それに俺がいると刺激するかもしれないしな」
ルシオラの問いかけにフレイムはあっさりと答える。
「「刺激って?」」
「なんでもない、気にするな。 それより『水の乙女と青年の恋物語』を読んでいたのか」
フレイムはアウラとルシオラが見つめていた本を手に取ってパラパラとページを開く。
「まぁ、精霊や妖精が題材された、お伽噺は多いが特定の精霊の名が出るのはこの本だけだな」
「そうなのですか?」
「ああ。 『ドラゴンと火トカゲ』も “ 火竜 ” と火の精霊王サラマンダーじゃないかと、北に伝わる少年を連れ去ってしまう『雪の女王と少年と少女』も氷の精霊王フラウじゃないかと言われている。 お伽噺は先人が残した教えだからな。 ウンディーネの名前が出るこのお伽噺も何か意味があるんじゃないか」
「その意味って?」
「ん、ああ。 ルシオラ悪いな。 それは俺にも分からない。 ロイザ学園長に聞いたらどうだ?」
フレイムはルシオラの頭を、弟にそうするように優しく撫でる。
「どうして学園長に?」
「あれ、もしかしてルシオラとアウラは知らないのか。 ロイザ学園長は水の精霊王ウンディーネの契約者だぞ」
「「えっ??」」
「結構有名な話だぞ。 16……いや、俺が1才だったから17年前か? その頃に時期 “ マギーア ” 選定試験があって、ロイザ学園長と亡くなった第五王妃が有力候補だったんだが、第五王妃……サラ・ツクモは父上と婚姻して王家に入ったからな選定試験には不参加で、最終的に水の精霊王と契約したロイザ学園長に決まったらしいぞ」
(そういえば当時、ロイザ学園長とルシオラの母が付き合っていたと、そんな噂話も聞いたことあるな)
フレイムは当時のおぼろげな噂話を思いだし、あることに気付き青ざめる。
「……フレイム様。 どうされましたか?」
「あ、ああ。 ルシオラか。 いや、余計なことを教えたと気付いたところだ」
「余計なことって?」
「や。 アウラなんでもないんだ。 お前達が気にすることじゃない。 またな」
「「????」」
フレイムはふらふらとアウラとルシオラから離れて、人気がない所まで来ると、フレイムの目の前に水が集まり、たぷっんと美しい水の精霊王ウンディーネが姿をあらわす。
「くすくす。 ありがとうございます。 フレイム様」
「水の精霊王か。 名はネロだったな?」
「今の名はそうですわね」
「あの『水の乙女と青年の恋物語』は実話なんだな」
「ええ。 私ではありませんが、ウンディーネの名すらない初代ウンディーネの出来事でございますわ」
「もし水の精霊王ウンディーネの契約した者が、あのお伽噺どおりに心変わりを……ウンディーネ以外と結婚したらどうなる? あれは主従の契約を元にしたお伽噺だろう」
「そうですわね。 あのお伽噺と同じ結末かしら」
ネロの言葉を聞いて、フレイムは頭を抱え、自分が声かける前にルシオラが「どうしてお婆様達は読ませなくなかったんだろう」と呟いていたことを思い出す。
「はぁ。 先代 “ アルカヌム ” が読ませたがらないはずだな」
「そうですわね」
「ふたりに読ませるためにわざと持ってきた。 いや、紛れ込ませたのか」
フレイムは水の乙女と青年の恋物語のお伽噺のだけではなく、アウラとルシオラが持ってきていた本も確認していた。 魔法薬関連の本ばかりで、1冊だけお伽噺が紛れているのに違和感を感じていた。
「くすくす。 ええ。 でも安心なさって “ 管理人 ” の許可は得ておりますから」
「マリアベルが許可してるならいいんだが。 ネロとロイザ学園長はどうして契約したんだ。 召喚士ではない俺はともかく、召喚士であるロイザ学園長は水の精霊王と契約する代償くらい知っていると思うが……。 ルシオラの母と恋仲だったのに」
「……それは秘密ですわ。 私にとっては抗いがたいことだったとだけ」
ネロはたぷん、たぷっんとフレイムの周りをくるくると飛び回り、フレイムの後ろにくるとネロの水の両手がフレイムの肩に触れる。 こそこそ話をするようにフレイムの耳元にネロの唇が近付く、
「それ以外にも用があるのか?」
「ええ、少し気になることが。 確証がございませんので、まだ我が主にご報告しておりませんが、カナリア様とラピドゥス様がラーナ様に呼ばれる少し前から、水を伝ってある精霊の気配を微かに感じておりました」
「……っ」
「あら、その様子ですと心当たりがあるようですわね。 ねぇ、教えて下さる何故、新しく建てられたニゲル宮からサラマンダーの気配が微かに漏れてるのかしら?」
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