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第2章 研磨という技術
29話 伝言
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アンジェリカは、シルフォードに抗議していた。
「お父様!私はハンス様と一緒になりたいんです」
「黙るんだ!お前はフォーゼンと一緒になるのが幸せなのだ!」
「何故ですか?私は幼少の時から、ハンス様の事をずっと想っていたのです」
「ハンスよりフォーゼンの方が優秀である。学業も剣の腕も上ではないか!優秀なフォーゼンと一緒になるほうが、お前は幸せになれる。それに二人の父を見ても、フォーゼンの家系の方が優秀じゃないか?」
「それでも私は!」
「父の言う事を聞きなさい!お前はフォーゼンと一緒になるほうが幸せになれる」
「お父様の馬鹿!何で私の好きな人と一緒にさせてくれないのですか?」
「あなた!アンジェリカの言う事を聞いてあげてください!」
「駄目だ!本当にこの家から追い出すぞ」
「そ、そんな……」
あれからずっと、ベルナータとアンジェリカは抗議し続けていた。そして、シルフォードはフォーゼンとの顔合わせさせようとしていたが、アンジェリカは頑なに断り続けていた。
「ど、どうして……お父様はあんな風に変わってしまったの……ねえ、お母様教えてください」
「アンジェリカ……」
「奥様……ひとつ提案があるのですがよろしいでしょうか?」
話しかけてきたのは執事のクロードだった。
「クロード、何か気づいたことがあるのですか?」
「はい……たしかに旦那様は最近おかしいです。町の事に関しても、税率を25%にまで上げる御予定なのです。そればかりか、今まで孤児院に予算を多めに組んでいたのですが、それまでも削ったり……かと思えば、その予算を軍備の方に組んでいるのです」
「それは、この間のスタンピードのことがあるからではないのですか?」
「それはそうなのですが……あまりにも以前の旦那様とは考え方が違い、異様な雰囲気をかもし出しているのです」
「確かに、私もそのあたりは変に思いました。しかし、鑑定しても夫は本人と記されていました」
ベルナータは、夫のシルフォードが誰かの変装かと思い、いち早く鑑定をしていたのだ。しかし、その鑑定結果はシルフォード本人と鑑定され間違いはないと出ていたのだった。
「しかし、おかしい事もあるのです」
「おかしいのは分かっています」
「本人ではなく行動が……」
「クロード……行動もおかしいのは分かっています。今までのお父様が、ハンス様との婚約を破棄するなんて考えられません」
「お嬢様、そうじゃないのです。旦那様は、ヒロトシ様を避けているのですよ」
「どういう事ですか?ヒロトシ様をあれほど気にかけていたのに……」
「そうなんですよ。夜出かけるときも、フォーガン様の家に向かうのですが、㋪美研を避けてわざわざ遠回りして、フォーガン様の家に行っているのです」
「確かにそれはおかしいわね?」
「お父様……本当にどうしちゃったの……」
「それでご提案なのですが、ヒロトシ様にご相談をしてみてはいかがでしょうか?」
「「それは確かに良い事だわ!」」
「それじゃあ、明日にでもすぐに訪問しましょう」
「確かに、ヒロトシ様ならなんとかしてくれるかもしれないわね」
ベルナータとアンジェリカは次の日、㋪美研に訪問しようとした。しかし、シルフォードはそれを阻止しようとしたのだった。
「2人して、どこに行くつもりだ?」
「㋪美研にちょっと……」
「アンジェリカ!」
アンジェリカは嘘の付けない娘だったため、シルフォードの言う事に正直に答えてしまった。その言葉にベルナータは思わず大きな声を出してしまったのだった。
「ほう!ヒロトシのとこにな……だったら、外出することは許さん!」
「なんでですか?」
「今、あの者に出てこられてはなにかとやりづらくなるからな。おい!その二人を部屋に閉じ込めておけ!」
シルフォードは、私設兵団のマリクに命じたのだった。
「お父様!いったい何をするのですか?」
「あなた!やりづらいとはどういう事ですか?何かやましい事でも……」
「町の英雄に政に口を出される事だよ。やましい事はなにもない!マリク早くその二人を連れて行きなさい」
「し、しかし……奥方様とお嬢様を部屋に閉じ込めるなんて……」
「私の言う事が聞けないというのか?」
「そういうわけでは……」
「なら早く部屋に連れて行きなさい!」
「で、ですが……」
「言う事を聞かぬなら、団長を解任する。いや、暇を出すからこの町から出ていくがいい」
「ぐっ……奥方様お嬢様申し訳ありません……」
「「ちょ、ちょっと!」」
「マリク放しなさい!無礼ですよ」
「お父様!何を考えているのですか?私達はただ!」
そうして、二人は部屋に閉じ込めらてしまったのだ。そして、クロードは2人に余計な事を言ったとして、地下牢に閉じ込められてしまった。
「旦那様、お放し下さい!私はただ……」
「五月蠅い‼余計な事を言いおって、お主は私のやる事をおとなしく聞いておればいいのだ!」
「ですが!今の旦那様は明らかにおかしい事ばかりで……」
「うるさい!この町は私の物だ。どのようにしようが私の勝手であろう!」
クロードが見たシルフォードは、地下牢に照らされる魔石の明かりで、異様に歪んで見えたのだった。
「だ、旦那様……」
それから一ヶ月が過ぎ、町の税金が20%に上がったのだった。徐々に上がっていく町の税金に騒めく人々だった。
「どういう事なんだ?」
「町の税金が倍になっちまったぜ?」
「だが、領主様も先のスタンピードで町の防衛を上げているらしいぜ」
「だけど、これじゃあ生活が……」
「だが、噂に聞くと城壁も修繕するらしいぞ?」
「生活が苦しいが……」
「だよな……しかし、他の町に行っても税率がもっと高くなりそうだしな……」
「だよな。ここなら、㋪がある分稼げるのは間違いないから、頑張るしかねえよな」
町の人間達は、スタンピードの事もあり税金が上がったのはしょうがないと考えていた。それに、他の町に行っても税金が安くなる訳でもなく、ここにいた方がまだまだメリットは大きいと想っていた。
その頃、アンジェリカの許嫁だったマリクだが、アンジェリカと会う事すらできなくなってしまった。何回もシルフォードに面会を申し出ていたのだが、フォーゼンと婚約したから悪い噂をたてられたくないと言って、会わせても貰えなくなっていた。
「シルフォード様。一目アンジェリカに会わせてもらえませんか?」
「駄目だ!今ではもうアンジェリカの心はフォーゼンに向きかけておる。ここでまた、お主に会えば未練が残るであろう」
「だったら、アンジェリカの口から婚約破棄の言葉を……今のままでは納得できません」
「お主の納得など関係ない!私は領主だ。娘は親の言う事を聞くものだ」
「だったら、それでも構いません。ですが、アンジェリカの口から破棄の言葉を聞かせていただきたい。そうすれば私も納得しましょう」
「うるさい!近所迷惑だ。家の敷地に入ったら不法侵入として訴えるぞ」
シルフォードはそのように言い残し、屋敷の中に入ってしまった。門番の兵士は、気の毒そうにハンスに語り掛けた。
「ハンス様……今日はお帰り頂いた方が……」
「本当にアンジェリカは、私からフォーゼン殿に心変わりをしたというのか?」
「私どもには何とも……」
「いいや!そんな事はあるまい!私は絶対にアンジェリカの口からきくまで諦めたりせぬぞ!」
ハンスは、アンジェリカと会っていた時に、自分は絶対浮気などしないし心変わりはしないと誓ってくれていた。
それ故に、ハンスはアンジェリカの事をずっと信じていたのだった。
「なあ、門番よ。アンジェリカと会う事は叶わぬのか?」
「私はただの門番です。旦那様から貴方様を絶対に入れるなと申し渡されています。申し訳ありませんが、その指示には逆らえません……」
「そ、そうだよな……無理を言ってすまない……」
「いえ……こちらこそ本当に申し訳ありません」
ハンスは、諦めて帰ろうとして屋敷を眺めていた時、門番が小さな声で囁いた。
「こっちを向かず聞いて下さい。ここからは独り言です。旦那様は確かにおかしくなったのは事実です。奥方様とお嬢様は部屋に閉じ込められています」
(何だと……)
「お願いします……屋敷の人間は旦那様には逆らえません。この事を㋪美研のヒロトシ様にお伝え貰えませんか?あの方なら必ずや問題を解決してくれるはずです。どうか……」
「……」
門番の兵士は、眉をしかめながら門の警護をしているふりをして、ハンスに懇願したのだった。ハンスは小さく頷き、項垂れる演技をしてシルフォードの屋敷を後にしたのだった。
「お父様!私はハンス様と一緒になりたいんです」
「黙るんだ!お前はフォーゼンと一緒になるのが幸せなのだ!」
「何故ですか?私は幼少の時から、ハンス様の事をずっと想っていたのです」
「ハンスよりフォーゼンの方が優秀である。学業も剣の腕も上ではないか!優秀なフォーゼンと一緒になるほうが、お前は幸せになれる。それに二人の父を見ても、フォーゼンの家系の方が優秀じゃないか?」
「それでも私は!」
「父の言う事を聞きなさい!お前はフォーゼンと一緒になるほうが幸せになれる」
「お父様の馬鹿!何で私の好きな人と一緒にさせてくれないのですか?」
「あなた!アンジェリカの言う事を聞いてあげてください!」
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「そ、そんな……」
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「ど、どうして……お父様はあんな風に変わってしまったの……ねえ、お母様教えてください」
「アンジェリカ……」
「奥様……ひとつ提案があるのですがよろしいでしょうか?」
話しかけてきたのは執事のクロードだった。
「クロード、何か気づいたことがあるのですか?」
「はい……たしかに旦那様は最近おかしいです。町の事に関しても、税率を25%にまで上げる御予定なのです。そればかりか、今まで孤児院に予算を多めに組んでいたのですが、それまでも削ったり……かと思えば、その予算を軍備の方に組んでいるのです」
「それは、この間のスタンピードのことがあるからではないのですか?」
「それはそうなのですが……あまりにも以前の旦那様とは考え方が違い、異様な雰囲気をかもし出しているのです」
「確かに、私もそのあたりは変に思いました。しかし、鑑定しても夫は本人と記されていました」
ベルナータは、夫のシルフォードが誰かの変装かと思い、いち早く鑑定をしていたのだ。しかし、その鑑定結果はシルフォード本人と鑑定され間違いはないと出ていたのだった。
「しかし、おかしい事もあるのです」
「おかしいのは分かっています」
「本人ではなく行動が……」
「クロード……行動もおかしいのは分かっています。今までのお父様が、ハンス様との婚約を破棄するなんて考えられません」
「お嬢様、そうじゃないのです。旦那様は、ヒロトシ様を避けているのですよ」
「どういう事ですか?ヒロトシ様をあれほど気にかけていたのに……」
「そうなんですよ。夜出かけるときも、フォーガン様の家に向かうのですが、㋪美研を避けてわざわざ遠回りして、フォーガン様の家に行っているのです」
「確かにそれはおかしいわね?」
「お父様……本当にどうしちゃったの……」
「それでご提案なのですが、ヒロトシ様にご相談をしてみてはいかがでしょうか?」
「「それは確かに良い事だわ!」」
「それじゃあ、明日にでもすぐに訪問しましょう」
「確かに、ヒロトシ様ならなんとかしてくれるかもしれないわね」
ベルナータとアンジェリカは次の日、㋪美研に訪問しようとした。しかし、シルフォードはそれを阻止しようとしたのだった。
「2人して、どこに行くつもりだ?」
「㋪美研にちょっと……」
「アンジェリカ!」
アンジェリカは嘘の付けない娘だったため、シルフォードの言う事に正直に答えてしまった。その言葉にベルナータは思わず大きな声を出してしまったのだった。
「ほう!ヒロトシのとこにな……だったら、外出することは許さん!」
「なんでですか?」
「今、あの者に出てこられてはなにかとやりづらくなるからな。おい!その二人を部屋に閉じ込めておけ!」
シルフォードは、私設兵団のマリクに命じたのだった。
「お父様!いったい何をするのですか?」
「あなた!やりづらいとはどういう事ですか?何かやましい事でも……」
「町の英雄に政に口を出される事だよ。やましい事はなにもない!マリク早くその二人を連れて行きなさい」
「し、しかし……奥方様とお嬢様を部屋に閉じ込めるなんて……」
「私の言う事が聞けないというのか?」
「そういうわけでは……」
「なら早く部屋に連れて行きなさい!」
「で、ですが……」
「言う事を聞かぬなら、団長を解任する。いや、暇を出すからこの町から出ていくがいい」
「ぐっ……奥方様お嬢様申し訳ありません……」
「「ちょ、ちょっと!」」
「マリク放しなさい!無礼ですよ」
「お父様!何を考えているのですか?私達はただ!」
そうして、二人は部屋に閉じ込めらてしまったのだ。そして、クロードは2人に余計な事を言ったとして、地下牢に閉じ込められてしまった。
「旦那様、お放し下さい!私はただ……」
「五月蠅い‼余計な事を言いおって、お主は私のやる事をおとなしく聞いておればいいのだ!」
「ですが!今の旦那様は明らかにおかしい事ばかりで……」
「うるさい!この町は私の物だ。どのようにしようが私の勝手であろう!」
クロードが見たシルフォードは、地下牢に照らされる魔石の明かりで、異様に歪んで見えたのだった。
「だ、旦那様……」
それから一ヶ月が過ぎ、町の税金が20%に上がったのだった。徐々に上がっていく町の税金に騒めく人々だった。
「どういう事なんだ?」
「町の税金が倍になっちまったぜ?」
「だが、領主様も先のスタンピードで町の防衛を上げているらしいぜ」
「だけど、これじゃあ生活が……」
「だが、噂に聞くと城壁も修繕するらしいぞ?」
「生活が苦しいが……」
「だよな……しかし、他の町に行っても税率がもっと高くなりそうだしな……」
「だよな。ここなら、㋪がある分稼げるのは間違いないから、頑張るしかねえよな」
町の人間達は、スタンピードの事もあり税金が上がったのはしょうがないと考えていた。それに、他の町に行っても税金が安くなる訳でもなく、ここにいた方がまだまだメリットは大きいと想っていた。
その頃、アンジェリカの許嫁だったマリクだが、アンジェリカと会う事すらできなくなってしまった。何回もシルフォードに面会を申し出ていたのだが、フォーゼンと婚約したから悪い噂をたてられたくないと言って、会わせても貰えなくなっていた。
「シルフォード様。一目アンジェリカに会わせてもらえませんか?」
「駄目だ!今ではもうアンジェリカの心はフォーゼンに向きかけておる。ここでまた、お主に会えば未練が残るであろう」
「だったら、アンジェリカの口から婚約破棄の言葉を……今のままでは納得できません」
「お主の納得など関係ない!私は領主だ。娘は親の言う事を聞くものだ」
「だったら、それでも構いません。ですが、アンジェリカの口から破棄の言葉を聞かせていただきたい。そうすれば私も納得しましょう」
「うるさい!近所迷惑だ。家の敷地に入ったら不法侵入として訴えるぞ」
シルフォードはそのように言い残し、屋敷の中に入ってしまった。門番の兵士は、気の毒そうにハンスに語り掛けた。
「ハンス様……今日はお帰り頂いた方が……」
「本当にアンジェリカは、私からフォーゼン殿に心変わりをしたというのか?」
「私どもには何とも……」
「いいや!そんな事はあるまい!私は絶対にアンジェリカの口からきくまで諦めたりせぬぞ!」
ハンスは、アンジェリカと会っていた時に、自分は絶対浮気などしないし心変わりはしないと誓ってくれていた。
それ故に、ハンスはアンジェリカの事をずっと信じていたのだった。
「なあ、門番よ。アンジェリカと会う事は叶わぬのか?」
「私はただの門番です。旦那様から貴方様を絶対に入れるなと申し渡されています。申し訳ありませんが、その指示には逆らえません……」
「そ、そうだよな……無理を言ってすまない……」
「いえ……こちらこそ本当に申し訳ありません」
ハンスは、諦めて帰ろうとして屋敷を眺めていた時、門番が小さな声で囁いた。
「こっちを向かず聞いて下さい。ここからは独り言です。旦那様は確かにおかしくなったのは事実です。奥方様とお嬢様は部屋に閉じ込められています」
(何だと……)
「お願いします……屋敷の人間は旦那様には逆らえません。この事を㋪美研のヒロトシ様にお伝え貰えませんか?あの方なら必ずや問題を解決してくれるはずです。どうか……」
「……」
門番の兵士は、眉をしかめながら門の警護をしているふりをして、ハンスに懇願したのだった。ハンスは小さく頷き、項垂れる演技をしてシルフォードの屋敷を後にしたのだった。
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