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第3章 新しい研磨

37話 ミトンの町から塩が無くなる

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 ヒロトシは、シルフォードが真実を暴き出し今回の件をなんとかしてくれると思っていた。そして、家に帰るとセバスが迎え入れてくれた。

「旦那様おかえりなさいませ」

「ああ、ただいま」

「シルフォード様には真実を?」

「抜き打ちで監視官を送るらしい。これで多分不幸になる人間がいなくなると思うよ」

「そうですか。これで、ナミの旦那もうかばれるでしょうね」

「そうだな……」

「どうかいたしましたか?」

「いや……何でもないよ。シルフォード様はこれからがしんどいだろうなと思ってな」

 ヒロトシの想像した通りになった。ケルビンやその部下達によって、横領が発覚したのだ。それによりケルビンは罪に問われ、何人ものも従業員を過労死させ、その家族を奴隷へと落とした罪に問われ処刑された。
 ケルビンの部下は、鉱山送りとなり死ぬまで強制労働となり、秘書のソフィアのような借金のかたに言いなりになっていた人間は、無罪放免とされた。ただし、従業員たちの借金は無くならず返していく事になる。

 そして、㋪美研にこの知らせが届いた。

「ご主人様、本当にありがとうございます。これで旦那も浮かばれると思います」
「本当にありがとうございます。これでお兄ちゃんも喜んでいると思います」

「ああ……本当によかったな。しかし、お前達の様に奴隷に落とされた人間はもう……」

「あたし達はまだ幸せです。ご主人様に拾って頂けました。でも、他の人達は奴隷としての人生を……」

「そうだな」

 今回の事で、ララとナミはヒロトシに何回も頭を下げて感謝したのだった。

 そして、今度はこの事件の事でシルフォードはピンチになるのであった。ミトン塩精製工場には、後任の人間が就任したが働き手が全く見つからなかった。

「どういう事だ!これでは、ミトンの町に塩が全く入ってこないではないか!」

「シルフォード様……いかがなさいましょう?」

「どうするも何も、ミトンの町で募集をかけるしかあるまい」

「それが……」

「どうかしたのか?はっきり申せ!」

「ミトンの町は、ヒロトシ様のおかげで住みやすく闇ギルドが無い町となっています」

「それがどうしたというのだ?」

「つまり、そんな町を出て行く理由がないのです。当然ガーラの町に出張する人間など皆無と言ってもいいのです」

「ぐううう……」

「それに……ガーラの町からは、塩の輸出がとまってしまいました」

「それはなぜだ?」

「ガーラの町の人間のボイコットです……」

「何でボイコットが?」

「ガーラの町の人間は、ミトンの町に不信感が膨れていまして、今回の事件で罪のない人間が何人も過労死、そして奴隷へと落とされた事が広まっていて謝罪、損害賠償と数年間塩の輸出は見送らせてもらいたいと……」

「馬鹿な……」

「そういう情況でミトン塩工場に、現地の人間が働きたいと言ってくる人間は一人もいないのです」

 シルフォードは頭を抱えてしまった。ヒロトシがセバスに言った事が現実のものとなってしまったのだ。シルフォードは、何とかして人員を確保しようとしたが、更なる被害がもたされたのだ。

「シルフォード様!大変です。ガーラの領主様から、ミトン塩精製工場を取り潰してほしいと要請が!」

「何故、そんな事を⁉」

「町の人間が、悪魔の工場の取り潰しを要求してきたようですが、多分それは違ってこちらの方がメイン要求です。土地の税金を要求してきました」

「ばかな!今は売り上げもない工場だぞ?」

「町の人間を酷使させた売り上げがあるだろうと……その売り上げから出せばいいと……」

 そんな金はミトンには入ってきていない。全部ケルビンが賄賂として使ってしまったからだ。ようは、賄賂を貰った貴族が得した形になっただけである。
 このままでは、ミトン塩精製工場は取り潰すとガーラの領主から申し出があった。そして、新しく就任した人間から辞退する意向が出てしまった。

「シルフォード様……今回ガーラへの出向辞退させていただきたい」

「何を言っている?」

「あの町に今ミトンの町の人間は行けません……悪名がふれ渡り、ミトンの人間は殺されてしまいます。いくら町に塩が無くなると言っても、そんな中に町のためとはいえ喜んで跳びこもうという人間はいません。わたしも何とか協力はしたいと思いますが、こればかりはご勘弁を願います」

「マーチスちょっと待ってくれ。なんとかこの状況を改善して見せる。考えを改めてくれないか?」

「こればかりは申し訳ございません。仮に、この事件が収束したとしても、あの町に行って命の保証がある訳ではありません」

「な、何を……言っておる?」

「例えばですよ?過労死された遺族が全員奴隷に落とされたと言えますか?あの工場で責任者として就任しても、その恐怖をいつも考えて行かないといけないのです。そんな精神をすり減らす職場はわたしには無理でございます」

 マーチスの言う事は当然の事だった。損害賠償を町に払ってもその遺族に届く事はないだろう。そうなればミトン工場は町の人間からは、いつも白い目に晒され、何が起こるかわからないのが今の状況だった。

 もし、マーチスに何かあったとしても、ガーラの町の人間はあの工場の人間なら、自業自得だと思うのが当然だった。

「だが、誰かがやらなければ、ミトンの町に塩を全く入ってこないのだ……」

「それは、わたしでなくてもいいでしょう。と言うより、その誰かはたぶん誰もいないと思いますよ。当然ですがわたしはお断りします」

 マーチスを責める事は誰も出来なかった。責めたら自分が行く事になるからだ。誰でも命が惜しいのである。それだけ言って、マーチスはシルフォード達がいる会議室から、一礼をして出て行ってしまった。

「くっ……どうしたらよいのだ……」

「シルフォード様……これはもうヒロトシ様に助けを求めた方が……」

「それしか本当にないのか……」

 シルフォードは、ヒロトシの手を煩わせたくなかった。今回の調査もしてもらい、後始末もやってもらう事になれば自分のいる意味が無くなるのを恐れていた。
 しかし、どうしようもないのも事実だったのが、どうしてもやるせない気持ちでいっぱいだった。そして、それから一ヶ月会議を開いて対応策を考えていたが、どうにもならなかった。

「ヒロトシ君の協力をお願いしたい……どうかこの通りだ!」

 シルフォードと役員達が頭を下げに、㋪美研に訪問した。

「ちょっと待ってくださいよ。シルフォード様頭を上げてください。皆さんも何をやっているのですか?」

「申し訳ない!もう我々だけではどうにもならんのだ。このままでは塩の備蓄も底をつき、数年前の再来となるだろう。どうか力を貸してほしい」

「今の状況はいくら俺でも無理ですよ。実際ミトン塩工場で、ガーラの町にはとんでもない損害を与えているのは事実でしょ?」

「そ、それは……」

「それを水に流せと、ガーラに言っても向こうが納得するはずがないでしょ?」

「しかし、このままでは……」

「損害賠償を払い続けてもどうしようもないしな……数年間は塩の輸出はしないと言ってきているんですよね?」

「何故それを?」

「そんなのちょっと考えたらわかりますよ」

「それで塩工場は取り潰すか。土地の税金を値上げられてしまったのだ。このままでは塩工場は解体して、売りに出さないといけない状況で、そうなれば本当に塩は一切入ってこなくなる」

「まあ、工場があっても従業員が集まらず、稼働できないんじゃあっても一緒でしょうけどね」

 シルフォードは、ヒロトシの説明にこの人間は全てお見通しだったと、その知力に驚愕したのだ。そして、たまらず役員の一人が話に割って入ったのだ。

「何とかその知力をお貸し願いたい。ヒロトシ様の力で何とかならないだろうか?」

「これは言っていいのか分かりませんが、そちらで責任は取ってもらえますか?」

「何かいい案があるのですか?」
「ヒロトシ君、そんな考えがあるのかね?」

「ただ、これするとお互いが険悪な状況になりかねないんですよね?一つ間違えれば本当に塩は入ってこなくなりますがよろしいですか?」

「上手く行けば塩が入って来るのか?」

「交渉しかありませんね。数年前ガーラの町の塩問屋は闇ギルドと繋がり、意図的にミトンの町の塩を止めたのは覚えていますよね?」

「ああ……あの一件で安定的にミトンの町に塩の供給をする為に、塩工場を建設したのだからな」

「その時はこちらから損害賠償は取っていないですよね?」

「ああ!たしかに!」

「だったらそのネタを使って、あの時は自分達は目をつむったのに今回はこちらの落ち度だが、そちらとんでもない損害賠償をしてくるのかと言うのと同時に、塩の輸出を止めるのならこちらは、シルフォード様のシャープネスオイルの輸出を止めると言うのです」

「そ、それは!確かに向こうもシャープネスオイルが止められれば困る事に」

「その通りです。もし、それでも効果が無かった場合、生産ギルドと協力を依頼して、俺の鏡や食器の輸出も止めると言えば……」

「なるほど……ミトンの町と交易が止まると不味い状況を生み出すのか」

「ただ、これをやり過ぎると、塩以外の物もとめられる恐れがあります。判断はシルフォード様に任せますが、慎重に交渉をしてください」

 ヒロトシは、やりすぎない様にと忠告したのだった。

「もし駄目だった場合、ミトンの町はどうなる?」

「まあ、塩をガーラの町以外から輸入するしかなくなるでしょうね」

「そうなれば、塩は貴重品になってしまうではないか?」

 シルフォードが言う様に、ミトンの町に輸送する事が更に困難になり、塩の単価が跳ね上がる事になり、そればかりか魚の干物や海の産物がミトンの町から消えることを示唆される事になる。

 シルフォードは、その選択に冷や汗を流す事になった。


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