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第2章 役に立つスキル
16話 故郷の村の防御
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次の日、マルクは村長の家に来ていた。マルクは村長に父と母から聞いたことを話していた。
「村長、僕は早く冒険者になって村を出たかった。しかし、間違ってました」
「そんな事はない。あれほど腫れ物扱いされれば居心地は悪いわな。本当にすまなかったな。これも村長であるわしの至らぬせいだのう」
「いや、僕が子供だったからです」
「まぁ、こんなことは言いたくないが最後にマルクの誤解が解けてよかったと思うぞ」
村長は、にっこり微笑んでマルクの頭を撫でたのだった。村長にとってマルクは孫のようなものだ。
成人し、立派になっても可愛く思えた。
「村長・・・・・・」
「なんじゃ?」
「村長達は、村を離れないの?オークは村の目と鼻の先なんだよ?」
「村の人間が、一人でもいるならワシはここを離れる訳にはいかんよ」
「だけど、今回はオークの大集落なんだよ?」
「わかっておるよ・・・・・・」
「だったら!」
「マルクには、まだわからんだろう。この村を開拓した人間からしたら離れられんのじゃよ。ワシは子供頃、親に連れられここにやって来た」
村長は、自分の子供の頃話をし出した。この村を開拓当初本当に何もなく一からのスタートで、岩や木を排除し畑を作った事を話した。
そして、ようやく今の村が出来た事を嬉しそうに話していた。マルクはその話を聞いて、村長にとって村事態が自分の子供のように思っていると気づかされた。
「村長・・・・・・」
「だからのう。ワシはここを離れるつもりはないんじゃよ」
マルクは、それ以上何も言えるわけがなかった。そうなれば、父と母は村の人間を守る為に村から出る事は絶対になくなった。
シオンの両親も、まず出ないだろう。シオンの祖父から受け継いだ田畑があるからだ。
「マルクよ。そう悲しそうな顔をするでない。お主はシオンとリーランの町にいけばよい」
「いや、行かない!行くときは王国騎士団がオークを討伐に成功し、村が安全になってからだよ」
「もし、失敗したらどうするのじゃ。だったら少しでも安全なリーランの町に行くんじゃ」
「僕はその時の為に村に残るよ」
そして、この判断がこの村を救う事になるのを、村長はまだ知らなかった。マルクは、村長の話を切り上げ、村の警備をすると言って、父のデビットのところに行くとシオンもいたのだった。
「父さん。村の警備ご苦労様」
「ああ。それが、シオンちゃんも一緒にすると聞かなくてな」
「僕も村の強化をするよ」
村には一応柵のような敷地を示すようなバリケードみたいなものはあった。これでは低すぎるバリケードでウルフですら飛び越えるものだった。
「父さん。村の柵を3メートルぐらいの城壁のようにしていいかな?」
「いいかなって、そんな事出来るのか?」
「いいなら、魔物が入れないようにするけど」
「できるならやってくれ!」
デビットは、マルクのステータスを見せてもらっていたので、素直に了承した。
そして、マルクは村の柵がある場所より2メートル外側に、3メートルぐらいの高さのバリケードを築いた。厚さも3メートルほどあり、バリケードの上に上がることが可能だった。
「こ、こいつは!」
「本当に凄い!」
「やっぱりマルクは凄いね」
村の警備をするデビットはもちろん、他の用心棒をする元冒険者達も度肝を抜かれた。
「これじゃあリーランの町と変わらねぇな!」
「「「「「「ワァーイ!」」」」」」
「これがあればここも安泰だねぇ」
村の中では、マルクのウォールオヴストーンで作る城壁を見て笑顔になる村人達、そして、はしゃぐ子供達がいた。
マルクは、村の周囲にどんどんバリケードを築きながら、村の反対側まで進むと母親のステラがいて元冒険者達と目を見開き固まってしまっていた。
「マルク、あなた何をしてるの?そんな魔法を使って体は大丈夫なの?」
ステラは同じ魔法使いであり、MPの使いすぎに心配して、マルクを抱きしめたのだった。
「母さん、警備ご苦労様」
「えっ・・・・・・あなた、何ともないの?」
「うん。大丈夫だよ。それより母さんはずかしいから離してよ」
「あっ!ご、ごめんなさい」
「僕なら大丈夫だから。それより村が少しでも安全になるようにしておくから」
「マルク・・・・・・あなたって子は」
ステラは、マルクを見て微笑んだ。そして、マルクは村の反対側にもバリケードを築き、ものの1時間もかけず強固な城壁を築いてしまった。
「マルク、ご苦労様!ゆっくり休んでね」
「シオンまだこれじゃあ終わらないよ」
「まだ何かするの?」
「うん。あのオークが攻めて来た場合この城壁だけじゃ防ぐのは無理だからね」
「じゃあどうするのよ?」
「城壁の外側に堀を掘るんだよ」
「ええええええ!」
マルクは村の周囲を囲んだ城壁の外側に、グランドフォールの魔法を唱えた。すると地面がボコッと沈み穴があいた。穴の深さは3メートルにもなり、穴の底から城壁の高さは6メートルにもなり、村の防御は格段に上がった。
穴の幅は5メートルほどあり、盗賊が来ても大丈夫なものとなった。
グランドフォールは、村の出入口にはかけずとりあえずは自由に行き来ができるようになっている。
村の出入口の門は、明日に作る事にした。
「村長、僕は早く冒険者になって村を出たかった。しかし、間違ってました」
「そんな事はない。あれほど腫れ物扱いされれば居心地は悪いわな。本当にすまなかったな。これも村長であるわしの至らぬせいだのう」
「いや、僕が子供だったからです」
「まぁ、こんなことは言いたくないが最後にマルクの誤解が解けてよかったと思うぞ」
村長は、にっこり微笑んでマルクの頭を撫でたのだった。村長にとってマルクは孫のようなものだ。
成人し、立派になっても可愛く思えた。
「村長・・・・・・」
「なんじゃ?」
「村長達は、村を離れないの?オークは村の目と鼻の先なんだよ?」
「村の人間が、一人でもいるならワシはここを離れる訳にはいかんよ」
「だけど、今回はオークの大集落なんだよ?」
「わかっておるよ・・・・・・」
「だったら!」
「マルクには、まだわからんだろう。この村を開拓した人間からしたら離れられんのじゃよ。ワシは子供頃、親に連れられここにやって来た」
村長は、自分の子供の頃話をし出した。この村を開拓当初本当に何もなく一からのスタートで、岩や木を排除し畑を作った事を話した。
そして、ようやく今の村が出来た事を嬉しそうに話していた。マルクはその話を聞いて、村長にとって村事態が自分の子供のように思っていると気づかされた。
「村長・・・・・・」
「だからのう。ワシはここを離れるつもりはないんじゃよ」
マルクは、それ以上何も言えるわけがなかった。そうなれば、父と母は村の人間を守る為に村から出る事は絶対になくなった。
シオンの両親も、まず出ないだろう。シオンの祖父から受け継いだ田畑があるからだ。
「マルクよ。そう悲しそうな顔をするでない。お主はシオンとリーランの町にいけばよい」
「いや、行かない!行くときは王国騎士団がオークを討伐に成功し、村が安全になってからだよ」
「もし、失敗したらどうするのじゃ。だったら少しでも安全なリーランの町に行くんじゃ」
「僕はその時の為に村に残るよ」
そして、この判断がこの村を救う事になるのを、村長はまだ知らなかった。マルクは、村長の話を切り上げ、村の警備をすると言って、父のデビットのところに行くとシオンもいたのだった。
「父さん。村の警備ご苦労様」
「ああ。それが、シオンちゃんも一緒にすると聞かなくてな」
「僕も村の強化をするよ」
村には一応柵のような敷地を示すようなバリケードみたいなものはあった。これでは低すぎるバリケードでウルフですら飛び越えるものだった。
「父さん。村の柵を3メートルぐらいの城壁のようにしていいかな?」
「いいかなって、そんな事出来るのか?」
「いいなら、魔物が入れないようにするけど」
「できるならやってくれ!」
デビットは、マルクのステータスを見せてもらっていたので、素直に了承した。
そして、マルクは村の柵がある場所より2メートル外側に、3メートルぐらいの高さのバリケードを築いた。厚さも3メートルほどあり、バリケードの上に上がることが可能だった。
「こ、こいつは!」
「本当に凄い!」
「やっぱりマルクは凄いね」
村の警備をするデビットはもちろん、他の用心棒をする元冒険者達も度肝を抜かれた。
「これじゃあリーランの町と変わらねぇな!」
「「「「「「ワァーイ!」」」」」」
「これがあればここも安泰だねぇ」
村の中では、マルクのウォールオヴストーンで作る城壁を見て笑顔になる村人達、そして、はしゃぐ子供達がいた。
マルクは、村の周囲にどんどんバリケードを築きながら、村の反対側まで進むと母親のステラがいて元冒険者達と目を見開き固まってしまっていた。
「マルク、あなた何をしてるの?そんな魔法を使って体は大丈夫なの?」
ステラは同じ魔法使いであり、MPの使いすぎに心配して、マルクを抱きしめたのだった。
「母さん、警備ご苦労様」
「えっ・・・・・・あなた、何ともないの?」
「うん。大丈夫だよ。それより母さんはずかしいから離してよ」
「あっ!ご、ごめんなさい」
「僕なら大丈夫だから。それより村が少しでも安全になるようにしておくから」
「マルク・・・・・・あなたって子は」
ステラは、マルクを見て微笑んだ。そして、マルクは村の反対側にもバリケードを築き、ものの1時間もかけず強固な城壁を築いてしまった。
「マルク、ご苦労様!ゆっくり休んでね」
「シオンまだこれじゃあ終わらないよ」
「まだ何かするの?」
「うん。あのオークが攻めて来た場合この城壁だけじゃ防ぐのは無理だからね」
「じゃあどうするのよ?」
「城壁の外側に堀を掘るんだよ」
「ええええええ!」
マルクは村の周囲を囲んだ城壁の外側に、グランドフォールの魔法を唱えた。すると地面がボコッと沈み穴があいた。穴の深さは3メートルにもなり、穴の底から城壁の高さは6メートルにもなり、村の防御は格段に上がった。
穴の幅は5メートルほどあり、盗賊が来ても大丈夫なものとなった。
グランドフォールは、村の出入口にはかけずとりあえずは自由に行き来ができるようになっている。
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