21 / 347
第1 章 自分だけの職業
20話 マミヤとルビー無事生還
しおりを挟む
ヒロトシは、衛兵に駆け寄られ心配された。そして、何でこんな事になったのか問い詰められたのだった。
「ヒロトシ殿、貴方は何をやっているのですか?こんな事をして不法侵入と殴り込みで訴えられてもおかしくはないのですぞ?」
「待ってくれ!今はそんな事を言っている場合じゃないんだ!俺は仲間を誘拐されて、この場所に閉じ込められている2人を返しに来たんだ。それにここに倒れているのは連中は、全員風の群狼だぞ」
「何だと⁉それは本当か?」
「ああ。嘘は言わないよ」
衛兵達はそれを聞き、風の群狼を確保した。そして、ヒロトシの奴隷を誘拐したブルクは、そのまま逮捕となったのだ。
地下牢に閉じ込められていたマミヤとルビーは何とかして、拘束から逃れようと手錠を引っ張り、手首から血がにじんでいた。
その時、地下牢に降りてくる足音に顔が真っ青になった。結局、間に合わなかったと思い、ルビーは目に涙を溜めた。マミヤとルビーは目をつむり覚悟をしたのだった。
「2人共無事だったようだね」
「「えっ……」」
マミヤとルビーの二人はゆっくり目を開いた。すると、そこには笑顔のヒロトシが立っていたのだった。
「「ご主人様!」」
マミヤとルビーは、涙で顔がぐちゃぐちゃになっていた。そこに町の衛兵も流れ込んできたのだった。
「こ、これは……」
その地下牢には、マミヤとルビーだけでなく数多くの人間やエルフが捕らわれていたのだった。屋敷の中にはブルクだけでなく、悪徳奴隷商人もいた。
ここに囚われた人と奴隷契約を無理やり結ばせ、主人となったブルクが正規の奴隷商人に売る事になっていたのだった。この奴隷商人は闇ギルドの人間だった。
「ったく……心配したぞ」
「「ご、ごめんなさい……」」
ヒロトシは、牢屋の鍵を開け二人に駆け寄った。そして、手足を拘束していた手錠も外すと、マミヤとルビーが泣きながら抱きついてきたのだった。
「もう心配さすなよ」
ヒロトシは優しく二人の頭を撫でていたのだった。しばらくすると、地下牢に捕らわれていた女性達が、衛兵によって全員救いだされた。
「ヒロトシ殿、お手柄だったな。この町の犯罪を一つ解決してしまったぞ?」
「まあ、俺はマミヤとルビーを助けに来ただけだから、同時に解決したのならよかったよ」
「後日、領主様から呼び出しがあると思うがよろしく頼むぞ?」
「えええ?なんで呼び出しが?」
「当たり前だろ?ヒロトシ殿は人身売買の拠点の一つを解決したんだ。領主様から謝礼金が出ると思うぞ」
「な、なるほど……この町は犯罪には厳しいからそれは当然か」
「それと、風の群狼の逮捕だな。あいつ等は特急犯罪者として、冒険者ギルドからにも多額の懸賞金が掛かっているから、とんでもないことなるぞ」
「そうなのか?」
冒険者達も、手出しできなくてどうしようもなかった風の群狼を、ヒロトシ一人で全滅に追いやった。これは頭であるハンソンを倒してしまったからだ。あの人数が全員でないにしても、もう風の群狼の復活はあり得ないとされたのだった。
当然風の群狼の頭のハンソンは処刑。ミトンの町を一周させられ、町の人間から石を投げられ屈辱にまみれ、打ち首となった。
部下の人間達は奴隷に落とされ、鉱山で一生強制労働させられることになる。そして、ブルクは町の為に強制労働させられることになる。錬金術師ということで、ポーションを一生作る羽目となった。奴隷に落とされたブルクに拒否権は無く、スタンピードなど災害が起きた時の在庫を作らされることになるのだ。
この在庫問題は町にとって、深刻な問題でいつ起こるかわからない為、大量に在庫を用意したいのだが、ポーションにも使用期限という物がある。
長い間使わなければ劣化してしまうからである。大量に置いておきたいが全部無駄にしたら、町の税金を無駄にしてしまうからである。
なので最低限は確保しているが、駄目になる前に冒険者が使える分だけを在庫にしているのだ。
そして、新たに在庫分を生産ギルドに製作依頼を出していた。その役目をこれからは死ぬまでブルクにやらせようという訳だ。これなら依頼を出すのは薬草採取となり、税金を削減できるというわけだ。
そして、最後に悪徳奴隷商人は拷問にかけられることになる。それは、闇ギルドの情報である。どこにアジトがあるのか?何人構成員があるかなど聞き出したいことは山のようにあるからだ。聞き出せなくなったら処刑となるのは当然だった。
後日、ヒロトシは兵舎に呼び出されていた。その為、ヒロトシはマミヤとルビーと一緒に兵舎まで来ていた。
「今日はわざわざすまなかったな?」
「いえいえ……それで今日は?」
「犯人の今回の誘拐に至った動機がわかったよ」
「まあ、なんとなくわかりますけどね」
「そうなのか?」
「あの男は、錬金術師なんでしょ?」
「ああ、そうだな」
「あの男の得意分野は、シャープネスオイルなんだろ?」
衛兵の隊長は目を見開いた。この世界は錬金術師でも個人的なレシピをもっている。これは企業秘密でありその個人の財産だ。つまり、ヒールポーションが得意な錬金術師がいればキュアポーションが得意な錬金術師もいる。
そして、今回マミヤとルビーを誘拐した人間がシャープネスオイルが得意だった。普通のオイルに比べて3倍の攻撃力を上げるオイルで、冒険者からは高価なアイテムだが命には代えられないと購入されていたのもだった。
しかし、そこでヒロトシの磨き技術の登場である。いくら3倍の攻撃力となろうが、1本1万ゴールドでは冒険者は買わなくなるのは当たり前だった。
「なんでそれを?」
「俺の店で、自分の店の商品が売れなくなって、どうせ身代金を要求しようとしたんだろ?」
「そこまでわかっていたのか?」
「本当に馬鹿な奴だよ。シャープネスオイルの3倍となれば凄い功績だと思うぞ?」
「そうだよな?だからこそヒロトシ殿が現れるまで、高価だが冒険者達も購入していたんだからな」
「だよな……こんな犯罪をしなければ、生涯裕福だったのに馬鹿だよな」
「どういう事だ?生涯裕福は無理だろ?お主の研磨があるので、もうオイルは誰も買わんだろ?」
「そりゃ、効果時間が20分の物に1万ゴールドは出さないよ。そうじゃなく、普通のオイルの値段は200ゴールド程だろ?」
「ああ、そうだな」
「だったら、その3倍の値段にするんだよ。600ゴールドとなったら、みんな今まで通り購入するのは間違いないだろ?」
「確かにそうだが、もう研磨の技術でオイルはいらないだろ?」
「いやいや、何を言ってんだよ。Cランクまでの冒険者がいるじゃないか。今まで高価過ぎて購入できなかった冒険者が全員買ってくれるんだぞ?」
「あっ……」
「隊長さんも気づかなかったのかよ……」
「ポーションは消費物だろ?値を下げても数がはけるんだ。儲ける手段はいくらでもあるって事なんだよ」
「そう考えると本当に馬鹿な奴だな……」
「そういうことだ。それに、それだけじゃないしな」
「まだあるのか?」
「まあな。これは商人の事情だ。つまらんことだから気にしなくていいよ」
「そ、そうか……とにかく、今回の事はそう言った動機の元に行なわれたのだ。ヒロトシ殿は目立つからこれからは気を付けてくれ」
「わざわざ心配してくれてありがとう」
「ああ!今回の事はこちらとしても本当に助かった。礼を言う」
こうして、ヒロトシは兵舎を後にしたのだった。ヒロトシは、隊長の注意を重く感じていたのだった。結局、マミヤとルビーは誘拐されてしまったからだ。その結果、人身売買の拠点の一つが無くなったが、ヒロトシにとってどうでもいい事だった。それより自分の家族が危険な目にあった方が問題だったからだ。
「「ご主人様どうかしたのですか?」」
「いやな……今回お前達に怖い目に遭わせてしまっただろ?」
「それは、わたし達が悪かったのです」
「そうです。わたしが調子に乗り、店の誘惑に乗ってしまって……」
「それでも、俺はお前達を守ると約束したんだ。しかし、誘拐されてしまったのは、ああいう手があったとは思いもしなかったからなんだ……」
「でも、ご主人様はちゃんと救ってくれたではありませんか?」
「そうですよ!わたし、牢屋でご主人様の姿を見た時、嬉しくていっぱい泣いちゃったし……」
「でも、誘拐されてしまったのは俺の想定外だった。何らかの対策を立てないといけないのは間違いないよ」
「やっぱりわたし達みたいな奴隷が、こんな幸せな生活をするのは間違ってたんです……休日や食事色んなものをご主人様から与えられて調子に乗ったのが間違いだったんです」
「おいおい、マミヤそんな事本気で思うなよ」
「ですが!今回の事だって、ご主人様から注意を受けていたのに、わたし達が……」
「確かに、お前達が浮かれていたことは否定はしないよ。だけど、一番の悪はお前達を誘拐したあの錬金術師だよ?それをマミヤのせいで攫われたと言うのは間違っているだろ?」
「で、でも……」
「いいか?俺は奴隷とはいっても休日は必要だと思っている。それは、日々の仕事が充実する為だ。なにか楽しみがあって、日々の生活が頑張れるんだよ?」
「奴隷に楽しみだなんて……」
「それに、俺は君達を奴隷として扱っているかい?」
「「そんなことは、まったくないです!」」
「だろ?だったら、自分達をそんなに卑下しなくてもいいだろ?俺の所はこれが普通で当たり前なんだ。他と一緒にしなくてもいいだろ?他所は他所、内は内だ」
その言葉を聞き、マミヤとルビーは目に涙を溜めた。自分達は本当に幸せ者だと改めて思ったのだった。
そして、ヒロトシはその足で奴隷商人の店に向かったのだった。
「ヒロトシ殿、貴方は何をやっているのですか?こんな事をして不法侵入と殴り込みで訴えられてもおかしくはないのですぞ?」
「待ってくれ!今はそんな事を言っている場合じゃないんだ!俺は仲間を誘拐されて、この場所に閉じ込められている2人を返しに来たんだ。それにここに倒れているのは連中は、全員風の群狼だぞ」
「何だと⁉それは本当か?」
「ああ。嘘は言わないよ」
衛兵達はそれを聞き、風の群狼を確保した。そして、ヒロトシの奴隷を誘拐したブルクは、そのまま逮捕となったのだ。
地下牢に閉じ込められていたマミヤとルビーは何とかして、拘束から逃れようと手錠を引っ張り、手首から血がにじんでいた。
その時、地下牢に降りてくる足音に顔が真っ青になった。結局、間に合わなかったと思い、ルビーは目に涙を溜めた。マミヤとルビーは目をつむり覚悟をしたのだった。
「2人共無事だったようだね」
「「えっ……」」
マミヤとルビーの二人はゆっくり目を開いた。すると、そこには笑顔のヒロトシが立っていたのだった。
「「ご主人様!」」
マミヤとルビーは、涙で顔がぐちゃぐちゃになっていた。そこに町の衛兵も流れ込んできたのだった。
「こ、これは……」
その地下牢には、マミヤとルビーだけでなく数多くの人間やエルフが捕らわれていたのだった。屋敷の中にはブルクだけでなく、悪徳奴隷商人もいた。
ここに囚われた人と奴隷契約を無理やり結ばせ、主人となったブルクが正規の奴隷商人に売る事になっていたのだった。この奴隷商人は闇ギルドの人間だった。
「ったく……心配したぞ」
「「ご、ごめんなさい……」」
ヒロトシは、牢屋の鍵を開け二人に駆け寄った。そして、手足を拘束していた手錠も外すと、マミヤとルビーが泣きながら抱きついてきたのだった。
「もう心配さすなよ」
ヒロトシは優しく二人の頭を撫でていたのだった。しばらくすると、地下牢に捕らわれていた女性達が、衛兵によって全員救いだされた。
「ヒロトシ殿、お手柄だったな。この町の犯罪を一つ解決してしまったぞ?」
「まあ、俺はマミヤとルビーを助けに来ただけだから、同時に解決したのならよかったよ」
「後日、領主様から呼び出しがあると思うがよろしく頼むぞ?」
「えええ?なんで呼び出しが?」
「当たり前だろ?ヒロトシ殿は人身売買の拠点の一つを解決したんだ。領主様から謝礼金が出ると思うぞ」
「な、なるほど……この町は犯罪には厳しいからそれは当然か」
「それと、風の群狼の逮捕だな。あいつ等は特急犯罪者として、冒険者ギルドからにも多額の懸賞金が掛かっているから、とんでもないことなるぞ」
「そうなのか?」
冒険者達も、手出しできなくてどうしようもなかった風の群狼を、ヒロトシ一人で全滅に追いやった。これは頭であるハンソンを倒してしまったからだ。あの人数が全員でないにしても、もう風の群狼の復活はあり得ないとされたのだった。
当然風の群狼の頭のハンソンは処刑。ミトンの町を一周させられ、町の人間から石を投げられ屈辱にまみれ、打ち首となった。
部下の人間達は奴隷に落とされ、鉱山で一生強制労働させられることになる。そして、ブルクは町の為に強制労働させられることになる。錬金術師ということで、ポーションを一生作る羽目となった。奴隷に落とされたブルクに拒否権は無く、スタンピードなど災害が起きた時の在庫を作らされることになるのだ。
この在庫問題は町にとって、深刻な問題でいつ起こるかわからない為、大量に在庫を用意したいのだが、ポーションにも使用期限という物がある。
長い間使わなければ劣化してしまうからである。大量に置いておきたいが全部無駄にしたら、町の税金を無駄にしてしまうからである。
なので最低限は確保しているが、駄目になる前に冒険者が使える分だけを在庫にしているのだ。
そして、新たに在庫分を生産ギルドに製作依頼を出していた。その役目をこれからは死ぬまでブルクにやらせようという訳だ。これなら依頼を出すのは薬草採取となり、税金を削減できるというわけだ。
そして、最後に悪徳奴隷商人は拷問にかけられることになる。それは、闇ギルドの情報である。どこにアジトがあるのか?何人構成員があるかなど聞き出したいことは山のようにあるからだ。聞き出せなくなったら処刑となるのは当然だった。
後日、ヒロトシは兵舎に呼び出されていた。その為、ヒロトシはマミヤとルビーと一緒に兵舎まで来ていた。
「今日はわざわざすまなかったな?」
「いえいえ……それで今日は?」
「犯人の今回の誘拐に至った動機がわかったよ」
「まあ、なんとなくわかりますけどね」
「そうなのか?」
「あの男は、錬金術師なんでしょ?」
「ああ、そうだな」
「あの男の得意分野は、シャープネスオイルなんだろ?」
衛兵の隊長は目を見開いた。この世界は錬金術師でも個人的なレシピをもっている。これは企業秘密でありその個人の財産だ。つまり、ヒールポーションが得意な錬金術師がいればキュアポーションが得意な錬金術師もいる。
そして、今回マミヤとルビーを誘拐した人間がシャープネスオイルが得意だった。普通のオイルに比べて3倍の攻撃力を上げるオイルで、冒険者からは高価なアイテムだが命には代えられないと購入されていたのもだった。
しかし、そこでヒロトシの磨き技術の登場である。いくら3倍の攻撃力となろうが、1本1万ゴールドでは冒険者は買わなくなるのは当たり前だった。
「なんでそれを?」
「俺の店で、自分の店の商品が売れなくなって、どうせ身代金を要求しようとしたんだろ?」
「そこまでわかっていたのか?」
「本当に馬鹿な奴だよ。シャープネスオイルの3倍となれば凄い功績だと思うぞ?」
「そうだよな?だからこそヒロトシ殿が現れるまで、高価だが冒険者達も購入していたんだからな」
「だよな……こんな犯罪をしなければ、生涯裕福だったのに馬鹿だよな」
「どういう事だ?生涯裕福は無理だろ?お主の研磨があるので、もうオイルは誰も買わんだろ?」
「そりゃ、効果時間が20分の物に1万ゴールドは出さないよ。そうじゃなく、普通のオイルの値段は200ゴールド程だろ?」
「ああ、そうだな」
「だったら、その3倍の値段にするんだよ。600ゴールドとなったら、みんな今まで通り購入するのは間違いないだろ?」
「確かにそうだが、もう研磨の技術でオイルはいらないだろ?」
「いやいや、何を言ってんだよ。Cランクまでの冒険者がいるじゃないか。今まで高価過ぎて購入できなかった冒険者が全員買ってくれるんだぞ?」
「あっ……」
「隊長さんも気づかなかったのかよ……」
「ポーションは消費物だろ?値を下げても数がはけるんだ。儲ける手段はいくらでもあるって事なんだよ」
「そう考えると本当に馬鹿な奴だな……」
「そういうことだ。それに、それだけじゃないしな」
「まだあるのか?」
「まあな。これは商人の事情だ。つまらんことだから気にしなくていいよ」
「そ、そうか……とにかく、今回の事はそう言った動機の元に行なわれたのだ。ヒロトシ殿は目立つからこれからは気を付けてくれ」
「わざわざ心配してくれてありがとう」
「ああ!今回の事はこちらとしても本当に助かった。礼を言う」
こうして、ヒロトシは兵舎を後にしたのだった。ヒロトシは、隊長の注意を重く感じていたのだった。結局、マミヤとルビーは誘拐されてしまったからだ。その結果、人身売買の拠点の一つが無くなったが、ヒロトシにとってどうでもいい事だった。それより自分の家族が危険な目にあった方が問題だったからだ。
「「ご主人様どうかしたのですか?」」
「いやな……今回お前達に怖い目に遭わせてしまっただろ?」
「それは、わたし達が悪かったのです」
「そうです。わたしが調子に乗り、店の誘惑に乗ってしまって……」
「それでも、俺はお前達を守ると約束したんだ。しかし、誘拐されてしまったのは、ああいう手があったとは思いもしなかったからなんだ……」
「でも、ご主人様はちゃんと救ってくれたではありませんか?」
「そうですよ!わたし、牢屋でご主人様の姿を見た時、嬉しくていっぱい泣いちゃったし……」
「でも、誘拐されてしまったのは俺の想定外だった。何らかの対策を立てないといけないのは間違いないよ」
「やっぱりわたし達みたいな奴隷が、こんな幸せな生活をするのは間違ってたんです……休日や食事色んなものをご主人様から与えられて調子に乗ったのが間違いだったんです」
「おいおい、マミヤそんな事本気で思うなよ」
「ですが!今回の事だって、ご主人様から注意を受けていたのに、わたし達が……」
「確かに、お前達が浮かれていたことは否定はしないよ。だけど、一番の悪はお前達を誘拐したあの錬金術師だよ?それをマミヤのせいで攫われたと言うのは間違っているだろ?」
「で、でも……」
「いいか?俺は奴隷とはいっても休日は必要だと思っている。それは、日々の仕事が充実する為だ。なにか楽しみがあって、日々の生活が頑張れるんだよ?」
「奴隷に楽しみだなんて……」
「それに、俺は君達を奴隷として扱っているかい?」
「「そんなことは、まったくないです!」」
「だろ?だったら、自分達をそんなに卑下しなくてもいいだろ?俺の所はこれが普通で当たり前なんだ。他と一緒にしなくてもいいだろ?他所は他所、内は内だ」
その言葉を聞き、マミヤとルビーは目に涙を溜めた。自分達は本当に幸せ者だと改めて思ったのだった。
そして、ヒロトシはその足で奴隷商人の店に向かったのだった。
0
お気に入りに追加
425
あなたにおすすめの小説
この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
【完結】ご都合主義で生きてます。-ストレージは最強の防御魔法。生活魔法を工夫し創生魔法で乗り切る-
ジェルミ
ファンタジー
鑑定サーチ?ストレージで防御?生活魔法を工夫し最強に!!
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
しかし授かったのは鑑定や生活魔法など戦闘向きではなかった。
しかし生きていくために生活魔法を組合せ、工夫を重ね創生魔法に進化させ成り上がっていく。
え、鑑定サーチてなに?
ストレージで収納防御て?
お馬鹿な男と、それを支えるヒロインになれない3人の女性達。
スキルを試行錯誤で工夫し、お馬鹿な男女が幸せを掴むまでを描く。
※この作品は「ご都合主義で生きてます。商売の力で世界を変える」を、もしも冒険者だったら、として内容を大きく変えスキルも制限し一部文章を流用し前作を読まなくても楽しめるように書いています。
またカクヨム様にも掲載しております。
おおぅ、神よ……ここからってマジですか?
夢限
ファンタジー
俺こと高良雄星は39歳の一見すると普通の日本人だったが、実際は違った。
人見知りやトラウマなどが原因で、友人も恋人もいない、孤独だった。
そんな俺は、突如病に倒れ死亡。
次に気が付いたときそこには神様がいた。
どうやら、異世界転生ができるらしい。
よーし、今度こそまっとうに生きてやるぞー。
……なんて、思っていた時が、ありました。
なんで、奴隷スタートなんだよ。
最底辺過ぎる。
そんな俺の新たな人生が始まったわけだが、問題があった。
それは、新たな俺には名前がない。
そこで、知っている人に聞きに行ったり、復讐したり。
それから、旅に出て生涯の友と出会い、恩を返したりと。
まぁ、いろいろやってみようと思う。
これは、そんな俺の新たな人生の物語だ。
転生社畜、転生先でも社畜ジョブ「書記」でブラック労働し、20年。前人未到のジョブレベルカンストからの大覚醒成り上がり!
nineyu
ファンタジー
男は絶望していた。
使い潰され、いびられ、社畜生活に疲れ、気がつけば死に場所を求めて樹海を歩いていた。
しかし、樹海の先は異世界で、転生の影響か体も若返っていた!
リスタートと思い、自由に暮らしたいと思うも、手に入れていたスキルは前世の影響らしく、気がつけば変わらない社畜生活に、、
そんな不幸な男の転機はそこから20年。
累計四十年の社畜ジョブが、遂に覚醒する!!
異世界往来の行商生活《キャラバンライフ》:工業品と芸術品でゆるく生きていくだけの話
RichardRoe(リチャード ロウ)
ファンタジー
【短いあらすじ】
・異世界と現世を往来できる不思議な鏡を見つける
・伝統工芸品を高値で売りさばいて大儲けして、裕福な生活を送る
・ホームセンターは最強()
【作品紹介】
「異世界と日本を行き来できるって、もしかしてすごく儲かるんじゃないか……!?」
異世界に転移できる鏡を見つけてしまった灰根利人(はいね りひと)。転移した先は、剣と魔法のいわゆるナーロッパ世界。
二つの世界を見比べつつ、リヒトは日本の物を異世界に持ち込みつつ、日本にも異世界の映像などを持ち込むことで一儲けすることを企むのだった――。
可愛い亜人娘たちに囲まれる生活もいいが、コツコツ副業に精を出すのもいい。
農業、商業、手工芸、あれもこれもと手を出して進める。
そんな異世界まったりスローライフ物語。
※参考:出てくる工芸品・織物等(予定含む)
江戸切子
津軽塗(唐塗梨子地)
九谷焼(赤色金襴手)
ベルナルド<エキュム・モルドレ>
シフォン生地のシュミーズ
ベルベット生地(天鵞絨)
カガミクリスタル<月虹>
西陣織(金襴生地・七宝柄)
マイセン<ノーブルブルー>
※参考:出てくる金儲けネタ(予定含む)
しいたけ栽培
Amazon Kindle出版
キャンドル作り
仮想通貨マイニング
歌ってみた
Vtuber稼業
イアリング作り
ライトセイバーバトル
※参考:出てきた魔道具(予定含む)
遠見の加護の首飾り
快眠の指輪
匂いくらましの指輪
深呼吸の指輪
柔軟の加護の耳飾り
暗視の加護の首飾り
鼻利きの加護の指輪
精神集中の指輪
記憶の指輪
爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。
秋田ノ介
ファンタジー
88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。
異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。
その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。
飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。
完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。
完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-
ジェルミ
ファンタジー
魔法は5属性、無限収納のストレージ。
自分の望んだものを創れる『創生魔法』が使える者が現れたら。
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
そして女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
安定した収入を得るために創生魔法を使い生産チートを目指す。
いずれは働かず、寝て暮らせる生活を目指して!
この世界は無い物ばかり。
現代知識を使い生産チートを目指します。
※カクヨム様にて1日PV数10,000超え、同時掲載しております。
異世界召喚された俺は余分な子でした
KeyBow
ファンタジー
異世界召喚を行うも本来の人数よりも1人多かった。召喚時にエラーが発生し余分な1人とは召喚に巻き込まれたおっさんだ。そして何故か若返った!また、理由が分からぬまま冤罪で捕らえられ、余分な異分子として処刑の為に危険な場所への放逐を実行される。果たしてその流刑された所から生きて出られるか?己の身に起こったエラーに苦しむ事になる。
サブタイトル
〜異世界召喚されたおっさんにはエラーがあり処刑の為放逐された!しかし真の勇者だった〜
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる