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第5章 最強への道
32話 行方不明が続出
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ディクトは、ダンジョンの最下層の部屋でオーブと話ていた。
「なぁ、オーブよ」
「マスター、改まってなんですか?」
「ダンジョンっていったいなんなんだ?」
「マスターは、そんな事気にする必要等ないですよ。この大陸に生きる生命体を殺せば、何でも手に入るのですよ」
「それはわかっているんだがな。お前は何で存在しているんだ?」
「私はダンジョンマスターを導くアーティファクトです。ダンジョンマスターが幸せなら、私にとって後の事はどうでもいいと言っていいでしょう」
「アーティファクトって神が創り出した魔道具やマジカルアイテムの事だよな?」
「その通りです」
「という事は、人間を殺すというのは神の意志というのか?」
「マスター、人間の理不尽を経験されてきましたよね?様々な人間がいるように、神にもいろいろいるといえば納得できますか?」
「こいつは愉快だ!なるほどな!俺は神の使徒というわけだ。ふはははははは!」
ディクトは、自分が神の使徒だと思い込み大笑いした。オーブも、ディクトが気分よく笑っているのを見てキラキラ輝いていた。
「ディクト、何をそんなに大笑いしているの?何か良いことでもあったの?」
「ソフィア帰ったのか?いや、何でもない。それより首尾はどうだ?」
「ええ!今回はリーランの町まで足をのばしたわ。その結果はこの通り!」
ソフィアのボス部屋には、誘拐された人間がいた。誘拐された人間達は鉄格子に入れられ怯えていた。何でこんなところにいるのかわからない様子である。
しかも、誘拐された人間の数は10ほどではなく、リーラン周辺の村人もいるようだった。
「ディクト聞いてよ!」
「何があった?」
「故郷の村にも行ったんだけど、あの村なんか発展して大きくなっていたんだ」
「ほう!なら人間が増えているのか?」
「それが厄介な結界が張られているのよね。私だけじゃ入れなかったわ」
「はぁあ!リーランは入れたんだよな?なのに村の結界は破れなかったのか?そもそもあの村には結界が張られているのか?」
「考えられる事は一つよ」
「そうかそうか!村にマルクがいるというわけだ」
「そういう事ね。どうする?」
「村はとりあえず放置すればいい。まずは、リーランの町から人を拐い、ダンジョンポイントの確保だ。そして、ヴァイスとヴィトラの復活を優先する」
それから、リーランとその周辺の村から、消息不明の人間が続出して、町の兵士は聞き取り調査をすると全ての人間が、フラッと出掛けていた事がわかった。
この事から、誘拐の選は消すしかなく家庭に問題があったと結論付けるしかなかった。
「待って下さい!娘はもうすぐ結婚をして幸せになるところだったんですよ!」
「だったら、本当はその結婚が嫌だったんじゃないのか?」
「そんな馬鹿な!娘はその日を楽しみに印までつけていたんです。娘は誘拐されて・・・・・・」
「しかし、我々の調査ではいなくなる前日に見かけた者がいて、その者が言うにはどこか呆けた感じで、一人にしてほしいと言ってどこかに行ったと証言がとれておる」
「誰がそんなことを!」
「守秘義務があるから言えんが、娘の結婚相手の情報もある」
「ランクルのですか?」
「ああ!お主の娘アーチェが消えたその日にランクルは、別の女性と会っていたこともわかっている」
「な、なんですと!あの男は娘と二股を!」
アーチェの父親は真っ赤な顔で、拳を握りしめて兵舎をでていこうとしたが、兵士が父親を止めた。
「待つんだ!」
「離してください。あの男を!ランクルを殴らないと!」
「待てというのだ!ランクルは町にはいないんだ!」
「なっ!その女性と町を出たというのか?」
「まだ何もわからないのだ。ランクルの父親からも捜索願いが出ていて、息子も結婚を楽しみにしていたと証言がとれておる」
「はぁあ?」
「つまりだ。お主の娘とランクルは喧嘩別れをしたんじゃないのか?」
「そんなことは・・・・・・」
「お主の娘だけではない。消息不明となった人間はなにかしら問題を抱えたように、ふらふらとひ・と・り・で町を出た形跡があるのだ」
「そ、そんな・・・・・・」
「こう言っては辛いかもしれんが、町娘が一人町の外に出たとなると自殺行為だ。諦めた方がいいとしか言えない」
「うううう・・・・・・」
父親は兵士の言葉に泣き崩れてしまった。兵士達も、怪しい人間に囲まれていたとか連れ去られた目撃があれば事件として動けるが、そういう証言が何も出てこないのだ。
そして、不思議な事に今回、浮気をしたランクルもまた一人でふらふらと町を出たと、城門警備の兵士の一人が証言していた。
「いったいどうなっているんだ・・・・・・しかし、人員が足りない。街道の復旧が最優先にしないとどうしようもないと言うのに!」
そこに、兵士があわてて飛び込んできた。
「隊長!大変です!」
「今度は何があった?」
「西に続く街道が!」
「兵士達は大丈夫なのか?」
隊長は、余震で街道が埋まったと勘違いしたようだ。
「違います!街道が通りました!」
「はぁあ?街道が通っただと?予定では半年はかかる予定だっただろ?」
「王国の英雄マルク殿が、リーランに戻っていました!土砂崩れの先の村にいた模様。向こう側から土砂崩れの撤去作業をしていたらしく、今しがた街道が通りました」
「マ、マルク殿が帰郷していたのか!」
兵士達は、大きく発展をした村がマルクの故郷だと言う事を知っていた。そして、兵舎の中は街道が通った事に歓声が上がったのだった。
「なぁ、オーブよ」
「マスター、改まってなんですか?」
「ダンジョンっていったいなんなんだ?」
「マスターは、そんな事気にする必要等ないですよ。この大陸に生きる生命体を殺せば、何でも手に入るのですよ」
「それはわかっているんだがな。お前は何で存在しているんだ?」
「私はダンジョンマスターを導くアーティファクトです。ダンジョンマスターが幸せなら、私にとって後の事はどうでもいいと言っていいでしょう」
「アーティファクトって神が創り出した魔道具やマジカルアイテムの事だよな?」
「その通りです」
「という事は、人間を殺すというのは神の意志というのか?」
「マスター、人間の理不尽を経験されてきましたよね?様々な人間がいるように、神にもいろいろいるといえば納得できますか?」
「こいつは愉快だ!なるほどな!俺は神の使徒というわけだ。ふはははははは!」
ディクトは、自分が神の使徒だと思い込み大笑いした。オーブも、ディクトが気分よく笑っているのを見てキラキラ輝いていた。
「ディクト、何をそんなに大笑いしているの?何か良いことでもあったの?」
「ソフィア帰ったのか?いや、何でもない。それより首尾はどうだ?」
「ええ!今回はリーランの町まで足をのばしたわ。その結果はこの通り!」
ソフィアのボス部屋には、誘拐された人間がいた。誘拐された人間達は鉄格子に入れられ怯えていた。何でこんなところにいるのかわからない様子である。
しかも、誘拐された人間の数は10ほどではなく、リーラン周辺の村人もいるようだった。
「ディクト聞いてよ!」
「何があった?」
「故郷の村にも行ったんだけど、あの村なんか発展して大きくなっていたんだ」
「ほう!なら人間が増えているのか?」
「それが厄介な結界が張られているのよね。私だけじゃ入れなかったわ」
「はぁあ!リーランは入れたんだよな?なのに村の結界は破れなかったのか?そもそもあの村には結界が張られているのか?」
「考えられる事は一つよ」
「そうかそうか!村にマルクがいるというわけだ」
「そういう事ね。どうする?」
「村はとりあえず放置すればいい。まずは、リーランの町から人を拐い、ダンジョンポイントの確保だ。そして、ヴァイスとヴィトラの復活を優先する」
それから、リーランとその周辺の村から、消息不明の人間が続出して、町の兵士は聞き取り調査をすると全ての人間が、フラッと出掛けていた事がわかった。
この事から、誘拐の選は消すしかなく家庭に問題があったと結論付けるしかなかった。
「待って下さい!娘はもうすぐ結婚をして幸せになるところだったんですよ!」
「だったら、本当はその結婚が嫌だったんじゃないのか?」
「そんな馬鹿な!娘はその日を楽しみに印までつけていたんです。娘は誘拐されて・・・・・・」
「しかし、我々の調査ではいなくなる前日に見かけた者がいて、その者が言うにはどこか呆けた感じで、一人にしてほしいと言ってどこかに行ったと証言がとれておる」
「誰がそんなことを!」
「守秘義務があるから言えんが、娘の結婚相手の情報もある」
「ランクルのですか?」
「ああ!お主の娘アーチェが消えたその日にランクルは、別の女性と会っていたこともわかっている」
「な、なんですと!あの男は娘と二股を!」
アーチェの父親は真っ赤な顔で、拳を握りしめて兵舎をでていこうとしたが、兵士が父親を止めた。
「待つんだ!」
「離してください。あの男を!ランクルを殴らないと!」
「待てというのだ!ランクルは町にはいないんだ!」
「なっ!その女性と町を出たというのか?」
「まだ何もわからないのだ。ランクルの父親からも捜索願いが出ていて、息子も結婚を楽しみにしていたと証言がとれておる」
「はぁあ?」
「つまりだ。お主の娘とランクルは喧嘩別れをしたんじゃないのか?」
「そんなことは・・・・・・」
「お主の娘だけではない。消息不明となった人間はなにかしら問題を抱えたように、ふらふらとひ・と・り・で町を出た形跡があるのだ」
「そ、そんな・・・・・・」
「こう言っては辛いかもしれんが、町娘が一人町の外に出たとなると自殺行為だ。諦めた方がいいとしか言えない」
「うううう・・・・・・」
父親は兵士の言葉に泣き崩れてしまった。兵士達も、怪しい人間に囲まれていたとか連れ去られた目撃があれば事件として動けるが、そういう証言が何も出てこないのだ。
そして、不思議な事に今回、浮気をしたランクルもまた一人でふらふらと町を出たと、城門警備の兵士の一人が証言していた。
「いったいどうなっているんだ・・・・・・しかし、人員が足りない。街道の復旧が最優先にしないとどうしようもないと言うのに!」
そこに、兵士があわてて飛び込んできた。
「隊長!大変です!」
「今度は何があった?」
「西に続く街道が!」
「兵士達は大丈夫なのか?」
隊長は、余震で街道が埋まったと勘違いしたようだ。
「違います!街道が通りました!」
「はぁあ?街道が通っただと?予定では半年はかかる予定だっただろ?」
「王国の英雄マルク殿が、リーランに戻っていました!土砂崩れの先の村にいた模様。向こう側から土砂崩れの撤去作業をしていたらしく、今しがた街道が通りました」
「マ、マルク殿が帰郷していたのか!」
兵士達は、大きく発展をした村がマルクの故郷だと言う事を知っていた。そして、兵舎の中は街道が通った事に歓声が上がったのだった。
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