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第7章 新たな進化
8話 兵士達の恐怖
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ヒロトシは、トラックを軽快に北へ向かってとばしていた。
「「「「「ご主人様、ミトンの町を出発するのも大変ですね」」」」」
「まぁしょうがないな」
聖都までの道のりは、本来オーランの町まで行きそこから海岸の町に行き、航路を使う事になる。
航路を軽快に北へ行き、大陸を東に回り込めば聖都に到着するのだ。
「ご主人様?船は使わないんですよね?」
「船は値段が高いからな。それに陸路を使っても問題ないしな」
「ですよね」
「なんだ?シアンは船に乗りたかったのか?」
「まぁ、乗った事ないからちょっと楽しみでした」
「今回は諦めてくれ。一応、マイン達が俺達の帰りを待っているからな。船に乗ったら転移マットを使えないから無理なんだ」
「いえ、大丈夫です。それに船賃があんなにするとは思いませんでした」
船賃は一人500万ゴールドもするのを聞いて、全員目を見開き驚いたのだった。船は風を帆に受けて走る帆船だ。
魔物を弱らせるために、船首には聖水が流れる仕組みになっていて、弱い魔物は船に近づく事すらできないようになっていた。
シアンは、海風を感じて旅をしたかったようだ。
「シアン、船に憧れるのは勝手だけどあまり期待しない方がいいよ」
「ミランダどういう事よ?」
ミランダが、荷台のコンテナから話しかけてきたのだ。
「確かに海風を感じて旅をするのは気持ちいいけどね」
「気持ちいいならいいじゃない」
「だけど、船が初めてだと船酔いがきついわよ」
「船酔いってなによ?」
「ああ。確かに船酔いはきついよな」
「ご主人様は、経験があるのですか?」
「うん。あるなぁ・・・・・・子供の頃船釣りしたことあるけど、結局釣りができなくてダウンしていたよ」
「ご主人様がダウンしたのですか?」
シアンは、ヒロトシがダウンしたと聞いて驚いていた。
「まぁ、ミランダの言う通り初めてだと船酔いになると辛いぞ。何せ、回りは海だけだから降りる事もできないからな」
「そんなに辛いなら一生乗らなくていいかな」
「俺はもう一生乗らなくてもいいと思っているよ」
そんな事を言いながら、トラックを運転しながら街道をとばしていた。街道沿いに出る魔物は、ヒロトシ達一行にはたいした問題はなく、間引いていった。
そして、ヒロトシ達は今日1日で、海沿いまで魔の森が迫る街道までやってこれた。
「今日は、ここまでにしよう」
ヒロトシは、夕方になったので護衛メンバーに今日の移動は終了すると言い、街道沿いにハウスで家を建てた。
「ご主人様、明日からは魔の森を突っ込んでいくのですね」
「ああ、そうだな。しかし、ミランダ達なら十分だろ?」
「はい。任せてください」
ヒロトシ達は、ハウスの中に転移マットを設置して、ミトンの町に帰ったのだ。
その頃、ミトンの町の兵士達はヒロトシの帰りを待っていたのだ。
「おい。ヒロトシ様は帰ってきたか?」
「いえ・・・・・・まだ帰ってきません」
「やはりそうか。シルフォード様はヒロトシ様に言いくるまれたみたいだな」
「ヒロトシ様が、シルフォード様を騙したと?」
「わからんが、実際ヒロトシ様は帰ってこないのは確かじゃないか。とりあえず、シルフォード様に報告しよう」
兵士達は、急いでシルフォード宅に報告した。しかし、シルフォードは兵士達に笑いながら大丈夫と言った。
「シルフォード様。ヒロトシ様はまだ帰って来ていないのですよ」
「大丈夫。もう屋敷に帰ってきていると思うよ」
「はっ?」
「ヒロトシ君は、私達の常識で考えたら駄目と言う事だよ」
「何を言っているのですか?」
「ヒロトシ君は、もう我々では理解できない領域にいる」
「シルフォード様?一体何を・・・・・・」
「私から理由は言えないんだよ。しかし、君達でひ美研を確認してみてくれ」
「しかし、我々がそのような確認だけでヒロトシ様を呼び戻しては?」
「大丈夫だよ。ヒロトシ君には、こうなる事が最初からわかっていたので許可はもらっている」
「最初からわかっていた?」
「ああ。確認して安心出来るならいつでもきてくれと言ってくれたよ」
「分かりました」
兵士達は、半信半疑でひ美研にやって来ると、どうやってミトンの町に入ったのかわからないが、屋敷にヒロトシが帰ってきていたのだ。
「ヒロトシ様!いつ、町に帰ってきたのですか?」
「理由は言えないが、ちゃんと帰ってきたから安心してくれ。明日も夕方以降には帰って来るから大丈夫だよ」
兵士達は、狐につままれたように頭を捻りながら兵舎に帰っていった。
「隊長!シルフォード様は何て言ってましたか?」
「い、いや・・・・・・ヒロトシ様は屋敷に帰っていた・・・・・・」
「はぁあ?何を言っているのですか?」
「私にもわからないんだが確かにヒロトシ様は屋敷に在宅していたよ。シルフォード様もそれをわかっておいでだ」
兵士達は全員頭を悩ませた。確かに朝早くにトラックに乗って、ミトンの町を旅立ったはずなのにいつの間にか、ヒロトシは屋敷に帰っていたのだ。
「どうやって?」
「シルフォード様は、ヒロトシ様は普通に考えたら駄目だと言っていた」
「へっ?」
「もう、ヒロトシ様の事は我々の頭では理解できない領域にあるそうだ」
「それってもう・・・・・・」
「ああ。ヒロトシ様は神の領域に入ったのかもしれんな」
兵士達は、ヒロトシに対して恐怖にも似た感覚を覚えていた。
「「「「「ご主人様、ミトンの町を出発するのも大変ですね」」」」」
「まぁしょうがないな」
聖都までの道のりは、本来オーランの町まで行きそこから海岸の町に行き、航路を使う事になる。
航路を軽快に北へ行き、大陸を東に回り込めば聖都に到着するのだ。
「ご主人様?船は使わないんですよね?」
「船は値段が高いからな。それに陸路を使っても問題ないしな」
「ですよね」
「なんだ?シアンは船に乗りたかったのか?」
「まぁ、乗った事ないからちょっと楽しみでした」
「今回は諦めてくれ。一応、マイン達が俺達の帰りを待っているからな。船に乗ったら転移マットを使えないから無理なんだ」
「いえ、大丈夫です。それに船賃があんなにするとは思いませんでした」
船賃は一人500万ゴールドもするのを聞いて、全員目を見開き驚いたのだった。船は風を帆に受けて走る帆船だ。
魔物を弱らせるために、船首には聖水が流れる仕組みになっていて、弱い魔物は船に近づく事すらできないようになっていた。
シアンは、海風を感じて旅をしたかったようだ。
「シアン、船に憧れるのは勝手だけどあまり期待しない方がいいよ」
「ミランダどういう事よ?」
ミランダが、荷台のコンテナから話しかけてきたのだ。
「確かに海風を感じて旅をするのは気持ちいいけどね」
「気持ちいいならいいじゃない」
「だけど、船が初めてだと船酔いがきついわよ」
「船酔いってなによ?」
「ああ。確かに船酔いはきついよな」
「ご主人様は、経験があるのですか?」
「うん。あるなぁ・・・・・・子供の頃船釣りしたことあるけど、結局釣りができなくてダウンしていたよ」
「ご主人様がダウンしたのですか?」
シアンは、ヒロトシがダウンしたと聞いて驚いていた。
「まぁ、ミランダの言う通り初めてだと船酔いになると辛いぞ。何せ、回りは海だけだから降りる事もできないからな」
「そんなに辛いなら一生乗らなくていいかな」
「俺はもう一生乗らなくてもいいと思っているよ」
そんな事を言いながら、トラックを運転しながら街道をとばしていた。街道沿いに出る魔物は、ヒロトシ達一行にはたいした問題はなく、間引いていった。
そして、ヒロトシ達は今日1日で、海沿いまで魔の森が迫る街道までやってこれた。
「今日は、ここまでにしよう」
ヒロトシは、夕方になったので護衛メンバーに今日の移動は終了すると言い、街道沿いにハウスで家を建てた。
「ご主人様、明日からは魔の森を突っ込んでいくのですね」
「ああ、そうだな。しかし、ミランダ達なら十分だろ?」
「はい。任せてください」
ヒロトシ達は、ハウスの中に転移マットを設置して、ミトンの町に帰ったのだ。
その頃、ミトンの町の兵士達はヒロトシの帰りを待っていたのだ。
「おい。ヒロトシ様は帰ってきたか?」
「いえ・・・・・・まだ帰ってきません」
「やはりそうか。シルフォード様はヒロトシ様に言いくるまれたみたいだな」
「ヒロトシ様が、シルフォード様を騙したと?」
「わからんが、実際ヒロトシ様は帰ってこないのは確かじゃないか。とりあえず、シルフォード様に報告しよう」
兵士達は、急いでシルフォード宅に報告した。しかし、シルフォードは兵士達に笑いながら大丈夫と言った。
「シルフォード様。ヒロトシ様はまだ帰って来ていないのですよ」
「大丈夫。もう屋敷に帰ってきていると思うよ」
「はっ?」
「ヒロトシ君は、私達の常識で考えたら駄目と言う事だよ」
「何を言っているのですか?」
「ヒロトシ君は、もう我々では理解できない領域にいる」
「シルフォード様?一体何を・・・・・・」
「私から理由は言えないんだよ。しかし、君達でひ美研を確認してみてくれ」
「しかし、我々がそのような確認だけでヒロトシ様を呼び戻しては?」
「大丈夫だよ。ヒロトシ君には、こうなる事が最初からわかっていたので許可はもらっている」
「最初からわかっていた?」
「ああ。確認して安心出来るならいつでもきてくれと言ってくれたよ」
「分かりました」
兵士達は、半信半疑でひ美研にやって来ると、どうやってミトンの町に入ったのかわからないが、屋敷にヒロトシが帰ってきていたのだ。
「ヒロトシ様!いつ、町に帰ってきたのですか?」
「理由は言えないが、ちゃんと帰ってきたから安心してくれ。明日も夕方以降には帰って来るから大丈夫だよ」
兵士達は、狐につままれたように頭を捻りながら兵舎に帰っていった。
「隊長!シルフォード様は何て言ってましたか?」
「い、いや・・・・・・ヒロトシ様は屋敷に帰っていた・・・・・・」
「はぁあ?何を言っているのですか?」
「私にもわからないんだが確かにヒロトシ様は屋敷に在宅していたよ。シルフォード様もそれをわかっておいでだ」
兵士達は全員頭を悩ませた。確かに朝早くにトラックに乗って、ミトンの町を旅立ったはずなのにいつの間にか、ヒロトシは屋敷に帰っていたのだ。
「どうやって?」
「シルフォード様は、ヒロトシ様は普通に考えたら駄目だと言っていた」
「へっ?」
「もう、ヒロトシ様の事は我々の頭では理解できない領域にあるそうだ」
「それってもう・・・・・・」
「ああ。ヒロトシ様は神の領域に入ったのかもしれんな」
兵士達は、ヒロトシに対して恐怖にも似た感覚を覚えていた。
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