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第7章 新たな進化
10話 聖教国に店舗拡大
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聖教国では、驚愕の町の流通システムだった。薬草が満足に手に入らないようで、新規参入ができないようだった。
「ほう・・・・・・薬草を買い占めとはな。聖教国もえげつないことを!」
「ちょっと、なんて事を言うのですか?そんな事を聖騎士様に聞かれたら・・・・・・」
「えーと、シャインさんだったかな」
「そんな事はどうでもいいが、冒険者ギルドに近い場所に店を構えたい」
「い、いや、あの、私の話を聞いていなかったのですか?回復系のお店は・・・・・・」
「まぁ、待ちなって。シャインさんの忠告はありがたく受けとるよ。だけど、何の商売するのかは個人の自由だろ?」
「それはそうですが・・・・・・失敗するのが目に見えてて、やろうとするのは挑戦ではなく無謀な事ですよ」
「あははは!無謀な事か」
「笑い事じゃありません」
「うん。心配ありがとな」
素直なヒロトシのお礼に、びっくりしたシャインは顔を赤らめた。こんな自然なお礼はシャインは初めての事だった。
「い、いえ・・・・・・」
「もし、仮にヒールボーション一本150ゴールドで販売したら売れると思うか?」
「そんな値段で売れればとぶように売れますよ。当たり前じゃないですか!だけど、薬草はどうするおつもりですか?」
「どうするって?」
「ここでは薬草一本でそれぐらいするのですよ?」
「じゃあ、この辺りのヒールポーション一本いくらなんだ?」
「1500ゴールドです。良心的なところでも700です」
「ぼったくりじゃねーか?」
「仕方ないんですよ。良心的なところでも赤字ギリギリです」
「そんなんだから冒険者ギルドと仲が悪くなるだなあ!」
「うっ・・・・・・」
「まぁいいや。聖都を改革してやるよ」
「はぁあ?何を言っているのですか?そんな事出来るわけないです!」
「まぁ落ち着いて、これは商売ギルドで内緒にしてほしいんだがいいか?」
「何を内緒にしてほしいのですか?」
「俺の素性だよ」
「素性?」
「ああ。これから聖教国を改革するには水面下で動かないといけないからな」
「あなたの素性がばれたからと言って何も変わりませんよ。馬鹿な事を言ってないで現実を見た方がいいですよ」
シャインはヒロトシにきつい言い方をした。周りにいた受付嬢も何を訳のわからない事を言っているのかとクスクス笑っていた。
「それであなたの素性は何者なのかしら?身分証を見せてもらえるかしら?」
ヒロトシはギルドカードを、シャインに手渡すとシャインは顔を強ばらせた。
ギルドカードのランクはSSSランクで最高ランクのカードだったからだ。
このカードのおかげで、聖教国の国境の砦や聖都にすんなり入れたのだ。
そして、このカードを持つ商人は大陸広しと言えど、ヒロトシだけだった。
「ま、まさか?このカードは!」
「ああ。王国を拠点に頑張らせてもらっているひ美研の店主だ」
「知らぬこととはいえ失礼しました!」
他の受付嬢も一斉に頭を下げたのだった。ヒロトシの権威はギルドマスターより上であり、あらゆるところに発言権を持つほどだった。ヒロトシが商人ギルドに発言したことはほとんどなかったのは、ミトン支部のベネッサが上手くやってくれていたからだ。
「しかし、ヒロトシさんでもここで錬金屋をするのはいくらなんでも無謀な事かと?」
「まぁ任せてよ。とにかく俺の素性はギルドで止めておいてくれ。それと優良店を教えて貰えるか?」
「どうするおつもりですか?」
「それらの店を潰すわけにはいかないからな。薬草を独自のルートで販売するつもりだ」
「独自のルートって?」
「そんな事言えるわけないだろう。販売ルートは商人の命だ」
「「「「「しかし!独自のルートって」」」」」
「なんだよ?ギルドカードって信用度低いんだな」
「「「「「「うっ・・・・・・」」」」」」
ヒロトシのカードはSSSランクである。ヒロトシの売上ではSランクでは低すぎると、ベネッサが特別に商人ギルド本部に掛け合って与えられた物である。
「とにかく、冒険者ギルドの近い場所に店舗を構えたい。人通りの多い場所をよろしく頼むよ」
「わ、わかりました」
シャインは、ヒロトシに言われた通りの空き地を販売した。その土地は50メートル四方の広大な土地で、前は鍛冶の工場があったらしい。ポーション屋をするには少し大きすぎると、シャインが言ったが、ヒロトシは従業員をたくさん使うからと言ってその土地を購入した。
そして、ヒロトシは大通りから外れた場所にももう1つ土地を購入した。ここはサンライト3号店になる場所だった。
こうして、ヒロトシは水面下でしたたかに開店準備を進めたのだった。
「旦那!ついに聖教国でも商売を始めるのか?」
「棟梁、見映えのいい店舗をよろしく頼むぞ」
「ガッテン!承知した!」
ポーション屋は、販売店舗を前面に錬金術工房と寮の施設を建設した。当然だが、従業員には薬草問屋のせいで奴隷落ちした錬金術師達である。
ヒロトシは、購入した錬金術師達をミトンの町に連れて帰って、ティアのしたに就けた。購入した錬金術師達はミトンの町に一瞬で行き来出来たことに目を白黒させたのは言うまでもなかった。
そして、シュガー村では魔素をたくさん蓄えた上質な薬草が、ミルデンス達の手でどんどん採取されていくのだった。
「ほう・・・・・・薬草を買い占めとはな。聖教国もえげつないことを!」
「ちょっと、なんて事を言うのですか?そんな事を聖騎士様に聞かれたら・・・・・・」
「えーと、シャインさんだったかな」
「そんな事はどうでもいいが、冒険者ギルドに近い場所に店を構えたい」
「い、いや、あの、私の話を聞いていなかったのですか?回復系のお店は・・・・・・」
「まぁ、待ちなって。シャインさんの忠告はありがたく受けとるよ。だけど、何の商売するのかは個人の自由だろ?」
「それはそうですが・・・・・・失敗するのが目に見えてて、やろうとするのは挑戦ではなく無謀な事ですよ」
「あははは!無謀な事か」
「笑い事じゃありません」
「うん。心配ありがとな」
素直なヒロトシのお礼に、びっくりしたシャインは顔を赤らめた。こんな自然なお礼はシャインは初めての事だった。
「い、いえ・・・・・・」
「もし、仮にヒールボーション一本150ゴールドで販売したら売れると思うか?」
「そんな値段で売れればとぶように売れますよ。当たり前じゃないですか!だけど、薬草はどうするおつもりですか?」
「どうするって?」
「ここでは薬草一本でそれぐらいするのですよ?」
「じゃあ、この辺りのヒールポーション一本いくらなんだ?」
「1500ゴールドです。良心的なところでも700です」
「ぼったくりじゃねーか?」
「仕方ないんですよ。良心的なところでも赤字ギリギリです」
「そんなんだから冒険者ギルドと仲が悪くなるだなあ!」
「うっ・・・・・・」
「まぁいいや。聖都を改革してやるよ」
「はぁあ?何を言っているのですか?そんな事出来るわけないです!」
「まぁ落ち着いて、これは商売ギルドで内緒にしてほしいんだがいいか?」
「何を内緒にしてほしいのですか?」
「俺の素性だよ」
「素性?」
「ああ。これから聖教国を改革するには水面下で動かないといけないからな」
「あなたの素性がばれたからと言って何も変わりませんよ。馬鹿な事を言ってないで現実を見た方がいいですよ」
シャインはヒロトシにきつい言い方をした。周りにいた受付嬢も何を訳のわからない事を言っているのかとクスクス笑っていた。
「それであなたの素性は何者なのかしら?身分証を見せてもらえるかしら?」
ヒロトシはギルドカードを、シャインに手渡すとシャインは顔を強ばらせた。
ギルドカードのランクはSSSランクで最高ランクのカードだったからだ。
このカードのおかげで、聖教国の国境の砦や聖都にすんなり入れたのだ。
そして、このカードを持つ商人は大陸広しと言えど、ヒロトシだけだった。
「ま、まさか?このカードは!」
「ああ。王国を拠点に頑張らせてもらっているひ美研の店主だ」
「知らぬこととはいえ失礼しました!」
他の受付嬢も一斉に頭を下げたのだった。ヒロトシの権威はギルドマスターより上であり、あらゆるところに発言権を持つほどだった。ヒロトシが商人ギルドに発言したことはほとんどなかったのは、ミトン支部のベネッサが上手くやってくれていたからだ。
「しかし、ヒロトシさんでもここで錬金屋をするのはいくらなんでも無謀な事かと?」
「まぁ任せてよ。とにかく俺の素性はギルドで止めておいてくれ。それと優良店を教えて貰えるか?」
「どうするおつもりですか?」
「それらの店を潰すわけにはいかないからな。薬草を独自のルートで販売するつもりだ」
「独自のルートって?」
「そんな事言えるわけないだろう。販売ルートは商人の命だ」
「「「「「しかし!独自のルートって」」」」」
「なんだよ?ギルドカードって信用度低いんだな」
「「「「「「うっ・・・・・・」」」」」」
ヒロトシのカードはSSSランクである。ヒロトシの売上ではSランクでは低すぎると、ベネッサが特別に商人ギルド本部に掛け合って与えられた物である。
「とにかく、冒険者ギルドの近い場所に店舗を構えたい。人通りの多い場所をよろしく頼むよ」
「わ、わかりました」
シャインは、ヒロトシに言われた通りの空き地を販売した。その土地は50メートル四方の広大な土地で、前は鍛冶の工場があったらしい。ポーション屋をするには少し大きすぎると、シャインが言ったが、ヒロトシは従業員をたくさん使うからと言ってその土地を購入した。
そして、ヒロトシは大通りから外れた場所にももう1つ土地を購入した。ここはサンライト3号店になる場所だった。
こうして、ヒロトシは水面下でしたたかに開店準備を進めたのだった。
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