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第7章 新たな進化
38話 領主
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ヒロトシが、シルフォードに提案した物はとんでもない事だった。
「まさか、その魔の森の魔物の素材をミトンの町に卸すとでもいうのか?」
「魔の森の魔物ではないです」
「どういう事だ?」
「実はですね。村の近くにダンジョンを発見しました。このダンジョンは、当然ですが魔の森の中にあります。これがどういう事か、シルフォード様にはわかりますよね?」
「なっ!」
「はい!魔の森のダンジョンは世の中にとったら未知の存在です。この町のダンジョンですらとんでもない恩恵をもたらせています」
「そのダンジョンからの素材や資材を、ミトンの町に卸すと言うのかね?」
「そういう事です。俺は自分の村を持ちシルフォード様と同じ領主となります。まぁ、俺の場合は村長ですがね」
「わかった・・・・・・ヒロトシ君の話に乗ろう。だが、ヒロトシ君の村には行商は無理なんだろ?」
「俺の村には、貴族や平民はいません。立場上俺の奴隷と行き場を失った人間だけです」
「行き場を失った人間?」
「闇ギルドからの脱走者ですよ」
「なんだと?なんでヒロトシ君が脱走者を?危険性はないのかね?」
「今だ、闇ギルドからの脱走者は俺を頼って逃げて来てますよ」
「密偵ではないのかね?それより、ミトンの町に闇ギルドが?」
「ミトンの町には、闇ギルドのアジトはありませんよ。闇ギルドは、俺には関わりたくないと声明を出しています」
「どういう事だね?」
「シルフォード様は、闇ギルドが何回も攻めて来たのは覚えてますよね?」
「当たり前だ。私も捕らわれたからな」
「何回も俺は闇ギルドを倒しました。ミトン支部も壊滅させ、闇ギルドの総帥は俺に関わらないと言って来たのです。だから、このミトンの町は大陸で唯一闇ギルドがない町なんですよ」
「それは本当なのか?」
「ええ!この町は俺にとって大事な場所です。闇ギルドの犯罪が起これば、俺に関わったという事ですぐにでも闇ギルドの本部を潰すと言っています」
「ちょっと待ちたまえ!ヒロトシ君は闇ギルドと不可侵条約を結んでいるというのかね?それなら、闇ギルドを壊滅させてくれたら・・・・・・」
「ああ!そういうのは他を当たって下さい」
「なぜだね!この町はヒロトシ君のおかげで治安がいい事はわかった。しかし、他の場所は」
「申し訳ないが、その土地に住む人間の仕事です」
「いや、それはいくらなんでも!」
「シルフォード様は勘違いされています。俺はミトンの町が大事な場所とは言いましたが、それは俺が拠点としているからです。シルフォード様と何年もいいお付き合いをさせてもらったからこそ大事な人間です」
「そう思ってくれるのはありがたいが、犯罪に巻き込まれている人間が年間どのくらいに!」
「それは不幸だと思いますが、それを何とかするのは俺の仕事じゃありませんよ」
「それはそうだが!」
「もし、それをさせたいなら王国でもできない闇ギルドの壊滅、いくらの依頼になりますか?」
「それは・・・・・・」
「いいですか?こう言っては上から生意気に聞こえると思いますが、シルフォード様は運が良かったんですよ」
「なっ!」
「申し訳ないですが、俺が最初にこの町に住んだ事での結果なんです。もし、シルフォード様がこの町で善政をしていなかったらどうなってたと思いますか?」
「ヒロトシ君は他の町に住んだ・・・・・・」
「そういう事です。たらればかもしれませんが、他の町で住んでいて、俺の家族を守る為に、他の町がミトンの町のようになっていたと言えるでしょう」
「そんな・・・・・・私はただ運が良かった」
「日頃の行いが良かったんですよ。シルフォード様は、自分の事は後にして、平民達の生活を第一に考えて税金を安くされていた。だから、俺はミトンの町に住んだんです」
「わかったよ」
シルフォードは、ヒロトシに闇ギルドを何とかしてほしかったが、王国でもできないことを押し付けられないと思い直した。
ヒロトシが闇ギルドを何とかするのは、ヒロトシの村だけだと説明した。つまり、ヒロトシはその村の領主であり、村の治安を守るのはヒロトシの仕事になるのだ。
「ヒロトシ君がミトンの町を出るのは、やはり不味いことなのではないのか?」
シルフォードは、自分の屋敷に帰って冷静に考えた時には遅かった。
ミトンの町に、ヒロトシの村からの莫大な利益に釣られたが、ヒロトシ自身が領主となれば、誰も行くことができない場所で、一大勢力を築く事になりとんでもない事になるのだ。
しかし、ヒロトシは自分を大事な人間とも言ってくれた。ヒロトシの真意がどこにあるのか、シルフォードは頭を悩ませたのだ。
「まさか、その魔の森の魔物の素材をミトンの町に卸すとでもいうのか?」
「魔の森の魔物ではないです」
「どういう事だ?」
「実はですね。村の近くにダンジョンを発見しました。このダンジョンは、当然ですが魔の森の中にあります。これがどういう事か、シルフォード様にはわかりますよね?」
「なっ!」
「はい!魔の森のダンジョンは世の中にとったら未知の存在です。この町のダンジョンですらとんでもない恩恵をもたらせています」
「そのダンジョンからの素材や資材を、ミトンの町に卸すと言うのかね?」
「そういう事です。俺は自分の村を持ちシルフォード様と同じ領主となります。まぁ、俺の場合は村長ですがね」
「わかった・・・・・・ヒロトシ君の話に乗ろう。だが、ヒロトシ君の村には行商は無理なんだろ?」
「俺の村には、貴族や平民はいません。立場上俺の奴隷と行き場を失った人間だけです」
「行き場を失った人間?」
「闇ギルドからの脱走者ですよ」
「なんだと?なんでヒロトシ君が脱走者を?危険性はないのかね?」
「今だ、闇ギルドからの脱走者は俺を頼って逃げて来てますよ」
「密偵ではないのかね?それより、ミトンの町に闇ギルドが?」
「ミトンの町には、闇ギルドのアジトはありませんよ。闇ギルドは、俺には関わりたくないと声明を出しています」
「どういう事だね?」
「シルフォード様は、闇ギルドが何回も攻めて来たのは覚えてますよね?」
「当たり前だ。私も捕らわれたからな」
「何回も俺は闇ギルドを倒しました。ミトン支部も壊滅させ、闇ギルドの総帥は俺に関わらないと言って来たのです。だから、このミトンの町は大陸で唯一闇ギルドがない町なんですよ」
「それは本当なのか?」
「ええ!この町は俺にとって大事な場所です。闇ギルドの犯罪が起これば、俺に関わったという事ですぐにでも闇ギルドの本部を潰すと言っています」
「ちょっと待ちたまえ!ヒロトシ君は闇ギルドと不可侵条約を結んでいるというのかね?それなら、闇ギルドを壊滅させてくれたら・・・・・・」
「ああ!そういうのは他を当たって下さい」
「なぜだね!この町はヒロトシ君のおかげで治安がいい事はわかった。しかし、他の場所は」
「申し訳ないが、その土地に住む人間の仕事です」
「いや、それはいくらなんでも!」
「シルフォード様は勘違いされています。俺はミトンの町が大事な場所とは言いましたが、それは俺が拠点としているからです。シルフォード様と何年もいいお付き合いをさせてもらったからこそ大事な人間です」
「そう思ってくれるのはありがたいが、犯罪に巻き込まれている人間が年間どのくらいに!」
「それは不幸だと思いますが、それを何とかするのは俺の仕事じゃありませんよ」
「それはそうだが!」
「もし、それをさせたいなら王国でもできない闇ギルドの壊滅、いくらの依頼になりますか?」
「それは・・・・・・」
「いいですか?こう言っては上から生意気に聞こえると思いますが、シルフォード様は運が良かったんですよ」
「なっ!」
「申し訳ないですが、俺が最初にこの町に住んだ事での結果なんです。もし、シルフォード様がこの町で善政をしていなかったらどうなってたと思いますか?」
「ヒロトシ君は他の町に住んだ・・・・・・」
「そういう事です。たらればかもしれませんが、他の町で住んでいて、俺の家族を守る為に、他の町がミトンの町のようになっていたと言えるでしょう」
「そんな・・・・・・私はただ運が良かった」
「日頃の行いが良かったんですよ。シルフォード様は、自分の事は後にして、平民達の生活を第一に考えて税金を安くされていた。だから、俺はミトンの町に住んだんです」
「わかったよ」
シルフォードは、ヒロトシに闇ギルドを何とかしてほしかったが、王国でもできないことを押し付けられないと思い直した。
ヒロトシが闇ギルドを何とかするのは、ヒロトシの村だけだと説明した。つまり、ヒロトシはその村の領主であり、村の治安を守るのはヒロトシの仕事になるのだ。
「ヒロトシ君がミトンの町を出るのは、やはり不味いことなのではないのか?」
シルフォードは、自分の屋敷に帰って冷静に考えた時には遅かった。
ミトンの町に、ヒロトシの村からの莫大な利益に釣られたが、ヒロトシ自身が領主となれば、誰も行くことができない場所で、一大勢力を築く事になりとんでもない事になるのだ。
しかし、ヒロトシは自分を大事な人間とも言ってくれた。ヒロトシの真意がどこにあるのか、シルフォードは頭を悩ませたのだ。
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