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第6章 異世界転移
13話 王城に
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マルクが、冒険者ギルドで依頼内容を見ていたが、冒険者達の依頼受注は下がっていた。 ヒューマンの冒険者はいつも通りだったが、他種族の冒険者達が軒並み、薬草採取しか受けていないのである。他種族の冒険者は、マルクの言う事を素直に聞きたくないのだろう。
ブレスやバナー達も、マルクには頭が上がらなかったので、他種族の冒険者に呼び掛けをしていたものの言う事を聞いてくれないのが現状だ。
「マルクすまん。これ以上は俺達にはどうにもならん・・・・・・」
「ブレス達はよくやってくれてるよ。ありがとうね」
「「「「「すまん」」」」」
ブレスは、マルクに治療費を格安にしてもらい、バナー達もまた足りない分の利子はいいと言われていた。その為、頭が完全に上がらなくなっていた。バナー達なら依頼受注さえすればすぐにでも、借金はなくなり冒険者として再出発できるのだ。
ブレス達と話していた時、冒険者ギルドに兵士が入ってきた。
「マルクという青年はいらっしゃいますか?」
冒険者ギルド内は、兵士が入って来てざわめきが起こった。
「はいマルクは僕ですが!」
「「マルク殿ですか?」」
「すぐに王城の方に来ていただきたいのです。主君ローランド国王がお呼びであります」
「わかりました」
「お、おい・・・・・・マルク、お前何をやったんだ?」
「大丈夫。国王が、僕を呼び出すのは想定内だよ」
「「マルク殿!」」
「へっ?」
「国王と呼び捨てにしてはいけません」
兵士がいきなりマルクに注意してきた。それを聞いたマルクははいはいと呆れていた。
「それでその国王様は何用で僕を連れて来いと言っているのですか?」
「私達は、連れて来いと言われただけです。用件は国王様から聞いて下さい」
「でも、いいのですか?」
「何をですか?」
「僕はついこの間まで山奥にいて、何も知らない人間ですよ?国王様の事を国王と呼び捨てにして注意されるくらい何も知りません」
「わかりました。面会の前に私達がマルク殿の事は報告しておきましょう」
「わかりました。それでいいです」
マルクは兵士に王城に連れられてしまった。
冒険者ギルドに残ったブレス達は、眉をひそめて見送りギルド受付嬢達はあわててギルドマスターに報告をするのだった。
「それは本当なのか?」
「はい!たった今、兵士二人に連れられていきました。どうすればよろしいでしょうか?」
ギルドは、国とは関係の無い組織で本来ならいきなり冒険者を連れて行くようなことはできない。仮にそういう場合、国に抗議できるはずなのだが、今のギルドにそのような力は無いのだ。
厳密に言えば、ブリーナッシュ王国よりギルドの方が権力は上である。今回も仮にブレスやバナーが連れていかれたとなれば、ギルド本部はすぐさま動いただろう。
しかし、連れていかれたのがヒューマンのマルクならギルドは経費の無駄だと言って何も行動は起こさないのだ。
「無事を祈るしか・・・・・・」
「「「「「そんな!」」」」」
この数日で、マルクはギルド受付嬢達に信頼されるようになっていた。今までは他種族の冒険者に怒鳴られるのは当たり前だったが、マルクはギルドを立て直そうと目を配り、いろいろ庇ってくれていたのだ。
また、町の周辺の魔物や野生植物を大量に討伐し、王都周辺の魔物を間引いてギルドに卸していたので、商人ギルドの関係も良くなってきたところだった。
マルク一人で、ヒューマン国のギルドを改善し始めていた。
「俺も心配だが、ギルド本部はヒューマン族には出してくれん・・・・・・」
「「「「「・・・・・・」」」」」
しかし、マルクが兵士がきたのは想定内の事であるとブレスに言っていた事は、ギルド受付嬢達は聞こえてはいなかったので、その事は報告されておらず、ギルドマスターは頭を抱えるしかなかった。
「しかし、国王様は暇なんですか?」
「また、その様な事を!国王様は忙しいお方です。間違ってもその様なことは言わないようにお願い致します」
マルクは、ギルドを出ると王家の紋章がついた立派な馬車に乗せられていた。中には執事とメイドが乗っていて、マルクは執事の初老の男性と話して注意をされていた。
「だけど、いきなり自分を呼び出して、仮に僕が町にいなかったらどうするつもりだったんだよ?」
「それはまたの機会をつくればよろしいかと」
「そういうものなのか?仮にも一国の王だろうに!」
「これ!またそのような事を!国王様は仮にではなく、ブリーナッシュ王国の君主でございます」
「ああ。ごめんごめん」
マルクは、元の世界の国王であるアーサー王と比べてしまっていた。この数日間、マルクはブリーナッシュ王国について聞き込みをしていたが、どうも平民の為に政治をしているとは思えなかったのだ。
税金は上がるが、孤児院の予算は減らされているし、町の道路の整備はそのままで、貴族用の道路ができたりしていた。城壁の修繕費には予算は組み、何度聞いても平民は後回しの政策だったのだ。
「これは、厄介な事だね」
「何かおっしゃいましたか?」
「いいえ何も・・・・・・」
マルクは、執事の男性に笑顔で返答して、これから起こる事を楽しみにした。
ブレスやバナー達も、マルクには頭が上がらなかったので、他種族の冒険者に呼び掛けをしていたものの言う事を聞いてくれないのが現状だ。
「マルクすまん。これ以上は俺達にはどうにもならん・・・・・・」
「ブレス達はよくやってくれてるよ。ありがとうね」
「「「「「すまん」」」」」
ブレスは、マルクに治療費を格安にしてもらい、バナー達もまた足りない分の利子はいいと言われていた。その為、頭が完全に上がらなくなっていた。バナー達なら依頼受注さえすればすぐにでも、借金はなくなり冒険者として再出発できるのだ。
ブレス達と話していた時、冒険者ギルドに兵士が入ってきた。
「マルクという青年はいらっしゃいますか?」
冒険者ギルド内は、兵士が入って来てざわめきが起こった。
「はいマルクは僕ですが!」
「「マルク殿ですか?」」
「すぐに王城の方に来ていただきたいのです。主君ローランド国王がお呼びであります」
「わかりました」
「お、おい・・・・・・マルク、お前何をやったんだ?」
「大丈夫。国王が、僕を呼び出すのは想定内だよ」
「「マルク殿!」」
「へっ?」
「国王と呼び捨てにしてはいけません」
兵士がいきなりマルクに注意してきた。それを聞いたマルクははいはいと呆れていた。
「それでその国王様は何用で僕を連れて来いと言っているのですか?」
「私達は、連れて来いと言われただけです。用件は国王様から聞いて下さい」
「でも、いいのですか?」
「何をですか?」
「僕はついこの間まで山奥にいて、何も知らない人間ですよ?国王様の事を国王と呼び捨てにして注意されるくらい何も知りません」
「わかりました。面会の前に私達がマルク殿の事は報告しておきましょう」
「わかりました。それでいいです」
マルクは兵士に王城に連れられてしまった。
冒険者ギルドに残ったブレス達は、眉をひそめて見送りギルド受付嬢達はあわててギルドマスターに報告をするのだった。
「それは本当なのか?」
「はい!たった今、兵士二人に連れられていきました。どうすればよろしいでしょうか?」
ギルドは、国とは関係の無い組織で本来ならいきなり冒険者を連れて行くようなことはできない。仮にそういう場合、国に抗議できるはずなのだが、今のギルドにそのような力は無いのだ。
厳密に言えば、ブリーナッシュ王国よりギルドの方が権力は上である。今回も仮にブレスやバナーが連れていかれたとなれば、ギルド本部はすぐさま動いただろう。
しかし、連れていかれたのがヒューマンのマルクならギルドは経費の無駄だと言って何も行動は起こさないのだ。
「無事を祈るしか・・・・・・」
「「「「「そんな!」」」」」
この数日で、マルクはギルド受付嬢達に信頼されるようになっていた。今までは他種族の冒険者に怒鳴られるのは当たり前だったが、マルクはギルドを立て直そうと目を配り、いろいろ庇ってくれていたのだ。
また、町の周辺の魔物や野生植物を大量に討伐し、王都周辺の魔物を間引いてギルドに卸していたので、商人ギルドの関係も良くなってきたところだった。
マルク一人で、ヒューマン国のギルドを改善し始めていた。
「俺も心配だが、ギルド本部はヒューマン族には出してくれん・・・・・・」
「「「「「・・・・・・」」」」」
しかし、マルクが兵士がきたのは想定内の事であるとブレスに言っていた事は、ギルド受付嬢達は聞こえてはいなかったので、その事は報告されておらず、ギルドマスターは頭を抱えるしかなかった。
「しかし、国王様は暇なんですか?」
「また、その様な事を!国王様は忙しいお方です。間違ってもその様なことは言わないようにお願い致します」
マルクは、ギルドを出ると王家の紋章がついた立派な馬車に乗せられていた。中には執事とメイドが乗っていて、マルクは執事の初老の男性と話して注意をされていた。
「だけど、いきなり自分を呼び出して、仮に僕が町にいなかったらどうするつもりだったんだよ?」
「それはまたの機会をつくればよろしいかと」
「そういうものなのか?仮にも一国の王だろうに!」
「これ!またそのような事を!国王様は仮にではなく、ブリーナッシュ王国の君主でございます」
「ああ。ごめんごめん」
マルクは、元の世界の国王であるアーサー王と比べてしまっていた。この数日間、マルクはブリーナッシュ王国について聞き込みをしていたが、どうも平民の為に政治をしているとは思えなかったのだ。
税金は上がるが、孤児院の予算は減らされているし、町の道路の整備はそのままで、貴族用の道路ができたりしていた。城壁の修繕費には予算は組み、何度聞いても平民は後回しの政策だったのだ。
「これは、厄介な事だね」
「何かおっしゃいましたか?」
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マルクは、執事の男性に笑顔で返答して、これから起こる事を楽しみにした。
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