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第4章 成長
50話 シードの自信
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ステファニーは、酔いが回りフラフラと歩いていた。そこに声をかける男が一人いた。
「お嬢さんお暇ですか?」
「ええ・・・・・・暇ですよ」
「えっ!そうなの?じゃあ、これから飲みに行かない?」
「私はそういうのいいです。他を当たって!」
男はしつこくステファニーを誘い後をついてきたのだった。その男はワークスの屋敷にいた優男である。
「そんなこと言わないでさぁ。あっ、そうだ!俺はシードって言うんだ。お嬢さんは?」
「しつこいです。私はあなたに興味はありません!他を・・・・・・」
ステファニーは、シードに興味はなくシードの顔を見ずに寮に逃げ帰ろうとした。
シードは、ステファニーの腕とかには決してさわろうとはせず、まとわりつくように話しかけた。ステファニーも何かされたわけではないので大声を出すような事はなかった。
これもシードの作戦だったのだ。冒険者が絡むようなことはせず、一定の距離で話しかける。昼間、酔っぱらいが絡んで来た時やアランは、すぐに大声で怒鳴ったり腕を掴んで自分の言う事をきかせようとするが、シードは乱暴なことは一切しなかった。
そして、ステファニーはとうとう我慢がならず、シードを見てはっきり断ろうとした。
「私は!」
しめた!と思い、シードは舌をペロッとなめた。
「お嬢さん、どうですか?名前だけでも教えてくださいよ」
「・・・・・・いいわよ。一杯だけなら付き合ってあげる」
「本当に?じゃあまずは名前を教えてよ」
「ステファニーよ」
今まで、一切の拒絶をしていたステファニーは、シードに腕をまわしまるで恋人同士のようになっていた。
「やっぱりイケメンは羨ましいのう」
「ワシも若い頃はもてたもんじゃ」
「はいはい。もうボケたんかじいさんは」
「なんじゃ?失礼なやつじゃのう!」
この様子を屋台で飲んでいた年寄り達は、酒の肴にして盛り上がっていた。ステファニー達はいい雰囲気になってどこかに消えていった。
次の日、マルクは冒険者ギルドに顔を出した。当然であるが、ステファニーに昨日の事を謝罪する為だ。
「おはようございます」
「あっ、マルクさん!ステファニーの居所を知りませんか?」
「はっ?昨日から帰ってきてないの?」
「あの娘ったら、昨日から帰ってこないんですよ?
あの娘の担当冒険者が増えてきたから、朝から対応が大変で・・・・・・」
「ひょっとして人拐いにあったんじゃ?」
「はぁ?あの娘も大人ですよ」
「でも、昨日から帰ってないんですよね?」
「それはそうですが・・・・・・ギルド受付嬢を拐う何て事したら、どうなるか誰でも知っていてリスクの方が大きいですよ」
「そんなこと、闇ギルドの人間だったら関係ないですよね?」
「なんで闇ギルドがステファニーを?」
「例えばですよ!」
ギルド受付嬢を誘拐なんかすれば、冒険者ギルドを敵にまわすことになるのは誰でも知っている事だ。ばれたらギルドはもちろん推している冒険者にも恨まれる事になる。
つまり、冒険者ギルドは大陸中にある組織で、迷惑をかけた人間や関係者は出入り禁止になるのは明らかである。
あまりにもリスクが大き過ぎるので、ギルド受付嬢はもちろんギルド関係者は狙われにくいのだ。
これはあくまでも、統計上であり絶対ではない。
「まぁ、このまま二・三日帰らなかったらそれもありえますが、いい大人の女性だからね」
なんとも呑気な話である。王都の人間は田舎の町リーランとは違うみたいだと、マルクは言葉を失った。王都は都会で、王国騎士団本隊が守る町として安全と、人々の中に根拠のない自信があるようだ。
「まぁ、ギルドの人間はそうかもしれないが、ギルド関係者じゃなければどこにいても危険がいっぱいだけどね」
マルクはそう言って、ギルドを出ていったのだ。
「ステファニーどこにいるんだ?」
マルクは、世界地図を開きステファニーの居所を捜索したのだった。
その頃、ステファニーは廃墟の一室に囚われていた。椅子に括られ身動きができないでいたのだ。
「うーうー・・・・・・」
「悪く思うなよ。ステファニーだったよな?そろそろ反抗な態度はやめてくれよな?」
ステファニーは、口に縛られた布を何とかずらした。
「私に何をしたのよ?」
「俺に惚れてついて来ただけだ」
「嘘を言わないで!私がマルクさん以外の男性についていくはずがないわ!」
「実際ついてきたじゃねぇか?昨日は俺の腕に手をまわしてきただろ?」
「絶対、あなたが私に何かしたのよ!もし、私が自らついていくようなら、私を拘束する必要はないじゃない!」
「あははははは!結構冷静なんだな?大したもんだよ」
「私に何をしたのよ?」
「まぁいいじゃないか?後24時間したら、またお前は俺を求めるようになるんだからな」
「馬鹿な事いわないで!誰があなたなんか求めるものですか!」
「いいや。お前は絶対にそうなるよ。もうわかっている決定事項なんだよ。俺は無理矢理な事はしない主義だからな」
「何を言っているのよ。私があなたを求めるなんて天地がひっくり返っても絶対ありえないわ!」
シードは、ステファニーの言葉を聞いて、ニヤニヤしたやらしい笑みを浮かべたのだった。
「お嬢さんお暇ですか?」
「ええ・・・・・・暇ですよ」
「えっ!そうなの?じゃあ、これから飲みに行かない?」
「私はそういうのいいです。他を当たって!」
男はしつこくステファニーを誘い後をついてきたのだった。その男はワークスの屋敷にいた優男である。
「そんなこと言わないでさぁ。あっ、そうだ!俺はシードって言うんだ。お嬢さんは?」
「しつこいです。私はあなたに興味はありません!他を・・・・・・」
ステファニーは、シードに興味はなくシードの顔を見ずに寮に逃げ帰ろうとした。
シードは、ステファニーの腕とかには決してさわろうとはせず、まとわりつくように話しかけた。ステファニーも何かされたわけではないので大声を出すような事はなかった。
これもシードの作戦だったのだ。冒険者が絡むようなことはせず、一定の距離で話しかける。昼間、酔っぱらいが絡んで来た時やアランは、すぐに大声で怒鳴ったり腕を掴んで自分の言う事をきかせようとするが、シードは乱暴なことは一切しなかった。
そして、ステファニーはとうとう我慢がならず、シードを見てはっきり断ろうとした。
「私は!」
しめた!と思い、シードは舌をペロッとなめた。
「お嬢さん、どうですか?名前だけでも教えてくださいよ」
「・・・・・・いいわよ。一杯だけなら付き合ってあげる」
「本当に?じゃあまずは名前を教えてよ」
「ステファニーよ」
今まで、一切の拒絶をしていたステファニーは、シードに腕をまわしまるで恋人同士のようになっていた。
「やっぱりイケメンは羨ましいのう」
「ワシも若い頃はもてたもんじゃ」
「はいはい。もうボケたんかじいさんは」
「なんじゃ?失礼なやつじゃのう!」
この様子を屋台で飲んでいた年寄り達は、酒の肴にして盛り上がっていた。ステファニー達はいい雰囲気になってどこかに消えていった。
次の日、マルクは冒険者ギルドに顔を出した。当然であるが、ステファニーに昨日の事を謝罪する為だ。
「おはようございます」
「あっ、マルクさん!ステファニーの居所を知りませんか?」
「はっ?昨日から帰ってきてないの?」
「あの娘ったら、昨日から帰ってこないんですよ?
あの娘の担当冒険者が増えてきたから、朝から対応が大変で・・・・・・」
「ひょっとして人拐いにあったんじゃ?」
「はぁ?あの娘も大人ですよ」
「でも、昨日から帰ってないんですよね?」
「それはそうですが・・・・・・ギルド受付嬢を拐う何て事したら、どうなるか誰でも知っていてリスクの方が大きいですよ」
「そんなこと、闇ギルドの人間だったら関係ないですよね?」
「なんで闇ギルドがステファニーを?」
「例えばですよ!」
ギルド受付嬢を誘拐なんかすれば、冒険者ギルドを敵にまわすことになるのは誰でも知っている事だ。ばれたらギルドはもちろん推している冒険者にも恨まれる事になる。
つまり、冒険者ギルドは大陸中にある組織で、迷惑をかけた人間や関係者は出入り禁止になるのは明らかである。
あまりにもリスクが大き過ぎるので、ギルド受付嬢はもちろんギルド関係者は狙われにくいのだ。
これはあくまでも、統計上であり絶対ではない。
「まぁ、このまま二・三日帰らなかったらそれもありえますが、いい大人の女性だからね」
なんとも呑気な話である。王都の人間は田舎の町リーランとは違うみたいだと、マルクは言葉を失った。王都は都会で、王国騎士団本隊が守る町として安全と、人々の中に根拠のない自信があるようだ。
「まぁ、ギルドの人間はそうかもしれないが、ギルド関係者じゃなければどこにいても危険がいっぱいだけどね」
マルクはそう言って、ギルドを出ていったのだ。
「ステファニーどこにいるんだ?」
マルクは、世界地図を開きステファニーの居所を捜索したのだった。
その頃、ステファニーは廃墟の一室に囚われていた。椅子に括られ身動きができないでいたのだ。
「うーうー・・・・・・」
「悪く思うなよ。ステファニーだったよな?そろそろ反抗な態度はやめてくれよな?」
ステファニーは、口に縛られた布を何とかずらした。
「私に何をしたのよ?」
「俺に惚れてついて来ただけだ」
「嘘を言わないで!私がマルクさん以外の男性についていくはずがないわ!」
「実際ついてきたじゃねぇか?昨日は俺の腕に手をまわしてきただろ?」
「絶対、あなたが私に何かしたのよ!もし、私が自らついていくようなら、私を拘束する必要はないじゃない!」
「あははははは!結構冷静なんだな?大したもんだよ」
「私に何をしたのよ?」
「まぁいいじゃないか?後24時間したら、またお前は俺を求めるようになるんだからな」
「馬鹿な事いわないで!誰があなたなんか求めるものですか!」
「いいや。お前は絶対にそうなるよ。もうわかっている決定事項なんだよ。俺は無理矢理な事はしない主義だからな」
「何を言っているのよ。私があなたを求めるなんて天地がひっくり返っても絶対ありえないわ!」
シードは、ステファニーの言葉を聞いて、ニヤニヤしたやらしい笑みを浮かべたのだった。
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