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第7章 新たな進化
82話 帝国本部、準備完了
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まさかの、ヒロトシの意見に帝国本部の人間達は驚いた。王国貴族として、意見を言ってくるわけではなく下の人間達に理不尽な事をするなと言ってきたからだ。
「それはどういう事ですか?」
「冒険者ギルドは、総本部の人間が好き勝手やってきたから、上に上がれば自分もやっても当たり前だと暗黙の了解がある」
「ば、はかな!私達はそんな事は!いつも少ない予算の中・・・・・・」
「落ち着いてください。俺は総本部だと言ったはずです」
「あっ、ああ・・・・・・」
「しかし、これからは各地の本部マスターが役員に就任することになる。俺は、あなた方に対してどんな人間かわからないが、今まで総本部の人間に意見を言っていたから、王国領のギルドマスターではないと思っています」
「それはそうだ!あの人達は、自分の意見に従順な人間かそれを黙認が出来る人間を側に置いてきたからな」
「まぁ、それだけじゃないよ。王国領のギルドマスターの中には、自分を欺きいつか総本部の役員に上がり改革をしようとしていた人間もいたみたいだけどね」
「ああ、確かにいたとは思う・・・・・・」
「しかし、人間は弱い生き物だ。そう思っていても回りが腐りきっていたら、そういう人間も流されて誘惑に負けてしまうんだ。だから、俺は総本部を解体させた」
「・・・・・・」
「しかし、これからはあなた方各地の代表が集まるが、その誘惑に負けてしまうかもしれない」
「私は!」
「本当に言い切れるか?今まで、総本部から離れた場所に追いやられていたんだ。この就任はあなた方にとって、沸いたような幸運なだけだよ。これまでは意見を言ってきた側から、言われる立場に変わるんだ。それがどういう事かわかるかい?」
「それは・・・・・・」
「冒険者ギルドで、絶対的権力が手にはいるんだ。自分の言うことを聞かなければ、今まで自分がやられていたことが出来るようになるんだよ」
「私はそんな事はしない!」
「そうか。俺はその言葉を信じるよ」
ヒロトシは真剣で険しい顔からフッと笑顔に戻った。そして、ヒロトシはギルドマスターを、総本部の役員に任命し、副ギルドマスターを帝国本部のギルドマスターにした。
「それじゃ、今まで通りの勤務でよろしくお願いいたします」
「私は、いつ総本部に?」
「まだ大丈夫です。俺はこれから魔人国とドワーフ国の本部をまわらないといけません。そして、この転移マットを各地のギルド本部に設置して来ます」
そう言って、ヒロトシは冒険者ギルド帝国本部を後にしたのだった。この説明に、ヒロトシ達は帝国ギルド本部で1週間の滞在となった。
「本当にご主人様は凄いです」
助手席に乗っていたシアンが、興奮ぎみに言って目をキラキラさせていた。
「いきなりなんだよ?」
「だって、普通はギルドという巨大組織でいきなり頂点にたてば、もっと拗れるものですよ」
「ああ・・・・・・そういう事か。各地の代表は今まで、総本部の人間にそれだけ不満をつのらせていたって事だよ」
「それにしてもですよ。普通は、いきなりトップに立った人間の言うことを信じませんよ」
「だから、一週間もかかっちまった」
「普通ならもっとかかりますよ」
「それなら良かったと考えるかな。あはは」
ヒロトシは、照れながら帝都の城門をくぐった。帝国の町は、ヒロトシのトラックに驚いていたのは言うまでもなかった。城門警備の兵士も、いきなりの事で呆然となりヒロトシ達を見送ったのだった。
ハッとした城門警備の兵士は、急いでヒロトシの後を追ったのだが、トラックのスピードに追いつける訳もなく、早馬で追った兵士は諦めて帝都に帰るしかなかった。
「いったいあれはなんだったんだ・・・・・・」
「隊長。帝都になにかが起こる前兆なんでしょうか?」
「不吉なことを言うでない!」
「しかし、こんな事は今までなかったでは!」
「とりあえず!帝都でおかしな事がなかったか調べるしかないな」
「「「わかりました!」」」
この事がきっかけで、今まで出国する人間は自由に出る事ができたのだが、帝都の城門では出国する方も見張りがついたのだった。
ヒロトシはそんな事になっているとは思っておらず、いつもと同じようにミトンの町を出るように出国しただけだった。
そして、トラックの中ではシアンと話ながら、ドワーフ国に向かっていた。
「それはどういう事ですか?」
「冒険者ギルドは、総本部の人間が好き勝手やってきたから、上に上がれば自分もやっても当たり前だと暗黙の了解がある」
「ば、はかな!私達はそんな事は!いつも少ない予算の中・・・・・・」
「落ち着いてください。俺は総本部だと言ったはずです」
「あっ、ああ・・・・・・」
「しかし、これからは各地の本部マスターが役員に就任することになる。俺は、あなた方に対してどんな人間かわからないが、今まで総本部の人間に意見を言っていたから、王国領のギルドマスターではないと思っています」
「それはそうだ!あの人達は、自分の意見に従順な人間かそれを黙認が出来る人間を側に置いてきたからな」
「まぁ、それだけじゃないよ。王国領のギルドマスターの中には、自分を欺きいつか総本部の役員に上がり改革をしようとしていた人間もいたみたいだけどね」
「ああ、確かにいたとは思う・・・・・・」
「しかし、人間は弱い生き物だ。そう思っていても回りが腐りきっていたら、そういう人間も流されて誘惑に負けてしまうんだ。だから、俺は総本部を解体させた」
「・・・・・・」
「しかし、これからはあなた方各地の代表が集まるが、その誘惑に負けてしまうかもしれない」
「私は!」
「本当に言い切れるか?今まで、総本部から離れた場所に追いやられていたんだ。この就任はあなた方にとって、沸いたような幸運なだけだよ。これまでは意見を言ってきた側から、言われる立場に変わるんだ。それがどういう事かわかるかい?」
「それは・・・・・・」
「冒険者ギルドで、絶対的権力が手にはいるんだ。自分の言うことを聞かなければ、今まで自分がやられていたことが出来るようになるんだよ」
「私はそんな事はしない!」
「そうか。俺はその言葉を信じるよ」
ヒロトシは真剣で険しい顔からフッと笑顔に戻った。そして、ヒロトシはギルドマスターを、総本部の役員に任命し、副ギルドマスターを帝国本部のギルドマスターにした。
「それじゃ、今まで通りの勤務でよろしくお願いいたします」
「私は、いつ総本部に?」
「まだ大丈夫です。俺はこれから魔人国とドワーフ国の本部をまわらないといけません。そして、この転移マットを各地のギルド本部に設置して来ます」
そう言って、ヒロトシは冒険者ギルド帝国本部を後にしたのだった。この説明に、ヒロトシ達は帝国ギルド本部で1週間の滞在となった。
「本当にご主人様は凄いです」
助手席に乗っていたシアンが、興奮ぎみに言って目をキラキラさせていた。
「いきなりなんだよ?」
「だって、普通はギルドという巨大組織でいきなり頂点にたてば、もっと拗れるものですよ」
「ああ・・・・・・そういう事か。各地の代表は今まで、総本部の人間にそれだけ不満をつのらせていたって事だよ」
「それにしてもですよ。普通は、いきなりトップに立った人間の言うことを信じませんよ」
「だから、一週間もかかっちまった」
「普通ならもっとかかりますよ」
「それなら良かったと考えるかな。あはは」
ヒロトシは、照れながら帝都の城門をくぐった。帝国の町は、ヒロトシのトラックに驚いていたのは言うまでもなかった。城門警備の兵士も、いきなりの事で呆然となりヒロトシ達を見送ったのだった。
ハッとした城門警備の兵士は、急いでヒロトシの後を追ったのだが、トラックのスピードに追いつける訳もなく、早馬で追った兵士は諦めて帝都に帰るしかなかった。
「いったいあれはなんだったんだ・・・・・・」
「隊長。帝都になにかが起こる前兆なんでしょうか?」
「不吉なことを言うでない!」
「しかし、こんな事は今までなかったでは!」
「とりあえず!帝都でおかしな事がなかったか調べるしかないな」
「「「わかりました!」」」
この事がきっかけで、今まで出国する人間は自由に出る事ができたのだが、帝都の城門では出国する方も見張りがついたのだった。
ヒロトシはそんな事になっているとは思っておらず、いつもと同じようにミトンの町を出るように出国しただけだった。
そして、トラックの中ではシアンと話ながら、ドワーフ国に向かっていた。
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