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第4章 魔道スキルと研磨スキル
40話 ダンジョン潜入
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次の日、ヒロトシはトラックでセバス達を、順次シュガー村へ移住させていく。これには兵士達が驚き、ヒロトシに話しかけてきた。
「ヒ、ヒロトシ様……いったいなにを?」
「ああ。セバス達を俺の隠れ家に移住させるんだよ」
「なんでそんなことを?この町に留守番をさせないのですか?」
「いやいや。相手は魔王なんだぞ?俺に万が一の事があったらどうする?セバス達は奴隷商の預かりになり、一般奴隷となるじゃないか」
「そ、それは……」
「だったら、俺がいなくなっても自由に生活できる環境を整えてやるのが俺の役目じゃないか」
「そんな事をやる主人なんて聞いたことが……」
「俺は一般の主人と考え方が違うんでね。理解されなくてもしょうがないと思っているよ。それに俺が留守をしているときにミトンの町が無事だと言う保証もないからね。それなら、俺の隠れ家の方がよっぽど安心できるというものさ」
「なっ!ミトンの町が襲われるだなんてそんなことが……」
「その時は、貴方達王国騎士団が頑張ってくれよ。そうなった場合、俺はこの世にはいないはずだからな」
ヒロトシは心にもない事を言っていた。ミレーヌはヒロトシが負ける訳は無いと言っていたが、それを打ち明ける事はせず、いつも厄介事を丸投げする人間に意地悪を言いたくなったのだ。
「そんな事を言わないでください!ヒロトシ様は必ず勝利いたします」
「まあ、そうなるように祈っていてくれ」
そういって、セバス達をシュガー村に移住させていくのだった。そして、㋪美研やサンライトとサンライトの寮には、ヒロトシの手で結界が張られて誰も入る事が出来なくした。
「アーア……この家も、誰もいなくなるとこんなにも寂しいものなんだな」
1週間後、ヒロトシは誰もいなくなった㋪美研で作業をしていた。
この1週間、セバス達をシュガー村に送り届けて、ミトンの町にいたヒロトシの家族達は全て移住を完了した。
セバス達の住居はハウスで建てる事にして、全員が住める屋敷を建てた。その1週間の間にヒロトシは、ガインやミドリにヒロトシの装備を作らせていた。
オリハルコン製のナックルで、握る部分にルビー・アメジスト・真珠・ペリドット・キャッツアイ・ヒスイ・トルマリンの計7個の魔法石の付いた武器を作らせていた。ちなみに補足だが、Sランク冒険者の装備にはどれか一つだけ魔法石はついていて、オプションは一つだけである。
ルビー 物理攻撃力上昇
アメジスト 物理クリティカル率上昇
真珠 物理クリティカル威力上昇
ぺリドット 物理攻撃速度上昇
キャッツアイ 魔法力上昇
ヒスイ 魔法クリティカル率上昇
トルマリン 魔法クリティカル威力上昇
これだけのオプションが付いた武器を作らせていた。これを磨けば+5武器として、唯一無二のヒロトシ専用武器が完成する。
防具の方も作りたかったが、これ以上時間をかける訳も行かず、断念するしかなかった。本当なら魔の森の魔物達の革で、レザーアーマーを作りそこに魔法石でダイヤモンドで物理防御、エメラルドでリジェネレートをオプションでつけたかった。
「さてと磨く事も出来たし、酒場で今日の晩御飯でも食べてこようかな」
ヒロトシは、独り言をつぶやき静かな㋪美研を出て冒険者ギルドの酒場に行った。すると冒険者ギルドの酒場は、いつもの活気がなくお通夜のような雰囲気だった。
ヒロトシが入店すると、ジューンと言う女性が対応してくれた。この女性は、ヒロトシが初めて冒険者ギルドに来たとき対応してくれて、ギルドマスターに絡まれた時お盆で頭を叩いた女性である。
「ヒロトシ様、噂は聞いています。どうかご無事で……」
「おいおい。なんかそれじゃもう二度と会えないみたいじゃないか」
「ですが、相手は魔王と言う噂じゃないですか?それをたった一人で……」
「まあ、他の者を連れて行っても足手まといになるからな」
「ホント情けない連中だよ。普段あれだけ力自慢をしているくせに」
ジューンは、ギルドマスターの頭を叩くぐらい豪快な女性だった。見た目は華奢で可愛らしい女性で、冒険者達から人気を集めるウェイトレスだが、その歯に衣着せぬ言い方には清々しいものがあった。
「ジューンちゃん、そんな言い方しなくてもいいだろ?」
「そうだよ。俺達だってヒロトシ様の力になりたいさ……」
「しかし、Aランクの連中でさえ歯が立たず全滅したんだぜ」
「ふん!だからってこんなところでグダグダしているのは情けないだろ?Sランクの人達は、自分の力のなさを嘆いて今も訓練場で特訓しているんだよ。あんた達はいつも酒場で愚痴ばかり言っているだけじゃないか」
「「「うっ……」」」
「まあまあ。ジューンさんもそのくらいにしてあげなよ」
「だってぇ……」
「まあ、今回の事は誰が悪いかと言ったら、魔王を召還した闇ギルドだよ。それに魔王と言えば、その昔勇者がこの世界に生まれて、その勇者の称号を持つ子供が成長して倒す事が出来るものだと伝承にあったよね?それを、冒険者に求めるのは酷というものだよ」
「じゃあ、ヒロトシ様が勇者って事?」
「馬鹿な事を!俺には勇者の称号なんかないよ。俺は研磨師だ。本来なら戦う様なスキルはないよ」
「戦う称号が無いのに、スタンピードや闇ギルドを制したなんてすごいですね」
「まあな。それより注文を聞いてほしいな。俺は腹がペコペコなんだよな」
「あっ!ごめんなさい。注文は何にしますか?」
「じゃあ、フォレストボアのステーキセットをよろしく頼む。飲み物はエールで」
「わかりました!少々お待ちください」
そう言って、ジューンはパタパタとオーダーを通しに行った。
「ジューンちゃんって、かわいいけど言葉がきついんだよな……」
「だけどそこがまたいいんだよ」
「分かる!」
「ったく、男って本当に馬鹿よね」
「何だよ、お前に何が分かるってんだ」
「いい女ならここにいるだろ?目が腐ってんのか?」
「へっ!お前がいい女?頭の中を診てもらえよ」
「なんだと!」
「痛ぁ~~~うるせえ!この暴力女!」
「あんた達うるさくするなら酒場を出てけ!静かに飲め!」
「「「「「すいませ~~~~~ん」」」」」
「「「「「「わはははははははは!」」」」」」
ジューンの怒鳴り声が、酒場に響き冒険者達は大人しくなり、周りから笑い声が響いた。少し活気づいた酒場を見てヒロトシは苦笑いを見せていた。
そして、次の日ヒロトシは自転車に乗り、ミトンの町を出発しようとしていた。
「ヒロトシ君。よろしく頼む」
「ヒロトシ様。ダンジョン攻略を成功させてくれ」
ヒロトシは、シルフォードやギルドマスター達に見送られて、ミトンの城門前に集まっていた。
「それじゃ、シルフォード様町の事は今回はよろしく頼みましたよ」
「ああ!それぐらいはさせてもらうよ。冒険者達も町に待機してくれている」
「それじゃあ、行ってきます!」
ヒロトシはそう言って、自転車で南に走っていった。そのスピードはトラックと変わらない速さであっという間に見えなくなってしまった。
そして、ヒロトシは魔王スルトの待ち構えるダンジョンの前にやってきた。ヒロトシはダンジョンに入る前に付与魔法を唱えた。ストレングスやプロテクションなどである。これによって、ヒロトシの攻撃力はあり得ない程上昇していた。
オプション武器で強化されているのにもかかわらず、その状態でストレングス(攻撃力)が2倍ヘイスト(攻撃速度)が2倍になるのである。そして、その耳にはリジェネレートのイヤリング。そして過去のスタンピードの時、リッチが所持していた、ファイヤーレジストリングとマジカルブーストのアミュレットも装備していた。ローブも着たかったがローブでは身動きす辛いので、ローブは止めておいた。ちなみにローブには回避率が上がる装備である。
そして、ダンジョンの中に入ると神眼でサーチしながら侵入していく。ダンジョンの罠は一瞬で看破し、罠にはまる事は一切なくドンドン奥へと入っていく。
途中Sランクともいえる魔物が襲ってくるが、ワンパンで魔物の腹に穴が開いて絶命していくのだ。
ヒロトシは、最短距離で魔王の住む居城に近づいていく。すると大きな空間に出るとそこには一人の女性がいた。
「そこまでよ!これ以上は行かせない」
「ほう!お前がミレーヌ様の言っていた真祖か?」
「あたしの正体を見破るとは褒めてあげるよ」
ヒロトシの神眼には、カミュラとありステータスもばっちり記されていた。
「スルトの配下に召還されて気の毒に思うよ。まあ、お前は死なないのが唯一強みだが、俺に会った事が不幸だったな」
「負け惜しみを!あたしが真祖と聞いて怖じげづいているくせに」
「本当にそう思っているのならめでたいな!」
ヒロトシは、自分のナックルにホーリーウェポンを掛けた。これにより武器は神聖化し、闇属性のクリーチャーに倍のダメージを与える事ができる。
「覚悟はいいな?」
そう言った瞬間、ヒロトシの姿が消えた。
「えっ⁉」
カミュラは、ヒロトシの姿を見失ってしまった。只ステータスが高すぎで、カミュラには目で追えなかっただけだった。その瞬間、ヒロトシはカミュラのバックを取って拳を叩きつけた。
「ぎゃあああああああああああああ!」
その拳の威力で、前のめりで吹っ飛び地面にたたきつけられた。
「ほう!さすがと言ったところか。一瞬身体をひねり急所を避けるとはな」
本当なら背中から拳が貫通し絶命していたはずだが、肩口に拳が当たりカミュラの肩から腕が失っていた。そして吹き飛んだ腕を、ヒロトシは拳を撃ちつけ消滅させた。
「あたしの腕が……だが、腕ぐらいすぐに再生……なんで?再生できない?」
「そんな事させねえよ。ホーリーウェポンで打ったんだ。お前にはよく効くだろ?」
「き、貴様ぁ~~~~!よくもあたしの腕を」
「腕だけじゃないよ。お前はここで消滅するんだ。2度と復活は出来ないよ」
ヒロトシに睨まれたカミュラは震え出したのだ。その威圧には覚えがあった。スルトと同様かそれ以上のものだったからだ。
その威圧に気づいたカミュラは怖じけついてしまった。その恐怖に足がガタガタ震えて、2度目の恐怖を味わっていた。
「そろそろ覚悟はいいか?」
「い、いや……それ以上近づくな……」
あまりの恐怖にカミュラは逃げ出してしまった。しかし、ヒロトシから逃げる事が出来る訳もなく、そのまま背中を貫かれて絶命した。
その遺体はダンジョンと言うのにそのまま残った。ここまで来てSランク級の魔物もそのまま残っており、ヒロトシはその遺体を全てインベントリに収納していた。
この洞窟はダンジョンと言われていたが、魔王の魔力で無理やり作られたものだ。なので死んでも吸収される事はない。簡易村を作っていた人達は不穏な雰囲気を感じていたのは、魔王の魔力だったわけだ。
「これは強くなり過ぎたかもな」
ヒロトシは、バンパイア真祖を苦も無く討伐してしまったのだった。
「ヒ、ヒロトシ様……いったいなにを?」
「ああ。セバス達を俺の隠れ家に移住させるんだよ」
「なんでそんなことを?この町に留守番をさせないのですか?」
「いやいや。相手は魔王なんだぞ?俺に万が一の事があったらどうする?セバス達は奴隷商の預かりになり、一般奴隷となるじゃないか」
「そ、それは……」
「だったら、俺がいなくなっても自由に生活できる環境を整えてやるのが俺の役目じゃないか」
「そんな事をやる主人なんて聞いたことが……」
「俺は一般の主人と考え方が違うんでね。理解されなくてもしょうがないと思っているよ。それに俺が留守をしているときにミトンの町が無事だと言う保証もないからね。それなら、俺の隠れ家の方がよっぽど安心できるというものさ」
「なっ!ミトンの町が襲われるだなんてそんなことが……」
「その時は、貴方達王国騎士団が頑張ってくれよ。そうなった場合、俺はこの世にはいないはずだからな」
ヒロトシは心にもない事を言っていた。ミレーヌはヒロトシが負ける訳は無いと言っていたが、それを打ち明ける事はせず、いつも厄介事を丸投げする人間に意地悪を言いたくなったのだ。
「そんな事を言わないでください!ヒロトシ様は必ず勝利いたします」
「まあ、そうなるように祈っていてくれ」
そういって、セバス達をシュガー村に移住させていくのだった。そして、㋪美研やサンライトとサンライトの寮には、ヒロトシの手で結界が張られて誰も入る事が出来なくした。
「アーア……この家も、誰もいなくなるとこんなにも寂しいものなんだな」
1週間後、ヒロトシは誰もいなくなった㋪美研で作業をしていた。
この1週間、セバス達をシュガー村に送り届けて、ミトンの町にいたヒロトシの家族達は全て移住を完了した。
セバス達の住居はハウスで建てる事にして、全員が住める屋敷を建てた。その1週間の間にヒロトシは、ガインやミドリにヒロトシの装備を作らせていた。
オリハルコン製のナックルで、握る部分にルビー・アメジスト・真珠・ペリドット・キャッツアイ・ヒスイ・トルマリンの計7個の魔法石の付いた武器を作らせていた。ちなみに補足だが、Sランク冒険者の装備にはどれか一つだけ魔法石はついていて、オプションは一つだけである。
ルビー 物理攻撃力上昇
アメジスト 物理クリティカル率上昇
真珠 物理クリティカル威力上昇
ぺリドット 物理攻撃速度上昇
キャッツアイ 魔法力上昇
ヒスイ 魔法クリティカル率上昇
トルマリン 魔法クリティカル威力上昇
これだけのオプションが付いた武器を作らせていた。これを磨けば+5武器として、唯一無二のヒロトシ専用武器が完成する。
防具の方も作りたかったが、これ以上時間をかける訳も行かず、断念するしかなかった。本当なら魔の森の魔物達の革で、レザーアーマーを作りそこに魔法石でダイヤモンドで物理防御、エメラルドでリジェネレートをオプションでつけたかった。
「さてと磨く事も出来たし、酒場で今日の晩御飯でも食べてこようかな」
ヒロトシは、独り言をつぶやき静かな㋪美研を出て冒険者ギルドの酒場に行った。すると冒険者ギルドの酒場は、いつもの活気がなくお通夜のような雰囲気だった。
ヒロトシが入店すると、ジューンと言う女性が対応してくれた。この女性は、ヒロトシが初めて冒険者ギルドに来たとき対応してくれて、ギルドマスターに絡まれた時お盆で頭を叩いた女性である。
「ヒロトシ様、噂は聞いています。どうかご無事で……」
「おいおい。なんかそれじゃもう二度と会えないみたいじゃないか」
「ですが、相手は魔王と言う噂じゃないですか?それをたった一人で……」
「まあ、他の者を連れて行っても足手まといになるからな」
「ホント情けない連中だよ。普段あれだけ力自慢をしているくせに」
ジューンは、ギルドマスターの頭を叩くぐらい豪快な女性だった。見た目は華奢で可愛らしい女性で、冒険者達から人気を集めるウェイトレスだが、その歯に衣着せぬ言い方には清々しいものがあった。
「ジューンちゃん、そんな言い方しなくてもいいだろ?」
「そうだよ。俺達だってヒロトシ様の力になりたいさ……」
「しかし、Aランクの連中でさえ歯が立たず全滅したんだぜ」
「ふん!だからってこんなところでグダグダしているのは情けないだろ?Sランクの人達は、自分の力のなさを嘆いて今も訓練場で特訓しているんだよ。あんた達はいつも酒場で愚痴ばかり言っているだけじゃないか」
「「「うっ……」」」
「まあまあ。ジューンさんもそのくらいにしてあげなよ」
「だってぇ……」
「まあ、今回の事は誰が悪いかと言ったら、魔王を召還した闇ギルドだよ。それに魔王と言えば、その昔勇者がこの世界に生まれて、その勇者の称号を持つ子供が成長して倒す事が出来るものだと伝承にあったよね?それを、冒険者に求めるのは酷というものだよ」
「じゃあ、ヒロトシ様が勇者って事?」
「馬鹿な事を!俺には勇者の称号なんかないよ。俺は研磨師だ。本来なら戦う様なスキルはないよ」
「戦う称号が無いのに、スタンピードや闇ギルドを制したなんてすごいですね」
「まあな。それより注文を聞いてほしいな。俺は腹がペコペコなんだよな」
「あっ!ごめんなさい。注文は何にしますか?」
「じゃあ、フォレストボアのステーキセットをよろしく頼む。飲み物はエールで」
「わかりました!少々お待ちください」
そう言って、ジューンはパタパタとオーダーを通しに行った。
「ジューンちゃんって、かわいいけど言葉がきついんだよな……」
「だけどそこがまたいいんだよ」
「分かる!」
「ったく、男って本当に馬鹿よね」
「何だよ、お前に何が分かるってんだ」
「いい女ならここにいるだろ?目が腐ってんのか?」
「へっ!お前がいい女?頭の中を診てもらえよ」
「なんだと!」
「痛ぁ~~~うるせえ!この暴力女!」
「あんた達うるさくするなら酒場を出てけ!静かに飲め!」
「「「「「すいませ~~~~~ん」」」」」
「「「「「「わはははははははは!」」」」」」
ジューンの怒鳴り声が、酒場に響き冒険者達は大人しくなり、周りから笑い声が響いた。少し活気づいた酒場を見てヒロトシは苦笑いを見せていた。
そして、次の日ヒロトシは自転車に乗り、ミトンの町を出発しようとしていた。
「ヒロトシ君。よろしく頼む」
「ヒロトシ様。ダンジョン攻略を成功させてくれ」
ヒロトシは、シルフォードやギルドマスター達に見送られて、ミトンの城門前に集まっていた。
「それじゃ、シルフォード様町の事は今回はよろしく頼みましたよ」
「ああ!それぐらいはさせてもらうよ。冒険者達も町に待機してくれている」
「それじゃあ、行ってきます!」
ヒロトシはそう言って、自転車で南に走っていった。そのスピードはトラックと変わらない速さであっという間に見えなくなってしまった。
そして、ヒロトシは魔王スルトの待ち構えるダンジョンの前にやってきた。ヒロトシはダンジョンに入る前に付与魔法を唱えた。ストレングスやプロテクションなどである。これによって、ヒロトシの攻撃力はあり得ない程上昇していた。
オプション武器で強化されているのにもかかわらず、その状態でストレングス(攻撃力)が2倍ヘイスト(攻撃速度)が2倍になるのである。そして、その耳にはリジェネレートのイヤリング。そして過去のスタンピードの時、リッチが所持していた、ファイヤーレジストリングとマジカルブーストのアミュレットも装備していた。ローブも着たかったがローブでは身動きす辛いので、ローブは止めておいた。ちなみにローブには回避率が上がる装備である。
そして、ダンジョンの中に入ると神眼でサーチしながら侵入していく。ダンジョンの罠は一瞬で看破し、罠にはまる事は一切なくドンドン奥へと入っていく。
途中Sランクともいえる魔物が襲ってくるが、ワンパンで魔物の腹に穴が開いて絶命していくのだ。
ヒロトシは、最短距離で魔王の住む居城に近づいていく。すると大きな空間に出るとそこには一人の女性がいた。
「そこまでよ!これ以上は行かせない」
「ほう!お前がミレーヌ様の言っていた真祖か?」
「あたしの正体を見破るとは褒めてあげるよ」
ヒロトシの神眼には、カミュラとありステータスもばっちり記されていた。
「スルトの配下に召還されて気の毒に思うよ。まあ、お前は死なないのが唯一強みだが、俺に会った事が不幸だったな」
「負け惜しみを!あたしが真祖と聞いて怖じげづいているくせに」
「本当にそう思っているのならめでたいな!」
ヒロトシは、自分のナックルにホーリーウェポンを掛けた。これにより武器は神聖化し、闇属性のクリーチャーに倍のダメージを与える事ができる。
「覚悟はいいな?」
そう言った瞬間、ヒロトシの姿が消えた。
「えっ⁉」
カミュラは、ヒロトシの姿を見失ってしまった。只ステータスが高すぎで、カミュラには目で追えなかっただけだった。その瞬間、ヒロトシはカミュラのバックを取って拳を叩きつけた。
「ぎゃあああああああああああああ!」
その拳の威力で、前のめりで吹っ飛び地面にたたきつけられた。
「ほう!さすがと言ったところか。一瞬身体をひねり急所を避けるとはな」
本当なら背中から拳が貫通し絶命していたはずだが、肩口に拳が当たりカミュラの肩から腕が失っていた。そして吹き飛んだ腕を、ヒロトシは拳を撃ちつけ消滅させた。
「あたしの腕が……だが、腕ぐらいすぐに再生……なんで?再生できない?」
「そんな事させねえよ。ホーリーウェポンで打ったんだ。お前にはよく効くだろ?」
「き、貴様ぁ~~~~!よくもあたしの腕を」
「腕だけじゃないよ。お前はここで消滅するんだ。2度と復活は出来ないよ」
ヒロトシに睨まれたカミュラは震え出したのだ。その威圧には覚えがあった。スルトと同様かそれ以上のものだったからだ。
その威圧に気づいたカミュラは怖じけついてしまった。その恐怖に足がガタガタ震えて、2度目の恐怖を味わっていた。
「そろそろ覚悟はいいか?」
「い、いや……それ以上近づくな……」
あまりの恐怖にカミュラは逃げ出してしまった。しかし、ヒロトシから逃げる事が出来る訳もなく、そのまま背中を貫かれて絶命した。
その遺体はダンジョンと言うのにそのまま残った。ここまで来てSランク級の魔物もそのまま残っており、ヒロトシはその遺体を全てインベントリに収納していた。
この洞窟はダンジョンと言われていたが、魔王の魔力で無理やり作られたものだ。なので死んでも吸収される事はない。簡易村を作っていた人達は不穏な雰囲気を感じていたのは、魔王の魔力だったわけだ。
「これは強くなり過ぎたかもな」
ヒロトシは、バンパイア真祖を苦も無く討伐してしまったのだった。
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