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第1 章 自分だけの職業
7話 魔法属性
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しばらくして、女将さんが部屋の扉をノックして部屋にやってきた。
「失礼します。ヒロトシ様」
「どうぞ」
「えーっと、夜になると部屋が暗くなりますが、魔石はいががなされますか?」
宿屋では、部屋に魔石を設置するランプが置いてある。そして、部屋で使う魔石を購入することになるのが普通だった。
この魔石を購入することで、8時間使う事が出来るのだ。当然、8時間以内にスイッチを消したら、次の日もその魔石は使用可能である。
「それは絶対購入しないといけない物ですか?」
「そんな事はありませんよ。お客様の中には自分で持っているランタンを使用する方もいらっしゃいますからね」
「それなら大丈夫です。俺も持っていますから」
「そうですか。それならお湯の方はどういたしますか?って、ヒロトシ様汚れが落ちてますね?そちらの奴隷達もすっきりしているみたいですね」
「俺、クリーンの魔法が使えるから」
「そうですか。なら、お湯の方もいりませんね」
「はい。わざわざありがとうございます」
これも宿屋の仕事の一つで、バケツ一杯のお湯を販売していた。外から帰ってくると、お客は井戸の水で身体を拭くが、寒いときはお湯で身体を拭きたいからだ。
しかし、ヒロトシはミレーヌに魔道のスキルを貰っている為、全属性の魔法を使えるのでとても便利がよかった。
この世界の人間は、商売に一生懸命でどんなものでも販売しようと貪欲だった。魔石やお湯も低価で販売するが、塵も積もれば山となり、年間で考えると馬鹿にならない利益が上がるのだ。
「それじゃごゆっくり」
宿屋の女将さんは、ニッコリ笑顔を見せて部屋から退出していった。
「それにしても、ご主人様は、2属性魔法がつかえるので凄いですね」
「えっ?」
「だって、わたし達を助けてくれたとき、火属性のファイヤーアローを使ってたじゃないですか」
「ホント、冒険者になっても活躍できますよ。火は必要ですし、クリーンは旅の最中では体が臭くなっちゃいますからね」
「冒険者になったら、他のパーティーからも引っ張りだこになると思いますよ」
マインとアイは、ヒロトシが2属性を使える事に興奮していた。
「えーっと、2属性使えるのはそんなに珍しいのか?」
「まあ、普通は基本属性のどれかで、レア属性ならパーティーから歓迎されますからね」
基本属性は、火水土風の4属性でレア属性が光聖闇無の4属性からなり、普通は基本が1属性である。
しかし、レア属性を持っている人間は、レア属性と基本属性を1個づつ適性があるのだ。その為、レア属性持ちはパーティーでも重宝され引っ張りだこになる。
「えーっと、何でレアと基本の2属性になるんだ?基本属性の二つ持ちはないのか?」
「そんな人間は聞いた事はありませんね」
「そりゃそうですよ。基本属性で火と土風ならなんとか考えられない事もありませんが、火と水では反発しあう事になりますからね」
「そうですね、レア属性でも光と闇では反発します。そう考えるのが普通ですよ」
「そ、そうか……これも内緒で頼みたいのだが……」
「「えっ?ひょっとして3属性持っているのですか?」」
「いや……そうじゃなくて……」
「「まさか4属性?」」
「……ぶだ……」
「えっ?ブタ?」
「違う。全部だ。全属性使える……」
「「えぇ!ブッ……」」
マインとアイは、ヒロトシの衝撃の告白に大声を出しそうになったが、咄嗟に自分の口を押えて大声を止めたのだった。
「ご主人様。それはやばすぎます……」
「だ、だよな……」
「とりあえず、普段は聖属性と火属性だけしか使わない様にしないと……もし、貴族達に知られたら囲われますよ」
「えっ?」
「そりゃそうですよ。ミトンの町の領主様は、そんな事をするお方じゃないとは思いますが、そういった貴族様ばかりではありません」
「そうですよ。王族に見つかったら、戦争に借りだされるかもしれませんよ」
「こ、こわっ……」
「とにかく、自重した方がよろしいかと」
「そうするよ……」
しかし、ヒロトシの規格外の能力は魔法だけにとどまらないのだ。後にお店を開くことになるが、そこでも又規格外の能力を発揮することになる。とにかく、ヒロトシはマインとアイのおかげで助かったといえた。
「と、とりあえず、ご飯でも食べに行こうか」
「「はい!」」
3人は、宿屋の食堂に行き席に着いた。マインとアイは又、ヒロトシの後ろに立とうとしたが、その前に席に座らせた。
「あんた、変わっているねえ。そんなにその二人を大事にしているんだ?」
「俺は、そんな人でなしじゃないよ」
「でも、あそこを見てごらんよ。あれが奴隷への普通のあつかいだよ」
女将さんが、奴隷連れの他の客を示した。すると、そこには奴隷は主人の後ろに立たせて、自分だけが食事をしていて奴隷はその姿をみせられていた。奴隷は余程お腹がすいているのか、よだれを垂らして主人を眺めているだけだったのだ。
「まあ、他人のやることに口出しはしないが、俺は俺のやり方があるよ」
「まあ、その奴隷達はあんたの持ち物だしね。どう扱おうが誰も文句は言えないさ。あんた達も良かったねヒロトシ様に購入されて」
「「はい!」」
宿屋の女将は、少し笑いながらマインとアイに話しかけた。
「それで食事は何にしますか?」
「お勧めはありますか?」
「日替わり定食なんかどうだい?ボアのステーキとスープ、黒パンとサラダで500ゴールドだよ。パンはおかわり自由だよ」
「美味しそうだな!二人もそれでいいか?」
「えっ?あんた、奴隷に同じものをあたえるのかい?」
「ああ。別におかしくはないだろ?」
「まあいいけどさ。こちらは商売だからありがたいよ」
「「ご主人様、本当にありがとうございます」」
それを見て、先ほど女将さんに示された奴隷は、こちらを羨ましそうに見ていたのは言うまでもなかった。
そして、テーブルの上には大きなボアのステーキが置かれた。
「パンはおかわり自由だからね。欲しかったらいつでも言っておくれ」
「わかったよ。ありがとう」
「じゃあ、お代は先払いでたのむよ」
ヒロトシは、3人分で1500ゴールドで銀貨1枚と大銅貨5枚を支払った。
「それじゃちょうどで」
「まいどあり~」
ボアのステーキは、冒険者でも満足できるように400gと大きなステーキだった。しかし、質より量というわけではなく、とっても美味しいステーキである。
黒パンは硬いが、スープに浸して食べたらとても美味しかった。パンはおかわり自由で、3人はお腹いっぱいになって、とても満足したのだった。
そして、部屋へと3人は帰ったのだったが、部屋に上がる前に先ほどの奴隷は、主人が残したご飯を一心不乱に食べていたのだった。
そして、すぐに無くなってしまい、そのまま地下牢の預かり部屋に預けられてしまったのだった。
その夜、ヒロトシはこの世界がどういった世界なのか、マインとアイの二人に聞いていた。この世界の常識は、ヒロトシをカルチャーショックに陥れた。
しかし、それを踏まえて行動すれば、何とかやっていけるだろうとも思っていた。
そして、その夜は寝ることにしたのだが、問題が起こったのだった。
「「ご主人様……ご奉仕のほどを……」」
「ちょ、ちょっと待て!二人ともいったい何を考えている」
マインとアイは、服を脱いでヒロトシに迫ってきたのだった。ヒロトシからすれば、二人は高校生ぐらいであり、そんな倫理観から外れたことをする訳にもいかず、すぐに服を着る様にと言った。
「ですが、ご主人様はわたし達にご飯をお腹いっぱいくれて、暖かいベットまで与えてくれたのですよ」
「そうですよ!わたし達にお礼をさせてください」
「いいから服を着なさい!そういう事は好きな相手とするもんだ」
「「わたし達はご主人様の事が」」
「いやいや……それは違う感情だろ?愛しているとは違うだろ?」
「ですが奉仕させてください。ご主人様からの愛情は、オークから救ってもらった時からいっぱい受けています」
「そうですよ。その恩を返す為にもご奉仕を……」
「明日は、やることがいっぱいあるんだから早く寝なさい」
ヒロトシは、必死に欲望と戦いながら、二人にシーツを被せた。
「「ご主人様の意気地なし……」」
二人な納得いかない様に、ふてくされてベットに潜り込んでしまった。
「失礼します。ヒロトシ様」
「どうぞ」
「えーっと、夜になると部屋が暗くなりますが、魔石はいががなされますか?」
宿屋では、部屋に魔石を設置するランプが置いてある。そして、部屋で使う魔石を購入することになるのが普通だった。
この魔石を購入することで、8時間使う事が出来るのだ。当然、8時間以内にスイッチを消したら、次の日もその魔石は使用可能である。
「それは絶対購入しないといけない物ですか?」
「そんな事はありませんよ。お客様の中には自分で持っているランタンを使用する方もいらっしゃいますからね」
「それなら大丈夫です。俺も持っていますから」
「そうですか。それならお湯の方はどういたしますか?って、ヒロトシ様汚れが落ちてますね?そちらの奴隷達もすっきりしているみたいですね」
「俺、クリーンの魔法が使えるから」
「そうですか。なら、お湯の方もいりませんね」
「はい。わざわざありがとうございます」
これも宿屋の仕事の一つで、バケツ一杯のお湯を販売していた。外から帰ってくると、お客は井戸の水で身体を拭くが、寒いときはお湯で身体を拭きたいからだ。
しかし、ヒロトシはミレーヌに魔道のスキルを貰っている為、全属性の魔法を使えるのでとても便利がよかった。
この世界の人間は、商売に一生懸命でどんなものでも販売しようと貪欲だった。魔石やお湯も低価で販売するが、塵も積もれば山となり、年間で考えると馬鹿にならない利益が上がるのだ。
「それじゃごゆっくり」
宿屋の女将さんは、ニッコリ笑顔を見せて部屋から退出していった。
「それにしても、ご主人様は、2属性魔法がつかえるので凄いですね」
「えっ?」
「だって、わたし達を助けてくれたとき、火属性のファイヤーアローを使ってたじゃないですか」
「ホント、冒険者になっても活躍できますよ。火は必要ですし、クリーンは旅の最中では体が臭くなっちゃいますからね」
「冒険者になったら、他のパーティーからも引っ張りだこになると思いますよ」
マインとアイは、ヒロトシが2属性を使える事に興奮していた。
「えーっと、2属性使えるのはそんなに珍しいのか?」
「まあ、普通は基本属性のどれかで、レア属性ならパーティーから歓迎されますからね」
基本属性は、火水土風の4属性でレア属性が光聖闇無の4属性からなり、普通は基本が1属性である。
しかし、レア属性を持っている人間は、レア属性と基本属性を1個づつ適性があるのだ。その為、レア属性持ちはパーティーでも重宝され引っ張りだこになる。
「えーっと、何でレアと基本の2属性になるんだ?基本属性の二つ持ちはないのか?」
「そんな人間は聞いた事はありませんね」
「そりゃそうですよ。基本属性で火と土風ならなんとか考えられない事もありませんが、火と水では反発しあう事になりますからね」
「そうですね、レア属性でも光と闇では反発します。そう考えるのが普通ですよ」
「そ、そうか……これも内緒で頼みたいのだが……」
「「えっ?ひょっとして3属性持っているのですか?」」
「いや……そうじゃなくて……」
「「まさか4属性?」」
「……ぶだ……」
「えっ?ブタ?」
「違う。全部だ。全属性使える……」
「「えぇ!ブッ……」」
マインとアイは、ヒロトシの衝撃の告白に大声を出しそうになったが、咄嗟に自分の口を押えて大声を止めたのだった。
「ご主人様。それはやばすぎます……」
「だ、だよな……」
「とりあえず、普段は聖属性と火属性だけしか使わない様にしないと……もし、貴族達に知られたら囲われますよ」
「えっ?」
「そりゃそうですよ。ミトンの町の領主様は、そんな事をするお方じゃないとは思いますが、そういった貴族様ばかりではありません」
「そうですよ。王族に見つかったら、戦争に借りだされるかもしれませんよ」
「こ、こわっ……」
「とにかく、自重した方がよろしいかと」
「そうするよ……」
しかし、ヒロトシの規格外の能力は魔法だけにとどまらないのだ。後にお店を開くことになるが、そこでも又規格外の能力を発揮することになる。とにかく、ヒロトシはマインとアイのおかげで助かったといえた。
「と、とりあえず、ご飯でも食べに行こうか」
「「はい!」」
3人は、宿屋の食堂に行き席に着いた。マインとアイは又、ヒロトシの後ろに立とうとしたが、その前に席に座らせた。
「あんた、変わっているねえ。そんなにその二人を大事にしているんだ?」
「俺は、そんな人でなしじゃないよ」
「でも、あそこを見てごらんよ。あれが奴隷への普通のあつかいだよ」
女将さんが、奴隷連れの他の客を示した。すると、そこには奴隷は主人の後ろに立たせて、自分だけが食事をしていて奴隷はその姿をみせられていた。奴隷は余程お腹がすいているのか、よだれを垂らして主人を眺めているだけだったのだ。
「まあ、他人のやることに口出しはしないが、俺は俺のやり方があるよ」
「まあ、その奴隷達はあんたの持ち物だしね。どう扱おうが誰も文句は言えないさ。あんた達も良かったねヒロトシ様に購入されて」
「「はい!」」
宿屋の女将は、少し笑いながらマインとアイに話しかけた。
「それで食事は何にしますか?」
「お勧めはありますか?」
「日替わり定食なんかどうだい?ボアのステーキとスープ、黒パンとサラダで500ゴールドだよ。パンはおかわり自由だよ」
「美味しそうだな!二人もそれでいいか?」
「えっ?あんた、奴隷に同じものをあたえるのかい?」
「ああ。別におかしくはないだろ?」
「まあいいけどさ。こちらは商売だからありがたいよ」
「「ご主人様、本当にありがとうございます」」
それを見て、先ほど女将さんに示された奴隷は、こちらを羨ましそうに見ていたのは言うまでもなかった。
そして、テーブルの上には大きなボアのステーキが置かれた。
「パンはおかわり自由だからね。欲しかったらいつでも言っておくれ」
「わかったよ。ありがとう」
「じゃあ、お代は先払いでたのむよ」
ヒロトシは、3人分で1500ゴールドで銀貨1枚と大銅貨5枚を支払った。
「それじゃちょうどで」
「まいどあり~」
ボアのステーキは、冒険者でも満足できるように400gと大きなステーキだった。しかし、質より量というわけではなく、とっても美味しいステーキである。
黒パンは硬いが、スープに浸して食べたらとても美味しかった。パンはおかわり自由で、3人はお腹いっぱいになって、とても満足したのだった。
そして、部屋へと3人は帰ったのだったが、部屋に上がる前に先ほどの奴隷は、主人が残したご飯を一心不乱に食べていたのだった。
そして、すぐに無くなってしまい、そのまま地下牢の預かり部屋に預けられてしまったのだった。
その夜、ヒロトシはこの世界がどういった世界なのか、マインとアイの二人に聞いていた。この世界の常識は、ヒロトシをカルチャーショックに陥れた。
しかし、それを踏まえて行動すれば、何とかやっていけるだろうとも思っていた。
そして、その夜は寝ることにしたのだが、問題が起こったのだった。
「「ご主人様……ご奉仕のほどを……」」
「ちょ、ちょっと待て!二人ともいったい何を考えている」
マインとアイは、服を脱いでヒロトシに迫ってきたのだった。ヒロトシからすれば、二人は高校生ぐらいであり、そんな倫理観から外れたことをする訳にもいかず、すぐに服を着る様にと言った。
「ですが、ご主人様はわたし達にご飯をお腹いっぱいくれて、暖かいベットまで与えてくれたのですよ」
「そうですよ!わたし達にお礼をさせてください」
「いいから服を着なさい!そういう事は好きな相手とするもんだ」
「「わたし達はご主人様の事が」」
「いやいや……それは違う感情だろ?愛しているとは違うだろ?」
「ですが奉仕させてください。ご主人様からの愛情は、オークから救ってもらった時からいっぱい受けています」
「そうですよ。その恩を返す為にもご奉仕を……」
「明日は、やることがいっぱいあるんだから早く寝なさい」
ヒロトシは、必死に欲望と戦いながら、二人にシーツを被せた。
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