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第10章 Freedom国、経済の中心へ!
149話 奴隷商の全面降伏
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ケンジは、アイリスを生き返らせた事で大きな組織や商会は、その情報をいち早く手に入れることになり絶句したのである。
「いったいFreedomはどうなっているんだ?」
「本当に……」
「エリクサーを年に2回必ず販売できるというだけでも驚きなのに……」
「この間は、リターンポーションで若返りなんて夢のポーションだと思っていたのに、今度は死者蘇生だと?いったいどうなっているんだ?」
これらの情報はまだ一部の者にしか漏れていなかった。国が公式に発表したものではなく、奴隷商に送った書簡で漏れたものだった。
「元締め、いったいどうするのですか?」
「これは、Freedomのいや、ケンジ様の要件を飲むしかないでしょう……」
「本当にそれでよろしいのですか?」
「良いも何も、犯罪奴隷以外の奴隷の権利をあたえないと、裏で繋がっていた奴隷商人を、全て逮捕すると言っているものではありませんか?」
「ですが、何で我々が奴隷の為にルールを曲げないといけないのですか?」
「では、あなた達はケンジ様の言う事を突っぱねよというのですか?そうなった場合、どうなるか子供でも分かる事ではありませんか?」
「そ、それは……ですが、言う事を聞いたとして違法奴隷商人は素性がばれた途端、罪に罰せられるのではないですか?」
「それはそうですが、言う事を聞けば逮捕された者だけで済みます」
「はぁあ?元締め、何を言っているのですか?そんなの当り前じゃないですか」
奴隷商人の元締めは、冷や汗を流しながら話を続けた。
「分かっているのですか?今、相手にしているのはFreedom国じゃありません!」
「どういうことですか?Freedom国の要請書ではありませんか?」
「何を言っているのですか!これは、Freedom国の要請ではありません!ケンジ様のお願いだという事がなぜわからないのですか」
「国でなければ、まだ対処しやすいのでは?」
「ば、馬鹿な事を!いいですか?Freedom国はケンジ様だけで保っているような国なのですよ。確かに、王妃を始め側近の奴隷達の力もありますが、私の見解では今のFreedom国は、ケンジ様だけでも十分に成り立つのですよ」
「そんなバカな‼」
「馬鹿なものですか?ケンジ様だけは侮ってはなりません!」
「でも、実際の所ケンジ様を突っぱねたとして、違法奴隷が蘇生させ内情がばれたとしても、一部の違法奴隷商人達が逮捕されるだけですよね?」
「ケンジ様を、侮ってはいけないと言ったではありませんか?いいですか?死者蘇生という隠し玉を持っていたのですよ。それ以上のものがあった場合どうするおつもりですか?」
「あっ……」
「確かに、今の状況では廃棄された奴隷から、違法奴隷商人の素性がばれるだけかもしれません。それ以上のアイテムがあった場合、今存在している奴隷商そのものの根底を揺るがし、ギルドと同じ道を歩むことになったらどうするおつもりですか?」
「元締め……でしたら、何故ケンジ様がここに面会しに来た時に、ケンジ様の要望を聞かなかったのですか?」
「そ、それは、私のミスです……まさか死者蘇生の技術があるとは思わなかったのです……ですが、この事実が明らかになった今、ケンジ様を要注意人物として再確認しただけです」
「ですが、死者蘇生以上の隠し玉なんてあるものなのですか?」
「そんなのわかるはずもないです!ケンジ様は、使者を蘇生できるのですよ。これはもう、神の領域に達しているようなものです。そんな人間の思考など分からなくて当然ではありませんか」
「では……」
「奴隷商はFreedom国ではなく、ケンジ様に全面降伏します!」
「「「「「「……」」」」」」
「皆さんも、心して聞いて下さい!私もここまでとは思いませんでした。これ以上Freedomに抵抗することは許しません。ケンジ様は、もうタダの人間ではないと認識し、犯罪奴隷以外は契約時に主人が好きに扱えない様にします」
「それって……」
「そうです!Freedomで推奨している契約社員という立場にすることです。夜の奉仕も奴隷の意思を確認し、無理やりできない事を契約時に盛り入れます」
「ほ、本当にその提案を受け入れるのですか?」
「悔しいですが……それをしないと奴隷組合は、ギルドの二の舞になるでしょう……」
奴隷商は、元締めの言葉でFreedom国に従う旨を発表し、この発表は国全体に震撼させたのだった。
「聞いたか?奴隷商がFreedom国に従ったらしいな?」
「何でいきなり奴隷の立場があがったんだ?」
「俺達も全然わからん。何で奴隷に人権を?」
「しかし、これで奴隷達を買う人間が減るんじゃないのか?」
「そうとも言い切れないぞ?」
「どういう事?」
「つまり奴隷は契約社員となるって事だろ?つまり借金を返す事で平民に戻れるという事だ。今まで無理やり働かされるのは無く、自由を求めて一生懸命に働く事で有効性が上がるって事だよ」
「なるほど……」
「それともう一つ、一度奴隷に堕ちた人間がそう簡単に立ち直れるとは限らないって事だよ」
「それって……」
「その通りだよ。奴隷商は新たに奴隷に堕ちた人間だけでなく、リピートする奴隷の確保だよ」
「な、なるほど……その理由で、盗賊から捕虜になった人間が減るかもしれないという事か……」
「そういう事らしいぜ。俺にはその辺はよくわからんけどな」
これは、Freedomでも驚愕した事だった。
「ケ、ケンジ様!奴隷商がFreedomに全面協力するらしいです」
「ほ、本当か?」
「こんな事って信じられません!」
「こういう結果になり良かったよ。もし抵抗するのなら、別の方法を考えなきゃいけないところだった」
「別の方法?」
「ああ、別の方法だ」
「それって?」
「奴隷商も、ギルドと同じ道を辿るってことだよ」
「そんな事が可能なのですか?」
「ギルドも今はNFGとなり、マシにはなったと思うが、奴隷商はFreedomが手を入れてないんだぞ。まだまだ古い体質が根を張っている組織って事だよ」
「そんなとこが……ですが、なぜこんなに早く奴隷商は行動を起こしたのですか?」
「あの元締めの頭が切れるって事だよ。多分だが、以前から俺を要注意人物として見てたって事だよ」
「何で、元締めが?」
「そりゃそうだろ!俺は奴隷を仲間だと言い、他人とは違う扱いをしてたお得意様だぞ?当然、元締めに俺の情報は入っていて注意していたんだろうな」
「な、なるほど……」
「それより、ローゼリアから情報は入ったか?」
「い、いえ……今のところは……ですが、本当にトーガンは奴隷を殺している以外に、犯罪を起こしていると思ってのですか?」
「ああ!そうじゃないと奴隷を購入した事を隠そうとする理由が分からない。俺の予想だが、多分人身売買の黒幕かもしれないぞ?」
「ま、まさか?」
「まあ、今は俺の予想の範疇でしかないがな」
ケンジの予想は当たっていた。ドーガンは荒くれ者を雇い、もう盗賊と言っても間違いではないような男達を使って村を襲っていた。
そこで、攫ってきた少年や少女を専属の奴隷商人に奴隷に落としていたのである。その少年達を奴隷商に売っていたのである。
この情報を、ローゼリアはすでに掴んでいたが、もっと奥に入り込んでいたのだった。
「ま、まさか……こんな事が起こっていただなんて……」
ローゼリアは、急いでこの情報を持ち帰ったのだった。
「いったいFreedomはどうなっているんだ?」
「本当に……」
「エリクサーを年に2回必ず販売できるというだけでも驚きなのに……」
「この間は、リターンポーションで若返りなんて夢のポーションだと思っていたのに、今度は死者蘇生だと?いったいどうなっているんだ?」
これらの情報はまだ一部の者にしか漏れていなかった。国が公式に発表したものではなく、奴隷商に送った書簡で漏れたものだった。
「元締め、いったいどうするのですか?」
「これは、Freedomのいや、ケンジ様の要件を飲むしかないでしょう……」
「本当にそれでよろしいのですか?」
「良いも何も、犯罪奴隷以外の奴隷の権利をあたえないと、裏で繋がっていた奴隷商人を、全て逮捕すると言っているものではありませんか?」
「ですが、何で我々が奴隷の為にルールを曲げないといけないのですか?」
「では、あなた達はケンジ様の言う事を突っぱねよというのですか?そうなった場合、どうなるか子供でも分かる事ではありませんか?」
「そ、それは……ですが、言う事を聞いたとして違法奴隷商人は素性がばれた途端、罪に罰せられるのではないですか?」
「それはそうですが、言う事を聞けば逮捕された者だけで済みます」
「はぁあ?元締め、何を言っているのですか?そんなの当り前じゃないですか」
奴隷商人の元締めは、冷や汗を流しながら話を続けた。
「分かっているのですか?今、相手にしているのはFreedom国じゃありません!」
「どういうことですか?Freedom国の要請書ではありませんか?」
「何を言っているのですか!これは、Freedom国の要請ではありません!ケンジ様のお願いだという事がなぜわからないのですか」
「国でなければ、まだ対処しやすいのでは?」
「ば、馬鹿な事を!いいですか?Freedom国はケンジ様だけで保っているような国なのですよ。確かに、王妃を始め側近の奴隷達の力もありますが、私の見解では今のFreedom国は、ケンジ様だけでも十分に成り立つのですよ」
「そんなバカな‼」
「馬鹿なものですか?ケンジ様だけは侮ってはなりません!」
「でも、実際の所ケンジ様を突っぱねたとして、違法奴隷が蘇生させ内情がばれたとしても、一部の違法奴隷商人達が逮捕されるだけですよね?」
「ケンジ様を、侮ってはいけないと言ったではありませんか?いいですか?死者蘇生という隠し玉を持っていたのですよ。それ以上のものがあった場合どうするおつもりですか?」
「あっ……」
「確かに、今の状況では廃棄された奴隷から、違法奴隷商人の素性がばれるだけかもしれません。それ以上のアイテムがあった場合、今存在している奴隷商そのものの根底を揺るがし、ギルドと同じ道を歩むことになったらどうするおつもりですか?」
「元締め……でしたら、何故ケンジ様がここに面会しに来た時に、ケンジ様の要望を聞かなかったのですか?」
「そ、それは、私のミスです……まさか死者蘇生の技術があるとは思わなかったのです……ですが、この事実が明らかになった今、ケンジ様を要注意人物として再確認しただけです」
「ですが、死者蘇生以上の隠し玉なんてあるものなのですか?」
「そんなのわかるはずもないです!ケンジ様は、使者を蘇生できるのですよ。これはもう、神の領域に達しているようなものです。そんな人間の思考など分からなくて当然ではありませんか」
「では……」
「奴隷商はFreedom国ではなく、ケンジ様に全面降伏します!」
「「「「「「……」」」」」」
「皆さんも、心して聞いて下さい!私もここまでとは思いませんでした。これ以上Freedomに抵抗することは許しません。ケンジ様は、もうタダの人間ではないと認識し、犯罪奴隷以外は契約時に主人が好きに扱えない様にします」
「それって……」
「そうです!Freedomで推奨している契約社員という立場にすることです。夜の奉仕も奴隷の意思を確認し、無理やりできない事を契約時に盛り入れます」
「ほ、本当にその提案を受け入れるのですか?」
「悔しいですが……それをしないと奴隷組合は、ギルドの二の舞になるでしょう……」
奴隷商は、元締めの言葉でFreedom国に従う旨を発表し、この発表は国全体に震撼させたのだった。
「聞いたか?奴隷商がFreedom国に従ったらしいな?」
「何でいきなり奴隷の立場があがったんだ?」
「俺達も全然わからん。何で奴隷に人権を?」
「しかし、これで奴隷達を買う人間が減るんじゃないのか?」
「そうとも言い切れないぞ?」
「どういう事?」
「つまり奴隷は契約社員となるって事だろ?つまり借金を返す事で平民に戻れるという事だ。今まで無理やり働かされるのは無く、自由を求めて一生懸命に働く事で有効性が上がるって事だよ」
「なるほど……」
「それともう一つ、一度奴隷に堕ちた人間がそう簡単に立ち直れるとは限らないって事だよ」
「それって……」
「その通りだよ。奴隷商は新たに奴隷に堕ちた人間だけでなく、リピートする奴隷の確保だよ」
「な、なるほど……その理由で、盗賊から捕虜になった人間が減るかもしれないという事か……」
「そういう事らしいぜ。俺にはその辺はよくわからんけどな」
これは、Freedomでも驚愕した事だった。
「ケ、ケンジ様!奴隷商がFreedomに全面協力するらしいです」
「ほ、本当か?」
「こんな事って信じられません!」
「こういう結果になり良かったよ。もし抵抗するのなら、別の方法を考えなきゃいけないところだった」
「別の方法?」
「ああ、別の方法だ」
「それって?」
「奴隷商も、ギルドと同じ道を辿るってことだよ」
「そんな事が可能なのですか?」
「ギルドも今はNFGとなり、マシにはなったと思うが、奴隷商はFreedomが手を入れてないんだぞ。まだまだ古い体質が根を張っている組織って事だよ」
「そんなとこが……ですが、なぜこんなに早く奴隷商は行動を起こしたのですか?」
「あの元締めの頭が切れるって事だよ。多分だが、以前から俺を要注意人物として見てたって事だよ」
「何で、元締めが?」
「そりゃそうだろ!俺は奴隷を仲間だと言い、他人とは違う扱いをしてたお得意様だぞ?当然、元締めに俺の情報は入っていて注意していたんだろうな」
「な、なるほど……」
「それより、ローゼリアから情報は入ったか?」
「い、いえ……今のところは……ですが、本当にトーガンは奴隷を殺している以外に、犯罪を起こしていると思ってのですか?」
「ああ!そうじゃないと奴隷を購入した事を隠そうとする理由が分からない。俺の予想だが、多分人身売買の黒幕かもしれないぞ?」
「ま、まさか?」
「まあ、今は俺の予想の範疇でしかないがな」
ケンジの予想は当たっていた。ドーガンは荒くれ者を雇い、もう盗賊と言っても間違いではないような男達を使って村を襲っていた。
そこで、攫ってきた少年や少女を専属の奴隷商人に奴隷に落としていたのである。その少年達を奴隷商に売っていたのである。
この情報を、ローゼリアはすでに掴んでいたが、もっと奥に入り込んでいたのだった。
「ま、まさか……こんな事が起こっていただなんて……」
ローゼリアは、急いでこの情報を持ち帰ったのだった。
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