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第6章 研磨という職
8話 どうにもならない人間
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ヒロトシは、王城を出て城門へと急いだ。そして、城門に着くとそこには王国騎士がビアンカに、ヒロトシはここにはきていないと説得していた。
「ヒロトシ様は、本当にここにはきていないんだ!だから、暴れないでくれ!」
「そんな事はないよ!ヒロトシを返せ!あと30分だけ待ってやる!それでもあたしの言う事を聞けず返さなかったら王国は滅びると思え!」
「そ、そんな、ちょっと待ってくれ!本当にヒロトシ様は……」
「ビアンカ!もうやめるんだ」
「えっ⁉ヒロトシ様?なんで王都にいるのですか?」
「やっぱいるじゃないか!ヒロトシを返せ!」
「ビアンカ!俺は王国に囚われていないから安心しろ!」
「えっ……そうなの?」
「ああ、本当だ。これからあの町で一緒に生活もできるから安心しろ」
するとビアンカは、ドラゴンの姿から可愛らしい人間の姿に戻り、泣きながらヒロトシ胸に飛び込んだ。
「馬鹿……勝手に早とちりしやがって……」
「だって……あたしのせいでヒロトシが……」
「ビアンカ、お前はそんな事気にしなくてもいい。俺が助けてやるから」
ヒロトシのその言葉を聞き、ビアンカはまた泣いてしまった。そして、ビアンカが落ち着くまでヒロトシは優しく頭を撫でていたのだった。
30分ぐらいビアンカは泣き続けると、ようやく落ち着いたようで笑顔を見せたのだった。
「落ち着いたか?」
「ごめんなさい……ヒロトシ、ミトンの町に帰ろう」
「その前に王城へ戻るぞ」
「何で?」
「何でってそんなの当り前だろ?あれを見てみな」
「そんなの、むこうが悪いんじゃない!あたしを自分の所有物の様に扱おうとしたんだよ?」
ヒロトシは城壁の方を指さした。するとそこには、心配そうに見つめていた王国騎士達の姿があったからだ。
「そうかもしれないけどな。でもビアンカは何の罪もない町の人を恐怖に陥れたんだぞ?悪いのは王族だけだろ?」
「そ、それは……」
「だから、俺は王族であるローベルグ様だけに意見を言いに来たんだぞ」
「ううううう……」
「ほら。行くぞ」
「ヒロトシ待ってよ」
ヒロトシは、ビアンカを連れて王城の方に向かった。城門に行くと騎士達がヒロトシに声をかけてきた。
「ヒ、ヒロトシ様……もう大丈夫なのですか?」
「ああ……脅かしてすまなかったな」
「それでどこに行くおつもりですか?」
「どこって、ローベルグ様のとこだよ」
「ちょっとお待ちください!ドラゴンを国王様の元に連れて行くつもりですか?」
「そりゃあれだけ、王都の人達を驚かしたんだ。謝罪するつもりだよ」
「しかし……国王様の安全が……」
「今更何言ってんだよ。ビアンカを王都へ住ませろと言ってた張本人がローベルグ様なんだぞ?」
「ですが……」
「だいじょうぶだよ。俺が安全を保障するから。ビアンカももう暴れないよな?」
「ヒロトシがそうしろというなら我慢する……」
「分かりました……ではお通り下さい」
騎士達には、ビアンカはどうにもできないのが正直な感想だった。普通の魔物ならば武器を駆使して対抗するが、お城の3倍になるドラゴンを相手にはできなかった。
「ねえ、ヒロトシ国の責任者ってあのローベルグっておじさんなんでしょ?」
「こらこら、前も言ったように様をつけないといけないだろ?」
「もう呼び捨てでいいよ」
「お前が決めてどうする……」
ヒロトシも、人の事を言えなかったのであまり強く言えなかった。騒動が終えたのもあり、一緒に謝るつもりでいた。
「ローベルグ様、入ります」
「「どうぞ」」
ローベルグとレオナは、騒動が終わりヒロトシとビアンカを部屋に入れた。
「えーっと、このたびは王都を騒がしてすいませんでした」
ビアンカは自分が悪いと思っておらず、横で立ったままだった。
「ビアンカとやらこれであったのは2度目であるな」
「……」
「国王からの頼みだ……どうか王都の周辺に住んでくれないか?」
「ローベルグ様!」
「ヒロトシ、申し訳ないが黙っていてくれ!本当にこのままでは王都は廃れてしまうのだ!」
「だからって、約束は約束ですよ。こうして、ビアンカを落ち着かせたじゃありませんか?」
「やっぱり人間って自分勝手で嫌だわ……何であたしが、貴方に住む場所を命じられなければならないの?ヒロトシにまで嘘をついて……」
ビアンカは、ローベルグが嘘をついた事を許せなかった。
「しかし、君はずっとこの土地に住んでいたのだろ?我々の先祖はこの住みやすい土地に国を作ったのだ。なのに、君がいなくなったおかげで今や国は混乱に陥っておる」
「あたしの知った事か!そんなにあたしの恩恵が惜しいのであれば、ローベルグ。あんたがあたしあわせろ!」
「余が下手に出てれば……」
「ローベルグ様!もうやめてください。本当に王国を滅亡させてしまうつもりですか?」
「ヒロトシ!なぜ貴様は余に従わん!本当なら王都を救うために動くのが当たり前であろう!」
「そりゃ当り前ですよ。俺は王国よりビアンカの方が大事だからですよ」
「お主は余の親戚だぞ?それを忘れたのか?」
「いやいや、俺は王族と思っていませんよ。王族という地位は利用させてもらいますけどね」
「なんだと!」
「それが気に入らないのなら、男爵の地位はいつでも返還させていただきますよ。まあ、シャーロットは自ら俺の方がいいと言っているので返しはしませんがね」
「き、貴様!余は国の権力者だぞ?」
「よろしいですか?確かに権力者ではありますが、そのことが俺達を従わせるような力ではもうないのですよ。俺は自由に楽しく生活するし、ビアンカたち家族を守る為には、その国家権力にさえ反抗しますよ」
「ぬぐぐぐぐ!」
ローベルグは歯ぎしりを鳴らしながら、床にうつ伏してしまった。そして、そのまま土下座をしだしたのだ。
「ヒロ……トシ様……この通りだ。どうかお主からもビアンカに説得をしてくれぬか?……」
「あなた!国王が頭など下げる必要は!」
「黙れ!このままだと本当に王都は廃れるのが分からぬのか?」
「しかし!」
ヒロトシはローベルグが土下座するとは思いもしなくて、目を見開き驚いた。
「ローベルグ様!おやめください。レオナ様の言う通りですよ」
「だったら!」
「仮にビアンカがこの土地に来て……」
「ヒロトシ!」
「ビアンカ、落ち着けって。仮にと言っただろ?仮にビアンカがここに住んで王都に住む人は大丈夫なのですか?」
「えっ?」
「もし俺が王都に住む人なら、他の土地に移り住みますよ」
「なぜだ!肥沃の土地に戻るのだぞ。今までの生活になるのだ?」
「今やその計画は成り立ちませんよ」
「何を言っておる!」
「じゃあ、聞きますが王国最強と言われたローベルグ様レオナ様、そして王国騎士達で、ビアンカを止めることはできるのですか?」
「「そ、それは……」」
「ビアンカが仮に王国の言う事を聞いて、」
「聞かないって!」
「この土地に住んでもビアンカは我慢しないでしょう。今も、こうして拒絶の意を示しているのです。そうなった場合、ビアンカは俺と一緒にいられない元凶であるこの王都を破壊しますよ?」
「そ、それは……」
「そうなった場合、城門であった事は王都の人は見ていたのです。ビアンカに対しては国は安全ではないと思っているはずです。そのビアンカが野放しで王都付近にいるとなったら、国民の立場ならどう動くと思いますか?」
「ぐぬぬぬぬ……」
「王都は土地が枯れたんじゃありませんよ。数万年ぶりに元に戻ったと思ったんです」
「そのような事は詭弁だ!」
「詭弁でも何でも、この状況下で政をするのが王族の仕事だろ?ビアンカを犠牲に楽しようとしてんじゃねぇよ!」
「楽だと!余は楽などしてはおらん!」
「こんだけ言ってもまだわからないのかよ?」
「分からぬ!」
「ビアンカは王族か?違うだろ?国を盛り立てるのは王都に住む貴族達が考える事じゃないのか?」
「そ、それは……だったら、ビアンカに貴族位を与える」
「あまりに愚策だね!」
ヒロトシが鼻で笑ったと同時に、ビアンカが大笑いした。
「何を笑っている?」
「ビアンカはすでに、人間の歴史を知っていると言ったじゃないですか?」
「それがなんだ?」
「王国は、ビアンカに乗っ取られるよ。ビアンカはこのように少女の姿だけど、叡智龍だけあって知力はとても高いからね。国を運営するなんてお手の物だよ」
「なっ!」
「ローベルグ様……ビアンカは、色んな意味で人間が手を出すような生物じゃないんですよ。そこを根底に考えないといけません」
ローベルグは、ヒロトシの説明にその場にうつ伏してしまった。
「ヒロトシ様は、本当にここにはきていないんだ!だから、暴れないでくれ!」
「そんな事はないよ!ヒロトシを返せ!あと30分だけ待ってやる!それでもあたしの言う事を聞けず返さなかったら王国は滅びると思え!」
「そ、そんな、ちょっと待ってくれ!本当にヒロトシ様は……」
「ビアンカ!もうやめるんだ」
「えっ⁉ヒロトシ様?なんで王都にいるのですか?」
「やっぱいるじゃないか!ヒロトシを返せ!」
「ビアンカ!俺は王国に囚われていないから安心しろ!」
「えっ……そうなの?」
「ああ、本当だ。これからあの町で一緒に生活もできるから安心しろ」
するとビアンカは、ドラゴンの姿から可愛らしい人間の姿に戻り、泣きながらヒロトシ胸に飛び込んだ。
「馬鹿……勝手に早とちりしやがって……」
「だって……あたしのせいでヒロトシが……」
「ビアンカ、お前はそんな事気にしなくてもいい。俺が助けてやるから」
ヒロトシのその言葉を聞き、ビアンカはまた泣いてしまった。そして、ビアンカが落ち着くまでヒロトシは優しく頭を撫でていたのだった。
30分ぐらいビアンカは泣き続けると、ようやく落ち着いたようで笑顔を見せたのだった。
「落ち着いたか?」
「ごめんなさい……ヒロトシ、ミトンの町に帰ろう」
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「何で?」
「何でってそんなの当り前だろ?あれを見てみな」
「そんなの、むこうが悪いんじゃない!あたしを自分の所有物の様に扱おうとしたんだよ?」
ヒロトシは城壁の方を指さした。するとそこには、心配そうに見つめていた王国騎士達の姿があったからだ。
「そうかもしれないけどな。でもビアンカは何の罪もない町の人を恐怖に陥れたんだぞ?悪いのは王族だけだろ?」
「そ、それは……」
「だから、俺は王族であるローベルグ様だけに意見を言いに来たんだぞ」
「ううううう……」
「ほら。行くぞ」
「ヒロトシ待ってよ」
ヒロトシは、ビアンカを連れて王城の方に向かった。城門に行くと騎士達がヒロトシに声をかけてきた。
「ヒ、ヒロトシ様……もう大丈夫なのですか?」
「ああ……脅かしてすまなかったな」
「それでどこに行くおつもりですか?」
「どこって、ローベルグ様のとこだよ」
「ちょっとお待ちください!ドラゴンを国王様の元に連れて行くつもりですか?」
「そりゃあれだけ、王都の人達を驚かしたんだ。謝罪するつもりだよ」
「しかし……国王様の安全が……」
「今更何言ってんだよ。ビアンカを王都へ住ませろと言ってた張本人がローベルグ様なんだぞ?」
「ですが……」
「だいじょうぶだよ。俺が安全を保障するから。ビアンカももう暴れないよな?」
「ヒロトシがそうしろというなら我慢する……」
「分かりました……ではお通り下さい」
騎士達には、ビアンカはどうにもできないのが正直な感想だった。普通の魔物ならば武器を駆使して対抗するが、お城の3倍になるドラゴンを相手にはできなかった。
「ねえ、ヒロトシ国の責任者ってあのローベルグっておじさんなんでしょ?」
「こらこら、前も言ったように様をつけないといけないだろ?」
「もう呼び捨てでいいよ」
「お前が決めてどうする……」
ヒロトシも、人の事を言えなかったのであまり強く言えなかった。騒動が終えたのもあり、一緒に謝るつもりでいた。
「ローベルグ様、入ります」
「「どうぞ」」
ローベルグとレオナは、騒動が終わりヒロトシとビアンカを部屋に入れた。
「えーっと、このたびは王都を騒がしてすいませんでした」
ビアンカは自分が悪いと思っておらず、横で立ったままだった。
「ビアンカとやらこれであったのは2度目であるな」
「……」
「国王からの頼みだ……どうか王都の周辺に住んでくれないか?」
「ローベルグ様!」
「ヒロトシ、申し訳ないが黙っていてくれ!本当にこのままでは王都は廃れてしまうのだ!」
「だからって、約束は約束ですよ。こうして、ビアンカを落ち着かせたじゃありませんか?」
「やっぱり人間って自分勝手で嫌だわ……何であたしが、貴方に住む場所を命じられなければならないの?ヒロトシにまで嘘をついて……」
ビアンカは、ローベルグが嘘をついた事を許せなかった。
「しかし、君はずっとこの土地に住んでいたのだろ?我々の先祖はこの住みやすい土地に国を作ったのだ。なのに、君がいなくなったおかげで今や国は混乱に陥っておる」
「あたしの知った事か!そんなにあたしの恩恵が惜しいのであれば、ローベルグ。あんたがあたしあわせろ!」
「余が下手に出てれば……」
「ローベルグ様!もうやめてください。本当に王国を滅亡させてしまうつもりですか?」
「ヒロトシ!なぜ貴様は余に従わん!本当なら王都を救うために動くのが当たり前であろう!」
「そりゃ当り前ですよ。俺は王国よりビアンカの方が大事だからですよ」
「お主は余の親戚だぞ?それを忘れたのか?」
「いやいや、俺は王族と思っていませんよ。王族という地位は利用させてもらいますけどね」
「なんだと!」
「それが気に入らないのなら、男爵の地位はいつでも返還させていただきますよ。まあ、シャーロットは自ら俺の方がいいと言っているので返しはしませんがね」
「き、貴様!余は国の権力者だぞ?」
「よろしいですか?確かに権力者ではありますが、そのことが俺達を従わせるような力ではもうないのですよ。俺は自由に楽しく生活するし、ビアンカたち家族を守る為には、その国家権力にさえ反抗しますよ」
「ぬぐぐぐぐ!」
ローベルグは歯ぎしりを鳴らしながら、床にうつ伏してしまった。そして、そのまま土下座をしだしたのだ。
「ヒロ……トシ様……この通りだ。どうかお主からもビアンカに説得をしてくれぬか?……」
「あなた!国王が頭など下げる必要は!」
「黙れ!このままだと本当に王都は廃れるのが分からぬのか?」
「しかし!」
ヒロトシはローベルグが土下座するとは思いもしなくて、目を見開き驚いた。
「ローベルグ様!おやめください。レオナ様の言う通りですよ」
「だったら!」
「仮にビアンカがこの土地に来て……」
「ヒロトシ!」
「ビアンカ、落ち着けって。仮にと言っただろ?仮にビアンカがここに住んで王都に住む人は大丈夫なのですか?」
「えっ?」
「もし俺が王都に住む人なら、他の土地に移り住みますよ」
「なぜだ!肥沃の土地に戻るのだぞ。今までの生活になるのだ?」
「今やその計画は成り立ちませんよ」
「何を言っておる!」
「じゃあ、聞きますが王国最強と言われたローベルグ様レオナ様、そして王国騎士達で、ビアンカを止めることはできるのですか?」
「「そ、それは……」」
「ビアンカが仮に王国の言う事を聞いて、」
「聞かないって!」
「この土地に住んでもビアンカは我慢しないでしょう。今も、こうして拒絶の意を示しているのです。そうなった場合、ビアンカは俺と一緒にいられない元凶であるこの王都を破壊しますよ?」
「そ、それは……」
「そうなった場合、城門であった事は王都の人は見ていたのです。ビアンカに対しては国は安全ではないと思っているはずです。そのビアンカが野放しで王都付近にいるとなったら、国民の立場ならどう動くと思いますか?」
「ぐぬぬぬぬ……」
「王都は土地が枯れたんじゃありませんよ。数万年ぶりに元に戻ったと思ったんです」
「そのような事は詭弁だ!」
「詭弁でも何でも、この状況下で政をするのが王族の仕事だろ?ビアンカを犠牲に楽しようとしてんじゃねぇよ!」
「楽だと!余は楽などしてはおらん!」
「こんだけ言ってもまだわからないのかよ?」
「分からぬ!」
「ビアンカは王族か?違うだろ?国を盛り立てるのは王都に住む貴族達が考える事じゃないのか?」
「そ、それは……だったら、ビアンカに貴族位を与える」
「あまりに愚策だね!」
ヒロトシが鼻で笑ったと同時に、ビアンカが大笑いした。
「何を笑っている?」
「ビアンカはすでに、人間の歴史を知っていると言ったじゃないですか?」
「それがなんだ?」
「王国は、ビアンカに乗っ取られるよ。ビアンカはこのように少女の姿だけど、叡智龍だけあって知力はとても高いからね。国を運営するなんてお手の物だよ」
「なっ!」
「ローベルグ様……ビアンカは、色んな意味で人間が手を出すような生物じゃないんですよ。そこを根底に考えないといけません」
ローベルグは、ヒロトシの説明にその場にうつ伏してしまった。
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