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第7章 新たな進化
17話 聖女救出
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シアンとセレンは、教会本部に忍び込み教皇の様子を偵察していた。
「愚かね。早く自分の立場に気づかないとどうなるかわからないのね」
「シアン・・・・・・それは無理。今まで色んな権力者を見てきたでしょ」
「わかってるわよ。あの長年就いてきたものを手離したくないからこそ愚かな行動に走ることもね」
「ご主人様もそれがわかっているからこそ、私達に教会内部に潜入をお願いされたのよ」
そういったシアンとセレンは、会議室からその姿を消したのだった。そして、教会の一番高い場所にある一室の屋根に二人は来ていた。
「ここに聖女様が・・・・・・」
「そうね」
シアンとセレンは、屋根から聖女が監禁されているであろう部屋に忍び込んだ。
「女神ミレーヌ様。どうか聖教国の人々が安全に生活できるように加護を・・・・・・」
聖女は、薄暗く汚れた部屋で、民衆の為に祈り続けていた。そして、どんどん女神の声が聞こえなくなっていたことで悲壮感がでていた。
「女神ミレーヌ様、いつになればこの状況が変わるのでしょうか?聖教国は・・・・・・誰?」
「貴女が聖女ハンナ様ですか?」
「はい、そうです。わたくしがハンナです。どこにいるのですか?」
部屋の中は、昼間でも薄暗く光が入らない部屋で寒い場所だった。
「上にいます。貴女を救いに来ました」
「ここから出してくれるのですか?い、いえ、やっぱり帰ってください」
「ちょっと待って下さい。見張りの人間が近づいて来ました」
見張りの人間が、扉を乱雑に開けて大きな声を出してハンナを怒鳴った。扉を開けたことで部屋には光が入り、聖女の姿がわかった。
聖女ハンナは、風呂に入ってないので薄汚れていたが、目鼻立ちがくっきりして金髪美女だった。
「聖女!いるのか?」
「は、はい!」
「最近独り言が紛らわしいんだよ!もっと静かにしていやがれ!」
「ご、ごめんなさぃ・・・・・・」
「ああ?聞き取れねぇよ!声が小さいなら、最初からしゃべんな!」
「は、はい・・・・・・・」
聖女ハンナは、見張りの人間から虐げられていたのである。
「何てやつらなの!」
「本当に許せないわね・・・・・・」
「あの、今のを見たでしょ。出入り口はあの扉だけ、外には見張りが常にいます。わたくしを助けてくれるのは嬉しくは思いますが、ここからは逃げる事はできません」
「大丈夫です。心配しないでください」
「ですが・・・・・・」
すると部屋の扉が蹴られて、バンという音が鳴り響いた。その音に、ハンナはビクッと体が萎縮したのだった。
そして、屋根裏部屋の一角がスッと開いて、シアンとセレンが物音ひとつ立てず部屋に入ってきた。
「あなた達はいったい・・・・・・」
シアンは、自分の口に人差し指を当てて静かにと言った。そして、バッグの中から転移マットを取り出した。
シアンは、マットの上に乗ってとジェスチャーをした。
「上に乗るのですか?」
シアンとセレンは、ニッコリうなずきハンナは言う通りにしたのだった。
すると、瞬間移動をしたがハンナは何が起こったのか理解できなかった。
「まぶしい・・・・・・」
「ようこそ!聖女ハンナ様ですか?」
「ここは?」
「まずは、こちらへどうぞ。俺はヒロトシと言います。以後お見知りおきを」
「こちらこそ、あの場所から救っていただきありがとうございます。それでここは?」
ハンナが、ヒロトシに近づくとマットから続いてシアンが現れた。
「シアン、ご苦労様でした。よくやった!」
「もったいないお言葉です」
「あのもう一人の方は?」
ハンナは、セレンがいないことが気になったようだ。
「セレンなら大丈夫です。全員で移動してしまうとあのマットが持ち帰れないので来た場所から一人で帰って来ます」
「それなら良かったです」
ハンナは、シアンの説明を聞き、ホッと胸を撫で下ろした。
「聖女様。相当なあつかいを受けてきたのは知っています。とりあえず、体を休めてから事情を説明します」
「はい・・・・・・わかりました。とりあえずですが、ちなみにここはいったいどこでしょうか?」
「ああ、不安ですよね?安心して下さい。ここは聖教国だけじゃなく、王国も手を出せない場所にある俺の村です。位置的には王国領ミトンの町から北東にある小さなシュガー村という村です」
「王国領?あの一瞬でわたくしは王国領に来ているのですか?」
「はい!その事も含めて後で説明させていただきます。とりあえず、お風呂でゆっくりして下さい」
「お風呂があるのですか?」
ハンナは、ヒロトシがお風呂でゆっくりしてというと、目を輝かせたのだ。
ハンナは、ヒロトシのいう通りにして数年ぶりにお風呂に浸かり、暖かいベッドで眠ったのだった。
その頃、聖教国があわただしくなっていた。教会本部の一番高い位置の部屋から、聖女が消えたからだ。
「教皇様!申し訳ありません!最上階の部屋から聖女が脱走しました!」
「あの部屋から脱走だと馬鹿を申せ!早く探せ!」
「それが部屋には蟻のこ一匹・・・・・・」
教皇達、教会幹部達は聖教国に何が起こったのか理解できないでいた。会議ではまさしくヒロトシを言う事を聞かせる為に、聖女を盾にして交渉をしようとしていたからだ。
「愚かね。早く自分の立場に気づかないとどうなるかわからないのね」
「シアン・・・・・・それは無理。今まで色んな権力者を見てきたでしょ」
「わかってるわよ。あの長年就いてきたものを手離したくないからこそ愚かな行動に走ることもね」
「ご主人様もそれがわかっているからこそ、私達に教会内部に潜入をお願いされたのよ」
そういったシアンとセレンは、会議室からその姿を消したのだった。そして、教会の一番高い場所にある一室の屋根に二人は来ていた。
「ここに聖女様が・・・・・・」
「そうね」
シアンとセレンは、屋根から聖女が監禁されているであろう部屋に忍び込んだ。
「女神ミレーヌ様。どうか聖教国の人々が安全に生活できるように加護を・・・・・・」
聖女は、薄暗く汚れた部屋で、民衆の為に祈り続けていた。そして、どんどん女神の声が聞こえなくなっていたことで悲壮感がでていた。
「女神ミレーヌ様、いつになればこの状況が変わるのでしょうか?聖教国は・・・・・・誰?」
「貴女が聖女ハンナ様ですか?」
「はい、そうです。わたくしがハンナです。どこにいるのですか?」
部屋の中は、昼間でも薄暗く光が入らない部屋で寒い場所だった。
「上にいます。貴女を救いに来ました」
「ここから出してくれるのですか?い、いえ、やっぱり帰ってください」
「ちょっと待って下さい。見張りの人間が近づいて来ました」
見張りの人間が、扉を乱雑に開けて大きな声を出してハンナを怒鳴った。扉を開けたことで部屋には光が入り、聖女の姿がわかった。
聖女ハンナは、風呂に入ってないので薄汚れていたが、目鼻立ちがくっきりして金髪美女だった。
「聖女!いるのか?」
「は、はい!」
「最近独り言が紛らわしいんだよ!もっと静かにしていやがれ!」
「ご、ごめんなさぃ・・・・・・」
「ああ?聞き取れねぇよ!声が小さいなら、最初からしゃべんな!」
「は、はい・・・・・・・」
聖女ハンナは、見張りの人間から虐げられていたのである。
「何てやつらなの!」
「本当に許せないわね・・・・・・」
「あの、今のを見たでしょ。出入り口はあの扉だけ、外には見張りが常にいます。わたくしを助けてくれるのは嬉しくは思いますが、ここからは逃げる事はできません」
「大丈夫です。心配しないでください」
「ですが・・・・・・」
すると部屋の扉が蹴られて、バンという音が鳴り響いた。その音に、ハンナはビクッと体が萎縮したのだった。
そして、屋根裏部屋の一角がスッと開いて、シアンとセレンが物音ひとつ立てず部屋に入ってきた。
「あなた達はいったい・・・・・・」
シアンは、自分の口に人差し指を当てて静かにと言った。そして、バッグの中から転移マットを取り出した。
シアンは、マットの上に乗ってとジェスチャーをした。
「上に乗るのですか?」
シアンとセレンは、ニッコリうなずきハンナは言う通りにしたのだった。
すると、瞬間移動をしたがハンナは何が起こったのか理解できなかった。
「まぶしい・・・・・・」
「ようこそ!聖女ハンナ様ですか?」
「ここは?」
「まずは、こちらへどうぞ。俺はヒロトシと言います。以後お見知りおきを」
「こちらこそ、あの場所から救っていただきありがとうございます。それでここは?」
ハンナが、ヒロトシに近づくとマットから続いてシアンが現れた。
「シアン、ご苦労様でした。よくやった!」
「もったいないお言葉です」
「あのもう一人の方は?」
ハンナは、セレンがいないことが気になったようだ。
「セレンなら大丈夫です。全員で移動してしまうとあのマットが持ち帰れないので来た場所から一人で帰って来ます」
「それなら良かったです」
ハンナは、シアンの説明を聞き、ホッと胸を撫で下ろした。
「聖女様。相当なあつかいを受けてきたのは知っています。とりあえず、体を休めてから事情を説明します」
「はい・・・・・・わかりました。とりあえずですが、ちなみにここはいったいどこでしょうか?」
「ああ、不安ですよね?安心して下さい。ここは聖教国だけじゃなく、王国も手を出せない場所にある俺の村です。位置的には王国領ミトンの町から北東にある小さなシュガー村という村です」
「王国領?あの一瞬でわたくしは王国領に来ているのですか?」
「はい!その事も含めて後で説明させていただきます。とりあえず、お風呂でゆっくりして下さい」
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ハンナは、ヒロトシのいう通りにして数年ぶりにお風呂に浸かり、暖かいベッドで眠ったのだった。
その頃、聖教国があわただしくなっていた。教会本部の一番高い位置の部屋から、聖女が消えたからだ。
「教皇様!申し訳ありません!最上階の部屋から聖女が脱走しました!」
「あの部屋から脱走だと馬鹿を申せ!早く探せ!」
「それが部屋には蟻のこ一匹・・・・・・」
教皇達、教会幹部達は聖教国に何が起こったのか理解できないでいた。会議ではまさしくヒロトシを言う事を聞かせる為に、聖女を盾にして交渉をしようとしていたからだ。
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