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第10章 Freedom国、経済の中心へ!
73話 判決
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マストは、ケンジ達にポツリポツリ証言をして、バンチェス一家の悪事をばらしていった。マストも最初、そんなことはできないと拒否したのだが、マスト一家に知らない人間が声をかけてきたり、買い物帰りに知らない人が後を
ついてこられたりと恐怖を感じて後がなくなり、マストはバンチェス一家に加担をしてしまったようだった。
「ケンジ様、申し訳ありませんでした……私は教師という立場で、生徒の人生を台無しにしてしまって……」
「ああ!お前は、自分の家族の安全と引き換えに、マリちゃんの家族を崩壊させてしまったんだぞ?なぜ、校長にそういったことがあったと報告しなかった?」
「そ、それは……バンチェス一家は元貴族ですから、そんなことを相談しても何ともならないと思って……」
「何故、一人で抱え込もうとする。この学校事業は、この国にとって大事なものだというのは、君だって重々承知していたはずだ?」
「で、ですが……」
「それに、一旦は俺の介入でバンチェス一家が引いたのは見ていただろ?」
「は、はい……」
ケンジはマストを責め立てた。それでバンチェスの父親に、どういったことをやらされたのか聞きただした。
「それで、マストさんはいったい何をやったんだ?」
「あの日、バンチェスのお父様から指示を受け、マリさんに放課後にわざと残ってもらい、2時間ほど補習授業をさせたんです。そして、夜遅くに帰宅させたんです」
「な、なんてことを……」
マストの奥さんは、自分の家族を守るためとはいえ、主人の説明を受けてその場に泣き崩れた。
「そして、その後マリさんの帰宅ルートをバンチェス君のお父さんに伝えていたので、その帰り道に誘拐されたのだと思います」
「そして、マストさん貴方は直接手を下していないからといい、今まで黙って家庭訪問だけを繰り返し見て見ぬふりをしていたという訳か」
「は、はい……本当に申し訳ございません……」
「マストさん、あなたにはマリちゃんのご家族に謝罪してもらう。いいですね?」
ケンジは、マストにマリ一家の前で謝罪をさせようとした。そして、ケンジの奴隷となったマリを始め両親は、マストを睨みつけていた。
「先生のせいであたし達は!」
「マ、マリさん……本当に申し訳なかった……先生もどうしたらいいのかわからなくて!」
「謝られたってもうあたし達は!先生の馬鹿ぁ~!」
マストは、マリに罵られても頭を下げるしかなかった。そんな旦那を見たマストの奥さんは涙を流して、マリの両親に土下座をしていた。
「マストさん、これが貴方のしたことだ。これからこの罪を背負って反省してくれ!」
ケンジは、マリとその両親を部屋から出して、マイにフォローをお願いしたのだった。マリ達が部屋から出されても、マスト夫妻は土下座をしたままで涙を流していた。
「マストさん!あなたには証言をしてもらうからよろしく頼むぞ」
「は、はい!」
「イチカ!バンチェス一家を逮捕しろ!抵抗するようなら容赦はいらない!ランスロットも部下を連れて協力してくれ!」
「「はっ‼」」
その日にうちに、イチカ達町の衛兵とランスロット率いる鳳凰騎士団第一部隊が、バンチェスの元貴族の家に家宅捜索に入り、全員を逮捕したのだった。バンチェスの両親は、最初知らぬ存ぜぬで罪を認めなかった。しかし、マストが証言をした。
「私は、家族を失ってもいいのかと脅され、計画に無理やり参加させられました」
「き、貴様ぁ!我ら元貴族に逆らいおって!」
「黙りなさい!今はあなたの罪を問う場なのです!」
「だいたい、ワシが誘拐した証拠がないではないか!コイツの証言はあてにはならないだろうが!」
「証拠はあります!」
裁判官は、イチカ達が見つけたマリ達一家を売った領収書を、証拠として提出したのだった。
「な、何故それを……」
その証拠はもう言い逃れが出来ないものだった。そして、バンチェス一家は、息子に歯向かう平民の少女を許せなかったと終始わめき散らしていた。そして、その腹いせにマリの一家を闇の奴隷商人に売り渡したと自供したのだった。
バンチェスの両親は、奴隷へと落とされる事になった。これは、一般の犯罪奴隷であり最も厳しいものとなった。
バンチェスの両親は特別奴隷だと思っていたが、この国では貴族はいないので、他人を誘拐し無理やり奴隷へと落とし私腹を肥やしたことで、言い訳ができず犯罪奴隷へと落とされる事になった。
そして、バンチェスはまだ幼い子供であるという事で、禁固5年の実刑判決になった。ケンジはその判決を聞き、この世界は子供でも本当に容赦がないんだと驚く事になった。
「なあ、マイ?バンチェスの判決って厳しくないか?まだ、7歳の子供なんだぞ?」
「あなたからしたら、そうかもしれないわね。だけど、この世界は7歳の子供といっても、親の手伝いをして町でお金を稼いでいるからね」
「って事は、子供でも責任ある行動をしろという理由か?」
「まあ、そういう事ね?5歳くらいの子供なら罪にはならなかったかもしれないんだけどね」
「そういうものなのか?」
「だけど、あなたもバンチェス君の言いようや行動には面食らったんじゃないの?」
「たしかに、親の言いたい事を察して、すぐに対応したのには驚いたけどな……」
「この世界の子供は生きていくのに必死なのよ。早く大人になって独り立ちしないと、いつどこで何が起こるかわからないからね」
「世知辛い世の中だな……」
「えぇ……」
バンチェス達、家族は犯罪者となった。これによりケンジにはやらなきゃいけない事が増えたのだった。
「マストさん、あなたには証言してもらい感謝します」
「で、では……」
ケンジは、マスト夫妻の前にインベントリから息子を出し、神の涙を使用した。マストの息子の遺体が光り輝き、その光が収まると息子はゆっくりと目を覚ました。
「「ジャック!」」
マストと奥さんであるランファーは、ジャックを抱きしめ涙を流し、ジャックが生き返った事をケンジに何度も感謝した。
そして、マストは逮捕された。これにはマストは驚き、必死に抵抗したのだ。
「何で私が!」
「マストさん、貴方はジョン一家を奴隷に落としたバンチェス一家を手伝った罪だよ」
「だから、私はそれを証言したではありませんか?」
「うん……法廷でしっかり自供しただろ?何の罪のない家族を、あなたの手でバラバラにしたんだ。その罪はしっかり償ってくれ!」
「ちくしょ~!この俺を嵌めやがって!」
「嵌めただなんて失礼な!俺はちゃんと証言をしたら息子は蘇生してやると言っただけだよ。証言したら、貴方の罪が消えるだなんて一言も言ってないよ。そもそも、何で罪が消えると思ったんだ?」
「そ、それは……」
「まあ、反論は法廷でやってくれたらいいよ。証言した事で多少は考慮してくれるかもしれないからな」
マストは、衛兵に逮捕され家族と引き離されてしまった。
「えっと、ランファーさんだったよね?」
「は、はい……」
「旦那さんの事は残念だと思うが、これからは二人で頑張ってくれ」
「いえ、元旦那のやったことは絶対に許されるべきではありません……もしこれが、私達だったら私達もその人間を恨んでいたでしょうから……」
「そうか……旦那が逮捕になって本当にすまなかった……」
「いえ、ケンジ様に謝罪される事は何もありません。それよりジャックを、生き返らせてくれて本当にありがとうございます」
ランファーは、ジャックを蘇生してもらったことを感謝し、ジャックと二人で帰っていった。そして、マストも家族の事を脅され、犯罪に手を染めたことは考慮され、禁錮10年の実刑となった。
マストとランファーは離婚が成立し、ランファーとジャックはフリーの町を出て、Freedom国領の他の町へと移住していったのだった。
そして、ケンジはツバキ達から情報を得て、町のはずれに闇ギルドが出来ていた事を掴んだ。
「あんたが、闇ギルドのギルドマスターか?」
「あ、あんたは……なぜここに?」
「不可侵条約を闇ギルドから破るとは、俺も舐められたもんだな!」
「ちょ、ちょっと待て!何を証拠に?」
「バンチェスの、元貴族の父親に何回も依頼をされただろ?アイツが全部自供したよ。ジョン一家誘拐、マスト一家の暗殺……」
「ムぐぐぐ……あの馬鹿め!皆のモノこやつを殺せ!」
ギルドマスターが、ケンジに向かって怒鳴ったのだ。するとアジトに滞在していた暗殺者や犯罪者達が、ケンジを囲んだのだった。
「パラライズフィールド」
ケンジが※①【パラライズフィールド】と一言いうと、ケンジを中心に麻痺を引き起こすエリアが出現。その場にいる人間が全て麻痺してしまったのだ。
「「「「「ぐっ……」」」」」
「き、貴様……いったい何をやった……」
「やっぱりこの魔法は便利だな。一瞬で一網打尽出来るからな」
その時、衛兵集団が闇ギルドのアジトにドッと流れ込み、全員を逮捕してしまったのだ。
「何て奴だ……やはり、ギルドマスターは間違っていた……やはりこの国にいや、ケンジに手を出すべきではなかったのだ……」
フリーの町闇ギルド支部のギルドマスターは、一言いい残し逮捕されてしまった。そして、その日のうちにフリーの町の闇ギルド支部は、ケンジの手によって全滅させられてしまったのだ。
闇ギルドからは、元貴族の人間から依頼があった書類が続々と出てきたのだ。ケンジはこの状況に頭を痛めたのだった。
「やっぱり、この大陸の貴族はいらないよな……」
「ケ、ケンジ様?そんなことは……全部の貴族がこんなのでは……」
「分かってるよ。ムシュダルクさんのような元貴族がいるのは……だけど、この書類を見たら、俺の気持ちも分かるだろ?」
「それはそうなのですが……」
「だが、もっと許せないのは闇ギルドだよな……どういうつもりで……」
「しかし、ケンジ様が闇ギルドを引かせていたとは思いもしませんでしたよ。そんな事が可能なのですか?」
「ムシュダルクさんちょっと待って!そこにいる奴出てこい。姿を現せ!」
すると、スッと影が伸びて、そこに真っ黒な黒装束の男が現れたのだ。
*-----*-----*-----*
この話で出てきた魔法
※①【パラライズフィールド】
闇属性魔法 6階位
消費MP 45
詠唱速度 50秒(詠唱スキルが無い場合)
効果時間 レベル×1分
効果対象 一個所
効果範囲 術者を中心に半径1m×レベル
必要秘薬 アビスの葉・マンドラゴラの根 各10個
備考欄
闇属性魔法で、術者を中心に麻痺のエリアを創り出す魔法。このエリアに
侵入した生き物は、80%の確率で麻痺して動けなくなってしまう。
術者の魔法スキルが120.00の場合120%に跳ね上がる。
そして、侵入した生き物に耐性スキルがグランドマスターを所持していた
場合、50%の確率が差し引かれ、70%の確率で麻痺してしまう。
魔道士職業レベル65魔法スキル100.00で使用可能。
ついてこられたりと恐怖を感じて後がなくなり、マストはバンチェス一家に加担をしてしまったようだった。
「ケンジ様、申し訳ありませんでした……私は教師という立場で、生徒の人生を台無しにしてしまって……」
「ああ!お前は、自分の家族の安全と引き換えに、マリちゃんの家族を崩壊させてしまったんだぞ?なぜ、校長にそういったことがあったと報告しなかった?」
「そ、それは……バンチェス一家は元貴族ですから、そんなことを相談しても何ともならないと思って……」
「何故、一人で抱え込もうとする。この学校事業は、この国にとって大事なものだというのは、君だって重々承知していたはずだ?」
「で、ですが……」
「それに、一旦は俺の介入でバンチェス一家が引いたのは見ていただろ?」
「は、はい……」
ケンジはマストを責め立てた。それでバンチェスの父親に、どういったことをやらされたのか聞きただした。
「それで、マストさんはいったい何をやったんだ?」
「あの日、バンチェスのお父様から指示を受け、マリさんに放課後にわざと残ってもらい、2時間ほど補習授業をさせたんです。そして、夜遅くに帰宅させたんです」
「な、なんてことを……」
マストの奥さんは、自分の家族を守るためとはいえ、主人の説明を受けてその場に泣き崩れた。
「そして、その後マリさんの帰宅ルートをバンチェス君のお父さんに伝えていたので、その帰り道に誘拐されたのだと思います」
「そして、マストさん貴方は直接手を下していないからといい、今まで黙って家庭訪問だけを繰り返し見て見ぬふりをしていたという訳か」
「は、はい……本当に申し訳ございません……」
「マストさん、あなたにはマリちゃんのご家族に謝罪してもらう。いいですね?」
ケンジは、マストにマリ一家の前で謝罪をさせようとした。そして、ケンジの奴隷となったマリを始め両親は、マストを睨みつけていた。
「先生のせいであたし達は!」
「マ、マリさん……本当に申し訳なかった……先生もどうしたらいいのかわからなくて!」
「謝られたってもうあたし達は!先生の馬鹿ぁ~!」
マストは、マリに罵られても頭を下げるしかなかった。そんな旦那を見たマストの奥さんは涙を流して、マリの両親に土下座をしていた。
「マストさん、これが貴方のしたことだ。これからこの罪を背負って反省してくれ!」
ケンジは、マリとその両親を部屋から出して、マイにフォローをお願いしたのだった。マリ達が部屋から出されても、マスト夫妻は土下座をしたままで涙を流していた。
「マストさん!あなたには証言をしてもらうからよろしく頼むぞ」
「は、はい!」
「イチカ!バンチェス一家を逮捕しろ!抵抗するようなら容赦はいらない!ランスロットも部下を連れて協力してくれ!」
「「はっ‼」」
その日にうちに、イチカ達町の衛兵とランスロット率いる鳳凰騎士団第一部隊が、バンチェスの元貴族の家に家宅捜索に入り、全員を逮捕したのだった。バンチェスの両親は、最初知らぬ存ぜぬで罪を認めなかった。しかし、マストが証言をした。
「私は、家族を失ってもいいのかと脅され、計画に無理やり参加させられました」
「き、貴様ぁ!我ら元貴族に逆らいおって!」
「黙りなさい!今はあなたの罪を問う場なのです!」
「だいたい、ワシが誘拐した証拠がないではないか!コイツの証言はあてにはならないだろうが!」
「証拠はあります!」
裁判官は、イチカ達が見つけたマリ達一家を売った領収書を、証拠として提出したのだった。
「な、何故それを……」
その証拠はもう言い逃れが出来ないものだった。そして、バンチェス一家は、息子に歯向かう平民の少女を許せなかったと終始わめき散らしていた。そして、その腹いせにマリの一家を闇の奴隷商人に売り渡したと自供したのだった。
バンチェスの両親は、奴隷へと落とされる事になった。これは、一般の犯罪奴隷であり最も厳しいものとなった。
バンチェスの両親は特別奴隷だと思っていたが、この国では貴族はいないので、他人を誘拐し無理やり奴隷へと落とし私腹を肥やしたことで、言い訳ができず犯罪奴隷へと落とされる事になった。
そして、バンチェスはまだ幼い子供であるという事で、禁固5年の実刑判決になった。ケンジはその判決を聞き、この世界は子供でも本当に容赦がないんだと驚く事になった。
「なあ、マイ?バンチェスの判決って厳しくないか?まだ、7歳の子供なんだぞ?」
「あなたからしたら、そうかもしれないわね。だけど、この世界は7歳の子供といっても、親の手伝いをして町でお金を稼いでいるからね」
「って事は、子供でも責任ある行動をしろという理由か?」
「まあ、そういう事ね?5歳くらいの子供なら罪にはならなかったかもしれないんだけどね」
「そういうものなのか?」
「だけど、あなたもバンチェス君の言いようや行動には面食らったんじゃないの?」
「たしかに、親の言いたい事を察して、すぐに対応したのには驚いたけどな……」
「この世界の子供は生きていくのに必死なのよ。早く大人になって独り立ちしないと、いつどこで何が起こるかわからないからね」
「世知辛い世の中だな……」
「えぇ……」
バンチェス達、家族は犯罪者となった。これによりケンジにはやらなきゃいけない事が増えたのだった。
「マストさん、あなたには証言してもらい感謝します」
「で、では……」
ケンジは、マスト夫妻の前にインベントリから息子を出し、神の涙を使用した。マストの息子の遺体が光り輝き、その光が収まると息子はゆっくりと目を覚ました。
「「ジャック!」」
マストと奥さんであるランファーは、ジャックを抱きしめ涙を流し、ジャックが生き返った事をケンジに何度も感謝した。
そして、マストは逮捕された。これにはマストは驚き、必死に抵抗したのだ。
「何で私が!」
「マストさん、貴方はジョン一家を奴隷に落としたバンチェス一家を手伝った罪だよ」
「だから、私はそれを証言したではありませんか?」
「うん……法廷でしっかり自供しただろ?何の罪のない家族を、あなたの手でバラバラにしたんだ。その罪はしっかり償ってくれ!」
「ちくしょ~!この俺を嵌めやがって!」
「嵌めただなんて失礼な!俺はちゃんと証言をしたら息子は蘇生してやると言っただけだよ。証言したら、貴方の罪が消えるだなんて一言も言ってないよ。そもそも、何で罪が消えると思ったんだ?」
「そ、それは……」
「まあ、反論は法廷でやってくれたらいいよ。証言した事で多少は考慮してくれるかもしれないからな」
マストは、衛兵に逮捕され家族と引き離されてしまった。
「えっと、ランファーさんだったよね?」
「は、はい……」
「旦那さんの事は残念だと思うが、これからは二人で頑張ってくれ」
「いえ、元旦那のやったことは絶対に許されるべきではありません……もしこれが、私達だったら私達もその人間を恨んでいたでしょうから……」
「そうか……旦那が逮捕になって本当にすまなかった……」
「いえ、ケンジ様に謝罪される事は何もありません。それよりジャックを、生き返らせてくれて本当にありがとうございます」
ランファーは、ジャックを蘇生してもらったことを感謝し、ジャックと二人で帰っていった。そして、マストも家族の事を脅され、犯罪に手を染めたことは考慮され、禁錮10年の実刑となった。
マストとランファーは離婚が成立し、ランファーとジャックはフリーの町を出て、Freedom国領の他の町へと移住していったのだった。
そして、ケンジはツバキ達から情報を得て、町のはずれに闇ギルドが出来ていた事を掴んだ。
「あんたが、闇ギルドのギルドマスターか?」
「あ、あんたは……なぜここに?」
「不可侵条約を闇ギルドから破るとは、俺も舐められたもんだな!」
「ちょ、ちょっと待て!何を証拠に?」
「バンチェスの、元貴族の父親に何回も依頼をされただろ?アイツが全部自供したよ。ジョン一家誘拐、マスト一家の暗殺……」
「ムぐぐぐ……あの馬鹿め!皆のモノこやつを殺せ!」
ギルドマスターが、ケンジに向かって怒鳴ったのだ。するとアジトに滞在していた暗殺者や犯罪者達が、ケンジを囲んだのだった。
「パラライズフィールド」
ケンジが※①【パラライズフィールド】と一言いうと、ケンジを中心に麻痺を引き起こすエリアが出現。その場にいる人間が全て麻痺してしまったのだ。
「「「「「ぐっ……」」」」」
「き、貴様……いったい何をやった……」
「やっぱりこの魔法は便利だな。一瞬で一網打尽出来るからな」
その時、衛兵集団が闇ギルドのアジトにドッと流れ込み、全員を逮捕してしまったのだ。
「何て奴だ……やはり、ギルドマスターは間違っていた……やはりこの国にいや、ケンジに手を出すべきではなかったのだ……」
フリーの町闇ギルド支部のギルドマスターは、一言いい残し逮捕されてしまった。そして、その日のうちにフリーの町の闇ギルド支部は、ケンジの手によって全滅させられてしまったのだ。
闇ギルドからは、元貴族の人間から依頼があった書類が続々と出てきたのだ。ケンジはこの状況に頭を痛めたのだった。
「やっぱり、この大陸の貴族はいらないよな……」
「ケ、ケンジ様?そんなことは……全部の貴族がこんなのでは……」
「分かってるよ。ムシュダルクさんのような元貴族がいるのは……だけど、この書類を見たら、俺の気持ちも分かるだろ?」
「それはそうなのですが……」
「だが、もっと許せないのは闇ギルドだよな……どういうつもりで……」
「しかし、ケンジ様が闇ギルドを引かせていたとは思いもしませんでしたよ。そんな事が可能なのですか?」
「ムシュダルクさんちょっと待って!そこにいる奴出てこい。姿を現せ!」
すると、スッと影が伸びて、そこに真っ黒な黒装束の男が現れたのだ。
*-----*-----*-----*
この話で出てきた魔法
※①【パラライズフィールド】
闇属性魔法 6階位
消費MP 45
詠唱速度 50秒(詠唱スキルが無い場合)
効果時間 レベル×1分
効果対象 一個所
効果範囲 術者を中心に半径1m×レベル
必要秘薬 アビスの葉・マンドラゴラの根 各10個
備考欄
闇属性魔法で、術者を中心に麻痺のエリアを創り出す魔法。このエリアに
侵入した生き物は、80%の確率で麻痺して動けなくなってしまう。
術者の魔法スキルが120.00の場合120%に跳ね上がる。
そして、侵入した生き物に耐性スキルがグランドマスターを所持していた
場合、50%の確率が差し引かれ、70%の確率で麻痺してしまう。
魔道士職業レベル65魔法スキル100.00で使用可能。
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