346 / 347
第7章 新たな進化
82話 帝国本部、準備完了
しおりを挟む
まさかの、ヒロトシの意見に帝国本部の人間達は驚いた。王国貴族として、意見を言ってくるわけではなく下の人間達に理不尽な事をするなと言ってきたからだ。
「それはどういう事ですか?」
「冒険者ギルドは、総本部の人間が好き勝手やってきたから、上に上がれば自分もやっても当たり前だと暗黙の了解がある」
「ば、はかな!私達はそんな事は!いつも少ない予算の中・・・・・・」
「落ち着いてください。俺は総本部だと言ったはずです」
「あっ、ああ・・・・・・」
「しかし、これからは各地の本部マスターが役員に就任することになる。俺は、あなた方に対してどんな人間かわからないが、今まで総本部の人間に意見を言っていたから、王国領のギルドマスターではないと思っています」
「それはそうだ!あの人達は、自分の意見に従順な人間かそれを黙認が出来る人間を側に置いてきたからな」
「まぁ、それだけじゃないよ。王国領のギルドマスターの中には、自分を欺きいつか総本部の役員に上がり改革をしようとしていた人間もいたみたいだけどね」
「ああ、確かにいたとは思う・・・・・・」
「しかし、人間は弱い生き物だ。そう思っていても回りが腐りきっていたら、そういう人間も流されて誘惑に負けてしまうんだ。だから、俺は総本部を解体させた」
「・・・・・・」
「しかし、これからはあなた方各地の代表が集まるが、その誘惑に負けてしまうかもしれない」
「私は!」
「本当に言い切れるか?今まで、総本部から離れた場所に追いやられていたんだ。この就任はあなた方にとって、沸いたような幸運なだけだよ。これまでは意見を言ってきた側から、言われる立場に変わるんだ。それがどういう事かわかるかい?」
「それは・・・・・・」
「冒険者ギルドで、絶対的権力が手にはいるんだ。自分の言うことを聞かなければ、今まで自分がやられていたことが出来るようになるんだよ」
「私はそんな事はしない!」
「そうか。俺はその言葉を信じるよ」
ヒロトシは真剣で険しい顔からフッと笑顔に戻った。そして、ヒロトシはギルドマスターを、総本部の役員に任命し、副ギルドマスターを帝国本部のギルドマスターにした。
「それじゃ、今まで通りの勤務でよろしくお願いいたします」
「私は、いつ総本部に?」
「まだ大丈夫です。俺はこれから魔人国とドワーフ国の本部をまわらないといけません。そして、この転移マットを各地のギルド本部に設置して来ます」
そう言って、ヒロトシは冒険者ギルド帝国本部を後にしたのだった。この説明に、ヒロトシ達は帝国ギルド本部で1週間の滞在となった。
「本当にご主人様は凄いです」
助手席に乗っていたシアンが、興奮ぎみに言って目をキラキラさせていた。
「いきなりなんだよ?」
「だって、普通はギルドという巨大組織でいきなり頂点にたてば、もっと拗れるものですよ」
「ああ・・・・・・そういう事か。各地の代表は今まで、総本部の人間にそれだけ不満をつのらせていたって事だよ」
「それにしてもですよ。普通は、いきなりトップに立った人間の言うことを信じませんよ」
「だから、一週間もかかっちまった」
「普通ならもっとかかりますよ」
「それなら良かったと考えるかな。あはは」
ヒロトシは、照れながら帝都の城門をくぐった。帝国の町は、ヒロトシのトラックに驚いていたのは言うまでもなかった。城門警備の兵士も、いきなりの事で呆然となりヒロトシ達を見送ったのだった。
ハッとした城門警備の兵士は、急いでヒロトシの後を追ったのだが、トラックのスピードに追いつける訳もなく、早馬で追った兵士は諦めて帝都に帰るしかなかった。
「いったいあれはなんだったんだ・・・・・・」
「隊長。帝都になにかが起こる前兆なんでしょうか?」
「不吉なことを言うでない!」
「しかし、こんな事は今までなかったでは!」
「とりあえず!帝都でおかしな事がなかったか調べるしかないな」
「「「わかりました!」」」
この事がきっかけで、今まで出国する人間は自由に出る事ができたのだが、帝都の城門では出国する方も見張りがついたのだった。
ヒロトシはそんな事になっているとは思っておらず、いつもと同じようにミトンの町を出るように出国しただけだった。
そして、トラックの中ではシアンと話ながら、ドワーフ国に向かっていた。
「それはどういう事ですか?」
「冒険者ギルドは、総本部の人間が好き勝手やってきたから、上に上がれば自分もやっても当たり前だと暗黙の了解がある」
「ば、はかな!私達はそんな事は!いつも少ない予算の中・・・・・・」
「落ち着いてください。俺は総本部だと言ったはずです」
「あっ、ああ・・・・・・」
「しかし、これからは各地の本部マスターが役員に就任することになる。俺は、あなた方に対してどんな人間かわからないが、今まで総本部の人間に意見を言っていたから、王国領のギルドマスターではないと思っています」
「それはそうだ!あの人達は、自分の意見に従順な人間かそれを黙認が出来る人間を側に置いてきたからな」
「まぁ、それだけじゃないよ。王国領のギルドマスターの中には、自分を欺きいつか総本部の役員に上がり改革をしようとしていた人間もいたみたいだけどね」
「ああ、確かにいたとは思う・・・・・・」
「しかし、人間は弱い生き物だ。そう思っていても回りが腐りきっていたら、そういう人間も流されて誘惑に負けてしまうんだ。だから、俺は総本部を解体させた」
「・・・・・・」
「しかし、これからはあなた方各地の代表が集まるが、その誘惑に負けてしまうかもしれない」
「私は!」
「本当に言い切れるか?今まで、総本部から離れた場所に追いやられていたんだ。この就任はあなた方にとって、沸いたような幸運なだけだよ。これまでは意見を言ってきた側から、言われる立場に変わるんだ。それがどういう事かわかるかい?」
「それは・・・・・・」
「冒険者ギルドで、絶対的権力が手にはいるんだ。自分の言うことを聞かなければ、今まで自分がやられていたことが出来るようになるんだよ」
「私はそんな事はしない!」
「そうか。俺はその言葉を信じるよ」
ヒロトシは真剣で険しい顔からフッと笑顔に戻った。そして、ヒロトシはギルドマスターを、総本部の役員に任命し、副ギルドマスターを帝国本部のギルドマスターにした。
「それじゃ、今まで通りの勤務でよろしくお願いいたします」
「私は、いつ総本部に?」
「まだ大丈夫です。俺はこれから魔人国とドワーフ国の本部をまわらないといけません。そして、この転移マットを各地のギルド本部に設置して来ます」
そう言って、ヒロトシは冒険者ギルド帝国本部を後にしたのだった。この説明に、ヒロトシ達は帝国ギルド本部で1週間の滞在となった。
「本当にご主人様は凄いです」
助手席に乗っていたシアンが、興奮ぎみに言って目をキラキラさせていた。
「いきなりなんだよ?」
「だって、普通はギルドという巨大組織でいきなり頂点にたてば、もっと拗れるものですよ」
「ああ・・・・・・そういう事か。各地の代表は今まで、総本部の人間にそれだけ不満をつのらせていたって事だよ」
「それにしてもですよ。普通は、いきなりトップに立った人間の言うことを信じませんよ」
「だから、一週間もかかっちまった」
「普通ならもっとかかりますよ」
「それなら良かったと考えるかな。あはは」
ヒロトシは、照れながら帝都の城門をくぐった。帝国の町は、ヒロトシのトラックに驚いていたのは言うまでもなかった。城門警備の兵士も、いきなりの事で呆然となりヒロトシ達を見送ったのだった。
ハッとした城門警備の兵士は、急いでヒロトシの後を追ったのだが、トラックのスピードに追いつける訳もなく、早馬で追った兵士は諦めて帝都に帰るしかなかった。
「いったいあれはなんだったんだ・・・・・・」
「隊長。帝都になにかが起こる前兆なんでしょうか?」
「不吉なことを言うでない!」
「しかし、こんな事は今までなかったでは!」
「とりあえず!帝都でおかしな事がなかったか調べるしかないな」
「「「わかりました!」」」
この事がきっかけで、今まで出国する人間は自由に出る事ができたのだが、帝都の城門では出国する方も見張りがついたのだった。
ヒロトシはそんな事になっているとは思っておらず、いつもと同じようにミトンの町を出るように出国しただけだった。
そして、トラックの中ではシアンと話ながら、ドワーフ国に向かっていた。
1
お気に入りに追加
424
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした
高鉢 健太
ファンタジー
ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。
ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。
もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。
とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!
勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。
克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
亡霊剣士の肉体強奪リベンジ!~倒した敵の身体を乗っ取って、最強へと到る物語。
円城寺正市
ファンタジー
勇者が行方不明になって数年。
魔物が勢力圏を拡大し、滅亡の危機に瀕する国、ソルブルグ王国。
洞窟の中で目覚めた主人公は、自分が亡霊になっていることに気が付いた。
身動きもとれず、記憶も無い。
ある日、身動きできない彼の前に、ゴブリンの群れに追いかけられてエルフの少女が転がり込んできた。
亡霊を見つけたエルフの少女ミーシャは、死体に乗り移る方法を教え、身体を得た彼は、圧倒的な剣技を披露して、ゴブリンの群れを撃退した。
そして、「旅の目的は言えない」というミーシャに同行することになった亡霊は、次々に倒した敵の身体に乗り換えながら、復讐すべき相手へと辿り着く。
※この作品は「小説家になろう」からの転載です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
老衰で死んだ僕は異世界に転生して仲間を探す旅に出ます。最初の武器は木の棒ですか!? 絶対にあきらめない心で剣と魔法を使いこなします!
菊池 快晴
ファンタジー
10代という若さで老衰により病気で死んでしまった主人公アイレは
「まだ、死にたくない」という願いの通り異世界転生に成功する。
同じ病気で亡くなった親友のヴェルネルとレムリもこの世界いるはずだと
アイレは二人を探す旅に出るが、すぐに魔物に襲われてしまう
最初の武器は木の棒!?
そして謎の人物によって明かされるヴェネルとレムリの転生の真実。
何度も心が折れそうになりながらも、アイレは剣と魔法を使いこなしながら
困難に立ち向かっていく。
チート、ハーレムなしの王道ファンタジー物語!
異世界転生は2話目です! キャラクタ―の魅力を味わってもらえると嬉しいです。
話の終わりのヒキを重要視しているので、そこを注目して下さい!
****** 完結まで必ず続けます *****
****** 毎日更新もします *****
他サイトへ重複投稿しています!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界に落ちたら若返りました。
アマネ
ファンタジー
榊原 チヨ、87歳。
夫との2人暮らし。
何の変化もないけど、ゆっくりとした心安らぐ時間。
そんな普通の幸せが側にあるような生活を送ってきたのにーーー
気がついたら知らない場所!?
しかもなんかやたらと若返ってない!?
なんで!?
そんなおばあちゃんのお話です。
更新は出来れば毎日したいのですが、物語の時間は割とゆっくり進むかもしれません。
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる