241 / 347
第6章 研磨という職
40話 子供達の救出
しおりを挟む
ヒロトシは、教会孤児院の行動には、首を突っ込んではしていなかった。
「ご主人様、教会のやり方を放って置くのですか?」
「なんか駄目なのか?」
「子供達が、理不尽な目にあっているのですよ?」
「まあ、そうかもしれないが・・・・・・実際のところ悪さをしていたのも事実だ。教会のやり方があっているかは別として、町の人達は助かっているんだろ?」
「そうかもしれませんが、ご主人様はそれでもよいのですか?」
「今は子供達に悪さをしたらそうなるとわからせないといけない時間だよ」
「そ、それは・・・・・・」
「いいかい?教会のやり方は強引かもしれない。けど、子供達を更生させる事は俺からしたら大賛成だよ」
「ですが、教会のやり方は間違っています」
「だが、あのまま子供達の好き勝手させても、ろくな大人にならないだろ?それこそ、今の状態は盗賊予備軍と言っても構わないだろ」
「しかし、子供達も好きで今の状況になった訳ではなく、生きていくのに必死で・・・・・・」
「シアンとセレンの言いたい事はわかるよ。しかしだ、だからと言って人様の物を盗んでいいわけじゃあるまい?」
「「そ、それは」」
「まぁ、教会の好きにさせればいいさ。その行動があっているかは後に自分達が思い知らされる事になるだけだよ」
「「どういう事ですか?」」
「教会は、自分達の正義を押し付けているだけって事だよ。孤児院に子供がいなくなって補助金を貰えなくなって、スラムにいる子供達を利用しているにすぎないからだよ」
「だったら!」
「しかし、俺がそれを止める理由はないしできないよ」
「「なんでですか?」」
「教会は、子供達を更生させると言っているんじゃないか?やり方はどうあれ町の人達から感謝されている。それだけ保護された子供達は、町の人達に迷惑をかけてきたという事だよ」
「「うっ・・・・・・」」
「ルールを守るというのは子供も一緒だよ。たしかに教会に保護された子供達の境遇は不憫だとは思うけどね」
「「・・・・・・」」
「まぁ、お前達二人は自分と重ね合わせているから気になるんだろ?」
「「はい・・・・・・」」
「だが、あのまま子供に好き勝手させても、ろくな大人にならないだろ?それなら保護して更生させる方があの子達の為になるはずだよ」
「しかし、教会のやり方で更生できるとは」
「だから、教会は後後でおもい知らされると言っているんだよ」
「どういう事ですか?」
「いいかい?教会は子供達を更生させると言っているが、補助金を貰うために子供達を利用しているだけだ」
「「だったら!」」
「今、俺達ができる事はないよ。やり方はどうあれ子供達を更生させると教会は言っているんだろ?」
「あんなやり方では・・・・・・」
「たしかに、更生させるのは難しいかもな。だから教会は後になっておもい知らされるんだよ。多分教会孤児院は、後3カ月程でシルフォード様から指導が入るはずだよ。その時にシアンとセレンの情報が役に立つんだよ」
「「えっ?」」
「あのやり方では、子供達を更生できるはずがないからね。子供達を監禁しているだけだ。そうなれば教会のやり方の指導が入るはずだよ」
「「じゃあそうなれば?」」
「ああ。子供達は教会から解放できるはずだよ」
それから、ヒロトシの言ったように教会のやり方では、子供達の性格からイービル反応が消えることがなく、更生は失敗に終わった。
シルフォードは、子供達に教会のやり方を事情聴取して、教会のやり方を非難した。
教会関係者は、集団行動させる事で社会のルールを教えていたと言い訳をしていたが、言うことを聞かなかった罰を班の全体責任で食事を抜き、そしてその日、1日働かせると言うのは奴隷のような扱いは、間違っていると言って子供達を保護したのだった。
シルフォードは、教会側に補助金の不正受給と子供達の監禁容疑で訴えた。補助金を貰っていたのに子供達を飢えさせた責任は重罪としたのだ。
そして、シルフォードがこれほど早く行動を起こせたのは、シアンとセレンの情報を手に入れたからだ。
ヒロトシが、動かなかったは相手が個人経営の教会孤児院じゃなかったからだ。
相手が聖教国所属の教会孤児院なので、ヒロトシが勝手に動けば、国交問題になりかねないからだ。
そして、教会に保護されていた子供達には、シアンとセレンがもう少し我慢をしてほしいと、コンタクトをとっていた。
子供達は、シアンとセレンが密偵という事を理解していた。教会が保護した子供達が10才以上の子供達ばかりだったのが幸いした。
「お姉さん達はいったい?」
「今はいえないわ。しかし、あなた達の味方なのは信じて!必ず今の状況から救ってあげる」
シアンとセレンの姿を、見せなかったのが幸いした。声だけだったので大人と聞こえなかったのだろう。子供達は、シアンの事を信じてくれたようだった。それほど孤児院の待遇が酷かったのだ。
こうして、シアンとセレンの情報を元に、シルフォードは、教会孤児院に突撃することができたのだ。
そして、教会孤児院から保護された子供達は行き場をなくしたのだが、シルフォードはヒロトシにこの子供達を保護してほしいと頼んできたのだった。
「ご主人様、教会のやり方を放って置くのですか?」
「なんか駄目なのか?」
「子供達が、理不尽な目にあっているのですよ?」
「まあ、そうかもしれないが・・・・・・実際のところ悪さをしていたのも事実だ。教会のやり方があっているかは別として、町の人達は助かっているんだろ?」
「そうかもしれませんが、ご主人様はそれでもよいのですか?」
「今は子供達に悪さをしたらそうなるとわからせないといけない時間だよ」
「そ、それは・・・・・・」
「いいかい?教会のやり方は強引かもしれない。けど、子供達を更生させる事は俺からしたら大賛成だよ」
「ですが、教会のやり方は間違っています」
「だが、あのまま子供達の好き勝手させても、ろくな大人にならないだろ?それこそ、今の状態は盗賊予備軍と言っても構わないだろ」
「しかし、子供達も好きで今の状況になった訳ではなく、生きていくのに必死で・・・・・・」
「シアンとセレンの言いたい事はわかるよ。しかしだ、だからと言って人様の物を盗んでいいわけじゃあるまい?」
「「そ、それは」」
「まぁ、教会の好きにさせればいいさ。その行動があっているかは後に自分達が思い知らされる事になるだけだよ」
「「どういう事ですか?」」
「教会は、自分達の正義を押し付けているだけって事だよ。孤児院に子供がいなくなって補助金を貰えなくなって、スラムにいる子供達を利用しているにすぎないからだよ」
「だったら!」
「しかし、俺がそれを止める理由はないしできないよ」
「「なんでですか?」」
「教会は、子供達を更生させると言っているんじゃないか?やり方はどうあれ町の人達から感謝されている。それだけ保護された子供達は、町の人達に迷惑をかけてきたという事だよ」
「「うっ・・・・・・」」
「ルールを守るというのは子供も一緒だよ。たしかに教会に保護された子供達の境遇は不憫だとは思うけどね」
「「・・・・・・」」
「まぁ、お前達二人は自分と重ね合わせているから気になるんだろ?」
「「はい・・・・・・」」
「だが、あのまま子供に好き勝手させても、ろくな大人にならないだろ?それなら保護して更生させる方があの子達の為になるはずだよ」
「しかし、教会のやり方で更生できるとは」
「だから、教会は後後でおもい知らされると言っているんだよ」
「どういう事ですか?」
「いいかい?教会は子供達を更生させると言っているが、補助金を貰うために子供達を利用しているだけだ」
「「だったら!」」
「今、俺達ができる事はないよ。やり方はどうあれ子供達を更生させると教会は言っているんだろ?」
「あんなやり方では・・・・・・」
「たしかに、更生させるのは難しいかもな。だから教会は後になっておもい知らされるんだよ。多分教会孤児院は、後3カ月程でシルフォード様から指導が入るはずだよ。その時にシアンとセレンの情報が役に立つんだよ」
「「えっ?」」
「あのやり方では、子供達を更生できるはずがないからね。子供達を監禁しているだけだ。そうなれば教会のやり方の指導が入るはずだよ」
「「じゃあそうなれば?」」
「ああ。子供達は教会から解放できるはずだよ」
それから、ヒロトシの言ったように教会のやり方では、子供達の性格からイービル反応が消えることがなく、更生は失敗に終わった。
シルフォードは、子供達に教会のやり方を事情聴取して、教会のやり方を非難した。
教会関係者は、集団行動させる事で社会のルールを教えていたと言い訳をしていたが、言うことを聞かなかった罰を班の全体責任で食事を抜き、そしてその日、1日働かせると言うのは奴隷のような扱いは、間違っていると言って子供達を保護したのだった。
シルフォードは、教会側に補助金の不正受給と子供達の監禁容疑で訴えた。補助金を貰っていたのに子供達を飢えさせた責任は重罪としたのだ。
そして、シルフォードがこれほど早く行動を起こせたのは、シアンとセレンの情報を手に入れたからだ。
ヒロトシが、動かなかったは相手が個人経営の教会孤児院じゃなかったからだ。
相手が聖教国所属の教会孤児院なので、ヒロトシが勝手に動けば、国交問題になりかねないからだ。
そして、教会に保護されていた子供達には、シアンとセレンがもう少し我慢をしてほしいと、コンタクトをとっていた。
子供達は、シアンとセレンが密偵という事を理解していた。教会が保護した子供達が10才以上の子供達ばかりだったのが幸いした。
「お姉さん達はいったい?」
「今はいえないわ。しかし、あなた達の味方なのは信じて!必ず今の状況から救ってあげる」
シアンとセレンの姿を、見せなかったのが幸いした。声だけだったので大人と聞こえなかったのだろう。子供達は、シアンの事を信じてくれたようだった。それほど孤児院の待遇が酷かったのだ。
こうして、シアンとセレンの情報を元に、シルフォードは、教会孤児院に突撃することができたのだ。
そして、教会孤児院から保護された子供達は行き場をなくしたのだが、シルフォードはヒロトシにこの子供達を保護してほしいと頼んできたのだった。
0
お気に入りに追加
425
あなたにおすすめの小説
完結【進】ご都合主義で生きてます。-通販サイトで異世界スローライフのはずが?!-
ジェルミ
ファンタジー
32歳でこの世を去った相川涼香は、異世界の女神ゼクシーにより転移を誘われる。
断ると今度生まれ変わる時は、虫やダニかもしれないと脅され転移を選んだ。
彼女は女神に不便を感じない様に通販サイトの能力と、しばらく暮らせるだけのお金が欲しい、と願った。
通販サイトなんて知らない女神は、知っている振りをして安易に了承する。そして授かったのは、町のスーパーレベルの能力だった。
お惣菜お安いですよ?いかがです?
物語はまったり、のんびりと進みます。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
【完結】ご都合主義で生きてます。-ストレージは最強の防御魔法。生活魔法を工夫し創生魔法で乗り切る-
ジェルミ
ファンタジー
鑑定サーチ?ストレージで防御?生活魔法を工夫し最強に!!
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
しかし授かったのは鑑定や生活魔法など戦闘向きではなかった。
しかし生きていくために生活魔法を組合せ、工夫を重ね創生魔法に進化させ成り上がっていく。
え、鑑定サーチてなに?
ストレージで収納防御て?
お馬鹿な男と、それを支えるヒロインになれない3人の女性達。
スキルを試行錯誤で工夫し、お馬鹿な男女が幸せを掴むまでを描く。
※この作品は「ご都合主義で生きてます。商売の力で世界を変える」を、もしも冒険者だったら、として内容を大きく変えスキルも制限し一部文章を流用し前作を読まなくても楽しめるように書いています。
またカクヨム様にも掲載しております。
集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!
七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」
その天使の言葉は善意からなのか?
異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか?
そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。
ただし、その扱いが難しいものだった。
転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。
基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。
○○○「これは私とのラブストーリーなの!」
主人公「いや、それは違うな」
異世界キャンパー~無敵テントで気ままなキャンプ飯スローライフ?
夢・風魔
ファンタジー
仕事の疲れを癒すためにソロキャンを始めた神楽拓海。
気づけばキャンプグッズ一式と一緒に、見知らぬ森の中へ。
落ち着くためにキャンプ飯を作っていると、そこへ四人の老人が現れた。
彼らはこの世界の神。
キャンプ飯と、見知らぬ老人にも親切にするタクミを気に入った神々は、彼に加護を授ける。
ここに──伝説のドラゴンをもぶん殴れるテントを手に、伝説のドラゴンの牙すら通さない最強の肉体を得たキャンパーが誕生する。
「せっかく異世界に来たんなら、仕事のことも忘れて世界中をキャンプしまくろう!」
おおぅ、神よ……ここからってマジですか?
夢限
ファンタジー
俺こと高良雄星は39歳の一見すると普通の日本人だったが、実際は違った。
人見知りやトラウマなどが原因で、友人も恋人もいない、孤独だった。
そんな俺は、突如病に倒れ死亡。
次に気が付いたときそこには神様がいた。
どうやら、異世界転生ができるらしい。
よーし、今度こそまっとうに生きてやるぞー。
……なんて、思っていた時が、ありました。
なんで、奴隷スタートなんだよ。
最底辺過ぎる。
そんな俺の新たな人生が始まったわけだが、問題があった。
それは、新たな俺には名前がない。
そこで、知っている人に聞きに行ったり、復讐したり。
それから、旅に出て生涯の友と出会い、恩を返したりと。
まぁ、いろいろやってみようと思う。
これは、そんな俺の新たな人生の物語だ。
転生社畜、転生先でも社畜ジョブ「書記」でブラック労働し、20年。前人未到のジョブレベルカンストからの大覚醒成り上がり!
nineyu
ファンタジー
男は絶望していた。
使い潰され、いびられ、社畜生活に疲れ、気がつけば死に場所を求めて樹海を歩いていた。
しかし、樹海の先は異世界で、転生の影響か体も若返っていた!
リスタートと思い、自由に暮らしたいと思うも、手に入れていたスキルは前世の影響らしく、気がつけば変わらない社畜生活に、、
そんな不幸な男の転機はそこから20年。
累計四十年の社畜ジョブが、遂に覚醒する!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる