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第10章 Freedom国、経済の中心へ!
161話 偵察用ゴーレム
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魔素というヒントを貰ったケンジは、早速魔素をエネルギーとした神鋼魔石を作った。これにより、この虫型ゴーレムは魔石のエネルギーが尽きると、神鋼魔石が魔素を吸収し充電するという画期的なものが、出来上がったのだった。
「ツバキのおかげで出来上がったよ」
「それはようございました。ご主人様の役に立ててうれしく思います」
「ほんとうにありがとな」
「それで、このゴーレムはどのくらい持続するのですか?」
「どうかな?神鋼魔石がどれくらい持続するかに変わってくるかと思うが、2ヶ月は起動し続けるかと思うぞ」
「それはすごいですね。普通のゴーレムはあんな大きな魔石でも、1週間で交換しないといけないんですから、このシステムは革命ですよ」
「まあ、それもツバキのおかげだけどな」
「ありがとうございます」
ケンジは早速、虫型ゴーレムの性能を確かめることにした。一匹のゴーレムにはある範囲の地域を任せるようにして巡回させることにした。
虫型ゴーレムにはその地域の大麻草をインプットし、採取されたらその場所まで飛んでいく事が出来るようにしたのだ。
「虫型ゴーレム1号が戻って来た」
「ケンジ様、もしかして大麻草の売人が発見されたのですか?」
「その可能性が高いな……」
虫型ゴーレムが、録画した映像を流したのだった。そこには、冒険者が大麻草を積んでいたのである。
「なっ⁉冒険者が大麻草を?」
「まあ待て。映像には続きがある様だぞ?」
すると冒険者は、意気揚々とその大麻草をギルドに持っていくのだった。
「今度はNFGが黒幕だったのか?」
ケンジは、内政を担っている人間は本当にちゃんと見ないなあと思った。
「まあ、結論を急ぎ過ぎだ!最後までちゃんと確認しろよ」
「ですが、NFGに大麻草を持ち込んでいたではありませんか?」
すると、映像には大麻草を持ち込んだ冒険者が受付嬢に怒られていた。
「ちょっと!何を持ってきているのですか?」
「えっ?俺達は依頼の薬草を……」
「これは、大麻草と言って採取してはいけない植物です!」
「「「「「えええ!」」」」」
「あなた達の依頼品は、この植物であって全然違うじゃないですか!」
「だって……この特徴が一緒だったから……」
「ここだけじゃないですか!他は全く違うでしょ?」
「リーダーだから言ったじゃないですか?なんか違うような感じがするって……」
「うるせえうるせえ。お前達だって、最後はそれだって言ったじゃないか!」
「いや……そうかもしれないけど、リーダーが自信満々だったじゃねえか!」
「あなたたち、いい加減にしなさい‼これはあなた達パーティーの責任です!責任の擦り合いはやめてもっと勉強してください!」
その大麻草を持ってきたパーティーは、NFGの受付嬢に怒られていた映像が流れたのだった。
ケンジ達はその映像をみて、ホッとしたのだった。その冒険者はまだベテランの域には達していなくて、慣れだしたばかりの初心者だという事が会話から判断されたのだった。
この結果から、この虫型ゴーレムは充分に役に立つと証明された瞬間だった。
そして、この虫型ゴーレムの実証実験が1ヶ月したところで、ケンジは大麻草の採取は完全に見つけれると、国中に発表したのだった。実際のところ、実証実験で大麻草を密輸しようとした人間は、3日も持たず全員が逮捕されていたのだった。
「俺達が採取した証拠があるのかよ?」
「そうだそうだ!証拠を出せ!」
「こんな違法な取り締まり納得できねえぞ」
ケンジは、映像と共にその会話までしっかり法廷で証拠物件を提出し、二の句が付けないようにしたのだった。
「なんだ?その映像は!」
「いつ?そんなものが!」
「ば、馬鹿な……」
その映像は、町の隠し通路から密輸されアジトに持ち込まれて、その店をも特定されていたのだった。当然だが乾燥大麻も押収され、店の責任者も逮捕されていたのだった。
「これで、お主達の罪は明白になった。何か言う事はあるか?」
「「「「「ぐっ……」」」」」
密売人は、他人を不幸に落とし、私腹を肥やす事で重罪に処される事になった。このことで、Freedom国領での大麻草の犯罪は無くなったと言っても問題はなかったのだ。大麻草が採取される事はあったが、以前のように間違って採取される事はあったり、魔物が食べたりすることはあった。
しかし、犯罪に使われたらすぐさま鳳凰騎士団や衛兵が動き犯罪者をすぐさま逮捕されたのだった。こんなリスクを負って、大麻草を採取するような馬鹿はFreedom国にはいなくなったのだ。
「ケンジ様、大麻草による被害者がいなくなったと言っても過言ではありませんね」
「そうだな……だが、犠牲者がこんなにいるとは思わなかったよ」
売人がいなくなった事で、乾燥大麻を使っていた人間が暴れる事になったからである。乾燥大麻を求める人間が、幻覚を見て暴れる事件が多発したからだ。すぐに衛兵がその人物を逮捕し、収容所に収容し薬を抜く処置をした。
「もう、薬物には手を出すんじゃないぞ」
「は、ハイ……もうあんな苦しい思いはしたくありません。本当にありがとうございました」
薬物を克服した国民は、こうして釈放され日々の生活に戻っていくのだった。
そして、この虫型ゴーレムが、Freedom領を偵察することで、別の嬉しい誤算もあったのである。
「鳳凰騎士団第3部隊、今すぐロゼンの町に集結してほしい!」
ロゼンの町とは元帝国領の町であり、農業が盛んな小さな町である。
「何かあったのでしょうか?」
「ロゼンの町、北東15km地点に魔物が集結している事が分かった」
「まさか、スタンピードが起こりかかっているのですか?」
「そうだ!あのまま放って置いたら魔物が移動を始める。そうなる前に、魔物を討伐して欲しい!」
「分かりました」
「部隊は、第3部隊と鳳凰騎士団2軍を送り込む!魔物の数は約千体、基本2軍で対処。もし、Aランク以上の魔物がいた場合、第3部隊が対処してくれ!」
「はっ!」
このように、偵察用のゴーレムがFreedom領を巡回することで、スタンピードが起こる前に対処できるようになったのだ。
どういった状況で、魔物が集結するのか分からないが、魔物がその場所に集まる事で魔物のえさが足りなくなり、餌を求めて移動する前に、対処出来るようになったのはかなり大きなことであった。
「おい!聞いたか?」
「おお、聞いた聞いた。またスタンピードが起こる前に、鳳凰騎士団が対処したって話だろ?」
「ホントすげぇよな?どうやってそんなに早く見つけるんだよ?」
「何でも、ケンジ様が開発した偵察用のゴーレムのおかげらしいぞ」
「それって、大麻草の警備じゃなかったのか?」
「なんか、自分で遠くまで飛んでいくゴーレムらしくって、Freedom国領内を飛び回れるらしいぞ」
「なんかすげえな」
「それで、スタンピードが起こりそうな魔物を見つける事が出来るらしいな」
国民達は、この国に住んで本当に良かったと噂をした。今までなら、スタンピードは進行を開始し町に向かい始めた時にようやくわかる事ばかりで、運が良ければ助かる感じだったが、今はスタンピードが起こる前に国の騎士達が討伐に向かう事が出来るようになったのである。
国民達はそう言った心配事が、一切なくなったと喜んだのである。それと、同時に大麻草の犯罪もこの国では、薬物の犯罪が無くなった事は本当に喜ばしい事で、国民達もこれらの偉業にケンジを称えたのだった。
「イチカ、フタバ、ミキお前達もこのシステムに変えようと思っている。こっちに来てくれるか?」
イチカ達、アンドロイドも偵察用のゴーレムと同じで魔石を充電できるように、ケンジは作り替えたのだ。イチカ達に使われている魔石は、1年は動ける大きな魔石を使用していたのに、充電ができるようになった為、ヒューマン族の一生分交換しなくてもよくなったのである。
「イチカ、これで多分50年は魔石の交換はしなくてもいいぞ」
「はっ?今何と?」
「だから、50年は交換しなくても起動できると思うぞ」
「5年ではなく50年ですか⁉」
「ああ、多分だがそれぐらいは余裕だと思うぞ」
「あ、ありがとうございます」
イチカ達は、ケンジに膝まつきお礼を言ったのだった。
こうして、ケンジはFreedom国を国民達が安心して生活が出来る国を、着実に作り上げていくのだった。
「ツバキのおかげで出来上がったよ」
「それはようございました。ご主人様の役に立ててうれしく思います」
「ほんとうにありがとな」
「それで、このゴーレムはどのくらい持続するのですか?」
「どうかな?神鋼魔石がどれくらい持続するかに変わってくるかと思うが、2ヶ月は起動し続けるかと思うぞ」
「それはすごいですね。普通のゴーレムはあんな大きな魔石でも、1週間で交換しないといけないんですから、このシステムは革命ですよ」
「まあ、それもツバキのおかげだけどな」
「ありがとうございます」
ケンジは早速、虫型ゴーレムの性能を確かめることにした。一匹のゴーレムにはある範囲の地域を任せるようにして巡回させることにした。
虫型ゴーレムにはその地域の大麻草をインプットし、採取されたらその場所まで飛んでいく事が出来るようにしたのだ。
「虫型ゴーレム1号が戻って来た」
「ケンジ様、もしかして大麻草の売人が発見されたのですか?」
「その可能性が高いな……」
虫型ゴーレムが、録画した映像を流したのだった。そこには、冒険者が大麻草を積んでいたのである。
「なっ⁉冒険者が大麻草を?」
「まあ待て。映像には続きがある様だぞ?」
すると冒険者は、意気揚々とその大麻草をギルドに持っていくのだった。
「今度はNFGが黒幕だったのか?」
ケンジは、内政を担っている人間は本当にちゃんと見ないなあと思った。
「まあ、結論を急ぎ過ぎだ!最後までちゃんと確認しろよ」
「ですが、NFGに大麻草を持ち込んでいたではありませんか?」
すると、映像には大麻草を持ち込んだ冒険者が受付嬢に怒られていた。
「ちょっと!何を持ってきているのですか?」
「えっ?俺達は依頼の薬草を……」
「これは、大麻草と言って採取してはいけない植物です!」
「「「「「えええ!」」」」」
「あなた達の依頼品は、この植物であって全然違うじゃないですか!」
「だって……この特徴が一緒だったから……」
「ここだけじゃないですか!他は全く違うでしょ?」
「リーダーだから言ったじゃないですか?なんか違うような感じがするって……」
「うるせえうるせえ。お前達だって、最後はそれだって言ったじゃないか!」
「いや……そうかもしれないけど、リーダーが自信満々だったじゃねえか!」
「あなたたち、いい加減にしなさい‼これはあなた達パーティーの責任です!責任の擦り合いはやめてもっと勉強してください!」
その大麻草を持ってきたパーティーは、NFGの受付嬢に怒られていた映像が流れたのだった。
ケンジ達はその映像をみて、ホッとしたのだった。その冒険者はまだベテランの域には達していなくて、慣れだしたばかりの初心者だという事が会話から判断されたのだった。
この結果から、この虫型ゴーレムは充分に役に立つと証明された瞬間だった。
そして、この虫型ゴーレムの実証実験が1ヶ月したところで、ケンジは大麻草の採取は完全に見つけれると、国中に発表したのだった。実際のところ、実証実験で大麻草を密輸しようとした人間は、3日も持たず全員が逮捕されていたのだった。
「俺達が採取した証拠があるのかよ?」
「そうだそうだ!証拠を出せ!」
「こんな違法な取り締まり納得できねえぞ」
ケンジは、映像と共にその会話までしっかり法廷で証拠物件を提出し、二の句が付けないようにしたのだった。
「なんだ?その映像は!」
「いつ?そんなものが!」
「ば、馬鹿な……」
その映像は、町の隠し通路から密輸されアジトに持ち込まれて、その店をも特定されていたのだった。当然だが乾燥大麻も押収され、店の責任者も逮捕されていたのだった。
「これで、お主達の罪は明白になった。何か言う事はあるか?」
「「「「「ぐっ……」」」」」
密売人は、他人を不幸に落とし、私腹を肥やす事で重罪に処される事になった。このことで、Freedom国領での大麻草の犯罪は無くなったと言っても問題はなかったのだ。大麻草が採取される事はあったが、以前のように間違って採取される事はあったり、魔物が食べたりすることはあった。
しかし、犯罪に使われたらすぐさま鳳凰騎士団や衛兵が動き犯罪者をすぐさま逮捕されたのだった。こんなリスクを負って、大麻草を採取するような馬鹿はFreedom国にはいなくなったのだ。
「ケンジ様、大麻草による被害者がいなくなったと言っても過言ではありませんね」
「そうだな……だが、犠牲者がこんなにいるとは思わなかったよ」
売人がいなくなった事で、乾燥大麻を使っていた人間が暴れる事になったからである。乾燥大麻を求める人間が、幻覚を見て暴れる事件が多発したからだ。すぐに衛兵がその人物を逮捕し、収容所に収容し薬を抜く処置をした。
「もう、薬物には手を出すんじゃないぞ」
「は、ハイ……もうあんな苦しい思いはしたくありません。本当にありがとうございました」
薬物を克服した国民は、こうして釈放され日々の生活に戻っていくのだった。
そして、この虫型ゴーレムが、Freedom領を偵察することで、別の嬉しい誤算もあったのである。
「鳳凰騎士団第3部隊、今すぐロゼンの町に集結してほしい!」
ロゼンの町とは元帝国領の町であり、農業が盛んな小さな町である。
「何かあったのでしょうか?」
「ロゼンの町、北東15km地点に魔物が集結している事が分かった」
「まさか、スタンピードが起こりかかっているのですか?」
「そうだ!あのまま放って置いたら魔物が移動を始める。そうなる前に、魔物を討伐して欲しい!」
「分かりました」
「部隊は、第3部隊と鳳凰騎士団2軍を送り込む!魔物の数は約千体、基本2軍で対処。もし、Aランク以上の魔物がいた場合、第3部隊が対処してくれ!」
「はっ!」
このように、偵察用のゴーレムがFreedom領を巡回することで、スタンピードが起こる前に対処できるようになったのだ。
どういった状況で、魔物が集結するのか分からないが、魔物がその場所に集まる事で魔物のえさが足りなくなり、餌を求めて移動する前に、対処出来るようになったのはかなり大きなことであった。
「おい!聞いたか?」
「おお、聞いた聞いた。またスタンピードが起こる前に、鳳凰騎士団が対処したって話だろ?」
「ホントすげぇよな?どうやってそんなに早く見つけるんだよ?」
「何でも、ケンジ様が開発した偵察用のゴーレムのおかげらしいぞ」
「それって、大麻草の警備じゃなかったのか?」
「なんか、自分で遠くまで飛んでいくゴーレムらしくって、Freedom国領内を飛び回れるらしいぞ」
「なんかすげえな」
「それで、スタンピードが起こりそうな魔物を見つける事が出来るらしいな」
国民達は、この国に住んで本当に良かったと噂をした。今までなら、スタンピードは進行を開始し町に向かい始めた時にようやくわかる事ばかりで、運が良ければ助かる感じだったが、今はスタンピードが起こる前に国の騎士達が討伐に向かう事が出来るようになったのである。
国民達はそう言った心配事が、一切なくなったと喜んだのである。それと、同時に大麻草の犯罪もこの国では、薬物の犯罪が無くなった事は本当に喜ばしい事で、国民達もこれらの偉業にケンジを称えたのだった。
「イチカ、フタバ、ミキお前達もこのシステムに変えようと思っている。こっちに来てくれるか?」
イチカ達、アンドロイドも偵察用のゴーレムと同じで魔石を充電できるように、ケンジは作り替えたのだ。イチカ達に使われている魔石は、1年は動ける大きな魔石を使用していたのに、充電ができるようになった為、ヒューマン族の一生分交換しなくてもよくなったのである。
「イチカ、これで多分50年は魔石の交換はしなくてもいいぞ」
「はっ?今何と?」
「だから、50年は交換しなくても起動できると思うぞ」
「5年ではなく50年ですか⁉」
「ああ、多分だがそれぐらいは余裕だと思うぞ」
「あ、ありがとうございます」
イチカ達は、ケンジに膝まつきお礼を言ったのだった。
こうして、ケンジはFreedom国を国民達が安心して生活が出来る国を、着実に作り上げていくのだった。
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