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第6章 研磨という職
4話 王都の異変
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㋪美研には連日、町の老人達が眼鏡の噂を聞き買い求めていた。
「マインさんや……ここに文字がよく見えるようになる道具があると聞いたんだが」
「はい。こちらにどうぞ。自分がよく見える見本の番号を教えてもらえますか?」
老人はそのメガネを取り驚き喜んだのだった。
「これで仕事がまた出来そうじゃ」
「お爺さんは以前どんなお仕事を?」
「儂はな、錬金術師じゃ。薬を調合するのに分量が見えなくなって引退したんじゃよ。だが、これでまたポーションが作る事が出来るわい!」
「それはよかったですね」
眼鏡を買い求める人の中には、薬師や裁縫師ありとあらゆる生産者の人間がいた。もう働く事が出来ないと思っていた老人達は、眼鏡を購入する事でアイテムを製作し、それをギルドに買い取ってもらう事ができるようになったのだ。
そして、生産ギルドでは受付嬢達も忙しそうに対応していた。
「スミスさんのポーションが、又買い取れるようになるなんて思いもしませんでしたよ」
「これも、ヒロトシ様のおかげじゃ。量は少ないがまたよろしく頼むよ」
スミスと呼ばれた錬金術師のポーションは、回復効果が10%も多いヒールポーションで、冒険者達から人気の品だった。当時は老眼で引退をされて、冒険者はもちろんギルドからも惜しまれていたのだった。しかし、眼鏡のおかげで又復帰した事でみんなに喜ばれていた。
「はい!こちらこそよろしくお願いします」
生産ギルドの受付嬢達は、引退した生産者達の復活に喜びを隠せなかった。老人達の作る生産物は、長年の経験で確かなものが多いからだ。体力がなくなって量は作れないが、入荷したところから売れていく事になるのは間違いないのだ。
そして、㋪美研にはこの人も来ていた。それはシルフォードである。
「ヒロトシ君!また凄いものを開発したね」
「シルフォード様までなんですか?」
「町の生産率を上げるようなアイテムなんてすごいよ」
「まあ、引退した人間が復帰しているのですからね。当然の結果ですよ」
「おかげで町の復興が急速に進むと思うよ」
「それは良かったです」
「かくいう私も、最近書類に目を通すのが辛くなってきていたからな。眼鏡を購入させてもらったんだよ」
貴族達なら眼鏡を買う必要ななかった。理由は悪くなったところは万能薬やエリクサーで治す事が出来るからだ。
しかし、眼鏡で補えるならばそっちの方が安上がりだから眼鏡を購入していた。
シルフォードの事務所には、前働いていた人間も又復帰をしていて、効率が上がっていた。ミトンの町は老人が元気な町へと変わりつつあり、老後はこの町に住みたいと言う人間がさらに増えることになる。
その頃、王都では何やら不思議な事が起こり始めていた。
「これはいったいどういう事なんだ!」
「我々にもさっぱりで……」
「早急に調べるのだ!」
王都周辺では、経済が低迷してきていたのだ。国王であるローベルグは頭を悩ましていた。こんな事は今までなかったからだ。王都周辺では、採取物が取れなくなってきていて、薬草を始め自生していた植物が枯渇してきていた。
それに伴い魔物が増えてきて、危険地域が拡大してきていた。そして、第1次産業である農作物が不作で今年は物価が上がり続ける事になっていた。
王都周辺地域や畑が何やらおかしいのである。土地がやせ細ってきているのが原因だと思われた。
「あなた?これはどういうことなのでしょうか?」
「分からん……俺もこんな事は聞いた事も無い……」
王国ができて、繁栄を極めてきたのは土地が良かったのは言うまでもなかった。しかし、最近どういう事か薬草採取をしても、群生地が無くなっていて、薬草を見つけるのも一苦労だということが、冒険者ギルドから報告が上がってきていた。
しかし、反対に魔物は増えており、魔物の素材は手に入りやすくなっていたが、このままでは不味い事だとも報告が上がっていた。なぜ魔物の勢力が拡大しているのかもわからなくて、冒険初心者にとって住みにくい土地になっているのは確かだった。
「このままでは不味いな……」
「そうですわね。このままでは王都が衰退していくことになるわ」
レオナもそれを危惧していた。今はまだ王国騎士達のおかげで、周辺は魔物達を間引いて安全を確保しているが、明らかに魔物の数が増えていた。
こういう事は平民達にとって重要な問題であり、安全を確保されているから王都に住んでいる事もある。しかし、その安全がなくなったり、住みにくいとなれば余裕のある人間はすぐに移住してしまうのだ。
ローベルグ達が不安に思っていたことが現実になってきていた。王都でも平民達が噂していたからだ。
「どういう事なんだ?」
「そうなんだよ。最近薬草の在庫が減ってきて、ポーションが満足に作れないんだよ?」
「聞いた聞いた!冒険者達が薬草を見つけてくれないと俺達は何も出来ないからよう……」
「それに、ダンジョンの事も聞いたか?」
「ああ!採掘師達が言っていたな。鉱石に含まれるミスリルの含有量が明らかに減っているらしいぜ」
「ひょっとしてまたスタンピードが起こるんじゃ……」
「最初、王国は魔物が増えてきたから闇ギルドの仕業だと思ったらしいが、資源や資材が減ってきたこともあって、闇ギルドは関係ないと判断したらしいがいったいどうなってしまうんだ?」
王都に住む平民達も又、異変に気付き始めていた。そして、半年が過ぎた日諜報部隊からある情報が舞い込んだのだった。
「国王様!」
「何かわかったのか?」
「ダンジョンの様子がおかしいのです……」
「おかしいとはどういう事だ?まさか、魔物達が溢れるとか言うのではないだろうな?」
「そうではありません!魔物達も数が少なくなってきているのです」
「どういうことだ?」
「一時地上の魔物が増えていたのは……」
「ああ!確認しておる。危険が無いように、王国騎士団に魔物の間引きを指示をしたのだからな。その為、この地域の安全は確保されている」
「その魔物はどこから出現しているといいますと、我々が発見していない出口から出ているものと思われています」
「どういう事だ?」
「王都の近くにあるダンジョンの出入り口は、あそこだけではなかったのです」
「どういう事だ?」
「森の奥にあのダンジョンに通じる隙間や割れ目が発見されました。その隙間から、外に出る魔物が多数あったことが確認されたのです」
「ばかな!だったら、ダンジョンの出入り口に簡易村を設置しても意味はないと言うのか?」
「いえ……あの場所で護衛を務める兵士がいなければ、外に出てくる魔物がいるので、無駄だと言う事はありませんが、最近魔物が多くなっていたのはその隙間や割れ目から出てくる魔物が多かったことにあります」
「馬鹿な……」
「しかし、魔物を大量に間引けたおかげで地上は元に戻ったのですが、ダンジョンから這い出た魔物が少なくなったもようです」
「それの何が大変なんだ?魔物が少なくなったのは良い事ではないのか?」
「いえ……食糧不足になりかねないのです……」
諜報部隊は冷や汗をかいていた。つまり、魔物もまた王都に生活する人間の食糧と言ってもいいのだ。その魔物が大量に発生した事により、ローベルグは騎士団に魔物を大量に始末しろと命じた。それは間違ってはいなかったのだが、今度はダンジョンから生まれる魔物の数が減ってしまったと言うのだ。
この事は王都に生活する者にとって衝撃な事だった。今王都周辺は、土地が痩せ細り野菜も満足に生産できないうえに、貴重なタンパク源も取れなくなってきたというのだから騒然となるのは無理もなかったのだ。
しかし、ローベルグの判断は間違ってはいなかった。食糧が減ってしまったのは結果論であり、あのまま放置していればスタンピードが起こっていたからだ。それを未然に防ぐことは当たり前であり、魔物の肉は廃棄処分となるのはしょうがない事だった。
そして、新たに諜報部隊から信じられない報告を受けることになる。
「国王様!それともう一つ報告したいことが……」
「まだ何かあるのか?」
「こちらは良い知らせなのですが、少し腑に落ちないのです……」
「いい知らせなのに何が腑に落ちないのだ?」
「ミトンの町の事です」
「ミトンの町と言えば、シルフォードが治める町だったな?それがどうかしたのか?」
「ミトンの町と言えば、地震でとんでもない被害があったのですが、今はそんな事は無く復興が着実に実を結び、今や王都のように大きな町へとなりつつあるのです」
「それはいい事ではないか?それの何が府に落ちないと言うのだ?」
「それが土地が潤ってきているのです……いわば、前の王都のような地域に変貌しつつあるのです」
「どういう事なのだ?」
「つまり、薬草など採取物が多く取れ、第1次産業なども豊作なのです。これは何故か土が肥えてきているようでして、栄養価の高い野菜が収穫されているのです」
「お前はそのことに疑問を感じると言うのか?」
「はい……この変化は王都の土地が痩せ細ってきた時期と一致しているのです」
「そんなことがありうるのか?」
「理由はまだわかっておりません……今はタダ憶測にしかありませんが……何らかの理由があると我らは思っております」
ローベルグはその報告に、意味が分からず頭を悩ませるのだった。
「マインさんや……ここに文字がよく見えるようになる道具があると聞いたんだが」
「はい。こちらにどうぞ。自分がよく見える見本の番号を教えてもらえますか?」
老人はそのメガネを取り驚き喜んだのだった。
「これで仕事がまた出来そうじゃ」
「お爺さんは以前どんなお仕事を?」
「儂はな、錬金術師じゃ。薬を調合するのに分量が見えなくなって引退したんじゃよ。だが、これでまたポーションが作る事が出来るわい!」
「それはよかったですね」
眼鏡を買い求める人の中には、薬師や裁縫師ありとあらゆる生産者の人間がいた。もう働く事が出来ないと思っていた老人達は、眼鏡を購入する事でアイテムを製作し、それをギルドに買い取ってもらう事ができるようになったのだ。
そして、生産ギルドでは受付嬢達も忙しそうに対応していた。
「スミスさんのポーションが、又買い取れるようになるなんて思いもしませんでしたよ」
「これも、ヒロトシ様のおかげじゃ。量は少ないがまたよろしく頼むよ」
スミスと呼ばれた錬金術師のポーションは、回復効果が10%も多いヒールポーションで、冒険者達から人気の品だった。当時は老眼で引退をされて、冒険者はもちろんギルドからも惜しまれていたのだった。しかし、眼鏡のおかげで又復帰した事でみんなに喜ばれていた。
「はい!こちらこそよろしくお願いします」
生産ギルドの受付嬢達は、引退した生産者達の復活に喜びを隠せなかった。老人達の作る生産物は、長年の経験で確かなものが多いからだ。体力がなくなって量は作れないが、入荷したところから売れていく事になるのは間違いないのだ。
そして、㋪美研にはこの人も来ていた。それはシルフォードである。
「ヒロトシ君!また凄いものを開発したね」
「シルフォード様までなんですか?」
「町の生産率を上げるようなアイテムなんてすごいよ」
「まあ、引退した人間が復帰しているのですからね。当然の結果ですよ」
「おかげで町の復興が急速に進むと思うよ」
「それは良かったです」
「かくいう私も、最近書類に目を通すのが辛くなってきていたからな。眼鏡を購入させてもらったんだよ」
貴族達なら眼鏡を買う必要ななかった。理由は悪くなったところは万能薬やエリクサーで治す事が出来るからだ。
しかし、眼鏡で補えるならばそっちの方が安上がりだから眼鏡を購入していた。
シルフォードの事務所には、前働いていた人間も又復帰をしていて、効率が上がっていた。ミトンの町は老人が元気な町へと変わりつつあり、老後はこの町に住みたいと言う人間がさらに増えることになる。
その頃、王都では何やら不思議な事が起こり始めていた。
「これはいったいどういう事なんだ!」
「我々にもさっぱりで……」
「早急に調べるのだ!」
王都周辺では、経済が低迷してきていたのだ。国王であるローベルグは頭を悩ましていた。こんな事は今までなかったからだ。王都周辺では、採取物が取れなくなってきていて、薬草を始め自生していた植物が枯渇してきていた。
それに伴い魔物が増えてきて、危険地域が拡大してきていた。そして、第1次産業である農作物が不作で今年は物価が上がり続ける事になっていた。
王都周辺地域や畑が何やらおかしいのである。土地がやせ細ってきているのが原因だと思われた。
「あなた?これはどういうことなのでしょうか?」
「分からん……俺もこんな事は聞いた事も無い……」
王国ができて、繁栄を極めてきたのは土地が良かったのは言うまでもなかった。しかし、最近どういう事か薬草採取をしても、群生地が無くなっていて、薬草を見つけるのも一苦労だということが、冒険者ギルドから報告が上がってきていた。
しかし、反対に魔物は増えており、魔物の素材は手に入りやすくなっていたが、このままでは不味い事だとも報告が上がっていた。なぜ魔物の勢力が拡大しているのかもわからなくて、冒険初心者にとって住みにくい土地になっているのは確かだった。
「このままでは不味いな……」
「そうですわね。このままでは王都が衰退していくことになるわ」
レオナもそれを危惧していた。今はまだ王国騎士達のおかげで、周辺は魔物達を間引いて安全を確保しているが、明らかに魔物の数が増えていた。
こういう事は平民達にとって重要な問題であり、安全を確保されているから王都に住んでいる事もある。しかし、その安全がなくなったり、住みにくいとなれば余裕のある人間はすぐに移住してしまうのだ。
ローベルグ達が不安に思っていたことが現実になってきていた。王都でも平民達が噂していたからだ。
「どういう事なんだ?」
「そうなんだよ。最近薬草の在庫が減ってきて、ポーションが満足に作れないんだよ?」
「聞いた聞いた!冒険者達が薬草を見つけてくれないと俺達は何も出来ないからよう……」
「それに、ダンジョンの事も聞いたか?」
「ああ!採掘師達が言っていたな。鉱石に含まれるミスリルの含有量が明らかに減っているらしいぜ」
「ひょっとしてまたスタンピードが起こるんじゃ……」
「最初、王国は魔物が増えてきたから闇ギルドの仕業だと思ったらしいが、資源や資材が減ってきたこともあって、闇ギルドは関係ないと判断したらしいがいったいどうなってしまうんだ?」
王都に住む平民達も又、異変に気付き始めていた。そして、半年が過ぎた日諜報部隊からある情報が舞い込んだのだった。
「国王様!」
「何かわかったのか?」
「ダンジョンの様子がおかしいのです……」
「おかしいとはどういう事だ?まさか、魔物達が溢れるとか言うのではないだろうな?」
「そうではありません!魔物達も数が少なくなってきているのです」
「どういうことだ?」
「一時地上の魔物が増えていたのは……」
「ああ!確認しておる。危険が無いように、王国騎士団に魔物の間引きを指示をしたのだからな。その為、この地域の安全は確保されている」
「その魔物はどこから出現しているといいますと、我々が発見していない出口から出ているものと思われています」
「どういう事だ?」
「王都の近くにあるダンジョンの出入り口は、あそこだけではなかったのです」
「どういう事だ?」
「森の奥にあのダンジョンに通じる隙間や割れ目が発見されました。その隙間から、外に出る魔物が多数あったことが確認されたのです」
「ばかな!だったら、ダンジョンの出入り口に簡易村を設置しても意味はないと言うのか?」
「いえ……あの場所で護衛を務める兵士がいなければ、外に出てくる魔物がいるので、無駄だと言う事はありませんが、最近魔物が多くなっていたのはその隙間や割れ目から出てくる魔物が多かったことにあります」
「馬鹿な……」
「しかし、魔物を大量に間引けたおかげで地上は元に戻ったのですが、ダンジョンから這い出た魔物が少なくなったもようです」
「それの何が大変なんだ?魔物が少なくなったのは良い事ではないのか?」
「いえ……食糧不足になりかねないのです……」
諜報部隊は冷や汗をかいていた。つまり、魔物もまた王都に生活する人間の食糧と言ってもいいのだ。その魔物が大量に発生した事により、ローベルグは騎士団に魔物を大量に始末しろと命じた。それは間違ってはいなかったのだが、今度はダンジョンから生まれる魔物の数が減ってしまったと言うのだ。
この事は王都に生活する者にとって衝撃な事だった。今王都周辺は、土地が痩せ細り野菜も満足に生産できないうえに、貴重なタンパク源も取れなくなってきたというのだから騒然となるのは無理もなかったのだ。
しかし、ローベルグの判断は間違ってはいなかった。食糧が減ってしまったのは結果論であり、あのまま放置していればスタンピードが起こっていたからだ。それを未然に防ぐことは当たり前であり、魔物の肉は廃棄処分となるのはしょうがない事だった。
そして、新たに諜報部隊から信じられない報告を受けることになる。
「国王様!それともう一つ報告したいことが……」
「まだ何かあるのか?」
「こちらは良い知らせなのですが、少し腑に落ちないのです……」
「いい知らせなのに何が腑に落ちないのだ?」
「ミトンの町の事です」
「ミトンの町と言えば、シルフォードが治める町だったな?それがどうかしたのか?」
「ミトンの町と言えば、地震でとんでもない被害があったのですが、今はそんな事は無く復興が着実に実を結び、今や王都のように大きな町へとなりつつあるのです」
「それはいい事ではないか?それの何が府に落ちないと言うのだ?」
「それが土地が潤ってきているのです……いわば、前の王都のような地域に変貌しつつあるのです」
「どういう事なのだ?」
「つまり、薬草など採取物が多く取れ、第1次産業なども豊作なのです。これは何故か土が肥えてきているようでして、栄養価の高い野菜が収穫されているのです」
「お前はそのことに疑問を感じると言うのか?」
「はい……この変化は王都の土地が痩せ細ってきた時期と一致しているのです」
「そんなことがありうるのか?」
「理由はまだわかっておりません……今はタダ憶測にしかありませんが……何らかの理由があると我らは思っております」
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