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第8章 人類の厄災
21話 聖女の間違い
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聖教国は、女神から見捨てられた国となり、聖教国民がもっと住みやすい国に移住してしまった。この時には、教皇は衛兵に捕らわれ奴隷に落とされ、教会幹部が国を立て直そうと頑張ったが、民の信用を失った国になすすべはなく1ヶ月もせず、聖教国は大陸から滅亡してしまったのだ。
町からはギルドが撤退してしまいゴーストタウンとなり、村は荒れ果て聖教国の土地はアッという間に中立地帯となってしまった。
マルクの町も、元はどこの国も治めていなかった地域で手の出す事ができない危険な地域だった。
「しかし、大変な事になったな・・・・・・」
「まあ、ワシ等は王国領に行くことにしたよ」
「そうなのか?ワシ等も王国領にしたんだよ。あそこなら、普通に生活できるだろうしな」
「そうだな・・・・・・しかし、まさか女神様が聖教国を要らないとおっしゃるとはな・・・・・・」
「しかし、問題の聖女様は生きていらっしゃるみたいだがどこにいらっしゃるのだ?」
「分からんが命を狙われたんだ。姿をかくすのは当たり前じゃないか?」
「だよな・・・・・・だが、どこの教会でもお祈りできるから安心だ」
聖教国から住民が次々旅立ち、ご近所だった人間は別れを惜しみ挨拶をして移住して行くのだった。
その頃、女神クローディアの依頼を成功させたマルクは、聖女マリアと話していた。
「マルクさん、この度は本当にありがとうございました」
聖女マリアはマルクに頭を下げると、ガトー達聖女直属の聖騎士も膝をつき頭を下げた。
「構わないよ。えーっとマリア様でしたよね?」
「マリアで構いません」
「聖女様を呼び捨てにはできませんよ」
「マルクさんは私の命の恩人です。呼び捨てで構いません」
「そうなんだ・・・・・・じゃあ、マリア。これから行くところがないんだよね?」
「はい・・・・・・拠点はこれから探そうと思っています。ガトー達がいれば安全に旅もできるでしょう」
「なら、うちの町の教会に住んだらどうだい?」
「よろしいのですか?」
「ああ。うちの町の教会はできたばかりで、神父やシスターはまだいないからね。ここにいてくれたら助かります」
「ガトー、私はマルクさんの町で女神クローディア様からの御言葉を伝えていきます」
「聖女様の心のままに。私達はあなたの盾なのですから生涯を通してお守りします」
聖騎士ガトー達は、聖女の言う事に従い頭を下げる。ガトー達はもう二度と聖女を死なせる失態はしないと拳を握った。
「あっ、ああ・・・・・・悪いんだけど、多分聖教国のような事はないかと思ってもらっていいよ?」
「どういう事だ?」
「この町にいるかぎりマリアさんは狙われる事はないと言う事だ」
「何を言っている?闇ギルドに聖女様の暗殺される依頼がある場合があるじゃ」
「フッ、闇ギルドのアサシン程度にこの町への侵入は無理だよ。多分、今問題になっている大魔王すらもね」
「「「「「ば、馬鹿な!」」」」」
「そんな事がありえるのか?」
マルクの言葉に聖騎士達は驚いたが、聖女の蘇生を成功させた事ができた事をみて、マルクならありえるのかと首を傾げた。
「話は変わるが、マリアさんは女神様の言葉を伝えるとそうかしこまらなくていいよ」
「な、何て事を!」
「まあ、話を聞いてくれよ」
聖女は憤慨して席から立ち上がるが、マルクに落ち着かされる。
「それだとマリアさんは聖教国といた頃と同じじゃないか?」
「あっ・・・・・・」
「女神クローディア様から何て言づかったんだ?僕は貴女をこの町で、聖教国と同じ立場にするつもりはないよ」
「で、ではどうすれば?」
「貴女は聖教国での役割は神秘的な存在だったはずだろ?一般人がそう簡単に会えないくらいに」
「そうです・・・・・・女神クローディア様からの御言葉を聞ける存在として扱われて、民と触れ合いなど教皇から御法度だと・・・・・・」
聖女の存在は神秘的なベールで包み隠すことで民の心を掴むような事をしていた。
「そうじゃないよね?マリアさんは布教活動に戦略的行動は要らないと思うよ」
「ではどうすれば?」
「貴女、いえガトーさん達もだけど考え方を一回根底から崩して下さい。もう、女神様の教えを広めればいいだけなんですよ。時間はいっぱいありますからゆっくりとね」
マルクは、マリア達にそう言って席を立った。マリア達はマルクが席を立ち部屋から出ようとしたので呼び止める。
「マルクさんいったいどこに?」
「僕の役割は終わったからね。僕は冒険者だから本来の役割に戻るだけだよ」
「役割が終わったって・・・・・・」
「女神様も言っていただろ?これからは聖女様が中心になって教会を頼むと。僕の仕事は本来マリアさんの蘇生までだよ」
マルクは、女神クローディアからのお願いだから聖女の蘇生を了承しただけだ。本当なら自分の家族が不幸な事故にあった時だけ蘇生を行うつもりだった。
マルクはマリアの蘇生が成功すれば、町から出ていってもかまわなかったが、ガトーの言ったように聖女暗殺を危惧したのだ。だから、この町でいれば安全に女神の言葉が広められると思って、町の教会の薦めただけだった。
「しかし、私は!」
「マリアさんは女神様の約束を違え、女神の教えを広めないのですか?」
「そんな事は!」
「だったら、ちゃんと投げ出さず考え下さい。僕は女神様のお願いを聞いて、貴女を蘇生したんだからね」
マルクはマリアが、聖教国といた時と同じ事をしようとしていたことに苛立ちを覚えたのだ。
町からはギルドが撤退してしまいゴーストタウンとなり、村は荒れ果て聖教国の土地はアッという間に中立地帯となってしまった。
マルクの町も、元はどこの国も治めていなかった地域で手の出す事ができない危険な地域だった。
「しかし、大変な事になったな・・・・・・」
「まあ、ワシ等は王国領に行くことにしたよ」
「そうなのか?ワシ等も王国領にしたんだよ。あそこなら、普通に生活できるだろうしな」
「そうだな・・・・・・しかし、まさか女神様が聖教国を要らないとおっしゃるとはな・・・・・・」
「しかし、問題の聖女様は生きていらっしゃるみたいだがどこにいらっしゃるのだ?」
「分からんが命を狙われたんだ。姿をかくすのは当たり前じゃないか?」
「だよな・・・・・・だが、どこの教会でもお祈りできるから安心だ」
聖教国から住民が次々旅立ち、ご近所だった人間は別れを惜しみ挨拶をして移住して行くのだった。
その頃、女神クローディアの依頼を成功させたマルクは、聖女マリアと話していた。
「マルクさん、この度は本当にありがとうございました」
聖女マリアはマルクに頭を下げると、ガトー達聖女直属の聖騎士も膝をつき頭を下げた。
「構わないよ。えーっとマリア様でしたよね?」
「マリアで構いません」
「聖女様を呼び捨てにはできませんよ」
「マルクさんは私の命の恩人です。呼び捨てで構いません」
「そうなんだ・・・・・・じゃあ、マリア。これから行くところがないんだよね?」
「はい・・・・・・拠点はこれから探そうと思っています。ガトー達がいれば安全に旅もできるでしょう」
「なら、うちの町の教会に住んだらどうだい?」
「よろしいのですか?」
「ああ。うちの町の教会はできたばかりで、神父やシスターはまだいないからね。ここにいてくれたら助かります」
「ガトー、私はマルクさんの町で女神クローディア様からの御言葉を伝えていきます」
「聖女様の心のままに。私達はあなたの盾なのですから生涯を通してお守りします」
聖騎士ガトー達は、聖女の言う事に従い頭を下げる。ガトー達はもう二度と聖女を死なせる失態はしないと拳を握った。
「あっ、ああ・・・・・・悪いんだけど、多分聖教国のような事はないかと思ってもらっていいよ?」
「どういう事だ?」
「この町にいるかぎりマリアさんは狙われる事はないと言う事だ」
「何を言っている?闇ギルドに聖女様の暗殺される依頼がある場合があるじゃ」
「フッ、闇ギルドのアサシン程度にこの町への侵入は無理だよ。多分、今問題になっている大魔王すらもね」
「「「「「ば、馬鹿な!」」」」」
「そんな事がありえるのか?」
マルクの言葉に聖騎士達は驚いたが、聖女の蘇生を成功させた事ができた事をみて、マルクならありえるのかと首を傾げた。
「話は変わるが、マリアさんは女神様の言葉を伝えるとそうかしこまらなくていいよ」
「な、何て事を!」
「まあ、話を聞いてくれよ」
聖女は憤慨して席から立ち上がるが、マルクに落ち着かされる。
「それだとマリアさんは聖教国といた頃と同じじゃないか?」
「あっ・・・・・・」
「女神クローディア様から何て言づかったんだ?僕は貴女をこの町で、聖教国と同じ立場にするつもりはないよ」
「で、ではどうすれば?」
「貴女は聖教国での役割は神秘的な存在だったはずだろ?一般人がそう簡単に会えないくらいに」
「そうです・・・・・・女神クローディア様からの御言葉を聞ける存在として扱われて、民と触れ合いなど教皇から御法度だと・・・・・・」
聖女の存在は神秘的なベールで包み隠すことで民の心を掴むような事をしていた。
「そうじゃないよね?マリアさんは布教活動に戦略的行動は要らないと思うよ」
「ではどうすれば?」
「貴女、いえガトーさん達もだけど考え方を一回根底から崩して下さい。もう、女神様の教えを広めればいいだけなんですよ。時間はいっぱいありますからゆっくりとね」
マルクは、マリア達にそう言って席を立った。マリア達はマルクが席を立ち部屋から出ようとしたので呼び止める。
「マルクさんいったいどこに?」
「僕の役割は終わったからね。僕は冒険者だから本来の役割に戻るだけだよ」
「役割が終わったって・・・・・・」
「女神様も言っていただろ?これからは聖女様が中心になって教会を頼むと。僕の仕事は本来マリアさんの蘇生までだよ」
マルクは、女神クローディアからのお願いだから聖女の蘇生を了承しただけだ。本当なら自分の家族が不幸な事故にあった時だけ蘇生を行うつもりだった。
マルクはマリアの蘇生が成功すれば、町から出ていってもかまわなかったが、ガトーの言ったように聖女暗殺を危惧したのだ。だから、この町でいれば安全に女神の言葉が広められると思って、町の教会の薦めただけだった。
「しかし、私は!」
「マリアさんは女神様の約束を違え、女神の教えを広めないのですか?」
「そんな事は!」
「だったら、ちゃんと投げ出さず考え下さい。僕は女神様のお願いを聞いて、貴女を蘇生したんだからね」
マルクはマリアが、聖教国といた時と同じ事をしようとしていたことに苛立ちを覚えたのだ。
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