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第10章 Freedom国、経済の中心へ!
4話 遂に極級ダンジョンが!
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皇帝陛下が帰還して数日が経った頃、グランパス王国では不穏なうわさが流れ始めていた。王都のある場所はジーフマウン(富士山)のふもとにあり、その場所には大陸で唯一極級ダンジョンがあり、テンプルナイトと飛龍騎士団が共同でダンジョンを守っているのだ。
ダンジョンの入り口は城壁を築き、昼夜問わず警護している為、何かあったらすぐに報告が上がってくるのだ。
そして、とうとう溢れそうなことが分かったのだ。極級ダンジョンはこの連合の騎士団がようやく一階層を徘徊できるほどで2階層に向かう階段までが守備範囲だった。
しかし、ここの所他のダンジョンでも見られるように、今までいなかった魔物が1階層を徘徊しだしたのだ。
テンプルナイトと飛龍騎士団はこの事態を重く見て、少しの異変でも用心を重ね、早馬を王都と聖都にとばしたのだ。
「キース国王!会議中失礼します!」
「なんだ!騒々しいぞ!国王は今、内政の事で会議中だ。後にせい!」
「宰相!そう怒鳴るな!ここまで急ぎで、会議室に入って来るには余程の緊急のようなのであろう!いいから話せ」
「キース国王、宰相様申し訳ございません、一刻の猶予もなかったのです!」
「それで、何用だ?まさかFreedom国の、噂が本当だったとは言わぬよな?」
「いえ……そうではありませんが、ひょっとしたらFreedom国にも関係が出てくるかもしれません!」
「なんだと⁉Freedomがどうしたと言うのだ?」
「今は関係ありませんが、Freedom国に協力要請が必要かと!緊急事態です!極級ダンジョンに異変有り!上級下級ダンジョンに見られる兆候が、極級ダンジョンにも現れたのです!」
「「「「「なんだと!それはまことか?」」」」」
兵士の報告に、王国の貴族達は慌てたのだ。
「同刻、聖教国にも伝令が跳び同じく報告しに早馬が出ました。極級ダンジョンに残った者で、大規模な討伐隊が出たのですが、それもいつまで持つかわかりません!キース国王、すぐにでも援軍をお願いします!」
キース国王は、すぐに援軍の手配を取ったのだ。そして、王都に緊急事態宣言を出すかどうかの会議をひらくのである。
「キース国王、緊急事態宣言はまだ早ようございます!」
「それは、私も分かっている!しかし、遅れた場合町の人間に被害が出ては遅いだろう!」
キース国王は、ギリギリのラインで緊急事態を出すつもりだったが、極級は本当に難しいのだ。斥侯部隊を送ったとしても2階にはたどり着く事も出来ず、1階に溢れてからではもう遅く時間の問題であり、そこから平民達を他の町に逃がすのか、それとも町の結界を切らす事をせず持久戦に持ち込むか悩みどころなのだ。
「しかし、そろそろスタンピードが起こってもおかしくないと、言われ続けよく5年も持ったものよ」
「キース国王どうしたらいいのですか?極級のスタンピードなどどうすればいいのですか?」
「どうしたもこうしたも、極級の魔物に対抗できるのはFreedomしかおらんだろう?宰相、お主はすぐにケンジさんと面会してきて協力要請だ」
「はっ、承知しました!」
そして、王国から飛龍騎士団が極級ダンジョンに向けて、その日のうちに出立したのだ。これほどの大群に、平民達はいったい何が起こっているのかわからず不安を掻き立てられたのである。
「なんだ?いったい何が起こったんだ?」
「また、戦争が起こるのかねえ……」
「せっかく平和になったと思ってたのになんでだよ?」
「ギルドの方では何か情報はないのか?」
「それが変なんだ……ギルドは一切動いてないんだよ」
「そんなバカな事があるのか?」
「実際の所ギルドからは傭兵志願者は募ってないんだよ!」
「じゃあ、あの飛龍騎士団はいったいなんなんだ?」
「そんなの俺が知るかよ?」
「なあ、まさかスタンピードが起こったのか?」
「まさか?スタンピードが起こったらすぐにギルドが動くだろ?」
「だよな?」
「まったくお前は昔っから心配性なんだからな!」
平民達は、心配事をわざと考えない様に、乾いた笑いでごまかしていた。
一方、Freedomでは騒がしく会議が行われていたのである。この情報はいち早く、セイラが教会でお祈りをしていた時に、女神クローティアから啓示が下りてきたのだった。セイラはこの啓示をいち早く、ケンジに報告していたのだ。
「ご、ご主人様!大変です!」
セイラは、大きな音を立てて会議室の扉をあけ放ち、会議室にいたケンジ達は、ビクッと身体を硬直させたのだった。
「びっくりしたぁ~~~~~!セイラ!扉はもっと静かに開けろよ!心臓が止まるかと思っただろ!」
セイラが、ケンジの言葉に周りを見るとムシュダルクをはじめ、全員が自分の胸に手をやり驚いていたのだ。
「すいません!ご主人様、本当に大変なのです……」
「で、何があったんだ?」
「今、女神様からの啓示を受け取った次第であります!」
「ティアさんから?」
「はい!ジーフマウン(日本で言う富士山)のふもとにある極級ダンジョンがもうじき溢れるそうです!」
セイラの言葉に、会議室にいた全員が一斉に立ち上がり、大きな声を出したのだ。
「「「「「それは本当の事なのか?」」」」」」
「はい!先ほど女神様から、すぐにご主人様に連絡をと!」
「そんなバカな……ジーフマウンのダンジョンが溢れる事になったら、イズモ大陸は全滅するぞ……」
「ムシュダルクさん、何をそんなに慌てているんだよ?」
「ケンジ様、事態が深刻なのはわかっているのですか?あの極級のスタンピードなのですよ?」
「何言ってんだよ!俺達にはギル達がいるじゃないか。この日の為に、この土地にある超級ダンジョンのボスを何回も討伐してきたえていたんじゃないか?」
「しかし、超級と極級では赤子と大人の違いすらあるのですよ?」
「セイラ、お前達は極級のダンジョンでは戦えないと思うか?」
セイラは、自信があると言い切ることが出来なかった。それは、まだ極級にいった事がなく何が起こるかわからないからだ。
「ご主人様、わたくしはそう軽々しく戦えるとは言えません!確かにギルは、アタッカーではないのに超級のボスを一人で討伐できるほどの腕は持っていますが、わたくし達護衛メンバーは、極級にどんな魔物がいるのがわからないのです」
「セイラ、よく言った!それで正解だよ。あそこで大丈夫ですと言っていたら、お前達は極級で死んでいたよ」
「はい!わたくし達はもう同じ間違いは起こさない自信はあります」
「ムシュダルクさん、この通りFreedom国は大丈夫だよ」
「いや、そういう意味じゃありません!極級が溢れたらどんなことが起こるか?」
その時、セバスが会議室に入ってきた。そして、あり得ない事を言ってきたのだ。
「ご主人様、よろしいでしょうか?」
「なにかあったのか?」
「はい!王国の宰相様と聖教国の司教様が同時に面会に来ています」
「なるほどね!俺達Freedomに協力要請をしに来たって事か?すぐに行くから、二人とも謁見の間に通しておいてくれるか?」
「承知いたしました」
セバスは、早々に会議室から出て行った。そして、ムシュダルクはケンジに詰め寄って質問をしたのだった。
「ケンジ様!どうするおつもりですか?」
「俺としては、溢れた魔物をFreedom国で待ち伏せし持久戦をしたかったんだが、そうも言ってられないようだな?」
「そりゃ、他国も自分の国を救いたいでしょう!ですが、極級が溢れるとなったらどんな魔物が出てくるかわかりません」
「仮に、ドラゴン(成竜)が出てきても、他国はあっという間に滅亡するもんな……」
「ドラゴン(成竜)ですって⁉」
「今更、何を驚いてんだよ?俺達は普通に食しているじゃないか?」
先ほど言ったように、Freedomではギル達が超級ダンジョンで訓練をしている際に、ボスモンスターとして何匹もドラゴンを倒していた。その時に、素材としてドラゴンの肉がよく落ちるのだ。その為に、月2ペースでドラゴンのステーキが食卓に並ぶのである。
「そうですが……ドラゴンが地上に出現するなど考えたくもないのですが……それに、そんな魔物が目の前で暴れるなんて信じたくもないですよ?」
「だから、そうならない為に王国と聖教国が協力要請をしにきているんだろ?」
「そうかもしれませんが、本当にその要請受けるおつもりですか?」
「受けたくないが、王国も聖教国も生まれかわって来たし、Freedom店は2国のおかげで繁盛もしているからな。とりあえず話だけでも聞いて判断するのが正解だろうな」
ケンジは、半笑いしながら謁見の間に向かうのだった。
ダンジョンの入り口は城壁を築き、昼夜問わず警護している為、何かあったらすぐに報告が上がってくるのだ。
そして、とうとう溢れそうなことが分かったのだ。極級ダンジョンはこの連合の騎士団がようやく一階層を徘徊できるほどで2階層に向かう階段までが守備範囲だった。
しかし、ここの所他のダンジョンでも見られるように、今までいなかった魔物が1階層を徘徊しだしたのだ。
テンプルナイトと飛龍騎士団はこの事態を重く見て、少しの異変でも用心を重ね、早馬を王都と聖都にとばしたのだ。
「キース国王!会議中失礼します!」
「なんだ!騒々しいぞ!国王は今、内政の事で会議中だ。後にせい!」
「宰相!そう怒鳴るな!ここまで急ぎで、会議室に入って来るには余程の緊急のようなのであろう!いいから話せ」
「キース国王、宰相様申し訳ございません、一刻の猶予もなかったのです!」
「それで、何用だ?まさかFreedom国の、噂が本当だったとは言わぬよな?」
「いえ……そうではありませんが、ひょっとしたらFreedom国にも関係が出てくるかもしれません!」
「なんだと⁉Freedomがどうしたと言うのだ?」
「今は関係ありませんが、Freedom国に協力要請が必要かと!緊急事態です!極級ダンジョンに異変有り!上級下級ダンジョンに見られる兆候が、極級ダンジョンにも現れたのです!」
「「「「「なんだと!それはまことか?」」」」」
兵士の報告に、王国の貴族達は慌てたのだ。
「同刻、聖教国にも伝令が跳び同じく報告しに早馬が出ました。極級ダンジョンに残った者で、大規模な討伐隊が出たのですが、それもいつまで持つかわかりません!キース国王、すぐにでも援軍をお願いします!」
キース国王は、すぐに援軍の手配を取ったのだ。そして、王都に緊急事態宣言を出すかどうかの会議をひらくのである。
「キース国王、緊急事態宣言はまだ早ようございます!」
「それは、私も分かっている!しかし、遅れた場合町の人間に被害が出ては遅いだろう!」
キース国王は、ギリギリのラインで緊急事態を出すつもりだったが、極級は本当に難しいのだ。斥侯部隊を送ったとしても2階にはたどり着く事も出来ず、1階に溢れてからではもう遅く時間の問題であり、そこから平民達を他の町に逃がすのか、それとも町の結界を切らす事をせず持久戦に持ち込むか悩みどころなのだ。
「しかし、そろそろスタンピードが起こってもおかしくないと、言われ続けよく5年も持ったものよ」
「キース国王どうしたらいいのですか?極級のスタンピードなどどうすればいいのですか?」
「どうしたもこうしたも、極級の魔物に対抗できるのはFreedomしかおらんだろう?宰相、お主はすぐにケンジさんと面会してきて協力要請だ」
「はっ、承知しました!」
そして、王国から飛龍騎士団が極級ダンジョンに向けて、その日のうちに出立したのだ。これほどの大群に、平民達はいったい何が起こっているのかわからず不安を掻き立てられたのである。
「なんだ?いったい何が起こったんだ?」
「また、戦争が起こるのかねえ……」
「せっかく平和になったと思ってたのになんでだよ?」
「ギルドの方では何か情報はないのか?」
「それが変なんだ……ギルドは一切動いてないんだよ」
「そんなバカな事があるのか?」
「実際の所ギルドからは傭兵志願者は募ってないんだよ!」
「じゃあ、あの飛龍騎士団はいったいなんなんだ?」
「そんなの俺が知るかよ?」
「なあ、まさかスタンピードが起こったのか?」
「まさか?スタンピードが起こったらすぐにギルドが動くだろ?」
「だよな?」
「まったくお前は昔っから心配性なんだからな!」
平民達は、心配事をわざと考えない様に、乾いた笑いでごまかしていた。
一方、Freedomでは騒がしく会議が行われていたのである。この情報はいち早く、セイラが教会でお祈りをしていた時に、女神クローティアから啓示が下りてきたのだった。セイラはこの啓示をいち早く、ケンジに報告していたのだ。
「ご、ご主人様!大変です!」
セイラは、大きな音を立てて会議室の扉をあけ放ち、会議室にいたケンジ達は、ビクッと身体を硬直させたのだった。
「びっくりしたぁ~~~~~!セイラ!扉はもっと静かに開けろよ!心臓が止まるかと思っただろ!」
セイラが、ケンジの言葉に周りを見るとムシュダルクをはじめ、全員が自分の胸に手をやり驚いていたのだ。
「すいません!ご主人様、本当に大変なのです……」
「で、何があったんだ?」
「今、女神様からの啓示を受け取った次第であります!」
「ティアさんから?」
「はい!ジーフマウン(日本で言う富士山)のふもとにある極級ダンジョンがもうじき溢れるそうです!」
セイラの言葉に、会議室にいた全員が一斉に立ち上がり、大きな声を出したのだ。
「「「「「それは本当の事なのか?」」」」」」
「はい!先ほど女神様から、すぐにご主人様に連絡をと!」
「そんなバカな……ジーフマウンのダンジョンが溢れる事になったら、イズモ大陸は全滅するぞ……」
「ムシュダルクさん、何をそんなに慌てているんだよ?」
「ケンジ様、事態が深刻なのはわかっているのですか?あの極級のスタンピードなのですよ?」
「何言ってんだよ!俺達にはギル達がいるじゃないか。この日の為に、この土地にある超級ダンジョンのボスを何回も討伐してきたえていたんじゃないか?」
「しかし、超級と極級では赤子と大人の違いすらあるのですよ?」
「セイラ、お前達は極級のダンジョンでは戦えないと思うか?」
セイラは、自信があると言い切ることが出来なかった。それは、まだ極級にいった事がなく何が起こるかわからないからだ。
「ご主人様、わたくしはそう軽々しく戦えるとは言えません!確かにギルは、アタッカーではないのに超級のボスを一人で討伐できるほどの腕は持っていますが、わたくし達護衛メンバーは、極級にどんな魔物がいるのがわからないのです」
「セイラ、よく言った!それで正解だよ。あそこで大丈夫ですと言っていたら、お前達は極級で死んでいたよ」
「はい!わたくし達はもう同じ間違いは起こさない自信はあります」
「ムシュダルクさん、この通りFreedom国は大丈夫だよ」
「いや、そういう意味じゃありません!極級が溢れたらどんなことが起こるか?」
その時、セバスが会議室に入ってきた。そして、あり得ない事を言ってきたのだ。
「ご主人様、よろしいでしょうか?」
「なにかあったのか?」
「はい!王国の宰相様と聖教国の司教様が同時に面会に来ています」
「なるほどね!俺達Freedomに協力要請をしに来たって事か?すぐに行くから、二人とも謁見の間に通しておいてくれるか?」
「承知いたしました」
セバスは、早々に会議室から出て行った。そして、ムシュダルクはケンジに詰め寄って質問をしたのだった。
「ケンジ様!どうするおつもりですか?」
「俺としては、溢れた魔物をFreedom国で待ち伏せし持久戦をしたかったんだが、そうも言ってられないようだな?」
「そりゃ、他国も自分の国を救いたいでしょう!ですが、極級が溢れるとなったらどんな魔物が出てくるかわかりません」
「仮に、ドラゴン(成竜)が出てきても、他国はあっという間に滅亡するもんな……」
「ドラゴン(成竜)ですって⁉」
「今更、何を驚いてんだよ?俺達は普通に食しているじゃないか?」
先ほど言ったように、Freedomではギル達が超級ダンジョンで訓練をしている際に、ボスモンスターとして何匹もドラゴンを倒していた。その時に、素材としてドラゴンの肉がよく落ちるのだ。その為に、月2ペースでドラゴンのステーキが食卓に並ぶのである。
「そうですが……ドラゴンが地上に出現するなど考えたくもないのですが……それに、そんな魔物が目の前で暴れるなんて信じたくもないですよ?」
「だから、そうならない為に王国と聖教国が協力要請をしにきているんだろ?」
「そうかもしれませんが、本当にその要請受けるおつもりですか?」
「受けたくないが、王国も聖教国も生まれかわって来たし、Freedom店は2国のおかげで繁盛もしているからな。とりあえず話だけでも聞いて判断するのが正解だろうな」
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