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第6章 研磨という職
56話 聖域
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聖教国の使者達は、ミトンの町の教会へ入ると息を飲んだ。
「こ、これは凄い!」
「「「「「・・・・・・・」」」」」
「司教様、これは想像以上では・・・・・・」
「ええ。女神神像も凄いですが、この装飾品や宝石の美しさが女神神像の美しさを引き立てています」
「確かに、これは教会が名所となるのがわかりますね」
聖教国の使者達は、ミトンの町の教会のシスターと会話をした。
「あなたはここの管理をしているのですか?」
「はい」
「貴女は失礼ですが、奴隷ですか?」
「はい。ここの管理を任されている聖職者は全てヒロトシ様の奴隷です」
「本当に奴隷ですなのですか?それにしては、悲壮感が・・・・・・」
「はい。ご主人様は私達奴隷にも分け隔てなく、愛をわけてくれます」
「愛をですか?」
「はい。私達のご主人様は、私達に衣食住を平民の方より贅沢な暮らしを与えてくれます」
「怒らないで下さいね。ヒロトシ様とは、奴隷にもご慈悲を与えるのですか?」
「大丈夫です。ご主人様は私達を家族のように接して頂いています。そういった方なので町の人達から愛されています」
「そうなのですね」
司教は、ミトンの町のシスターから、ヒロトシの事をきいた。司教の部下達も最初ここの管理者達が奴隷だと聞いて、女神様に失礼だと文句を言おうとしたが、管理者達の身なりは下手をすれば自分達より身なりがよく、文句を言えなかった。
「貴女は日頃何を食べているのですか?」
部下の一人がそれを聞いたのも無理がなかった。その奴隷のシスターは、自分より肉付きがよく健康的だったからだ。
「昨日は、ボアのステーキをいただきました」
「本当ですか?」
聖教国の使者達は、本当に驚いていた。シスターは使者達に、自分達が奴隷と言うことをなかなか信じてもらえない感じで質問され続けられた。
「本当に奴隷ですよ。そんなに信じられませんか?」
「「「「「いえ・・・・・・」」」」」
「信じられないとかではなく、聖教国にはあなた達のような奴隷はいないのです」
「多分、ご主人様のような人は聖教国以外のところにもいないかと思います」
聖教国の使者達は、ヒロトシがどういう人物なのか、色々と聞いていたのだった。
教会の内装の技術はもちろん人柄やなどだ。そして、奴隷の扱いで毎日風呂に入れていることには本当に驚いている様子だった。
「あなた達は、毎日絶対にお風呂に入っているのですか?」
「そうですね」
「奴隷がお風呂なんて!」
「最初は、私達も訳がわかりませんでした」
「当たり前です!」
「しかし、これもご主人様の命令と言われてしまえば指示に従うしかありません」
「あなたの主人はどうなっているのですか?」
「ご主人様いわく、私達は家族と言ってくれています。なので、衣食住はしっかり与えるとの事らしいです」
「「「「「信じられない・・・・・・ 」」」」」
「もし、よろしければお祈りしていってください」
「わかりました」
聖教国の使者達は、ミトンの町の教会でお祈りすると、信じられない事が起こった。
「我らが女神様、ようやくミトンの町に到着しました。無事に到着したのも女神様のご利益のおかげです。本当にありがとうございました」
司教がお祈りをすると、女神神像から温かい光が司教達をてらした。
「長旅ご苦労様でした」
「「「「「「えっ」」」」」」」
司教達は、初めて女神ミレーヌの声がきこえたのだ。その声に歓喜で震え、涙が自然に出て頬を伝ったのだ。
「ヒロトシに、全て任せてくれたら聖教国の教会もこの教会のように立派なものにしてくれます。今回、聖教国にはまだ遺恨を遺す人間もいますが、聖教国は文句が言えません」
「はい・・・・・・聖女様からお聞きしてます。だからこそ、ヒロトシがどのような人物なのか確かめに来た次第です」
「ヒロトシはあなた方が思う人間ではありません。この教会を見てわかったと思いますが、このように聖域を作れるほど心のきれいな方です」
「せ、聖域!」
「当たり前です。じゃないと、あなた方は私の声など聞こえません」
聖教国の使者達は、ヒロトシの聖域のおかげで、女神ミレーヌの声が聞こえていたようだ。
その事実を教えられて、ヒロトシの実力というか人間性を思い知らされた。
「ではヒロトシに教会の内装工事の依頼をすれば、私達にも女神ミレーヌ様の声が聞こえるように?」
「聖教国の聖職者全員は無理です。あなた方は相当修行し信仰心があるからです。そんな簡単に感じられるようにはなりません」
「わかりました」
すると、女神神像から温かい光がおさまってなんとも言えないあたたかな気持ちになっていた。
「こ、これは凄い!」
「「「「「・・・・・・・」」」」」
「司教様、これは想像以上では・・・・・・」
「ええ。女神神像も凄いですが、この装飾品や宝石の美しさが女神神像の美しさを引き立てています」
「確かに、これは教会が名所となるのがわかりますね」
聖教国の使者達は、ミトンの町の教会のシスターと会話をした。
「あなたはここの管理をしているのですか?」
「はい」
「貴女は失礼ですが、奴隷ですか?」
「はい。ここの管理を任されている聖職者は全てヒロトシ様の奴隷です」
「本当に奴隷ですなのですか?それにしては、悲壮感が・・・・・・」
「はい。ご主人様は私達奴隷にも分け隔てなく、愛をわけてくれます」
「愛をですか?」
「はい。私達のご主人様は、私達に衣食住を平民の方より贅沢な暮らしを与えてくれます」
「怒らないで下さいね。ヒロトシ様とは、奴隷にもご慈悲を与えるのですか?」
「大丈夫です。ご主人様は私達を家族のように接して頂いています。そういった方なので町の人達から愛されています」
「そうなのですね」
司教は、ミトンの町のシスターから、ヒロトシの事をきいた。司教の部下達も最初ここの管理者達が奴隷だと聞いて、女神様に失礼だと文句を言おうとしたが、管理者達の身なりは下手をすれば自分達より身なりがよく、文句を言えなかった。
「貴女は日頃何を食べているのですか?」
部下の一人がそれを聞いたのも無理がなかった。その奴隷のシスターは、自分より肉付きがよく健康的だったからだ。
「昨日は、ボアのステーキをいただきました」
「本当ですか?」
聖教国の使者達は、本当に驚いていた。シスターは使者達に、自分達が奴隷と言うことをなかなか信じてもらえない感じで質問され続けられた。
「本当に奴隷ですよ。そんなに信じられませんか?」
「「「「「いえ・・・・・・」」」」」
「信じられないとかではなく、聖教国にはあなた達のような奴隷はいないのです」
「多分、ご主人様のような人は聖教国以外のところにもいないかと思います」
聖教国の使者達は、ヒロトシがどういう人物なのか、色々と聞いていたのだった。
教会の内装の技術はもちろん人柄やなどだ。そして、奴隷の扱いで毎日風呂に入れていることには本当に驚いている様子だった。
「あなた達は、毎日絶対にお風呂に入っているのですか?」
「そうですね」
「奴隷がお風呂なんて!」
「最初は、私達も訳がわかりませんでした」
「当たり前です!」
「しかし、これもご主人様の命令と言われてしまえば指示に従うしかありません」
「あなたの主人はどうなっているのですか?」
「ご主人様いわく、私達は家族と言ってくれています。なので、衣食住はしっかり与えるとの事らしいです」
「「「「「信じられない・・・・・・ 」」」」」
「もし、よろしければお祈りしていってください」
「わかりました」
聖教国の使者達は、ミトンの町の教会でお祈りすると、信じられない事が起こった。
「我らが女神様、ようやくミトンの町に到着しました。無事に到着したのも女神様のご利益のおかげです。本当にありがとうございました」
司教がお祈りをすると、女神神像から温かい光が司教達をてらした。
「長旅ご苦労様でした」
「「「「「「えっ」」」」」」」
司教達は、初めて女神ミレーヌの声がきこえたのだ。その声に歓喜で震え、涙が自然に出て頬を伝ったのだ。
「ヒロトシに、全て任せてくれたら聖教国の教会もこの教会のように立派なものにしてくれます。今回、聖教国にはまだ遺恨を遺す人間もいますが、聖教国は文句が言えません」
「はい・・・・・・聖女様からお聞きしてます。だからこそ、ヒロトシがどのような人物なのか確かめに来た次第です」
「ヒロトシはあなた方が思う人間ではありません。この教会を見てわかったと思いますが、このように聖域を作れるほど心のきれいな方です」
「せ、聖域!」
「当たり前です。じゃないと、あなた方は私の声など聞こえません」
聖教国の使者達は、ヒロトシの聖域のおかげで、女神ミレーヌの声が聞こえていたようだ。
その事実を教えられて、ヒロトシの実力というか人間性を思い知らされた。
「ではヒロトシに教会の内装工事の依頼をすれば、私達にも女神ミレーヌ様の声が聞こえるように?」
「聖教国の聖職者全員は無理です。あなた方は相当修行し信仰心があるからです。そんな簡単に感じられるようにはなりません」
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