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第7章 覚醒
8話 新たな脅威
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シオン達が、マルクに駆け寄り涙していた。
「マルクゥ!ホント良かった」
「僕もまた会えて良かったよ」
「「「「「また?」」」」」
「ねぇマルク?アナザーワールドだったけ?あの魔法でどうやって助かったの?」
「まあ、その辺は屋敷にかえってからゆっくり説明するよ。今は、この奥にある物をもらって帰ろう」
「これで、この辺りの地震は止まるかな?」
「多分ね。ダンジョンマスターがディクトだったとは驚いたけどね」
「確かに・・・・・・前はオークだったものね」
「元人間のダンジョンマスターは珍しいかもしれないな」
マルクの言った事はあながち間違いではなかった。今までのダンジョンマスターは、以前のようにオークマザーだったり魔物が多かった。中には知性が高い魔物もいるにはいたが、リッチだったり世の中に興味がほとんどなくて、自分の研究に没頭するような魔物が多かった。
そして、ダンジョンポイントで進化して暴れる魔物が多いのだ。今回、ダンジョンマスターにディクトがなり、ダンジョンの強化が一気に進んだのは、ディクト自身元冒険者で、強化されたダンジョンが厄介だと知っていたからだろう。
一気に広がったダンジョンが、地上にあんな影響を及ぼす事は、ディクト達もわかっていなかったはずだ。
「それにしても、もう大丈夫なのかな?」
「この奥にオーブがあるはずだからね。それを取ってしまえば、強化される事はないはずだよ。ダンジョンマスターも死んじゃったしね」
「でも、まさかダンジョンオーブが復活するなんてね。このダンジョンは古くてこの間まで廃れていたのに驚きだよね」
「そうだな。ダンジョンオーブを取っておけば、次のダンジョンマスターが現れる事はないよ」
「だけど、冒険初心者にとって、このダンジョンは辛くなったかもね」
「そうだな。一階層からバンパイアが出現するようになったら、冒険者初心者だけじゃなくBランク冒険者でもキツイと思うよ」
ディクトが、ダンジョンマスターとなりダンジョンを強化したことで、魔物スポットや罠が大量に設置されたからだ。
このダンジョンは数百年間ダンジョンオーブがなく、魔力が失われて来たのか人類にはわからないが薬草採取がメインのダンジョンだった。魔物もめったに遭遇する事はなく、ゴブリンやコボルトやゾンビ程度の魔物だけで、冒険初心者にはうってつけのダンジョンだった。
「そうなると、冒険初心者がリーランの町を離れる事になるかもね」
「大丈夫だよ」
「なんで大丈夫なの?」
「冒険初心者は離れるかもしれないが、リーランの町はこのダンジョンのおかげで高ランク冒険者を呼び込み発展するからだよ」
「な、なるほど!確かにバンパイアの素材が持ち込まれれば、リーランの町は裕福になるか」
「そういう事!悪い事ばかりじゃないよ」
マルクとシオン達は、そう言って最奥にある部屋に入った。すると、そこには静かに輝き台座に鎮座するダンジョンオーブがあった。
「やっぱり、ダンジョンオーブは神々しい輝きがあるな」
マルクは、ダンジョンオーブを台座からとって安心するのだった。
「これで、ダンジョンマスターは数百年単位で現れる事はないな」
「「「「「そうだね!」」」」」
マルク達は、ダンジョン攻略達成に喜びダンジョンから脱出したのだった。
そして、その頃ダンジョンオーブから抜け出た邪悪な存在は、フヨフヨと時空間を漂い人間界とは違う魔界に転移していた。この邪悪な存在は弱い部類の悪魔だ。とはいえ、人間界では悪魔は脅威なる存在である。あくまでも弱い部類とは魔界でと言う意味で、ディクトより強い存在である。
「悪魔王様ただいま戻りました」
「よく戻った」
邪悪な存在がようやく実体化して、悪魔王の前にひれ伏す。悪魔王は漆黒の闇に包まれ実体は分からず、ただ赤い目が光っていた。また、人間界から魔界に戻ったダンジョンオーブの中にいた悪魔は、女性の姿で妖艶な雰囲気をかもし出していた。
「今回のダンジョンマスターは期間は短かった」
「悪魔王様申し訳ありません」
「謝らなくてよい!期間は短かったが魔力の収集は大量だったのだ。お前の提案はなかなか良かったぞ」
「ありがたき幸せ」
女性の悪魔は、悪魔王に誉められ恐縮していた。
「最初、ダンジョンマスターにヒューマン族を使う事を提案は驚いたが、上手くいったと言えよう!」
「今回のダンジョンマスターは、欲望は尽きませんでした。ただ、恨みが強かったのが敗因だったかと・・・・・・」
「いや、あの欲望が良かったといえよう。ヒューマンを殺してダンジョンポイントを稼ぎ、ダンジョンの強化は大したものだ。我に魔力が大量に流れ込んだ」
「ダンジョンマスターには、悪魔王様に流れ込んだ魔力のカスをダンジョンポイントとして与えればよく働いてくれますからね」
ダンジョンマスターは、悪魔王の使い魔にすぎなかったのだ。悪魔王はダンジョンマスターに人間界の生き物の命を殺して、その命を悪魔王に送るのが役目であった。
そして、悪魔王はその命を魔力に変えて魔界から人間界に出ようと企んでいた。女性の悪魔は弱い部類の悪魔で、小さな次元の穴を開ければ人間界に行き来できるが、悪魔王の巨体が人間界に行ける穴を開けるには、相当な魔力がいるのだ。悪魔王はダンジョンマスターを働かせて、人間界の生き物を殺させているのだ。
「次回もまた、ヒューマン族をダンジョンマスターにして、人間界の生き物を処分させよ」
「はっ!悪魔王様の仰せのままに!」
マルクは、まだこの事は知らない。新たな厄災が迫っていた。
「マルクゥ!ホント良かった」
「僕もまた会えて良かったよ」
「「「「「また?」」」」」
「ねぇマルク?アナザーワールドだったけ?あの魔法でどうやって助かったの?」
「まあ、その辺は屋敷にかえってからゆっくり説明するよ。今は、この奥にある物をもらって帰ろう」
「これで、この辺りの地震は止まるかな?」
「多分ね。ダンジョンマスターがディクトだったとは驚いたけどね」
「確かに・・・・・・前はオークだったものね」
「元人間のダンジョンマスターは珍しいかもしれないな」
マルクの言った事はあながち間違いではなかった。今までのダンジョンマスターは、以前のようにオークマザーだったり魔物が多かった。中には知性が高い魔物もいるにはいたが、リッチだったり世の中に興味がほとんどなくて、自分の研究に没頭するような魔物が多かった。
そして、ダンジョンポイントで進化して暴れる魔物が多いのだ。今回、ダンジョンマスターにディクトがなり、ダンジョンの強化が一気に進んだのは、ディクト自身元冒険者で、強化されたダンジョンが厄介だと知っていたからだろう。
一気に広がったダンジョンが、地上にあんな影響を及ぼす事は、ディクト達もわかっていなかったはずだ。
「それにしても、もう大丈夫なのかな?」
「この奥にオーブがあるはずだからね。それを取ってしまえば、強化される事はないはずだよ。ダンジョンマスターも死んじゃったしね」
「でも、まさかダンジョンオーブが復活するなんてね。このダンジョンは古くてこの間まで廃れていたのに驚きだよね」
「そうだな。ダンジョンオーブを取っておけば、次のダンジョンマスターが現れる事はないよ」
「だけど、冒険初心者にとって、このダンジョンは辛くなったかもね」
「そうだな。一階層からバンパイアが出現するようになったら、冒険者初心者だけじゃなくBランク冒険者でもキツイと思うよ」
ディクトが、ダンジョンマスターとなりダンジョンを強化したことで、魔物スポットや罠が大量に設置されたからだ。
このダンジョンは数百年間ダンジョンオーブがなく、魔力が失われて来たのか人類にはわからないが薬草採取がメインのダンジョンだった。魔物もめったに遭遇する事はなく、ゴブリンやコボルトやゾンビ程度の魔物だけで、冒険初心者にはうってつけのダンジョンだった。
「そうなると、冒険初心者がリーランの町を離れる事になるかもね」
「大丈夫だよ」
「なんで大丈夫なの?」
「冒険初心者は離れるかもしれないが、リーランの町はこのダンジョンのおかげで高ランク冒険者を呼び込み発展するからだよ」
「な、なるほど!確かにバンパイアの素材が持ち込まれれば、リーランの町は裕福になるか」
「そういう事!悪い事ばかりじゃないよ」
マルクとシオン達は、そう言って最奥にある部屋に入った。すると、そこには静かに輝き台座に鎮座するダンジョンオーブがあった。
「やっぱり、ダンジョンオーブは神々しい輝きがあるな」
マルクは、ダンジョンオーブを台座からとって安心するのだった。
「これで、ダンジョンマスターは数百年単位で現れる事はないな」
「「「「「そうだね!」」」」」
マルク達は、ダンジョン攻略達成に喜びダンジョンから脱出したのだった。
そして、その頃ダンジョンオーブから抜け出た邪悪な存在は、フヨフヨと時空間を漂い人間界とは違う魔界に転移していた。この邪悪な存在は弱い部類の悪魔だ。とはいえ、人間界では悪魔は脅威なる存在である。あくまでも弱い部類とは魔界でと言う意味で、ディクトより強い存在である。
「悪魔王様ただいま戻りました」
「よく戻った」
邪悪な存在がようやく実体化して、悪魔王の前にひれ伏す。悪魔王は漆黒の闇に包まれ実体は分からず、ただ赤い目が光っていた。また、人間界から魔界に戻ったダンジョンオーブの中にいた悪魔は、女性の姿で妖艶な雰囲気をかもし出していた。
「今回のダンジョンマスターは期間は短かった」
「悪魔王様申し訳ありません」
「謝らなくてよい!期間は短かったが魔力の収集は大量だったのだ。お前の提案はなかなか良かったぞ」
「ありがたき幸せ」
女性の悪魔は、悪魔王に誉められ恐縮していた。
「最初、ダンジョンマスターにヒューマン族を使う事を提案は驚いたが、上手くいったと言えよう!」
「今回のダンジョンマスターは、欲望は尽きませんでした。ただ、恨みが強かったのが敗因だったかと・・・・・・」
「いや、あの欲望が良かったといえよう。ヒューマンを殺してダンジョンポイントを稼ぎ、ダンジョンの強化は大したものだ。我に魔力が大量に流れ込んだ」
「ダンジョンマスターには、悪魔王様に流れ込んだ魔力のカスをダンジョンポイントとして与えればよく働いてくれますからね」
ダンジョンマスターは、悪魔王の使い魔にすぎなかったのだ。悪魔王はダンジョンマスターに人間界の生き物の命を殺して、その命を悪魔王に送るのが役目であった。
そして、悪魔王はその命を魔力に変えて魔界から人間界に出ようと企んでいた。女性の悪魔は弱い部類の悪魔で、小さな次元の穴を開ければ人間界に行き来できるが、悪魔王の巨体が人間界に行ける穴を開けるには、相当な魔力がいるのだ。悪魔王はダンジョンマスターを働かせて、人間界の生き物を殺させているのだ。
「次回もまた、ヒューマン族をダンジョンマスターにして、人間界の生き物を処分させよ」
「はっ!悪魔王様の仰せのままに!」
マルクは、まだこの事は知らない。新たな厄災が迫っていた。
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