役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !

本条蒼依

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第6章 異世界転移

17話 賑やかにならない王都

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 マルクは、久しぶりの休日を満喫していた。この世界に来て、マルクはカノン達の気持ちがよく分かったというのが正直な気持ちだった。

 カノン達はこういう差別が嫌で、帝国から逃げてきたんだな・・・・・・

 マルクは、カノン達の事を考えていた。早く元の世界に帰りたいと強く願って魔法(EX)に、新しいスキルを作ろうとした。

「やっぱり駄目か・・・・・・」

 マルクは、毎晩のように異世界転移やワープ等いろいろ考えていたが、まったく違う世界を移動となるとスキルや魔法では無理だった。
 MPが足りないのか?それとも魔法(EX)では作れないのかすらも、今の所分からなかった。
 時空付与ができて、別次元の敵に攻撃できていたので別次元の移動もできていた。しかし、エセリアル空間やアストラル空間とは違うみたいだった。
 マルクは、異世界転移を作る際に、違う魔法等制作できていた。世界地図と併用して使うゲートトラベルという魔法だ。

 この魔法は便利だな。世界地図があるから、ゲートを出せば瞬間移動ができるもんな

 マルクは、レベルが低いから魔法(EX)で作る事ができないとも考えてた。その為、スキルで経験値増(S)も作っていた。
 マルクのレベルは、ダンジョンで稼ぎ今や250レベルを超えていた。

 通常の10倍の経験値を習得したけど、やっぱり駄目だったか・・・・・・まぁ、出来ないものはしょうがないか

 マルクは、宿屋のベッドの上でゴロゴロしていたが、王都を見てまわる事にした。

「そういえば、王都を見てまわるのははじめてだったかも・・・・・・」

 マルクはここにきてゆっくり詮索をすると、やはりこの王都はどことなく活気がないように思えた。

「屋台は増えたのかな?でも、なんか違うんだよな」

 マルクは屋台の肉串を買って食べて見ると理由が分かった。調味料が少なくて味が薄すぎたのだった。

「おっちゃん。この味はなんだ?塩が足りないんじゃない?」

「坊主、文句は言わないでくれや・・・・・・これでも使っている方なんだぜ」

「しかし、これはいくらなんでも味が薄すぎないか?」

「悪いな。ギルドから食料が安価で卸してもらえるようになって、ワシ等も喜んだ矢先ドワーフ国から塩が入らなくなったんだよ」

「ドワーフ国が嫌がらせをしてきたのか?」

「確かに、塩は高いんだがそうじゃないみたいなんだ」

「どういう事?」

「その辺はワシ等にもよく分からんが、何でもドワーフ国でも岩塩が取れなくなったみたいなんだよ」

「ええ!じゃあ海からは産出は?」

「海だと?坊主、何を言ってんだよ。おかしな事をいうやつだな」

 マルクが海からは産出しないのかと聞くと、屋台のおじさんだけでなく、周りの人達からも笑われた。
 実は、この世界は海はすごく危険な場所でもあった。通行するだけならいいが、海に近づけばサハギンを始めキラーフィッシュ等、砂浜にはサンドリザードやキラースコーピオンに襲われ、とてもじゃないが塩の産出は出来ないのである。

「他国の強さでも、町は作れないの?」

「多分無理だろうな・・・・・・長時間人間がいれば、シーサーペントやクラーケンが襲ってくるからな」

「なるほど・・・・・・」

「坊主、本当に知らなかったのか?」

「ええ、今までずっと山奥に居たんで」

「ま、まさか坊主、お前マルクか?」

「えっ、なんで僕の名前を?」

「そうか!お前がマルクだったのか?ありがとよ。お前のおかげで王都の食料不足が改善されたし、他種族の冒険者が町の為に少しずつだが協力してくれているんだよ」

 屋台のおじさんは、興奮しながらマルクに感謝して手を握ってきた。その話を聞いた周りの人達もマルクに感謝して笑顔となっていた。

「まぁ、詳しいことは商人ギルドに聞いた方がいいぜ。とにかく、ドワーフ国に問題があるのは間違いないみたいなんだよ」

「分かったよ。文句言ってごめんなさい」

「しょうがねぇよ。食料を安価で卸した坊主なら文句をいう資格はあるさ」

 マルクは、宿屋のおじさん達に謝罪して、商人ギルドに向かったのだった。







 
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