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第10章 Freedom国、経済の中心へ!
17話 ダンジョンマスター
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ダンジョンマスターは、この結果に歯ぎしりをしていた。極級ダンジョンは、ジーフマウンの海側に位置する場所にあった。
しかし、ダンジョンマスターは最下層の脱出口から3人と一緒に、ケンジ達が守っている場所とは違う場所に、転移して脱出したのだ。小高い丘からは、ダンジョンの入り口が見え、そこには大群の騎士団達のテントが見えた。
「ムぐぐぐ……まさか、この俺達が逃亡することになるとは……」
「ご主人様。これからどこに?」
ダンジョンマスターは日本地図を出し、指をさした場所に目指すとエンジェル達に言った。
「ここは、人族があまりいない場所ですよね?」
「ああ!そうだ……この場所には、洞窟がいっぱいあったはずだ!それに俺達は、これから力を蓄えなければいけない!」
「確かに、すぐに見つかる場所では意味がありませんものね」
「そういう事だ!とりあえず出発するぞ!」
ジーフマウンの火口には、最強のドラゴンがいると言われていた。それは、このダンジョンマスターの部下である竜王だった。
この竜王がこの土地にいる事で、地上の弱い魔物達は近寄ることが出来なかったのだが、この竜王がいなくなったことで、この土地の生態系変わる事となるのである。
この土地は、女神クローティアが言っていた通り、地球から魔素が供給されている出口である。
つまり、魔素が他の場所より密度が高い事もあり、魔物達が活発に行動できる場所であり、龍王がいなくなったことで他の魔物達が集まって来る事となる。
「ご主人様!次はどのようにするのですか?」
「まあ、当分の間はダンジョンの階層を増やそうと思う!」
「守りはどのように?」
「当分の間は、お前達で十分だろ?ダンジョンに魔物や動物を誘い込み、ダンジョンに吸収すればポイントも貯まるであろう」
「確かに!」
竜王は眠そうにしていたが、人化した姿は角の生えたガタイのいい男性で、龍の翼を持ったイケメンだった。いわゆる今はもう人間社会では見なくなったドラコニアという種族によく似ていた。獣王も又、人化していて獣魔人の姿である。ライオンの頭を持ち、この姿の獣人は滅多に見ないのだ。
この二人の気配を敏感に察知できる魔物は急いでこの場から離れて行き、ダンジョンマスター達は安全に目的地へと移動できていた。時々、盗賊たちに襲われることもあったが、簡単に返り討ちにされ盗賊達は全滅してしまった。
そして、ギルドマスター達は半年かけて、日本地図で示した場所に到着したのだ。ここは地球で言う、富山県と新潟県の境の辺りである。
ここはまだ人間達が開拓していない場所であり、もう少し西に行けばFreedom国、第二の都市ホーチュンの町があるぐらいなのだ。
反対に東に行けば、魔族の国の領地になる。つまりこの場所はまだ、手付かずだが力をつければ侵略可能な土地でなのだ。
「ご主人様!あの洞窟はどうでしょう?」
その洞窟には、盗賊たちが住んでいるみたいだった。洞窟の入り口には、ヒューマン族が見張りに立ち、注意しているみたいだった。
「主様!人がいると言う事は、それなりに大きな洞窟じゃないかと」
「確かにそうだな……では今度の拠点は、あの洞窟にしよう!竜王と獣王で中にいるヒューマンを全滅してくれ!」
「「かしこまりました!」」
「エンジェルは、俺とここにいてくれ!」
「承知いたしました」
獣王と竜王は、散歩に行くような感じで洞窟へと近づいた。それに気づいた盗賊達は、剣を構えて大きな声を出した。
「貴様たち一体何者だ!そこで止まれ!お前は中にいる仲間達に!」
「おう!」
「そのアジトは、我が主人が所望しておる!」
「何が主人だ!俺達を誰だと思っている!」
「クックック!知らんな!お前達は地上のゴミだ!」
「なんだと!俺達はこの辺りを治めている風の群狼だぞ!今ならまだ許してやる!ここから立ち去れ!」
見張りの人間は、この二人から感じるプレッシャーに震えながらも、威勢を張ったのだ。人間社会では暴れまくっている盗賊団であり、衛兵達も手を焼くような集団だったからだ。
「俺達に逆らったらどうなるかわかっているのか?」
「クックック!そんな事知らんな」
「くっそぉ……なんだこの二人はこんなにもプレッシャーを感じるとはいったい何者なんだ……」
「さあ、そろそろ死んでもらおうか!」
「ちょっと待て!お前達は見所があるな!俺達の仲間にならねえか?」
「ぐははははは!俺達に仲間になれと言うのか?お前面白いなあ!」
「そうか?気に入ったか?なら中に案内して親分に紹介ぃ~~~~~いでえ……お前何をするんだ……」
「がはははは!なんで俺達が、お前達の仲間にならなきゃいけねえ!お前達は地上のゴミだと言っただろうが!」
獣王はこの人間が気に入らなかった!こうして面と向かって話していた時でさえ、こめかみをピクピクさせ怒りが抑えられなかった。
そして、気づいたらこの人間の懐に飛び込み、ボディーに一発パンチを撃ちこみ串刺しにして瞬殺してしまったのだ。
すると中に、仲間を呼びに行った盗賊がいっぱい人数を引き連れ洞窟から出てきた。
「てめえ!何をしていやがる!俺達にこんな真似をして只で済むと思うなよ!」
その言葉に竜王と獣王はニヤリと笑い、拳一つでそこにいる盗賊たちを惨殺していくのだった。盗賊の親分は、今何が起こっているのか分からなかった。部下の仲間達がドンドン惨殺されていくのである。
「ぎゃあああああああ!」
「や、やめてくれええ!」
「許してくれええええ!俺達が悪かった!」
盗賊達は命乞いをしながら、ドンドン無慈悲に殺されていくのだった。
「待て!俺達が悪かった!お前達の傘下に入るからそれ以上殺さないでくれ!」
その言葉に、獣王と竜王の手が止まったのだ。そして、ゆっくり盗賊の親分のもとへと向かったのだ。親分は自分の言う事を聞き入れてくれたと思い、竜王に手を差し出したのだ。
「グハッ!き、貴様……いったい何を!」
竜王は、手を差し出した盗賊の親分の腹を串刺しにしたのである。
「何を勘違いしておる!お前達はゴミだと言っただろうが!主様の部下にお前達はいらん!」
盗賊の親分は、口から血を吐き出しそのまま絶命し、それを見た盗賊達は恐れおののき逃げ出したのだ。
「お前達に逃げ場はない!」
竜王と獣王はあり得ないスピードで、盗賊達を全滅させてしまった。そこには一切の慈悲は無く、泣き叫ぶ盗賊をまるで稲を刈るように淡々と殺してしまったのだ。
そして落ち着いたころ、ダンジョンマスターとエンジェルが洞窟の前にやってきた。
「2人共ご苦労だった!」
「「勿体ないお言葉ありがとうございます!」」
「この死体を洞窟の中に入れておいてくれ!後で、この洞窟をダンジョン化にしたら全部吸収される事になる」
「「かしこまりました!」」
竜王と獣王は、ダンジョンマスターの言いつけ通り、死体を洞窟の入り口付近に無造作に積み上げたのだ。
「じゃあ、エンジェルは俺についてこい!」
「承知しました!」
洞窟の中に入ると、そこには隠れていた盗賊の女達がいた。そして、その女達は自分の男が殺された事を知って、その場に崩れ落ちたのだ。
中には跳びかかる女もいたのだが、エンジェルがギルドマスターの間に入り女を惨殺してしまった。
「さて、お前達に選択権をやろう!」
盗賊の女達は、この男の言葉に耳を傾けた。
「いったい何を……」
「ここで逆らって、今のように惨殺されるか?俺の奴隷となり、このダンジョンで飼われるか選べ!」
女達は、自分の男が全滅させられ抵抗などできないと悟り、奴隷の道へと選択した。ダンジョンマスターは、それを聞き女達に、パラライズの魔法を掛けて麻痺させてしまったのだ。
「これで当分動けないからエンジェル!この縄で拘束しろ!」
「はい!」
すると、洞窟の奥の方から、声が聞こえてきたのである。
「誰かあ!そこにいるのですか?お願いします!助けてください!」
ダンジョンマスターは、声のする方に向かったのである。そこには、盗賊に攫われた女や少女達が牢屋に入れられていたのだ。
「お前達は?」
「私達は旅をしていて、盗賊達に攫われ奴隷に落とされる予定でした。お願いです。ここから出してください‼」
「わははははは!ここにも生贄がいっぱいおったわ!」
ダンジョンマスターは、思わず飼育物がいて大笑いしたのだった。
「な、何を言っているのですか?」
「お前達に自由はない!ここで一生飼われる事となる道しかない。もし拒絶するのなら死が待っているだけだ」
その言葉に、女達は愕然とした。まさに、天国から地獄に落とされたのだ。女性達は、この人物は盗賊を捕らえてくれて救いに来た冒険者だと思っていたのだ。
その為、自分達は運がいいと思って、盗賊達が居なくなったと思い救いを求めたのだ。
しかし、目の前に現れた男は冒険者ではなく、黒いローブを纏い邪悪な笑みを浮かべて自分達を飼育物と言ったのである。
すると羽の生えた女性が盗賊の女達を抱えて、違う牢屋にドンドン放り込んでいた。
「わたし達を一体どうするおつもりですか?」
「言っただろう?お前達は飼育物だ。一生その中で暮らすがよい!」
ダンジョンマスターは、ダンジョンコアを取り出しその場所に設置した。すると洞窟内は輝き始め、その光が収まるとダンジョンとなり洞窟内は明かりが灯ったのだ。
「これはいったい……まさかこの洞窟がダンジョンに⁉」
「ほう!よくわかったじゃないか!」
「貴方はいったい、何者ですか?」
「そんな事はどうでもよい!」
ダンジョンマスターはコアを見ると、ポイントが貯まっていた。これは入り口に積み上げた盗賊の死体が吸収されたものとわかる。
そして、そのポイントを使い女達の身体に家畜の紋章を打ち込んだのだ。
「いやああああああ!」
「やめてええぇ!熱いいいぃ!」
女達は、この紋章を打ち込まれた時、焼き印をされた感じで真っ赤に燃えた鉄をおしつけられたように熱くて、我慢できず泣き叫び気絶してしまったのだ。
この紋章はダンジョンの呪いであり、ダンジョンから出れなくなる。そして、年齢はゆっくり流れる事となり寿命が10倍となるのだ。
ダンジョン内で生きる事により、ポイントがドンドン加算されていく飼育物となるのである。その結果、この女達は牢屋で数百年と言う長い一生を過ごさなくてはいけなくなるのである。
そして、ダンジョンマスターはこの地で、数百年と言う年月を静かに過ごし、力を貯める事となる。
しかし、ダンジョンマスターは最下層の脱出口から3人と一緒に、ケンジ達が守っている場所とは違う場所に、転移して脱出したのだ。小高い丘からは、ダンジョンの入り口が見え、そこには大群の騎士団達のテントが見えた。
「ムぐぐぐ……まさか、この俺達が逃亡することになるとは……」
「ご主人様。これからどこに?」
ダンジョンマスターは日本地図を出し、指をさした場所に目指すとエンジェル達に言った。
「ここは、人族があまりいない場所ですよね?」
「ああ!そうだ……この場所には、洞窟がいっぱいあったはずだ!それに俺達は、これから力を蓄えなければいけない!」
「確かに、すぐに見つかる場所では意味がありませんものね」
「そういう事だ!とりあえず出発するぞ!」
ジーフマウンの火口には、最強のドラゴンがいると言われていた。それは、このダンジョンマスターの部下である竜王だった。
この竜王がこの土地にいる事で、地上の弱い魔物達は近寄ることが出来なかったのだが、この竜王がいなくなったことで、この土地の生態系変わる事となるのである。
この土地は、女神クローティアが言っていた通り、地球から魔素が供給されている出口である。
つまり、魔素が他の場所より密度が高い事もあり、魔物達が活発に行動できる場所であり、龍王がいなくなったことで他の魔物達が集まって来る事となる。
「ご主人様!次はどのようにするのですか?」
「まあ、当分の間はダンジョンの階層を増やそうと思う!」
「守りはどのように?」
「当分の間は、お前達で十分だろ?ダンジョンに魔物や動物を誘い込み、ダンジョンに吸収すればポイントも貯まるであろう」
「確かに!」
竜王は眠そうにしていたが、人化した姿は角の生えたガタイのいい男性で、龍の翼を持ったイケメンだった。いわゆる今はもう人間社会では見なくなったドラコニアという種族によく似ていた。獣王も又、人化していて獣魔人の姿である。ライオンの頭を持ち、この姿の獣人は滅多に見ないのだ。
この二人の気配を敏感に察知できる魔物は急いでこの場から離れて行き、ダンジョンマスター達は安全に目的地へと移動できていた。時々、盗賊たちに襲われることもあったが、簡単に返り討ちにされ盗賊達は全滅してしまった。
そして、ギルドマスター達は半年かけて、日本地図で示した場所に到着したのだ。ここは地球で言う、富山県と新潟県の境の辺りである。
ここはまだ人間達が開拓していない場所であり、もう少し西に行けばFreedom国、第二の都市ホーチュンの町があるぐらいなのだ。
反対に東に行けば、魔族の国の領地になる。つまりこの場所はまだ、手付かずだが力をつければ侵略可能な土地でなのだ。
「ご主人様!あの洞窟はどうでしょう?」
その洞窟には、盗賊たちが住んでいるみたいだった。洞窟の入り口には、ヒューマン族が見張りに立ち、注意しているみたいだった。
「主様!人がいると言う事は、それなりに大きな洞窟じゃないかと」
「確かにそうだな……では今度の拠点は、あの洞窟にしよう!竜王と獣王で中にいるヒューマンを全滅してくれ!」
「「かしこまりました!」」
「エンジェルは、俺とここにいてくれ!」
「承知いたしました」
獣王と竜王は、散歩に行くような感じで洞窟へと近づいた。それに気づいた盗賊達は、剣を構えて大きな声を出した。
「貴様たち一体何者だ!そこで止まれ!お前は中にいる仲間達に!」
「おう!」
「そのアジトは、我が主人が所望しておる!」
「何が主人だ!俺達を誰だと思っている!」
「クックック!知らんな!お前達は地上のゴミだ!」
「なんだと!俺達はこの辺りを治めている風の群狼だぞ!今ならまだ許してやる!ここから立ち去れ!」
見張りの人間は、この二人から感じるプレッシャーに震えながらも、威勢を張ったのだ。人間社会では暴れまくっている盗賊団であり、衛兵達も手を焼くような集団だったからだ。
「俺達に逆らったらどうなるかわかっているのか?」
「クックック!そんな事知らんな」
「くっそぉ……なんだこの二人はこんなにもプレッシャーを感じるとはいったい何者なんだ……」
「さあ、そろそろ死んでもらおうか!」
「ちょっと待て!お前達は見所があるな!俺達の仲間にならねえか?」
「ぐははははは!俺達に仲間になれと言うのか?お前面白いなあ!」
「そうか?気に入ったか?なら中に案内して親分に紹介ぃ~~~~~いでえ……お前何をするんだ……」
「がはははは!なんで俺達が、お前達の仲間にならなきゃいけねえ!お前達は地上のゴミだと言っただろうが!」
獣王はこの人間が気に入らなかった!こうして面と向かって話していた時でさえ、こめかみをピクピクさせ怒りが抑えられなかった。
そして、気づいたらこの人間の懐に飛び込み、ボディーに一発パンチを撃ちこみ串刺しにして瞬殺してしまったのだ。
すると中に、仲間を呼びに行った盗賊がいっぱい人数を引き連れ洞窟から出てきた。
「てめえ!何をしていやがる!俺達にこんな真似をして只で済むと思うなよ!」
その言葉に竜王と獣王はニヤリと笑い、拳一つでそこにいる盗賊たちを惨殺していくのだった。盗賊の親分は、今何が起こっているのか分からなかった。部下の仲間達がドンドン惨殺されていくのである。
「ぎゃあああああああ!」
「や、やめてくれええ!」
「許してくれええええ!俺達が悪かった!」
盗賊達は命乞いをしながら、ドンドン無慈悲に殺されていくのだった。
「待て!俺達が悪かった!お前達の傘下に入るからそれ以上殺さないでくれ!」
その言葉に、獣王と竜王の手が止まったのだ。そして、ゆっくり盗賊の親分のもとへと向かったのだ。親分は自分の言う事を聞き入れてくれたと思い、竜王に手を差し出したのだ。
「グハッ!き、貴様……いったい何を!」
竜王は、手を差し出した盗賊の親分の腹を串刺しにしたのである。
「何を勘違いしておる!お前達はゴミだと言っただろうが!主様の部下にお前達はいらん!」
盗賊の親分は、口から血を吐き出しそのまま絶命し、それを見た盗賊達は恐れおののき逃げ出したのだ。
「お前達に逃げ場はない!」
竜王と獣王はあり得ないスピードで、盗賊達を全滅させてしまった。そこには一切の慈悲は無く、泣き叫ぶ盗賊をまるで稲を刈るように淡々と殺してしまったのだ。
そして落ち着いたころ、ダンジョンマスターとエンジェルが洞窟の前にやってきた。
「2人共ご苦労だった!」
「「勿体ないお言葉ありがとうございます!」」
「この死体を洞窟の中に入れておいてくれ!後で、この洞窟をダンジョン化にしたら全部吸収される事になる」
「「かしこまりました!」」
竜王と獣王は、ダンジョンマスターの言いつけ通り、死体を洞窟の入り口付近に無造作に積み上げたのだ。
「じゃあ、エンジェルは俺についてこい!」
「承知しました!」
洞窟の中に入ると、そこには隠れていた盗賊の女達がいた。そして、その女達は自分の男が殺された事を知って、その場に崩れ落ちたのだ。
中には跳びかかる女もいたのだが、エンジェルがギルドマスターの間に入り女を惨殺してしまった。
「さて、お前達に選択権をやろう!」
盗賊の女達は、この男の言葉に耳を傾けた。
「いったい何を……」
「ここで逆らって、今のように惨殺されるか?俺の奴隷となり、このダンジョンで飼われるか選べ!」
女達は、自分の男が全滅させられ抵抗などできないと悟り、奴隷の道へと選択した。ダンジョンマスターは、それを聞き女達に、パラライズの魔法を掛けて麻痺させてしまったのだ。
「これで当分動けないからエンジェル!この縄で拘束しろ!」
「はい!」
すると、洞窟の奥の方から、声が聞こえてきたのである。
「誰かあ!そこにいるのですか?お願いします!助けてください!」
ダンジョンマスターは、声のする方に向かったのである。そこには、盗賊に攫われた女や少女達が牢屋に入れられていたのだ。
「お前達は?」
「私達は旅をしていて、盗賊達に攫われ奴隷に落とされる予定でした。お願いです。ここから出してください‼」
「わははははは!ここにも生贄がいっぱいおったわ!」
ダンジョンマスターは、思わず飼育物がいて大笑いしたのだった。
「な、何を言っているのですか?」
「お前達に自由はない!ここで一生飼われる事となる道しかない。もし拒絶するのなら死が待っているだけだ」
その言葉に、女達は愕然とした。まさに、天国から地獄に落とされたのだ。女性達は、この人物は盗賊を捕らえてくれて救いに来た冒険者だと思っていたのだ。
その為、自分達は運がいいと思って、盗賊達が居なくなったと思い救いを求めたのだ。
しかし、目の前に現れた男は冒険者ではなく、黒いローブを纏い邪悪な笑みを浮かべて自分達を飼育物と言ったのである。
すると羽の生えた女性が盗賊の女達を抱えて、違う牢屋にドンドン放り込んでいた。
「わたし達を一体どうするおつもりですか?」
「言っただろう?お前達は飼育物だ。一生その中で暮らすがよい!」
ダンジョンマスターは、ダンジョンコアを取り出しその場所に設置した。すると洞窟内は輝き始め、その光が収まるとダンジョンとなり洞窟内は明かりが灯ったのだ。
「これはいったい……まさかこの洞窟がダンジョンに⁉」
「ほう!よくわかったじゃないか!」
「貴方はいったい、何者ですか?」
「そんな事はどうでもよい!」
ダンジョンマスターはコアを見ると、ポイントが貯まっていた。これは入り口に積み上げた盗賊の死体が吸収されたものとわかる。
そして、そのポイントを使い女達の身体に家畜の紋章を打ち込んだのだ。
「いやああああああ!」
「やめてええぇ!熱いいいぃ!」
女達は、この紋章を打ち込まれた時、焼き印をされた感じで真っ赤に燃えた鉄をおしつけられたように熱くて、我慢できず泣き叫び気絶してしまったのだ。
この紋章はダンジョンの呪いであり、ダンジョンから出れなくなる。そして、年齢はゆっくり流れる事となり寿命が10倍となるのだ。
ダンジョン内で生きる事により、ポイントがドンドン加算されていく飼育物となるのである。その結果、この女達は牢屋で数百年と言う長い一生を過ごさなくてはいけなくなるのである。
そして、ダンジョンマスターはこの地で、数百年と言う年月を静かに過ごし、力を貯める事となる。
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