286 / 347
第7章 新たな進化
22話 反抗する平民達
しおりを挟む
ヒロトシは、ターラ奴隷商会から10人の犠牲者を購入して、更に10人人材を揃えた。
「君達には、サンライトの飲食店で働いてもらうからよろしくお願いいたします」
「「「「「はい!」」」」」
ヒロトシは、購入したばかりの人間を1号店に配置した。そして、1号店で働いてもらっていた人間を3号店に行ってもらった。
サンライト3号店は、聖教国でもすぐに人気店となった。
「これは砂糖を使っているの?」
「なんで、こんなに安いんだ?」
「うちの店は、ポーション屋と同じ主人なんです」
「あのポーション屋と?」
「はい。だから、砂糖も独自のルートで仕入れさせていただいてます」
「砂糖までも独自のルートを?」
「本当にすごいお人だな」
「ヒロトシ様のおかげで、ポーションも安く購入できるようになって、無理なく冒険者の依頼が受けれるようになったんだぜ」
「ああ。ポーションは冒険者にとって生命線だからな」
「本当にヒロトシ様々だな」
「ええ。ご主人様はすごいお人です」
サンライト3号店では、冒険者や町の人の笑い声が聞こえていた。
今は、冒険者達が生活に余裕が出てきたところで町の人間は富裕層である店を経営していた人間が、ちらほらサンライトに食事を楽しみ出してきていたのだ。
ミトンの町の人間のようにゆとりが出るまでにはもう少し時間がかかりそうだと、ヒロトシは思っていた。
冒険者達が、ポーションを安く購入できるようになって、今まで以上に薬草はもちろんだが、魔物の素材を持って帰れるようになった。
これにより、聖教国の経済が回り出してきた。こうなって来ると、冒険者達の装備品がグレードアップする。
冒険者達に元気が戻って来ると、生産職の職人が冒険者を護衛に雇い、ダンジョンに向かい始めたのである。
こうなって来ると、立場が危うくなってくるのが教会本部の人間達だった。
「なぁ、聖教国って教会が要らないんじゃねぇ?」
「確かに、生活が楽になってきたのは、ヒロトシさんのポーション屋のおかげだよな」
「ああ。薬草問屋が潰れたことで経済が回り出してきたもんな」
「あたしの子供も、風邪をひいたけど教会は役に立たなかったよ」
「あたしの子供も、ヒロトシさんのところの風邪薬があって本当に良かったよ」
「だよな。教会は何かというと高い治療費を取りやがるから、万が一の時のために金を貯めとかなきゃいけなかったからな」
「だよな、ヒロトシさんのポーション屋ができて、そういう危機感がなくなったもんな」
聖教国の人間は、ヒロトシに感謝して噂していたのだ。今までは、何かあった時の神頼みではないが聖職者に頼み治療していたが、今や平民達の生活が楽になって、ヒロトシの店が教会の代わりになっていた。
教会本部では、教会の威厳が失われてきて、教会内部で教皇に訴えが出てきていた。今まで、こんな事はあり得ない事だった。
「大司祭様、このままでは本当に聖教国が!」
「黙れ!いま教皇様と話し合っているのだ」
「しかし、薬草問屋が潰れてしまって、町では教会は疫病神を奉っているのかと言われているのです。こんな屈辱的な事、私は耐えられません!」
「誰だそんな馬鹿げた事を!聖騎士達は何をやっておるのだ!」
「今や、教会の威厳は地に落ちております」
「馬鹿な事を申すな!」
「大司祭様、世論の声をお聞きください。今や教皇様を疑う平民達で溢れています」
「何を言う。そのようなこと教皇様の耳に入ったらどのような事になると思っておる!」
「大司祭様、ここは聖女様に助けてもらうしかありません」
「な、何を言う・・・・・・聖女様を俗世間にふれさしてなんとする?」
「もう、教会の威厳を取り戻すには、聖女様の力を借りるしかありません!」
「そうです!大司祭様から、教皇様に提案を!」
今はもう、教皇と謁見ができないでいた。教皇と面会というより、会議で会う事ができるのは大幹部だけだった。
「今もこれからも、聖女様が民衆の前に姿を見せる事はない!」
大司祭も必死でいいわけをして、聖女が人前に姿を見せる事はないと言っていた。聖女が聖教国を脱走したというのは教皇と大幹部しかしらない事だったからだ。
「とにかく、教会の事は教皇様に任せておけばいいのだ!お前達は我らの指示に従え。わかったな!」
司祭や司教は、やるせない気持ちで下を向いて奥歯を噛み締めていた。自分達も教会がボロボロになる前になんとかしたかったのだ。
しかし、何も出来ない自分達の不甲斐なさに何も言えなかった。
その頃、シュガーの村ではヒロトシと聖女ハンナが話し合っていた。
「ハンナさん、そろそろ人前に出る準備をよろしくお願いいたします」
「はい。聖教国はどうなっていますか?」
「聖教国は、賑わってきてますよ。ただ教会がこのままでは崩壊するかもね」
「崩壊ってどういうわけですか?」
「今や、お布施は全くないですね。町の人間は教会は要らないとすら思っています」
「何でそんなことに?」
「まぁ、ギルドと町のポーション屋があれば十分成り立ってますからね。しかし、やはり聖教国は女神様の教えを広めないといけないから、滅亡すると困ります」
「当たり前です!」
「なので、聖女様が聖教国のトップに立って、人前に出ていただきます。ハンナさんと面識がある人は教皇と大幹部以外でいますか?」
「聖騎士団団長なら、二、三度会った事がありますが、ジーク団長が覚えているかわかりません」
ヒロトシは、それを聞いてニヤリと笑った。
「君達には、サンライトの飲食店で働いてもらうからよろしくお願いいたします」
「「「「「はい!」」」」」
ヒロトシは、購入したばかりの人間を1号店に配置した。そして、1号店で働いてもらっていた人間を3号店に行ってもらった。
サンライト3号店は、聖教国でもすぐに人気店となった。
「これは砂糖を使っているの?」
「なんで、こんなに安いんだ?」
「うちの店は、ポーション屋と同じ主人なんです」
「あのポーション屋と?」
「はい。だから、砂糖も独自のルートで仕入れさせていただいてます」
「砂糖までも独自のルートを?」
「本当にすごいお人だな」
「ヒロトシ様のおかげで、ポーションも安く購入できるようになって、無理なく冒険者の依頼が受けれるようになったんだぜ」
「ああ。ポーションは冒険者にとって生命線だからな」
「本当にヒロトシ様々だな」
「ええ。ご主人様はすごいお人です」
サンライト3号店では、冒険者や町の人の笑い声が聞こえていた。
今は、冒険者達が生活に余裕が出てきたところで町の人間は富裕層である店を経営していた人間が、ちらほらサンライトに食事を楽しみ出してきていたのだ。
ミトンの町の人間のようにゆとりが出るまでにはもう少し時間がかかりそうだと、ヒロトシは思っていた。
冒険者達が、ポーションを安く購入できるようになって、今まで以上に薬草はもちろんだが、魔物の素材を持って帰れるようになった。
これにより、聖教国の経済が回り出してきた。こうなって来ると、冒険者達の装備品がグレードアップする。
冒険者達に元気が戻って来ると、生産職の職人が冒険者を護衛に雇い、ダンジョンに向かい始めたのである。
こうなって来ると、立場が危うくなってくるのが教会本部の人間達だった。
「なぁ、聖教国って教会が要らないんじゃねぇ?」
「確かに、生活が楽になってきたのは、ヒロトシさんのポーション屋のおかげだよな」
「ああ。薬草問屋が潰れたことで経済が回り出してきたもんな」
「あたしの子供も、風邪をひいたけど教会は役に立たなかったよ」
「あたしの子供も、ヒロトシさんのところの風邪薬があって本当に良かったよ」
「だよな。教会は何かというと高い治療費を取りやがるから、万が一の時のために金を貯めとかなきゃいけなかったからな」
「だよな、ヒロトシさんのポーション屋ができて、そういう危機感がなくなったもんな」
聖教国の人間は、ヒロトシに感謝して噂していたのだ。今までは、何かあった時の神頼みではないが聖職者に頼み治療していたが、今や平民達の生活が楽になって、ヒロトシの店が教会の代わりになっていた。
教会本部では、教会の威厳が失われてきて、教会内部で教皇に訴えが出てきていた。今まで、こんな事はあり得ない事だった。
「大司祭様、このままでは本当に聖教国が!」
「黙れ!いま教皇様と話し合っているのだ」
「しかし、薬草問屋が潰れてしまって、町では教会は疫病神を奉っているのかと言われているのです。こんな屈辱的な事、私は耐えられません!」
「誰だそんな馬鹿げた事を!聖騎士達は何をやっておるのだ!」
「今や、教会の威厳は地に落ちております」
「馬鹿な事を申すな!」
「大司祭様、世論の声をお聞きください。今や教皇様を疑う平民達で溢れています」
「何を言う。そのようなこと教皇様の耳に入ったらどのような事になると思っておる!」
「大司祭様、ここは聖女様に助けてもらうしかありません」
「な、何を言う・・・・・・聖女様を俗世間にふれさしてなんとする?」
「もう、教会の威厳を取り戻すには、聖女様の力を借りるしかありません!」
「そうです!大司祭様から、教皇様に提案を!」
今はもう、教皇と謁見ができないでいた。教皇と面会というより、会議で会う事ができるのは大幹部だけだった。
「今もこれからも、聖女様が民衆の前に姿を見せる事はない!」
大司祭も必死でいいわけをして、聖女が人前に姿を見せる事はないと言っていた。聖女が聖教国を脱走したというのは教皇と大幹部しかしらない事だったからだ。
「とにかく、教会の事は教皇様に任せておけばいいのだ!お前達は我らの指示に従え。わかったな!」
司祭や司教は、やるせない気持ちで下を向いて奥歯を噛み締めていた。自分達も教会がボロボロになる前になんとかしたかったのだ。
しかし、何も出来ない自分達の不甲斐なさに何も言えなかった。
その頃、シュガーの村ではヒロトシと聖女ハンナが話し合っていた。
「ハンナさん、そろそろ人前に出る準備をよろしくお願いいたします」
「はい。聖教国はどうなっていますか?」
「聖教国は、賑わってきてますよ。ただ教会がこのままでは崩壊するかもね」
「崩壊ってどういうわけですか?」
「今や、お布施は全くないですね。町の人間は教会は要らないとすら思っています」
「何でそんなことに?」
「まぁ、ギルドと町のポーション屋があれば十分成り立ってますからね。しかし、やはり聖教国は女神様の教えを広めないといけないから、滅亡すると困ります」
「当たり前です!」
「なので、聖女様が聖教国のトップに立って、人前に出ていただきます。ハンナさんと面識がある人は教皇と大幹部以外でいますか?」
「聖騎士団団長なら、二、三度会った事がありますが、ジーク団長が覚えているかわかりません」
ヒロトシは、それを聞いてニヤリと笑った。
1
お気に入りに追加
424
あなたにおすすめの小説
【完結】ご都合主義で生きてます。-ストレージは最強の防御魔法。生活魔法を工夫し創生魔法で乗り切る-
ジェルミ
ファンタジー
鑑定サーチ?ストレージで防御?生活魔法を工夫し最強に!!
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
しかし授かったのは鑑定や生活魔法など戦闘向きではなかった。
しかし生きていくために生活魔法を組合せ、工夫を重ね創生魔法に進化させ成り上がっていく。
え、鑑定サーチてなに?
ストレージで収納防御て?
お馬鹿な男と、それを支えるヒロインになれない3人の女性達。
スキルを試行錯誤で工夫し、お馬鹿な男女が幸せを掴むまでを描く。
※この作品は「ご都合主義で生きてます。商売の力で世界を変える」を、もしも冒険者だったら、として内容を大きく変えスキルも制限し一部文章を流用し前作を読まなくても楽しめるように書いています。
またカクヨム様にも掲載しております。

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️
完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-
ジェルミ
ファンタジー
魔法は5属性、無限収納のストレージ。
自分の望んだものを創れる『創生魔法』が使える者が現れたら。
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
そして女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
安定した収入を得るために創生魔法を使い生産チートを目指す。
いずれは働かず、寝て暮らせる生活を目指して!
この世界は無い物ばかり。
現代知識を使い生産チートを目指します。
※カクヨム様にて1日PV数10,000超え、同時掲載しております。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。

城で侍女をしているマリアンネと申します。お給金の良いお仕事ありませんか?
甘寧
ファンタジー
「武闘家貴族」「脳筋貴族」と呼ばれていた元子爵令嬢のマリアンネ。
友人に騙され多額の借金を作った脳筋父のせいで、屋敷、領土を差し押さえられ事実上の没落となり、その借金を返済する為、城で侍女の仕事をしつつ得意な武力を活かし副業で「便利屋」を掛け持ちしながら借金返済の為、奮闘する毎日。
マリアンネに執着するオネエ王子やマリアンネを取り巻く人達と様々な試練を越えていく。借金返済の為に……
そんなある日、便利屋の上司ゴリさんからの指令で幽霊屋敷を調査する事になり……
武闘家令嬢と呼ばれいたマリアンネの、借金返済までを綴った物語
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる