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第7章 覚醒
26話 根本的に王国も一緒
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兵士は辺境伯の元に帰りあったことを説明した。すると辺境伯は、頭に血を上らせ激怒したのだ。
「どういう事だ?マルクは、王国に協力はせんともうしたのか?」
「い、いえ・・・・・・王国の協力は難民達の保護をする事で十分役に立っていると。後は自分達で頑張れと・・・・・・」
「なんだと!王国を馬鹿にしおって!そういう態度ならこちらも考えてが!」
「辺境伯様!」
「なんだ?陛下に報告して、あの土地を没収していただく!」
「それはお止めください」
「なぜだ!」
「もし、あの土地を陛下にお願いして没収していただいたら、マルク殿は難民の保護を王国に委ねるとおっしゃいました」
「ぐぬぬぬ・・・・・・小癪な奴め!」
辺境伯は、奥歯をギリギリと噛み締める。この状況で難民達の保護は見きれないと辺境伯は判断するしかなかった。仮に、陛下にお願いして没収する事を楯にとっても、マルクが王国の言う事を聞く道理がないからだ。
兵士の報告では、マルク本人ではなく奥方である風の槍天使が断ったからだ。これが何を意味しているかは一目瞭然で、暁月の明星の意見だと言う事である。
「まさか、王国が平民の冒険者にいいようにされる時代がくるとはおもわなんだ・・・・・・」
「辺境伯様!」
「放っておけ」
「しかし、このままでは!」
「王国はマルクに手綱はつけられんよ。それに、今難民達の保護など王国いや、私にはできん」
難民達の行き場は、マルクがあの土地で保護してもらわないといけないのだ。マルクが難民達の保護を投げ出せば、6000人以上の難民を国境付近で保護しないといけなくなり、帝国からの侵略を防げなくなるのだ。
「それより、帝国軍の動向に注意せよ」
「はっ!」
ところ変わり、マルクの私有地では保護された一家族は、自分達の為に貴族から逆らったカノンを心配していた。
「カ、カノンさん、よろしかったのですか?」
「何がですか?」
「い、いえ・・・・・・カノンさん達は平民なんですよね?兵士様の伝令を無視する事は、貴族様からの命令を突っぱねた事になるのでは?」
「大丈夫です。私達は、あなた達を保護するという依頼を一手に引き受けているのですからね」
帝国から逃げて来た人間からすれば、カノンの対応は信じられないものだ。カノンは有翔族で、帝国では自分達と同じく亜人と呼ばれ差別される対象だからだ。そういった種族が貴族に反発できる自由な国なんだと笑みを溢した。
「アインシュタル王国は本当に素敵な国なんですね」
「あー・・・・・・勘違いしたら駄目ですよ。確かに帝国に比べれば、王国は多少ましだと思っていた方がいいです」
「どういう事ですか?」
「当たり前ですよ!王国にだって差別はあります。当然、平民が貴族逆らうなんてもってのほかです」
カノンは、王都でも差別されていたハーフエルフのステファニーの事を知っていたからだ。
「しかし、今カノンさんは・・・・・・」
「それは、私の旦那様のおかげであって、あなた方が同じ事をすれば、不敬罪に問われその場で処刑されますよ」
「・・・・・・」
「それに、王国はあなた方難民を一時保護すると建前上宣言しているだけです」
「では、俺達家族はどうしたら?」
「大丈夫です。私の旦那様が新しく町を作りましたのでそこに案内します。もし、気に入らなければ町を出てもらっても構いません」
「しかし・・・・・・ええ、そうですね身分証のないあなた達は、他国に受け入れてもらうには時間がかかるかと思います」
「それじゃ・・・・・・」
「ええ、あなた方は選択する立場ではないという事ですね」
「俺達をどうするつもりだ?」
「構えないで下さい。あなた達を保護すると言っているではありませんか?数日間は、ここでテント生活をしていただきます。先ほど見てもらったようにこの土地はゴーレムによって守られていますから安心して下さい」
「いつまでここに?」
「一週間程度です。今も少人数ですがあなた達のように帝国から逃げてくる人がいますからね。人数が増えてきてから移動したいと思っています」
カノンは王国の国境付近とこの私有地の護衛をしている。マルクは別の事で忙しく、一週間に一回私有地に訪れてゲートを繋げて、難民達を移住させていた。
「それまで、あなた方には食器や鍋、食料は1日3食分配給させていただきます。自分達でこのテントで乗りきっていただきます」
「1日3食ですか?そんなにしていただけるのですか?」
「本来なら炊き出しする方がいいのですが、私達がしないといけないのですが人員不足なので、協力のほどよろしくお願いします」
カノンは丁寧に説明をして頭を下げた。カノンの対応に難民達は警戒を解いて、反対に良くしてくれるカノンに頭を下げたのだった。
その頃、マルクは世界地図を開き、山中をさ迷う人間をサーチしていた。帝国からの逃亡者を探して見つかれば、その場所に飛び難民を救出していたのだった。これにより、マルクの町には難民が増えてきていた。中には、冒険者に捕まりそうになっていた他種族の者もいたが、マルクに勝てるはずもなくあえなく返り討ちになり、難民達はマルクに感謝して救出された。
帝国領地では、マルクの事が一気に広まったのは言うまでもなく、帝国の冒険者ギルドでは他種族の者を独り占めにしているという話が出てくるほどだった。
「どういう事だ?マルクは、王国に協力はせんともうしたのか?」
「い、いえ・・・・・・王国の協力は難民達の保護をする事で十分役に立っていると。後は自分達で頑張れと・・・・・・」
「なんだと!王国を馬鹿にしおって!そういう態度ならこちらも考えてが!」
「辺境伯様!」
「なんだ?陛下に報告して、あの土地を没収していただく!」
「それはお止めください」
「なぜだ!」
「もし、あの土地を陛下にお願いして没収していただいたら、マルク殿は難民の保護を王国に委ねるとおっしゃいました」
「ぐぬぬぬ・・・・・・小癪な奴め!」
辺境伯は、奥歯をギリギリと噛み締める。この状況で難民達の保護は見きれないと辺境伯は判断するしかなかった。仮に、陛下にお願いして没収する事を楯にとっても、マルクが王国の言う事を聞く道理がないからだ。
兵士の報告では、マルク本人ではなく奥方である風の槍天使が断ったからだ。これが何を意味しているかは一目瞭然で、暁月の明星の意見だと言う事である。
「まさか、王国が平民の冒険者にいいようにされる時代がくるとはおもわなんだ・・・・・・」
「辺境伯様!」
「放っておけ」
「しかし、このままでは!」
「王国はマルクに手綱はつけられんよ。それに、今難民達の保護など王国いや、私にはできん」
難民達の行き場は、マルクがあの土地で保護してもらわないといけないのだ。マルクが難民達の保護を投げ出せば、6000人以上の難民を国境付近で保護しないといけなくなり、帝国からの侵略を防げなくなるのだ。
「それより、帝国軍の動向に注意せよ」
「はっ!」
ところ変わり、マルクの私有地では保護された一家族は、自分達の為に貴族から逆らったカノンを心配していた。
「カ、カノンさん、よろしかったのですか?」
「何がですか?」
「い、いえ・・・・・・カノンさん達は平民なんですよね?兵士様の伝令を無視する事は、貴族様からの命令を突っぱねた事になるのでは?」
「大丈夫です。私達は、あなた達を保護するという依頼を一手に引き受けているのですからね」
帝国から逃げて来た人間からすれば、カノンの対応は信じられないものだ。カノンは有翔族で、帝国では自分達と同じく亜人と呼ばれ差別される対象だからだ。そういった種族が貴族に反発できる自由な国なんだと笑みを溢した。
「アインシュタル王国は本当に素敵な国なんですね」
「あー・・・・・・勘違いしたら駄目ですよ。確かに帝国に比べれば、王国は多少ましだと思っていた方がいいです」
「どういう事ですか?」
「当たり前ですよ!王国にだって差別はあります。当然、平民が貴族逆らうなんてもってのほかです」
カノンは、王都でも差別されていたハーフエルフのステファニーの事を知っていたからだ。
「しかし、今カノンさんは・・・・・・」
「それは、私の旦那様のおかげであって、あなた方が同じ事をすれば、不敬罪に問われその場で処刑されますよ」
「・・・・・・」
「それに、王国はあなた方難民を一時保護すると建前上宣言しているだけです」
「では、俺達家族はどうしたら?」
「大丈夫です。私の旦那様が新しく町を作りましたのでそこに案内します。もし、気に入らなければ町を出てもらっても構いません」
「しかし・・・・・・ええ、そうですね身分証のないあなた達は、他国に受け入れてもらうには時間がかかるかと思います」
「それじゃ・・・・・・」
「ええ、あなた方は選択する立場ではないという事ですね」
「俺達をどうするつもりだ?」
「構えないで下さい。あなた達を保護すると言っているではありませんか?数日間は、ここでテント生活をしていただきます。先ほど見てもらったようにこの土地はゴーレムによって守られていますから安心して下さい」
「いつまでここに?」
「一週間程度です。今も少人数ですがあなた達のように帝国から逃げてくる人がいますからね。人数が増えてきてから移動したいと思っています」
カノンは王国の国境付近とこの私有地の護衛をしている。マルクは別の事で忙しく、一週間に一回私有地に訪れてゲートを繋げて、難民達を移住させていた。
「それまで、あなた方には食器や鍋、食料は1日3食分配給させていただきます。自分達でこのテントで乗りきっていただきます」
「1日3食ですか?そんなにしていただけるのですか?」
「本来なら炊き出しする方がいいのですが、私達がしないといけないのですが人員不足なので、協力のほどよろしくお願いします」
カノンは丁寧に説明をして頭を下げた。カノンの対応に難民達は警戒を解いて、反対に良くしてくれるカノンに頭を下げたのだった。
その頃、マルクは世界地図を開き、山中をさ迷う人間をサーチしていた。帝国からの逃亡者を探して見つかれば、その場所に飛び難民を救出していたのだった。これにより、マルクの町には難民が増えてきていた。中には、冒険者に捕まりそうになっていた他種族の者もいたが、マルクに勝てるはずもなくあえなく返り討ちになり、難民達はマルクに感謝して救出された。
帝国領地では、マルクの事が一気に広まったのは言うまでもなく、帝国の冒険者ギルドでは他種族の者を独り占めにしているという話が出てくるほどだった。
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