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第5章 最強への道
24話 西の地域の情報
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緑飛竜は力尽き動かなくなり、冒険者達は勝利の歓声をあげた。
「マルク、本当にありがとう!君がオーバルの町にいなかったら町は滅んでいたよ」
「お役に立てて良かったです。僕も依頼主が犠牲になられたら困りますからね」
「ところであの飛竜なんだが、いきなりスピードが落ちたように見えたのだが君は飛竜に何をやったんだ?」
「それはですね。空中にトラップを仕掛けたんですよ」
「空中にトラップだと?」
「ギルドマスターはディスペルマジックは知っていますよね?」
「当然だ。対象にかけると付与されている魔法を消滅させる魔法だよな?」
「ええ。今回はそれと同じような魔法を、町の北の上空に範囲魔法として使いました」
「ちょっと待て!ディスペルマジックはあくまでも、付与された魔法の消滅のはずだ。飛竜は魔法を使っていたのか?」
「魔法ではなく能力として風属性の魔力を使って、あれほどの超高速飛行をしていたと言うべきですね」
「それならディスペルマジックではどうにもならんだろ?」
「だから、ディスペルマジックではない魔法を範囲魔法として使いました」
「なんだその魔法は?」
「アンチマジックシェルですよ」
「アンチマジックシェルだと・・・・・・」
ギルドマスターが、驚いたのも無理はなかった。アンチマジックシェルとは、王宮魔術師の初代団長が使う事が出来たと言われた禁断とも言われた魔法である。
ギルドマスターも詳しい事はわからないが、その魔法は魔法が全く使えなくなるもので、魔力事態が消失するらしいと聞いていた。
「つまり、マルクお前はその魔法を使い、飛竜の魔力を消失させたのか?」
「この魔法しかありませんでしたからね。ただ飛竜が僕に突撃してくれるかは賭けでした」
ギルドマスターは、フッと笑ってマルクの賭けでしたと言った言葉を否定した。
「それはないな。お前がそんな賭けをするとは思えんよ」
ギルドマスターは、マルクの肩を叩いて大笑いをした。ギルドマスターは、賭けだったとしても、マルクのおかげでオーバルの町は救われた事でその立役者と評価したのだった。
町に、冒険者が帰るとオーバルの町の住民から歓声と歓喜が上がり、冒険者達は手を振りそれに答えて凱旋パレードとなった。
そして、その後方には体長10m以上の巨体の緑飛竜の遺体が運ばれ、町の人達の感心を惹いた。
「すげ~~~~~!」
「でかいなぁ!」
「あんなのを倒せるのか?」
「本当に凄いわね!」
「お母さん、すごいね!」
「「「「「わー!わー!わー!」」」」」
そして、オーバルの町は一週間お祭り騒ぎとなった。飛竜の遺体は素材として使える部分がほとんど残っていなかった。
しかし、冒険者達は飛竜から町を守れた事の方が嬉しかったのだ。
マルク達は、バスクの護衛で三日後オーバルの町を出発した。オーバルの町の領主から滞在してほしいと言われたが、昇格試験の最中と言うと無理強いはできないと諦めてくれた。
その代わり、又オーバルに立ち寄った時は、歓迎するから訪問してほしいとお願いされた。
「そういえば、皆さんこの度は本当にありがとうございました」
「お礼なんかいいですよ」
「そういう訳にはいかないですよ。こうして無事に王都に帰れるのは皆さんのおかげです」
「僕達はバスクさんを守るのが任務でしたからね」
「それでも、飛竜を討伐出来たのはマルクさんがいたからですよ」
「ありがとうございます」
バスクは、マルク達に改めて礼をいい、その後信じられない情報を教えてくれたのだ。
「マルクさん、昨日西の地域に行商している仲間から情報が入ったんだよ」
「それって・・・・・・」
「ああ・・・・・・西の地域で物資が不足している理由だよ」
「本当ですか?それで何で物資が不足しているんですか?」
「マルクさんは、リーランの町を拠点にしていたんだよね?」
「そうです!出身の村もそっちの方なんです」
「私も詳しくはわからないんだが、リーランの地域は地震が起きたみたいなんだ」
「「えっ!」」
「本当に?どれくらいの被害が?」
「そこまではわからないが、家が倒壊までの大きな地震ではないそうだよ」
バスクの情報に、マルクとシオンが声をあげたが倒壊まではしていないと聞いて、ホッと安堵した。
マルクとシオンは、両親が心配だったが今は昇格試験の最中で、王都に到着したらすぐに村に帰ろうと話し合った。
「マルク、本当にありがとう!君がオーバルの町にいなかったら町は滅んでいたよ」
「お役に立てて良かったです。僕も依頼主が犠牲になられたら困りますからね」
「ところであの飛竜なんだが、いきなりスピードが落ちたように見えたのだが君は飛竜に何をやったんだ?」
「それはですね。空中にトラップを仕掛けたんですよ」
「空中にトラップだと?」
「ギルドマスターはディスペルマジックは知っていますよね?」
「当然だ。対象にかけると付与されている魔法を消滅させる魔法だよな?」
「ええ。今回はそれと同じような魔法を、町の北の上空に範囲魔法として使いました」
「ちょっと待て!ディスペルマジックはあくまでも、付与された魔法の消滅のはずだ。飛竜は魔法を使っていたのか?」
「魔法ではなく能力として風属性の魔力を使って、あれほどの超高速飛行をしていたと言うべきですね」
「それならディスペルマジックではどうにもならんだろ?」
「だから、ディスペルマジックではない魔法を範囲魔法として使いました」
「なんだその魔法は?」
「アンチマジックシェルですよ」
「アンチマジックシェルだと・・・・・・」
ギルドマスターが、驚いたのも無理はなかった。アンチマジックシェルとは、王宮魔術師の初代団長が使う事が出来たと言われた禁断とも言われた魔法である。
ギルドマスターも詳しい事はわからないが、その魔法は魔法が全く使えなくなるもので、魔力事態が消失するらしいと聞いていた。
「つまり、マルクお前はその魔法を使い、飛竜の魔力を消失させたのか?」
「この魔法しかありませんでしたからね。ただ飛竜が僕に突撃してくれるかは賭けでした」
ギルドマスターは、フッと笑ってマルクの賭けでしたと言った言葉を否定した。
「それはないな。お前がそんな賭けをするとは思えんよ」
ギルドマスターは、マルクの肩を叩いて大笑いをした。ギルドマスターは、賭けだったとしても、マルクのおかげでオーバルの町は救われた事でその立役者と評価したのだった。
町に、冒険者が帰るとオーバルの町の住民から歓声と歓喜が上がり、冒険者達は手を振りそれに答えて凱旋パレードとなった。
そして、その後方には体長10m以上の巨体の緑飛竜の遺体が運ばれ、町の人達の感心を惹いた。
「すげ~~~~~!」
「でかいなぁ!」
「あんなのを倒せるのか?」
「本当に凄いわね!」
「お母さん、すごいね!」
「「「「「わー!わー!わー!」」」」」
そして、オーバルの町は一週間お祭り騒ぎとなった。飛竜の遺体は素材として使える部分がほとんど残っていなかった。
しかし、冒険者達は飛竜から町を守れた事の方が嬉しかったのだ。
マルク達は、バスクの護衛で三日後オーバルの町を出発した。オーバルの町の領主から滞在してほしいと言われたが、昇格試験の最中と言うと無理強いはできないと諦めてくれた。
その代わり、又オーバルに立ち寄った時は、歓迎するから訪問してほしいとお願いされた。
「そういえば、皆さんこの度は本当にありがとうございました」
「お礼なんかいいですよ」
「そういう訳にはいかないですよ。こうして無事に王都に帰れるのは皆さんのおかげです」
「僕達はバスクさんを守るのが任務でしたからね」
「それでも、飛竜を討伐出来たのはマルクさんがいたからですよ」
「ありがとうございます」
バスクは、マルク達に改めて礼をいい、その後信じられない情報を教えてくれたのだ。
「マルクさん、昨日西の地域に行商している仲間から情報が入ったんだよ」
「それって・・・・・・」
「ああ・・・・・・西の地域で物資が不足している理由だよ」
「本当ですか?それで何で物資が不足しているんですか?」
「マルクさんは、リーランの町を拠点にしていたんだよね?」
「そうです!出身の村もそっちの方なんです」
「私も詳しくはわからないんだが、リーランの地域は地震が起きたみたいなんだ」
「「えっ!」」
「本当に?どれくらいの被害が?」
「そこまではわからないが、家が倒壊までの大きな地震ではないそうだよ」
バスクの情報に、マルクとシオンが声をあげたが倒壊まではしていないと聞いて、ホッと安堵した。
マルクとシオンは、両親が心配だったが今は昇格試験の最中で、王都に到着したらすぐに村に帰ろうと話し合った。
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