異世界転移で生産と魔法チートで誰にも縛られず自由に暮らします!

本条蒼依

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第10章 Freedom国、経済の中心へ!

155話 我儘な次男坊

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 ケンジの思った通り、子供達は独自の楽しみ方を覚えて行ったのだ。ケンジも子供頃、カードバトルのカードを集めていて、それを参考にしていた。
 そして、小さいころ父親との会話で、おまけ付きのお菓子の事をよく聞いていたのだった。

「賢治、今はこういうカードが流行っているのか?」

「そうだよ。父ちゃんは知らないのか?学校でむっちゃ流行ってて、俺はこのカードを狙っているんだけど、なかなか出ないんだよな……」

「あははは!懐かしなあ。お父さんも小さいころは、おまけやジュースの蓋をよく集めていたもんだ」

「えぇ~~~ジュースの蓋?」

「父さんの小さい頃は、王冠の裏側に映画の主人公の写真が貼ってあってな。それを集めるのが人気だったんだよ」

「へええ!」

「今はこういうカードで対戦が出来るんだな……」

「学校でむっちゃ流行っているんだ……」

 ケンジは、父親との会話を思いだして、黄昏ていたのだった。その時、ケンジの部屋にムシュダルクがノックをして入ってきた。

「ケンジ様、今ちょっとよろしいでしょうか?」

「どうぞ。何かあったのか?」

「いえ、面会の申し出がありまして、来週の頭に元貴族の人間が会いたいと言ってきているのです」

「元貴族の人間が?」

「えぇ、どういたしますか?」

「どこの貴族だ?」

「グルード家の次男で、ジンタンと言う者です」

「要件は何かわかるか?」

「なんでも、トーガンの事件で囚われていた奴隷の事でお話があるそうです」

「トーガンに囚われていた奴隷達?って事は、アイリスかメイリンかジューンの3人って事になるな?」

「じゃあ、その3人をすぐ会議室に呼んでくれないか?」

「わかりました」

 ケンジは、3人を会議室で待っていた。しばらくすると、その3人がムシュダルクに連れられて入ってきたのだった。

「「「ご主人様一体何かありましたか?」」」

「まあ、そんなに焦るなって。お前達にちょっと聞きたいことがあってな」

 ケンジに呼び出された3人は焦っていたのか、見事なまでに言葉がはもったのだった。

「まあ、3人とも席について」

 ムシュダルクは、3人を落ち着かせる為に席につかせた。するとそこに、セバスが入室してきて、お茶を入れたのだった。

「実は、元貴族で来週の頭に面会を申し出を願う人間がいるんだ」

「元貴族の人間ですか?あたし達に何の関係が?」

「それがだな。この間の事件、つまりドーガンの所にいた奴隷の事で、面会をしたいと言ってきているんだよ」

「「「えっ?」」」

「多分、君達の誰かと面識があるようなんだが、何か知らないか?」

「いえ……私達に元貴族の人間とのつながりはありません」

「そ、そうか……面会を申し出ているのは、グルード家と言っているのだがやっぱ面識はないか?」

 3人は、首を横に振ったのだった。ジューンはこの時、ジンタンがグルード家とは思っていなかったのだ。

「あのグルード家のどういうお方なのですか?当主様でしょうか?」

 アイリスが、ケンジに聞いたのだった。

「あ、そうか……いや、当主じゃなく、その息子で次男のジンタンと言う人物だ」

「えっ⁉」

「ジューン、知っているのか?」

「あ、はい……」

 ジューンは、今までの事をケンジに話したのだった。

「ってことは、ジューンはドーガンに売られるまで、娼婦だったのか?」

「はい、そうです。その時に贔屓にしていただいたのが、ジンタン様だったんです。でも、それだけで個人的にあたしとの関係は皆無でした」

「そ、そうか……だが、ジンタンの要件は間違いなくジューンで間違いないだろう」

「ムシュダルクさん、面会の約束を取り次いでくれるか?」

「はい!」

「ジューンは、面会するとき裏で待っているように、ジンタンの説明によったらジューンにも面会に参加してもらうからそのつもりでよろしく」

「ご、ご主人様!ちょっと待ってください」

「なにかおかしなところがあったか?」

「ご主人様、あたしをジンタン様にお売りになるおつもりですか?」

「うん?お前がそのように望むのなら、俺はお前を手放してもいいよ」

「ま、待ってください。あたしはここを離れたくないです」

「お前達は、いつも早とちりばかりするよな?」

「えっ⁉」

「ギルやシスティナ達も、最初の頃はそんな事ばかり言っていたよ。俺は、お前達にここにきて嫌がる事をやったことがあったか?」

「そんな事はありません!」

「だったら話はちゃんと聞くんだ。俺は、お前がジンタンの所に行くことを望むならと言っただろ?だったら、ジューンが行きたくないと言えば、お前をジンタンに売ることはないだろ?」

 ケンジから、そうのように説明されたジューンは、ホッとため息をついた。

 ケンジは、ジンタンとの面会を承諾し、次の週初めにジンタンに会った。

「このたびは、わたくしとの面会に応じていただきありがとうございます」

「こちらこそ、どうぞよろしくお願いします」

「早速なのですが、巷で噂になった人身売買の件についてなのですが、ドーガンが処刑されて、事件は解決したと思うのですが……」

「あぁ……本当にひどい事件だった。最後に子供達は15人も孤児院に行く事になったよ」

「本当に嘆かわしい事です……」

「本当にそう思いますか?」

「どういう事でしょうか?」

「俺は、この地に来て貴族達や権力者達に色々やられて今の地位にあるんですよ。今回の事件の首謀者も又、元貴族です」

「それがなにか?」

「俺は貴族と言う人間を毛嫌いし、この国のルールで貴族位を排除したにも係わらずこういった事件ばかり起こるのですよ。ホント、貴族位を排除しただけでは、もう無理と思うところまで来ているのですよ」

「そのことと、私が嘆かわしいと言った事の関係は?」

「申し訳ないが、あなた達元貴族の言葉が、平民と思っている子供達が孤児院に行ったことを気にするのかと、俺は思っているのですよ」

「まあ、ケンジ様の言う通り、私には関係のない事です。実際、子供達が孤児院に行かず、奴隷に落とされていてもあまり気にはならないというのが私の正直な気持ちですよ」

「やっぱりそうですか……ホント残念です。それで今回奴隷の事についての話でしたね?」

「そうです!ドーガンの屋敷には奴隷が囚われていなかったであろうか?私は、ジューンと言う名の奴隷を探していて引取ってやりたいと思っているのです」

「ええ、確かに、ドーガンの地下牢には、ジューンと言う少女の奴隷が囚われていました」

「ほ、本当ですか?ぜひ、私に譲っていただきたい!」

「それは無理です」

「なっ⁉私はジューンを今まで探していたのだ」

「あなたの気持ちは分かるが、ジューンの気持ちを尊重してあげたいから譲ることは無理です。諦めてください」

「そ、そんな!ジューンにあわせてほしい。この通りだ」

 ジンタンは、必死にお願いしケンジに土下座をしたのだった。

「土下座されても、無理なものは無理だ。ジューンが、ここから離れたくないと言っている。俺はジューンが、ここから離れたいというのなら手放す事にするが、その時は奴隷から解放してからだと思っている」

「なぜ、解放する必要がある。そのまま買い取ると言っておるのだぞ?そちらも、その方がいいのではないか?」

「俺はそうは思わないよ。あくまでもジューンが幸せかどうかの話だ」

「奴隷に幸せだと?」

「ああ、この国の方針は誰でも幸せになる権利を持っている。今までは王族や貴族が幸せに生活し、平民や奴隷達は搾取される人間だったが、俺の国……いやこのFreedom国ではそういう構図は無くす事だ」

「馬鹿な事を!平民や奴隷が幸せな人生をだと?平民や奴隷は、貴族を敬う事で生活が出来るのだ」

「だが、実質この国ではもう貴族はいないだろ?その考えを改めないのは、元貴族や権力者だったものだけじゃないか?」

「そ、それは……おれは、貴族位が無くなり良かったと思っている。実際今までのようなめんどくさいしきたりが無くなり、自由に生きられるからな」

「その自由は、ちょっと違うんじゃないのか?」

「……」

「元貴族だと言い、好き勝手するのは違うだろ?あんたは、ジューンを気に入り探していることはわかる」

「当たり前だ!気に入ったこそ、俺が奴隷として側においてやると言っているんだ」

「もし気に入ったのなら、同じ人間として付き合う事は考えないのか?」

「何故、奴隷が我々元貴族と同じ人間なんだ?それこそおかしいではないか」

「だが、この国では貴族位は無くなり、平民は今やその元貴族と同じ国民ではないか?奴隷も解放されれば同じ人間だろ?」

「うっ……」

「今や、貴族や平民など馬鹿馬鹿しい階級は無くなったんだよ?」

「と、とにかくジューンに会わせてくれ!」

「会ったからと言ってどうにもならんよ。ジューンはここから出たくないとハッキリ言っている」

「それは、ケンジ様がそのように言わしているのでは?ジューンは、俺と一緒にいた方がいいに決まっている」

「その自信はどこから来るのか分からんが、ジューンから直接聞かないと引かないと言うんだな?」

「当たりまえだ!」

 ケンジは、今までの面会していた部屋の裏で待機させていたジューンを、この謁見の間に呼んだ。そして、その姿を見たジンタンはようやく会えた事で笑顔を見せたのだった。

「ジューン久しぶりだな」

「ジンタン様、お久しぶりです」

「お前の事をずっと探していた。だから、俺の物となれ!」

「申し訳ございません……あたしは、ケンジ様から離れたくはありません」

「なんだと?お前は、ケンジ様にそう言わされているだけだ」

「何を馬鹿な事を!」

「ジューンは、ケンジ様の奴隷ではないか?」

「だったらジューン、もう一度はっきり自分の意思を、ジンタン殿に伝えてあげろ」

「はい。ジンタン様、あたしはケンジ様の側でいたいのです。どうか、あたしの事は諦めてください!」

「と、言う事だ」

「馬鹿な……そんな事納得できない!」

「だが、俺はジューンに自分の意思を伝えろと言っただろ?あの言葉はジューンが、言わされていた言葉じゃないのは分かっただろ?」

 それを聞いた、ジンタンの側近たちがジンタンに言った。

「ジンタン様……これ以上言っても無駄でございます」
「そ、そうです……あの奴隷はもう諦める事をお勧めいたします」

「う、うるさい!」

「しかしながら、あの奴隷は、国王様の財産でございます。国王様が譲らないと申すのなら、それ以上どうしようもないではありませんか?」

「そ、それは……」

「それに、これ以上言えば、今度はグルード家に迷惑をおかけになります。そうなったら、あなたはグルード家から追放され、今までのように好き勝手な生活はできなくなるのですよ?」

 ジンタンは側近の言葉を聞き、その場で項垂れるしかなかったのだ。ジンタンは、ジューンの事を諦められなかったが、これ以上言えば家から追放されるとなると家の方を取ったのだった。

「わ、分かった……ジューンは諦める事にする」

 ジンタンは、そう言い残し、ケンジに面会をしてくれた事をお礼を言い、無礼なを言った事を謝罪し、謁見の間を後にしたのだった。

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